今回再探索する大トチがあると思われる地点を地図に落としてみた。増永迪男氏「福井の山150」「霧の森」や,福井岳人倶楽部「越の谷」の記述からすると,赤丸の付近に大トチがあるはずと推測。雪の草池谷左俣を下降して,当該地点に向かうことにした。(地図はクリックで拡大できます)
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今回再探索する大トチがあると思われる地点を地図に落としてみた。増永迪男氏「福井の山150」「霧の森」や,福井岳人倶楽部「越の谷」の記述からすると,赤丸の付近に大トチがあるはずと推測。雪の草池谷左俣を下降して,当該地点に向かうことにした。(地図はクリックで拡大できます)
県道上小池勝原線は,先週と比べ物凄いスピードで雪解けが進んでおり,9割くらい自転車を使うことが出来た。あと1〜2週間ですっかり雪はなくなってしまうのではないだろうか。
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県道上小池勝原線は,先週と比べ物凄いスピードで雪解けが進んでおり,9割くらい自転車を使うことが出来た。あと1〜2週間ですっかり雪はなくなってしまうのではないだろうか。
あっという間に中村口に到着。やはり自転車は偉大だ。オール歩きだった先週とはエライ違い…。
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あっという間に中村口に到着。やはり自転車は偉大だ。オール歩きだった先週とはエライ違い…。
中村口から前川橋を渡り,美濃又川沿いの林道に入る。起点から500mほど進んだところにある崩壊箇所(写真)は,昨年夏に見た時よりも格段に工事が進んでいた。林道の復活も近いかもしれない。
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中村口から前川橋を渡り,美濃又川沿いの林道に入る。起点から500mほど進んだところにある崩壊箇所(写真)は,昨年夏に見た時よりも格段に工事が進んでいた。林道の復活も近いかもしれない。
残雪の美濃又川を眺めながら廃林道を歩く。夏季は藪っぽい獣道のようになっているが,今の時期は藪は全て枯れて,快適に歩ける。
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残雪の美濃又川を眺めながら廃林道を歩く。夏季は藪っぽい獣道のようになっているが,今の時期は藪は全て枯れて,快適に歩ける。
取水施設の手前にあるいつものお地蔵さんに手を合わせ,山行の無事を祈る。
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取水施設の手前にあるいつものお地蔵さんに手を合わせ,山行の無事を祈る。
取水施設通過。
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取水施設通過。
取水施設のある二俣からは,左俣の中の水谷の林道に入る。この林道も無雪期はすごい藪だが,今は同じ道に見えないくらいすっきりしている。
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取水施設のある二俣からは,左俣の中の水谷の林道に入る。この林道も無雪期はすごい藪だが,今は同じ道に見えないくらいすっきりしている。
この橋も,夏は藪をかき分けてようやく見つかるくらいなんだけど,本当に同じ場所に見えないな…。
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この橋も,夏は藪をかき分けてようやく見つかるくらいなんだけど,本当に同じ場所に見えないな…。
フキノトウが頭を出していた。春だねぇ。
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フキノトウが頭を出していた。春だねぇ。
もうすぐ登路とする薙刀山西尾根の取り付き,というところで,林道の大崩壊箇所が現れる。谷底まで少し高さがあり,ガレた斜面を慎重に通過。
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もうすぐ登路とする薙刀山西尾根の取り付き,というところで,林道の大崩壊箇所が現れる。谷底まで少し高さがあり,ガレた斜面を慎重に通過。
昨夏に遡行した草池谷(写真のやや右寄りで出合っている谷)の出合に到着。左手奥の尾根が,今回取り付く薙刀山西尾根。
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昨夏に遡行した草池谷(写真のやや右寄りで出合っている谷)の出合に到着。左手奥の尾根が,今回取り付く薙刀山西尾根。
中の水谷を飛び石伝いに渡り,薙刀山西尾根の取り付きに立つ。尾根末端は岩壁状で,一見,取りつくシマもなさそうに見えるが…
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中の水谷を飛び石伝いに渡り,薙刀山西尾根の取り付きに立つ。尾根末端は岩壁状で,一見,取りつくシマもなさそうに見えるが…
尾根末端のやや左手に灌木の生えたバンドがあり,そこによじ登って右上していく。(写真はバンドを登りながら振り返ったところ)
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尾根末端のやや左手に灌木の生えたバンドがあり,そこによじ登って右上していく。(写真はバンドを登りながら振り返ったところ)
このちょっとした岩場を乗り越えれば,やや細いものの安定した尾根に出られる。
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このちょっとした岩場を乗り越えれば,やや細いものの安定した尾根に出られる。
