横岳西壁 裏同心ルンゼ〜大同心正面壁雲稜ルート
- GPS
- 13:38
- 距離
- 13.0km
- 登り
- 2,265m
- 下り
- 2,268m
コースタイム
- 山行
- 12:36
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 13:34
天候 | ガス時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
(tanukigo)
ノミック
リンクス
アブミ2個
フィフィ
タイブロック
マイクロトラクション
登攀装備一式
(yama_pound)
ノミック
リンクス
アブミ×2
マイクロトラクション
その他登攀装備1式
|
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共同装備 |
50m8.0ダブル2本
アルパインヌンチャク10本
13mmスクリュー3本
カム#0.5〜#5
180スリング2本
120スリング4本
ナッツ
イボイノシシ1本
無線機
ツエルト
|
感想
今冬シーズン、tanukigoさんに休日が合えば一緒登りましょうと連絡を取り、早速12/7の平日に山に行けることになった。平日休みを最大限生かして週末は檄込みする八ヶ岳へ行くことになり、先ずはシーズン初めの足慣らしという事で裏同心ルンゼ〜大同心正面壁雲稜ルートの継続登攀することになりました。例年なら裏同心ルンゼはアイスを楽しめる時期ですが今期は今一つなネット情報ばかり・・・最悪ミックス?大同心正面壁雲稜ルートは初見なので楽しみ♫Climbing
ヾ響
・裏同心ルンゼの氷は直近の週末ではまだまだな感じのネット情報でしたが12/7は良い感じに育っていてルートを選べば快適に登れました!!(それでもまだまだ成長中なので壊さないよう心掛けて登りました。ボロボロの階段状の氷に育ったら皆さん楽しくないですもんねー)
・F1〜F4上のナメまではtanukigoさん先行のランニングコンテで登ってF5はスタカットにしてtanukigoさんリードで登りました。F5上のナメはコンテで登ってそのまま大同心正面壁雲稜ルートの取付まで登りました。
・今シーズン初アイスでしたがアイゼンの前爪がドライ練習用のやつ(もう廃棄してもいいぐらいの短いやつ)でスタンスが上手く決まらず何回か片足ブラになりました。(tanukigoさんからF1下で準備中に『それ短くないですか?』と言われてミックス用に替えるの忘れていたことに気付く・・・)
・大同心正面壁雲稜ルートは初見なのに雪が付いていて難易度アップ。A1のところはドラツー&フリーで登れるかな?と思ってましたが、そんなに甘くはありませんでした。フォールしたくないので素直にA0、A1で登りました(笑)(偶数ピッチをリードしました。ルートの詳細はtanukigoさんの感想を見てください。)
・裏同心ルンゼはソロの方が先行してましたがF3で先を譲っていただきその後は先頭で上まで抜けました。大同心正面壁雲稜ルートは貸切でした。平日八ヶ岳は待ちが無く快適でした(笑)
・稜線上はガスってましたが時折青空も見え、風は大同心ドーム以外はそこまで強くなく冷え込みもそこそこで登攀日和でした!!tanukigoさん、また次回もよろしくお願いします。
反省
・特にありません。
本格的なアルパインシーズンに入ったものの、事前から得ていた天気予報の長期予報の情報とは裏腹に冷え込みは弱い。
例年ならこの時期、八ヶ岳の良好な氷の情報が上がるが、今シーズンは氷結不良の情報を多く目にし不安を抱く。しかし直近にて今シーズン初の寒波が到来した事により氷の発達に若干の期待を込め八ヶ岳へアイス初めに行ってきました。
せっかく八ヶ岳まで足を伸ばした為、氷初めからドライへ、大同心正面壁雲稜ルートへ継続する計画。 勢力的な姿勢と言うより貧乏根性は山屋アルアルか。
早朝、日の出前より美濃戸よりアプローチ開始。ヘッデンの明かりを頼りに通い慣れた北沢より赤岳鉱泉を目指します。
事前の情報とは異なり美濃戸より薄っすらと積雪が有り、直近で降雪があった模様。
壁に着雪の不安がよぎるも、順調に足を進め鉱泉着。
鉱泉から望む横岳西壁はガスに覆われ大同心へ継続登攀が危ぶまれる感じが有ったが、稜上へ出てからの現地判断。 目的である氷始めに裏同心ルンゼへ足を進め取り付きへ。
取り付きから望むF1は思いの他育ち登攀には問題なく、上部に存在する氷瀑へにも期待を持てる感じだった。
準備を整え登攀開始。
【裏同心ルンゼ】
フリーでも問題ないが氷始めと言う事もあり、コンテにて高度を上げる。
上部へ高度を上げるに連れ氷の質は良くなって行くように感じた。最後のF5は短いながら若干立ち、ランニングの弾切れと有ってスタカットに切り替え裏同心を抜ける。
氷始めには快適なアイスを楽しめた。
裏同心を抜け上部を見上げると稜上は相変わらずガスで覆われる。時折ガスの切れ間から顔を出す大同心の岩壁は氷雪で真っ白に覆われ、大同心への継続登攀は厳しい登攀を強いられる事は間違いなかった。
ガレを詰め、大同心基部までロープを引きずり進み雲稜ルート取り付きへ。
ドライ装備に切り替え登攀開始 ( )内は個人的な体感、スケル
【大同心正面壁 雲稜ルート】
1P(検A1 25m)
フェースから高度を上げる。出だし若干ランナウトするので緊張。中間部の薄被りの処理にて2手程人工を使い抜ける。途中古い終了点が有るが見送り右上気味に高度を上げテラスにて切る
2P(⁻ 25m)
草付混じりのフェースから高度を上げる。途中二手のラインが取れる。凹角か凹角を左に回り込むか。凹角はランぺ状な為ドライでは難儀しそうだったので後者を選択。
ラインが屈曲するのでランナーの取り方には注意が必要だった。凹角脇を通過し右上気味に高度を上げれば草付基部のテラスへ
3P(⁺ 25m)
上部に見える魚の尾ひれの様なピナクル目指し高度を上げる。 出だしは終了点の左上の草付から。草付と有ってランナーは取れない。凍った草付にアックスを打ち込み慎重に抜け、上部凹角へ。凹角は短いが着雪が多く神経を使う。上部トラバース地点までロープを延ばした方がロープがスタックした為、尾びれピナクル脇のRCC二本で切る
4P (⁺ 25m)
立ったコーナーへラインを取る。見た目は難儀しそうだが残置は豊富でホールドスタンスも有った。 コーナーを抜け右上に高度を上げトラバース地点直下にて右に草付をトラバース気味に進む。この区間の処理が悪かった。
5P(掘10m)
バンドのトラバース。途中出でぱった岩の通過だけ慎重に
6P(⁻ A1 25m)
巨大カンテの登攀。フェースから高度を上げ中間部よりカンテにラインを移しボルトラダー。当初はフリーで抜けたい考えが有ったが、着雪が酷くフリーの考えは皆無。
カンテに移ってからは高度感が凄まじい。カンテを抜ければ大同心の頭に突き上げ登攀終了
下降は大同心の頭より50m一本で懸垂し大同心稜へ進路を取り下山。
快適なアイスから厳しい氷雪壁へ対照的な2本のルートを継続登攀出来、非常に充実した山行となりました。
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