北ア百名山4座周回満喫コース (折立〜雲ノ平〜水晶岳〜鷲羽岳〜三俣蓮華岳〜黒部五郎岳〜薬師岳〜折立)
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- GPS
- 76:19
- 距離
- 61.1km
- 登り
- 4,694m
- 下り
- 4,689m
コースタイム
- 山行
- 8:46
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 9:56
- 山行
- 7:36
- 休憩
- 2:32
- 合計
- 10:08
- 山行
- 6:59
- 休憩
- 1:18
- 合計
- 8:17
- 山行
- 6:01
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 7:31
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
アルペン村の駐車場はかなり広く、セブンイレブンがあるので仮眠場所にはもってこいです。有峰林道入口にも駐車場とトイレあります。 有峰林道は数箇所工事していて片側車線でしたが、舗装された走り易い林道でした。折立の駐車スペースはこの時期かなり混雑していました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●折立〜太郎平 序盤は急坂ですが、三角点まで来ると比較的緩やかな登りとなります。三角点以降は結構視界が開けてきて白山がきれいに見えます。この辺は草紅葉が始まっています。 ◎薬師峠テン場 太郎平小屋でテント申し込みを行いますが、シーズン時は薬師峠でも管理棟でテント受付をやっています。太郎平小屋から木道を少し登って、降った所にあります。マップにもありますが、普通に歩いて20分程度。1人700円也。 幕営スペースは広いですが、なかなか平らなところはありませんでした。石があるのでペグの必要はなし。大きいテントを張るスペースはあり。 管理棟でビールも販売していました(今回は大のモルツのみ800円)。トイレ&水場はテン場から30mくらい離れた場所にあります。水は豊富で、お手洗いは清掃されていてとても清潔でした。 ●太郎平〜雲ノ平 薬師沢小屋までは特に危険箇所はありませんでした。沢まで降りてから小屋までは笹原と木道の景色がきれいです。 薬師沢小屋のつり橋を渡ってすぐに雲ノ平と高天原の分岐があります。雲ノ平への急坂は石がゴロゴロしていて石の上を登っていくような感じです。今回は大体標準コースタイムで登りました。 アラスカ庭園付近は木道とハイマツ帯です。雲ノ平からの水晶岳は形がカッコいいですね。祖母岳は軽身で簡単に往復できるので是非登ってください。展望素晴らしいです。 ◎雲ノ平テント場 雲ノ平小屋で幕営申し込みを行います。1人800円也。小屋から祖父岳方面に登り、祖父岳麓に少し下ります。大体20分程度かかったか。 スペースは広く平らな場所も多いですが、大きいテントを張るスペースは限られています。ここも石が多いのでペグの必要はなし。 ここも水は豊富で冷たく近いです。トイレありますがあまり清掃されておらずでした。 ●雲ノ平〜水晶岳 スイス庭園を越えて祖父岳に向かう間はハイマツの間に木道がかけられているルートです。よくこんなところに道を開いたと感動する場所でした。 祖父岳は、360度名山に囲まれ絶景です。道標を持ってとりあえず1周回って写真を撮りました。 祖父岳からワリモ岳分岐に行く直下で若干急坂ありますが、危険箇所はありません。 分岐からは軽身で水晶岳を往復します。登り始めてすぐに稜線に出ると槍ヶ岳の大展望です。水晶小屋までは危険箇所ありません。さらに水晶小屋以降もしばらくはなだらかな稜線歩きとなります。山頂直下になると岩稜帯となりますので、出来ればストックはそこに置いて登ることをお勧めします。 山頂からは360度の大展望です。赤牛岳がきれいに見え読売新道を歩いてみたくなります。 水晶小屋は狭いながらも清潔感があり、泊まってみたい小屋になりました。 ●ワリモ北分岐〜鷲羽岳〜三俣小屋 ワリモ岳を登って一旦下り、鷲羽岳への登り返しです。特に危険箇所はありませんが九十九折の急坂です。鷲羽山頂からは一層槍ヶ岳がきれいにみえます。 ●三俣蓮華岳〜黒部五郎小舎 テント場の間を通る登山道を登ります。特に危険箇所はありません。 三俣蓮華岳からも360度の大展望です。とにかく槍ヶ岳が見事。 