尾根に出てほっと一息つき,ふと左手の中の水谷側を見ると…うおっ! 中の水谷の枝谷に,デカイ滝が掛かってる! この2段だけでも,30〜40m位あるのではないだろうか。
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尾根に出てほっと一息つき,ふと左手の中の水谷側を見ると…うおっ! 中の水谷の枝谷に,デカイ滝が掛かってる! この2段だけでも,30〜40m位あるのではないだろうか。
さらに尾根を登りながら眺めると,さきほどの滝の上にさらに滝が何段か続いているのが観察できた。これは大物だ。正直,この付近の枝谷に滝があるという記録を見た記憶がないので,少なからず驚いた。夏に登りに来よう。
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さらに尾根を登りながら眺めると,さきほどの滝の上にさらに滝が何段か続いているのが観察できた。これは大物だ。正直,この付近の枝谷に滝があるという記録を見た記憶がないので,少なからず驚いた。夏に登りに来よう。
滝の話は置いといて,目の前の尾根ですが…。この尾根は細いためか雪解けが早いようで,普通に藪尾根が続く。ベルグラ山の会の「福井の雪山供廚任蓮い海糧根の下部に山道があることになっているのだが,実際は獣道程度に過ぎない。早く雪が出てこないかな…。
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滝の話は置いといて,目の前の尾根ですが…。この尾根は細いためか雪解けが早いようで,普通に藪尾根が続く。ベルグラ山の会の「福井の雪山供廚任蓮い海糧根の下部に山道があることになっているのだが,実際は獣道程度に過ぎない。早く雪が出てこないかな…。
藪の中にもマルバマンサクの花がところどころ薄黄色に咲いて,春の訪れを告げている。
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藪の中にもマルバマンサクの花がところどころ薄黄色に咲いて,春の訪れを告げている。
やっと雪がつながり始めた…。この尾根は,北側の知土谷側は立派なブナなど自然度が高いのに,南側の草池谷側は一度伐採が入ったような雰囲気で細い木が多い。あの険しい草池谷に伐採が入るとはにわかに信じられないのだが…不思議だ。
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やっと雪がつながり始めた…。この尾根は,北側の知土谷側は立派なブナなど自然度が高いのに,南側の草池谷側は一度伐採が入ったような雰囲気で細い木が多い。あの険しい草池谷に伐採が入るとはにわかに信じられないのだが…不思議だ。
1150m付近の緩傾斜帯に乗ったところで,やっと雪が完全につながった。太いブナの木が増え,雰囲気も良くなる。
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1150m付近の緩傾斜帯に乗ったところで,やっと雪が完全につながった。太いブナの木が増え,雰囲気も良くなる。
左手には美しい白山の眺め。
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左手には美しい白山の眺め。
右手の眼下には,草池谷左俣の深い谷間に,20m滝から始まる連瀑帯が見える。昨年の夏,あの滝場を右岸から苦労して大高巻きした記憶がよみがえる。雪に埋もれた今の谷間を見ても,どこを巻いたのか全く見当がつかないのだが…。
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右手の眼下には,草池谷左俣の深い谷間に,20m滝から始まる連瀑帯が見える。昨年の夏,あの滝場を右岸から苦労して大高巻きした記憶がよみがえる。雪に埋もれた今の谷間を見ても,どこを巻いたのか全く見当がつかないのだが…。
雰囲気の良いブナの尾根が続く。
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雰囲気の良いブナの尾根が続く。
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そして,行く手にようやく薙刀山の姿が。何段もの岩壁をゴツゴツと露出させた姿は,石徹白側の穏やかなこの山の容姿からは全く想像がつかないものだ。
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そして,行く手にようやく薙刀山の姿が。何段もの岩壁をゴツゴツと露出させた姿は,石徹白側の穏やかなこの山の容姿からは全く想像がつかないものだ。
更に左手には,先週登った日岸山も。やっぱりこの山も堂々とした山容で,なかなか存在感がある。
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更に左手には,先週登った日岸山も。やっぱりこの山も堂々とした山容で,なかなか存在感がある。
西尾根を振り返る。向こうに見える雪山は経ヶ岳。
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西尾根を振り返る。向こうに見える雪山は経ヶ岳。
草池谷左俣の枝谷にも,雪を割って滝が落ちているのが見える。昨夏はひどい藪で枝谷を覗きに行く気力もなかったのだが,やはり枝谷にも滝があるんだな。
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草池谷左俣の枝谷にも,雪を割って滝が落ちているのが見える。昨夏はひどい藪で枝谷を覗きに行く気力もなかったのだが,やはり枝谷にも滝があるんだな。
次第に稜線が近づき,ジャンクションピークまですっきり見通せるようになった。
