子供と槍ヶ岳〜奥穂高縦走 天候に恵まれた三日間


- GPS
- 50:40
- 距離
- 26.3km
- 登り
- 3,205m
- 下り
- 2,805m
コースタイム
- 山行
- 9:30
- 休憩
- 2:30
- 合計
- 12:00
- 山行
- 4:40
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 5:40
- 山行
- 5:00
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 6:10
天候 | 13日 快晴 午後ときどき曇り 14日 快晴 午後ときどき曇り 15日 晴れ のち 曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
○新穂高〜白出沢 林道。危険個所なし。 ○白出沢〜槍ヶ岳 登山道。滝谷渡河ポイントは増水時は不可。 ○槍ヶ岳穂先 梯子・鎖場有。混雑時等、詰めすぎず、巻き込み事故がないよう進む。 ○槍ヶ岳〜南岳山荘 縦走路。特に危険なポイントは無し。午後通過だったので、ガスりやすい天気。見通しが悪くなると、危険度は増す。 ○大キレット 南岳からの下りは、高度感は無いが、急こう配で落石に注意。長谷川ピーク、飛騨泣きは、3点支持を確実に行えば、足場の補助があるので、難易度がべらぼうに高いとは感じなかった。あとは高度感をどう感じるか。北穂高直登は、落石。 ○北穂高〜涸沢岳 個人的には、大キレットより高度感があり、かつザレている感じがする。特に、今回は混んできたので、落石が要注意。 ○穂高岳山荘〜奥穂〜吊尾根〜前穂高 大キレットや北穂涸沢岳間よりは高度感は無いが、圧倒的に登山者数が多く、落石に注意。また、滑落も多い。 ○重太郎新道〜上高地 急激な下り。油断しないように降りる。特にカモシカの立場以降は、樹林帯で、岩も湿っている場合が多く、スリップする。峠を越えたと思い油断すると大事故に。 |
その他周辺情報 | 平湯の森 大人500円、子供400円 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
ついに子どもと槍穂高縦走にチャレンジする機会となりました。
今年の盆は、そのつもりが、悪天候のため新穂高から槍ピストンに終わってましたが、
先週の下見?単独行の大キレットも経験し、天候も漸く万全ということで、
決行した。さて、中級者未満レベルでも、天気がよく慎重にいけば、槍の穂先から始まり、大キレット、北穂〜涸沢岳、奥穂、吊尾根等、この岩場のゴールデンルートは走破できるできるのか、9月13日の未明、新穂高からスタートした。
9月13日
待ちに待った3連休。それも天気良し。
今週も、高山の両親に無理を言って、早朝3時頃に新穂高ロープウェイ駅の前まで、車で送ってもらった。
新穂高の駐車場は満車。路駐の車の列が並んでいる。
このあたりに詳しい父親も、「真夜中なのにこんなに路駐が多いとは!」「駐車スペースを探す車が沢山」とびっくり。 ※この後、一斉駐車取り締まりがあったそうです。緊急車両が通れないということらしい。
まだ、眠そうな子供を起こして登山を開始した。この時間でも、登山客は多く、暗い中でも、心細さは感じず順調に進む。靴ひもを結びなおしたり、写真を撮影する時間を除けば、ほとんど休憩なしで槍平小屋まで3時間で到着。
誤算は、槍平小屋到着時(6:20)は、気温1度。この調子で稜線まで行くと、防寒対策は十分?等考えながら、晴れ間が続き、気温が上昇することを願いながら、かつ槍の渋滞が始まらないように祈りながら進む。
盆には見えなかった山を見ながら快調に登っていく。視界を遮るものはなく、笠、双六、焼岳、乗鞍、白山等を見ながら、途中子供が、僕のザックを背負ってくれたこと(標高200m分くらい)もあって、今までになく快調に飛騨乗越まで到着。子供も、初めて見る槍の展望(盆は雨、ガスで登頂するも山荘からも槍が視認できないレベルだった)に感動している。この頃には、すっかり暖かくなっていた。
さて、本日は、明日の大キレット挑戦に体力を温存するために、本日中に南岳小屋に到着したい。そのため、飛騨乗越に、ザックをデポし、槍アタックを試みることにした。槍ヶ岳山荘到着が10:40。まだ、連休初日だが登頂渋滞は始まっていない。
しかし、山荘前のテラスでおにぎりを食べていると、初心者っぽい団体さんがレンタルヘルメットを装着し、ガイドさんがロープの準備を始めたので、この後、渋滞になると予想。食べていたおにぎりを頬張りながら、慌てて穂先チャレンジです。
まだ、空いていますが、一つの階段・鎖に、2〜3人が乗り始めたので、急いで登りたがる子供を諭して、安全確認しながら順番に登って行きました。写真待ち渋滞もなく、下山もスムース。
山荘でカレーライスを食べてくつろいでいると、どんどん登山者が増えてきている。食べたらサッサとデポポイントまで戻った。
昼くらいになると雲が出始め、ガスったり見晴らしがよくなったりの繰り返し。
ここからの稜線は、槍方面を振り返りながら、ガスが取れると撮影を繰り返し進む。
気温は上がりきらなかった(数度レベル)が、気持ちよく縦走。子供は、未明からの登山で、若干疲れ気味だったがペースも落ちることなく大喰岳、中岳、南岳を通過し、15時頃南岳小屋に到着した。
予想通り、激混みの宿。2人で1枚の布団で、8人が並ぶ配置だったが、結局7人で、気持ちゆとりを持って寝ることができた。