山頂から黒部五郎小舎まではしばらくゆるりとした道ですが、最後の数十分が一気に落とされます。ゴロ岩の上をテンポ良く降りる感じでした。 ◎黒部五郎テント場 小屋で申し込みを行います。ちょっと高くて1人1,000円也。 小屋から2分程度南にいったところです。スペースも広く平らな箇所もあります。ただしここも石が多いので大きいテントを張るスペースは限られます。 トイレ、水場は小屋まで歩きます。まー近いから問題ないかと思います。 ●黒部五郎小舎〜黒部五郎岳〜太郎平 カールルートは緩やかな登り。カール状から尾根に取りつく箇所のみ急坂です。 カール上の一番高いところが山頂です。黒部五郎山頂も360度の展望。 薬師岳まで稜線が全部見えます。太郎平までは近いようで遠く、なだらかに見えて数回上り下りがあります。このルートは本当に長く感じましたが、展望が良いので頑張れます。 ●太郎平〜薬師岳 テント幕営地の薬師峠までは木道のなだらかに登るとピークを過ぎた付近からテント場が見渡せます。そこから少し下ってテント場に到着します。 ここからが薬師岳への登りとなるが最初は沢伝いで石がゴロついた急坂が待っています。暗いうちにヘッドライトをつけて登りましたが、 |
その他周辺情報 | ●温泉 立山アルペン村から少し先を右に入ったところのグリーンパーク吉峰。 610円也。清潔感ある建物で売店、食事処、休憩所、宿泊施設あります。 露天風呂あり。施設は、鍵つきロッカー、ドライヤー、シャンプー、ボディーシャンプー、自販機等あります。 https://www.yoshimine.or.jp/ ●立山アルペン村 上記でも書きましたが、駐車場も広くセブンイレブンもあるため有峰林道開通前までの仮眠で駐車するのに良いかと思います。 帰りがけによりましたが、簡単な食事なら取れます。またお土産買うならこちらを使えます。私は、富山ブラック、マス寿司、白えびせんべいを購入しました。 http://www.alpenmura.co.jp/tateyama.html |
写真
感想
飛び石連休でちょうど有給休暇が取得できたので、なかなか遠くて入る機会がなかった富山折立から入る北アルプスに向かう計画を立てました。せっかくなので百名山を4座歩く周回ルートです。メンバーは68歳の父親もおり、4人で標準コースタイムでした。
●1日目:計画変更で雲ノ平へ
当初の計画では薬師峠幕営後に薬師岳ピストンの予定だったが、太郎平への到着が想定より早かったため、雲ノ平へ向かうことにする。この方が、4日目の下山が早くなり帰りが楽だからだ。太郎平から見える薬師岳に後ろ髪引かれながらも時間もあるので出発。
雲ノ平への薬師沢への緩やかな下り。途中、笹原にしかれた木道歩きは気持ちが良い。薬師沢小屋では美味しい水も飲め体力回復。ここで数名にお会いしたが、高天原の温泉がとても良かったとのことで、次回は温泉目的で訪れるのも良いかと思う。
細い橋を渡り高天原と雲ノ平の分岐からはみっちりの急坂が待っている。幸いこの時期は涼しいので汗びっしょりになることは無いが、テント・4日間の食料の装備の重さが皆応える。ゴロ石の上をひたすら登る。
コースタイム通り2時間でゆるやかになってきて、しばらく歩くとアラスカ庭園に到着。この先は見晴らしの良い本当に日本庭園を思わせる景色だ。祖母岳まで軽身で登り360度の展望を満喫。このあたりはチングルマのフワフワがたくさんあり、夏の全盛期がいかに群生して見事か想像する。
山荘からテン場までは登って少し降る。購入したビールが重い。補充した水で焼酎お湯割りを飲みながら楽しい1日目を過ごした。
●2日目:百名山水晶岳・鷲羽岳を2座登る
早朝、テントを撤収。霜がビッシリでテントが重みを増している…まー頑張るしかないが。登りはじめるが、木道に霜が降りていて滑る。植物の葉も気温は0度以下か。スイス庭園から見る水晶岳は今回見た中で一番カッコイイ姿だった。ハイマツの間にかかる木道に設置した方の努力を考えながら祖父岳に向かった。
祖父岳直下は大きい岩が積み重なっており、ちょうど八ヶ岳の編笠から青年小屋に下る箇所と雰囲気が似ていた。山頂にたどり着くと周囲を重厚な山に囲まれ、そこは薬師、水晶、鷲羽、三俣蓮華、黒部五郎と山の重鎮達に囲まれた円卓のようだと感じた。
祖父岳から分岐までは多少のアップダウンがあるが順調だった。分岐からは軽身で水晶に向かう。稜線に出ると目の前には槍ヶ岳が近く見え、しばらく歩くと小さいがとてもきれいな水晶小屋に到着。野口五郎岳の山様を見て裏銀座を歩きたくなる。