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次第に稜線が近づき,ジャンクションピークまですっきり見通せるようになった。
稜線へと続く白銀ロード。
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稜線へと続く白銀ロード。
右手には,ゼンクボの平の向こうにそびえる野伏ヶ岳。
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右手には,ゼンクボの平の向こうにそびえる野伏ヶ岳。
ゼンクボの平アップ。本当にすごい密度でブナが生えている。あとで散歩に行こう。
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ゼンクボの平アップ。本当にすごい密度でブナが生えている。あとで散歩に行こう。
歩いてきた尾根を振り返る。
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歩いてきた尾根を振り返る。
稜線直下は,すっきりとした雪稜に。やや痩せているが,通過はそれほど難しくない。
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稜線直下は,すっきりとした雪稜に。やや痩せているが,通過はそれほど難しくない。
左手の知土谷に落ちる薙刀山の岩壁がすごい。
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左手の知土谷に落ちる薙刀山の岩壁がすごい。
痩せ尾根通過。
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痩せ尾根通過。
右手には草池谷の雪の源頭が広がる。この下のどこかに,大トチノキが立っているはず。
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右手には草池谷の雪の源頭が広がる。この下のどこかに,大トチノキが立っているはず。
薙刀山西尾根を登り詰め,稜線に立った。野伏ヶ岳方面を眺める。さすが人気の山を結ぶ山稜,何人かの登山者が登ってきている。
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薙刀山西尾根を登り詰め,稜線に立った。野伏ヶ岳方面を眺める。さすが人気の山を結ぶ山稜,何人かの登山者が登ってきている。
そして,薙刀山はすぐそこ。
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そして,薙刀山はすぐそこ。
薙刀平を眺めながら。うーん,めっちゃスキーしたい。
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薙刀平を眺めながら。うーん,めっちゃスキーしたい。
薙刀山到着。昨夏,三角点も見つからないほどの激藪に苦労したあの山頂とは同じ場所と思えないほどだ。
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薙刀山到着。昨夏,三角点も見つからないほどの激藪に苦労したあの山頂とは同じ場所と思えないほどだ。
先週登った日岸山。今日は誰も登ってないようだ。
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先週登った日岸山。今日は誰も登ってないようだ。
いつ見ても憧れを掻き立てられる,白山の眺め。
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いつ見ても憧れを掻き立てられる,白山の眺め。
薙刀平と,和田山牧場跡の雪原を見下ろす。ここに来ると,どうしてもスキーで滑りやすそうなラインを目で追ってしまう。
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薙刀平と,和田山牧場跡の雪原を見下ろす。ここに来ると,どうしてもスキーで滑りやすそうなラインを目で追ってしまう。
しかし,今日の目的地はここではないのよ。草池谷に下降すべく,すぐに西尾根との合流点へ引き返す。
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しかし,今日の目的地はここではないのよ。草池谷に下降すべく,すぐに西尾根との合流点へ引き返す。
西尾根との合流点まで引き返し,眼下の草池谷左俣の源頭へと一気に下降していく。雪はよく締まって安定しており,雪崩の危険はなさそうだった。
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西尾根との合流点まで引き返し,眼下の草池谷左俣の源頭へと一気に下降していく。雪はよく締まって安定しており,雪崩の危険はなさそうだった。
シリセードで一気に100mくらい落とす。
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シリセードで一気に100mくらい落とす。
立派なダケカンバ。
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立派なダケカンバ。
ちょっとした広間に到着。立派な木々が静かに取り囲む秘密の空間。
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ちょっとした広間に到着。立派な木々が静かに取り囲む秘密の空間。
周囲をキョロキョロして大トチを探しながら下っていく。
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周囲をキョロキョロして大トチを探しながら下っていく。
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立派なブナの行列。