今回も、早めのスタートの予定で、夕食&弁当。3回目の夕食6:45を食べ、消灯9時まで談話室等で時間をつぶして就寝。
9月14日
いよいよ、大キレット経由穂高岳山荘トライの日。朝から快晴。夜明け15分程度前に小屋を出たが、寒かったので、夜明けを待たず大キレットに向かう。
子供はヘルメット装着、僕はキレット後半からと思っていたが、早速、下りの梯子近くで落石がすぐ近くを通過。油断禁物。サッサとヘルを着用した。歩けば、朝日が当たれば、着込んだ服を脱ぎつつ、モルゲンロートの尾根を縦走する。
前半は、特に危険と思われない(といっても吊尾根くらいのレベル?)ルートを子供が先頭で進む。
そして長谷川ピーク。天候良く、風もなく、北穂高からの逆向き登山者もまだいない時間帯。子供は、まるでジャングルジムにいるかのようにルンルン気分で進んでいきます。「油断するな!3点支持!」と指示つつ進みます。朝一トライの大キレットは、体力も十分で、飛騨泣き、最後の北穂高小屋までの登りも快調にクリアしました。
ただし、北穂高小屋直前で、落石!10メートル程度上部にいた方が「落石!」と叫んでいます。どうやらさらに上部から猛烈に20センチ程度の落ちてきている様子。そして、数秒後、横1〜2メートル程度をすり抜けていった。今回の登山で最も危険!だったこと。最も肝を冷やした場面でした。被害者・起因者にならぬよう、足元だけでなく、上部も気を付けることを、身を以て体験した。
そして、出発から2時間半程度で北穂高小屋到着。弁当とカップヌードルを食べて小休止。
北穂高小屋と山頂は、涸沢からの登山者が続々到着するころで、山頂も写真の行列ができ始めたところ。やっぱり3連休。皆さん槍方面をバックに撮影してます。
まだまだ、混みそうなので、30分程度の休憩&撮影したら、涸沢岳に向けて再び縦走開始した。
ここは、僕自身も初体験のコース。高低差はキレットほどではなかったが、大キレットより高度感があるように感じた。この時間帯になると、すれ違いも増えてきた。
大キレットで十数名のすれ違いだが、涸沢〜北穂高間は、軽く百名を超えていたと思う。ここは、基本的に中・上級者の方が通るルートなので、周りの方の通過の仕方を見ながら、かつ落石に注意して進みます。渋滞はありませんでしたが、適度にすれ違い待ち・梯子鎖待ちがあり、僕としてはいいペース。子供にとってはゆっくりペース。
約2時間ほどで、涸沢岳に到着しました。こちらも、涸沢側からの登山者で大賑わい。そして、思ったより早く、11:00前に穂高岳山荘に到着しました。
子供が、「夕飯まで暇!」と叫ぶので、奥穂を通過し一気に上高地までとも考えがよぎったのも一瞬、奥穂への直上ルートは大渋滞。30分ごとに登りと下りが入れ替わる状態で、登山者の渋滞が山荘玄関をこえて、涸沢側まで伸びる状態。いくら体力あっても、下山は無理。予定通り宿泊とする。
今回も翌朝の朝ごはん渋滞等想定し、夕食&弁当。今日も一枚の布団に2人です。
9月15日
3時に起床したがすでに慌ただしい朝になっている。4時半に出発。奥穂山頂も渋滞とはいかないまでも、夜明け前数十人はいそう。
今回も360度素晴らしい景観が見え、夜明けの瞬間を迎えた。
今日は連休最終日、おそらく各方面渋滞が予想される。早々と吊尾根に向かう。
昨年は体力不足で見送った北穂高岳も登ったのが、朝7時。まだ独占状態。
この勢いで、重太郎新道も一気に下り、上高地に10時半到着。
薄曇りだったが、山頂までしっかり臨めるなかでの下山だった。
平湯行のバスは、30分毎の出発だが、一台では乗り切らない状態になってきていた。幸い乗れたが、午後はどれくらい混んだだろうか。
今回、キレットも含めた槍穂高縦走。今回、思ったのが、天候や体調が良く慢心しなければ、中級者(自称)未満でも可能と思う。
条件が重なっただけだかもしれないが、壮大な縦走を体験できてよかったと思う。
どうしよう。上を見たらきりがないが、あとは、奥穂〜西穂をいつチャレンジするか?そんなことを一年前には考えもしなかったが。
shin0609 さん、こんにちは。
槍穂縦走、すごいですねー。
ぐんぐんと先行っちゃって、もう追いつけそうもないですよ(笑)
昨年登った重太郎新道も安定感もあって楽しめたのでは?
計画通りなら穂高対面の山に行く予定だったのですが。
残念ヤッホーでした。
これからも安全登山で楽しい山行を〜♪
レコも楽しみにしていますね。
taktak6125さん。メールありがとうございます。
1年前には想像もしなかったですが、ついに縦走やってしまいました。
昨年の山荘での同席した人たちの会話、他のルート概要、山の名前等
よく分かりませんでしたが、今ではなんとなく会話に参加できるようになってきました。
今年は、槍と穂高にどっぷりと浸かっていった年になったようです。
今回は、天気に恵まれ最高の山行でした。
相変わらず、子供とはヤッホーやってます。
大キレットでは、核心部にいる人たちからも、ヤッホーを返していただき、
元気づけられました。
吊尾根・重太郎新道も、油断禁物!としゃべりながら楽しく下山できました。
北穂高も登る余裕ができました。
ただ、いつも天候が良いから行けたのだよ。と過信せず登山してます。
※以下、次女のコメントです。
大キレットは、楽しかったです。涸沢岳はちょっと疲れました。
岩は特に楽しいです。この間は雨だったので、よく晴れて気持ちがよかったです。
星もきれいでした。また、ヤッホーしたいです。
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