水晶小屋からはしばらくなだらかな稜線歩き、山頂が近くなると岩稜帯となり梯子数箇所あるが、それほど心配なく山頂に到着。富士山が見えたのが意外だった。山頂から赤牛に続く稜線を見てこのルートもいつか歩きたくなった。
分岐まで戻り、鷲羽に向かう。重い荷物で歩が進まないが、ワリモ岳を越えるとより一段と高い鷲羽が控えている。思ったほど厳しくはなく山頂に到着。槍の穂先付近の雲の具合がちょうど良い。
三俣小屋にて大休止をした後、三俣蓮華に向かう。この登り中振り返ってみる鷲羽の姿は尾根が広がっており、鷲が羽を広げているような優雅さを感じる。山頂からは槍穂の絶景に笠ヶ岳も近くなり、この景色も見事だった。分岐から黒部五郎小舎までは結構長く感じたが無事にテン場に到着した。やはりビールが旨い。
●3日目:黒部五郎岳を登り薬師峠を目指す。
今日の行程は、出来れば薬師岳に登頂したいが、父親の様子とコースタイムを見ながらとなる。黒部のカールを見たかったので時間も短いカールルートを選択した。カール直下に到着したら雪渓がまだあった。木曽駒の千畳敷にも劣らない見事な景色だった。が、そこから稜線へと登る急斜面は結構きつい。山頂からはこれも見事な展望、特にこれから歩くなだらかに見える薬師への稜線が秋色で美しい。
この稜線、意外にアップダウンがあり、さらに長い。父親のペースはゆっくりだったが、太郎平小屋まで無事にたどり着いた。時刻は1時を過ぎている。コースタイムでは薬師岳登頂は厳しいと判断し、らーめんを食べてゆっくりと薬師峠に向かった。
おかげでテント場では久しぶりにマッタリと寝袋を干しながら昼寝に昼酒を楽しんだ。そして夜は、テントから顔を出して流れ星の流れる満天の星空を満喫した。
●4日目:朝3:50にヘッドライトで薬師岳に向かう。暗い中もくもくと歩くと、1時間を過ぎたあたりで富山方面の夜景が見えた。さらに明るさを増した頃、薬師小屋に到着、稜線へと急いだ。ちょうど稜線に到着したとき日の出。久しぶりにキレイな日の出を堪能。ピンク色に染まる薬師岳が美しい。山頂では、この時間帯の青と赤の中間のような神聖な色が味わえる。
そして、山頂からは槍ヶ岳と富士山が見えた。早朝の清んだ空気だからこそ見えた富士山。昨日登らなく良かった。
下山も多少余裕を持って降ることができたので、温泉に入って、食事をして帰宅。余裕をもったつもりだがやはり富山は遠い。帰宅は21時であった。
今回は4日間とも天気に恵まれ、素晴らしい山歩きが出来ました。登った山も良し、登った山から眺める山も良し、行きたいルートは増えるばかりです。
来年以降は、高天原の温泉、立山〜薬師の稜線歩き、水晶〜読売新道、裏銀座1つずつ歩いてみたいです。
YAMA555さん、4日間、最高のお天気、最高のルート、見どころ歩きどころ満載、うらやましいぐらいの山レポ、昔歩いた時のことを思い出しつつ、たのしく拝見しました。それにしても4日間で60km以上の歩き、しかもアップダウン満載、名峰の数々の登頂、スタミナも相当なものですよ。(お父様もスゴイ)
特に水晶岳の写真、私が過去2度登った時は何れも大雨で、どんな眺望なのかもわからずじまいだったので、ああこんな道、眺めだったんだと初めて知りました。
これでYAMA555さんも、北アルプス最奥の虜になりましたね(^^♪
今後歩きたいと書いてるルート、何れも最高の旅になることを保証しますよ
そういいながら、私もまだ高天原は未経験なんですがね(ーー;)
晴天の雲ノ平&高天原
kazさんこんばんわ。
いろいろと情報ありがとうございました。帰りはきときと寿司寄ってみました。全然知りませんでしたが、お買い物するのにも良いパーキングでした。
天気が良いと山歩きは本当に毎日が楽しかったです。一番印象に残ったのは祖父岳でした。コメントにも書いてますが、百名山を間近に四方囲まれていて迫力がありました。
父親とはよく山に行ってますが、今回で随分と父親の体力が落ちているなーと痛感しました。ゆっくりでしたが数日間のテント泊よく歩いてくれたと感謝です。
雲ノ平のチングルマの綿が凄い量ですね。これは夏花の時期に行ってみたいなーと思いますが、次はどこから入ろうか悩みますね。特に高天原の温泉入るなら小屋泊で行きたいものですが、何せお金がかかるのは厳しいので・・・雲ノ平テント泊でピストンになりますか。新穂高温泉方面から入ってみるかなーなんて考えています。まだ笠ヶ岳にも登っていないので。
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