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立派なブナの行列。
と,谷が狭まり,水音が高まって来たかと思うと…あちゃー,滝が出ちゃってる。恐らく,この谷最後の12m・5mの2連瀑だ。まだ滝が埋まっていることを期待して来たのだが,甘かったようだ。
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と,谷が狭まり,水音が高まって来たかと思うと…あちゃー,滝が出ちゃってる。恐らく,この谷最後の12m・5mの2連瀑だ。まだ滝が埋まっていることを期待して来たのだが,甘かったようだ。
で,滝上から下を眺めると,大きなトチノキっぽいシルエットが…。ちょうどこのあたりに大トチがあるのでは,と目算を付けていた付近だったので,まさかアレか!? とテンション急上昇。
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で,滝上から下を眺めると,大きなトチノキっぽいシルエットが…。ちょうどこのあたりに大トチがあるのでは,と目算を付けていた付近だったので,まさかアレか!? とテンション急上昇。
滝を巻き下りるべく,右岸側の急斜面をトラバース。
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滝を巻き下りるべく,右岸側の急斜面をトラバース。
トラバース後,滝を越えたと思われる地点で緩い斜面を見つけ,谷底へと急降下。よっしゃ,これはいける。
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トラバース後,滝を越えたと思われる地点で緩い斜面を見つけ,谷底へと急降下。よっしゃ,これはいける。
滝の巻き下り成功。再び谷底に降り立った。
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滝の巻き下り成功。再び谷底に降り立った。
巻き下りてきた12m滝(低く見えるけど,下部が雪で埋まっているためです)。この滝ははっきりと見覚えがあり,昨夏の遡行時に,直登しようとしたが途中でホールドが途切れてしまいクライムダウンして,結局は左手の草付きを登った滝だ。雪に埋もれたこの滝に再会するとは,何だか不思議な感じ。
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巻き下りてきた12m滝(低く見えるけど,下部が雪で埋まっているためです)。この滝ははっきりと見覚えがあり,昨夏の遡行時に,直登しようとしたが途中でホールドが途切れてしまいクライムダウンして,結局は左手の草付きを登った滝だ。雪に埋もれたこの滝に再会するとは,何だか不思議な感じ。
巨大な岩壁が,不気味に谷底に影を落としている。
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巨大な岩壁が,不気味に谷底に影を落としている。
そして,これが滝上から見えた大きなトチノキ。
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そして,これが滝上から見えた大きなトチノキ。
確かに大きいのだが,度肝を抜かれる大きさ,というほどではない。これまで見た中では奥美濃・銚子洞の源頭の大トチが一番大きかったが,あれよりは一回り小さい気がする。これが増永氏が見た大トチなのか,イマイチ確信持てず…。
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確かに大きいのだが,度肝を抜かれる大きさ,というほどではない。これまで見た中では奥美濃・銚子洞の源頭の大トチが一番大きかったが,あれよりは一回り小さい気がする。これが増永氏が見た大トチなのか,イマイチ確信持てず…。
しかし,増永氏の著作や,福井岳人倶楽部の「越の谷」の記述からすると,この付近に大トチがあることはほぼ間違いないはず。しばらく周囲を歩き回り,他にも大きなトチノキがないかどうか,探し回る。
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しかし,増永氏の著作や,福井岳人倶楽部の「越の谷」の記述からすると,この付近に大トチがあることはほぼ間違いないはず。しばらく周囲を歩き回り,他にも大きなトチノキがないかどうか,探し回る。
というか,この辺りの斜面は,トチノキだらけと言っていいくらいトチノキが多い。そしてその一本一本がなかなかの大きさ。
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というか,この辺りの斜面は,トチノキだらけと言っていいくらいトチノキが多い。そしてその一本一本がなかなかの大きさ。
このトチなんかも,なかなかの巨木ぶり。
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このトチなんかも,なかなかの巨木ぶり。
でもこれも,増永氏の「霧の森」に載ってる写真とちょっとシルエットが違う気がするんだよなぁ…。結局,大きなトチノキはたくさんあるのだが,これだ! という大トチは発見できないまま。
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でもこれも,増永氏の「霧の森」に載ってる写真とちょっとシルエットが違う気がするんだよなぁ…。結局,大きなトチノキはたくさんあるのだが,これだ! という大トチは発見できないまま。
もしかしてもっと下の方にあるのか? と思ったが,これ以上谷を下ると昨夏に苦労した険しい連瀑帯に入ってしまうので,これ以上の下降は思いとどまった。
