晩秋の八ヶ岳で中山尾根と積雪の大同心稜
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- GPS
- 32:00
- 距離
- 33.2km
- 登り
- 2,784m
- 下り
- 2,786m
コースタイム
天候 | 1日目:晴れ後くもり 2日目:くもり後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
国道〜美濃戸口:凍結なし。夜間は野生動物の横断に注意 美濃戸口〜美濃戸:凍結なし。プリウスなどセダンも上がってはいたが、多少腹擦ってた。来週以降は凍結あるかも。 美濃戸〜堰堤広場:凍結なし。快適。 堰堤広場〜赤岳鉱泉:一部凍結してるけど快適。 赤岳鉱泉〜中山乗越:快適。翌日の雨で一部凍結してるかも。 中山尾根:道筋ばっちり赤テープまであった。 大同心稜:下半分は積雪なし。大同心の壁付近のリッジから20mm程度の積雪。凍結。 横岳〜硫黄岳:薄い積雪。凍結軽微。横岳山頂手前の積雪時用梯子を使った方がいい。 硫黄岳〜赤岳鉱泉:森林限界より上が積雪。快適。 |
写真
感想
無雪期最後の挑戦は剣岳八ツ峰!と言いたい所だったのですが、全国的に天気が悪いので八ヶ岳へ。
冬の下見も兼ねて大同心雲稜ルートを登って見たかったので、初日に小手調べに中山尾根。二日目に余裕を持って大同心という計画を立てました。
夜23時ごろに駐車場に到着して荷造りをして3時まで仮眠を取って出発。
赤岳鉱泉には夜明けと同時に到着。受付を済ませてテントを設営し、不要な装備はデポして中山尾根へ。と行く前に重大な忘れ物に気づく。
ハーネス忘れた。一緒にくっつけてるルベンソも……。
まぁいいやとりあえず行こう。
中山尾根への道はバリエーションで陥り易い取り付きの見落としがデカデカと看板があるのでわかりやすい。その上これまでの道と変わらないくらいに踏まれていて迷わない。
中山尾根に到着する頃に西側の空から雲が近づいてくるのが見える。
前後に人の姿もなく貸切のようだ。
装備を整えて1P目出発。
早い時期の八ヶ岳なだけあって岩が脆い。取り付きのホールアンカーが抜けていたのには驚いたがピカピカのハンガーボルトが一定間隔で打たれているので精神的に安心。脆くなければ卦蕕鬚弔韻討發いいも。
だが兎に角風が強くて寒い。
適当にザイルを伸ばすと小テラスに出てピッチを切る。
テープスリングで作る即席ハーネスとクイックドローにムンターヒッチでの下降は超不便。
スリングが太ももに食い込んで超痛い。ムンターヒッチがザイルの寿命を確実に削りに来てる。キンクしまくる。
普段バックアップ適当な俺でも流石にバックアップを取った。
一回降りてからのユマーリングと合わせてもう既にグッタリ。
登ってるより3倍疲れるなこれ。
2P目は出だしが軽いボルダーチックになってるのでザイルを出すがそれを抜けると草付きリッジなので少し上の潅木でピッチを切ってザイルを束ねる。
なるべくザイルを出したくないの一心。
滑ったら終わりっぽいけど確保する程でもないリッジをだましだまし進む。
上部岩壁に出る。
風は登るにつれて強くなり、日も当らないので寒い。
3P目は支点はしっかりしてるが下部が脆い。
冬季になれば岩が締まってくるが今の季節は中途半端で大きいからと油断してると容赦なく崩れる。一度かなり危ういのを落として後続PTはいないがラクって叫んだ。
上部に出ると快適な凹角、クラックフェイスと続いて草付きリッジに出るのでピッチを切る。
4P目以降はザイルを出さずに登る。一箇所だけ小ハングを越える所があったが、支点の数も微妙なのでそのまま登った。
トポではここでトラバースして終了だが、まだ上に登れそうなので継続。
ザイルを出して、ハングを超えようとしたが支点もないのでやめて少し右に巻いた所から登り草付きの斜面に出たが、ちょうどよくザイルを区切れないので稜線ぎりぎりまで50mいっぱい伸ばしてハイマツで支点を取って下降した。
稜線に出て装備を整えて久しぶりに人に会う。稜線は風が強くて油断してると吹っ飛ばされそうだ。
快適な一般ルートから地蔵尾根を下って赤岳鉱泉に下りて来る。
やっぱりハーネスなしはしんどかったので、美濃戸口まで帰る。
下り1時間10分
登り2時間ちょっとで何とか日が暮れる前には戻ってこれた。
マルタイラーメン食って17時には就寝。
0時頃に目が覚める。天気は好天するという予報に反して強風&雨。
ガスってて何も見えない。夜明け前には雨は雪になった。
朝4時起床。今だ雨は止まないので装備を整えて朝食を取ってから二度寝した。
夜明け。
どうやら赤岳鉱泉より上は雨が雪だったらしく稜線が真っ白に染まっている。
見た目程の雪じゃないだろうと朝7時に出発。
大同心尾根から既に雪が付いてる。
大同心基部到着する頃にはもう諦めていた。
明らかに凍ってる。何もかもが。
白く凍っている部分が多すぎてルートを見上げてもボルトが区別付かない。
プリクリップもできそうにないので諦める。
このまま下るのもいいが、それも詰まらないのでルンゼをつめる事にする。
ここら辺だとキックステップで登れるくらいの積雪がある場所もあり完全に冬の様相。ザイルも出さずに登るに登ってあっという間に稜線に出る。
手袋が凍って指先が痛いので叩いたり揉んだりしながら進む。
稜線も風が強くて雪が付いてるので少し緊張しながら横岳と硫黄岳ピーク踏んで降りてきた。
踏み後は少なかったけど、12本アイゼンの歯跡があったのはびっくりした。
どんだけ用意がいいんだ。
雪は多分もう一回融けるだろうけれど、風は既に冬のそれになっていた。
これから登るには冬装備が必要だろう。
大同心のルートは登りそこなったので来年に持ち越しになりそうだ。
中山尾根には積雪期に改めて挑戦したいとおもう。
【持ち物メモ】
・手袋は夏用でも可だが2枚必要。濡れると凍る。
・テント内の結露水ふき取り用雑巾がいる。
・赤岳鉱泉の飲料水があるのでそこまで水担ぎ上げる必要ない。
・バラクラバは要らないがネックウォーマーくらいがあると便利。
・夏用パンツじゃきつい。薄手タイツ+ソフトシェルパンツでちょうどいい。
・テント内は10度前後。シュラフがあれば十分温かいが結露水があるのでカバーも必要。テントシューズが必要なほど寒くはない。
ご無沙汰です。
相変わらず、
ソロで、凄ぃ所を
攀じってますなぁ。
3日の1130ごろに行者に到着しましたよ。
そのうち、どっかで逢うでしょうね。
ではでは。。
ご無沙汰してます。
レコ拝見しました!4日は晴れたんですね〜うらやましい。2日〜3日は本当に寒かった。
一度会ってますので絶対会いますね。
暑くなったら沢を教えて下さい笑
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