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もしかしてもっと下の方にあるのか? と思ったが,これ以上谷を下ると昨夏に苦労した険しい連瀑帯に入ってしまうので,これ以上の下降は思いとどまった。
モヤモヤした結論で申し訳ないが,今日出会ったトチノキが目的の大トチなのか,それとももっと別の場所にあるのか,最後まで確信が持てなかった。しかし,素晴らしいトチノキ地帯であることは確か。
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モヤモヤした結論で申し訳ないが,今日出会ったトチノキが目的の大トチなのか,それとももっと別の場所にあるのか,最後まで確信が持てなかった。しかし,素晴らしいトチノキ地帯であることは確か。
ちょっと心残りだが,時間も押しているので,草池谷の谷底を離れ,途中で見つけた左岸ルンゼから,直接ゼンクボの平へと登っていく。
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ちょっと心残りだが,時間も押しているので,草池谷の谷底を離れ,途中で見つけた左岸ルンゼから,直接ゼンクボの平へと登っていく。
雪で埋もれたルンゼを登り切ると,一気に視界が開け,開放的な平が広がった。ゼンクボの平だ。
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雪で埋もれたルンゼを登り切ると,一気に視界が開け,開放的な平が広がった。ゼンクボの平だ。
抜けるような青空,どこまでも広がる雪原,そして所狭しと立ち並ぶブナ。この空間に,一目で魅了されてしまった。
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抜けるような青空,どこまでも広がる雪原,そして所狭しと立ち並ぶブナ。この空間に,一目で魅了されてしまった。
果てしなく広がるブナの森の向こうに,野伏ヶ岳の真っ白な山頂が浮かんでいる。
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果てしなく広がるブナの森の向こうに,野伏ヶ岳の真っ白な山頂が浮かんでいる。
いやー,ここは本当にいいところ。
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いやー,ここは本当にいいところ。
私のようなブナ好き,平好きにはたまらない。
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私のようなブナ好き,平好きにはたまらない。
夢のような散策が続く。
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夢のような散策が続く。
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いつまでもこの散歩が続けばいいのに。
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いつまでもこの散歩が続けばいいのに。
しかし,そろそろ野伏を越えて帰路につかなくては。稜線に向けて斜面を登る。この斜面のトチノキも,また立派な木ばかり。
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しかし,そろそろ野伏を越えて帰路につかなくては。稜線に向けて斜面を登る。この斜面のトチノキも,また立派な木ばかり。
斜面を登りながら,ゼンクボの平を振り返る。素晴らしい散策だった。また来よう。
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斜面を登りながら,ゼンクボの平を振り返る。素晴らしい散策だった。また来よう。
野伏ヶ岳はすぐそこ。
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野伏ヶ岳はすぐそこ。
野伏ヶ岳に到着。もうこの時間なので登山者はいなかったが,さすが人気の山,石徹白側からはたくさんの足跡が残されていた。
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野伏ヶ岳に到着。もうこの時間なので登山者はいなかったが,さすが人気の山,石徹白側からはたくさんの足跡が残されていた。
薙刀山と,その向こうの白山を眺める。
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薙刀山と,その向こうの白山を眺める。
一般ルートの東尾根(ダイレクト尾根)と,その向こうに広がる和田山牧場跡。牧場跡には,下山していく登山者が点々と見えた。
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一般ルートの東尾根(ダイレクト尾根)と,その向こうに広がる和田山牧場跡。牧場跡には,下山していく登山者が点々と見えた。
小白山方面の山稜。意外なことに,ノートレースだった。こんなに天気がいいので,誰か歩いている人はいそうだなと思っていたのだが。
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小白山方面の山稜。意外なことに,ノートレースだった。こんなに天気がいいので,誰か歩いている人はいそうだなと思っていたのだが。
野伏ヶ岳西尾根から福井県側に下山すべく,稜線を南へと辿る。美しい雪庇の尾根を越えていく。
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野伏ヶ岳西尾根から福井県側に下山すべく,稜線を南へと辿る。美しい雪庇の尾根を越えていく。
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福井県側が切れ落ちており,やや慎重を要するが,悪いところは岐阜県側を巻けるので,それほど難しくない。
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福井県側が切れ落ちており,やや慎重を要するが,悪いところは岐阜県側を巻けるので,それほど難しくない。
野伏ヶ岳の南の小ピークに到着。ここから眼下に見える西尾根を下降していく。この尾根は,以前,一度登りに使ったことがあり,その時の記憶では悪いところはなかったはず。
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野伏ヶ岳の南の小ピークに到着。ここから眼下に見える西尾根を下降していく。この尾根は,以前,一度登りに使ったことがあり,その時の記憶では悪いところはなかったはず。
西尾根を下っていく。やっぱり記憶通り穏やかな尾根,とルンルン下っていくと…
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西尾根を下っていく。やっぱり記憶通り穏やかな尾根,とルンルン下っていくと…
あれ? あそこ,何か尾根が痩せてないか? あんな痩せ尾根,あったっけ…。
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あれ? あそこ,何か尾根が痩せてないか? あんな痩せ尾根,あったっけ…。
記憶にない痩せ尾根区間が出現し,ちょっと戸惑ったが,若干緩い南側をややトラバース気味に通過。昔の山行の記憶は案外頼りにならないものだ(確か雪が少ない年だった覚えがあるので,ここまでナイフリッジが形成されていなかっただけかもしれない)。
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記憶にない痩せ尾根区間が出現し,ちょっと戸惑ったが,若干緩い南側をややトラバース気味に通過。昔の山行の記憶は案外頼りにならないものだ(確か雪が少ない年だった覚えがあるので,ここまでナイフリッジが形成されていなかっただけかもしれない)。
その後はすぐに穏やかになり,真っ白な稜線を振り返りつつ快調に下降を続ける。
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その後はすぐに穏やかになり,真っ白な稜線を振り返りつつ快調に下降を続ける。
左手には,小白山南峰と,枇杷倉山の姿。
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左手には,小白山南峰と,枇杷倉山の姿。
小白山も,福井県側から見ると,ゴツゴツしたイカつい山だ。稜線から見たたおやかな姿からは想像もできない。
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小白山も,福井県側から見ると,ゴツゴツしたイカつい山だ。稜線から見たたおやかな姿からは想像もできない。
野伏ヶ岳西尾根は,薙刀山西尾根ほどの美林はないが,その代わり眺望はなかなか良い。
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野伏ヶ岳西尾根は,薙刀山西尾根ほどの美林はないが,その代わり眺望はなかなか良い。
野伏ヶ岳さん,さようなら〜。
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野伏ヶ岳さん,さようなら〜。
ところで,小白山の付近に,気になるオーラを漂わせた尾根を見つけてしまった。多分,三ノ又谷から小白山北峰に直接突き上げている尾根。あのナイフリッジと稜線直前の雪壁,面白そうに見えるけど…。
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ところで,小白山の付近に,気になるオーラを漂わせた尾根を見つけてしまった。多分,三ノ又谷から小白山北峰に直接突き上げている尾根。あのナイフリッジと稜線直前の雪壁,面白そうに見えるけど…。
枇杷倉山も黒々とした岩場を露出させて,きりっとした横顔。(あの岩場は福井県側からの登下降時に苦労する箇所)
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枇杷倉山も黒々とした岩場を露出させて,きりっとした横顔。(あの岩場は福井県側からの登下降時に苦労する箇所)
P1295mからは,南側はブナ,北側は植林という妙な植生が続く。
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P1295mからは,南側はブナ,北側は植林という妙な植生が続く。
やがて雪が切れるが,植林帯の林床は藪が少なく,藪漕ぎはほとんどなし。
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やがて雪が切れるが,植林帯の林床は藪が少なく,藪漕ぎはほとんどなし。
林道が見えた。しかし,この最後の尾根末端が曲者で,崖が多いので,慎重にルートを見定めないといけない。
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林道が見えた。しかし,この最後の尾根末端が曲者で,崖が多いので,慎重にルートを見定めないといけない。
急斜面を慎重に下り,廃林道に着地。
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急斜面を慎重に下り,廃林道に着地。
中村集落跡の自転車デポ地に帰着。あとは春風の中を自転車でダウンヒル…
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中村集落跡の自転車デポ地に帰着。あとは春風の中を自転車でダウンヒル…
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