大丸戸尾根で遠見山、ゴトメキ、白檜平、鶏冠山林道で下山（ゴトメキまでVルート）

2023年05月01日(月) [日帰り]

• GPS: 09:19
• 距離: 17.3km
• 登り: 909m
• 下り: 893m

コースタイム

日帰り

• 山行: 7:27
• 休憩: 1:45
• 合計: 9:12

距離 17.3km 登り 909m 下り 906m

8:29 琴川ダム湖岸広場
8:35 8:36 鳥居峠
9:11 9:17 牧場跡上
9:39 9:51 林道余沢線（本線が東へUターンする地点）
10:25 10:36 林道黒金山徳和線
10:58 11:00 鳥ノ尾根が林道黒金山徳和線横断地点
11:07 11:17 標高1950mピーク
11:21 標高1965ｍピーク
11:43 11:49 柳平、大鳥の旧道分岐
12:45 13:05 下遠見
13:18 13:22 遠見山
14:04 14:15 ゴトメキ
14:44 15:04 シラベ平
16:14 剣ヶ峰登山口
16:31 林道黒金山徳和線起点
16:40 16:42 鶏冠山林道（西線）起点
16:52 六本楢峠
17:23 柳平ゲート
17:35 柳平
17:41 琴川ダム湖岸広場
17:41 ゴール地点

【●大丸戸●】
左へ分かれて下る大きい尾根は旧諏訪村と西保(にしぶ)村との界となって大丸戸尾根といわれている。この尾根が東西奥千丈の界でもある。密林へ下り下ドウミ(2200米)に達する石楠花の密生となり三等三角点(2234米)の峯へつく。大丸戸とも上ドウミともいう。さきの峯と合して遠見山ともいう。標石をとりまいて岳樺の若木林がたむろし、背伸びすると國師つづきのたくましいうねりと金峯の頂がわずかに望まれる。北は石楠花の藪で苦しむ。約四十米で老木立に入り、下ったほど上ってまた少し下がり、タワへついてゴトメキの登りにかかる。

『奥秩父研究/原全教著/昭和34年7月発行』189頁より抜粋

天候

雲の多い晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

乙女湖畔に8台位（年間利用可能）
柳平ゲートに3台位（年間利用可能）
鳥居峠すぐ横に15台位（年間利用可能）

コース状況／危険箇所等

危険箇所：
なし

不明瞭箇所：
林道以外全て登山道ではなく不明瞭。ただしゴトメキから白檜平の間のみ赤破線の登山道で明瞭。
特に林道黒金山徳和線を横断してから下遠見山までは広い笹原の中で見通しは利くが獣道しか目に入らない。また下遠見山からゴトメキまでは一部を除くとシャクナゲや栂の林になり見通しが利かないところもあるので進む方向を見極めるのが難しいが薄い踏み跡がある。したがって国土地理院の地図やコンパス、GPSは必要。なお地図には書かれない尾根の様なうねりが多く下りで歩く場合は更に難易度が高くなる。

道の様子：
いたる所の低い笹原の中はどこでも歩けるが登山道として期待できない獣道が錯綜している。遠見山付近のシャクナゲや栂の林は難易度が一段上で薄い獣道しかない。目印は赤テープがあるが少なく色褪せていて目立たない。赤ペンキもあったが数が少なく連続していない。
ゴトメキから白檜平の間は普通に歩ける登山道。
遠見山から先の大丸戸尾根や鳥ノ尾根は50年以上昔の登山道で、低い笹原に広がる大展望には感激する。

その他周辺情報

山梨市観光協会
https://www.yamanashishi-kankou.com/
乙女湖(琴川ダム)
https://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/spot/p1_4776.html

写真

5/1 8:29

8:29 乙女湖畔駐車場をスタート。前方奥の山の上の草地はこの後通過する柳平牧場跡の最高地点。
柳平も桜が咲き遅い春が来た。

5/1 8:35

8:35 乙女湖畔から県道を進んで鳥居峠まで戻りガードレールのところから大丸戸尾根に取り付く。

5/1 8:50

大丸戸尾根の西側は柳平牧場跡地なので草原状。
前方の車は大昔から放置されている日産サニー。

5/1 8:52

これがその日産サニーである。(Yamaotoko7)

5/1 9:06

眼下には乙女湖、左は小楢山。

5/1 9:16

9:11 牧場跡の一番上の展望地に来たがカラマツが芽吹いていなければ乙女湖が見えるところ。ここで5分休憩。

5/1 9:30

大丸戸尾根を進み途中から東側方向を見ると林道黒金山徳和線が鳥ノ尾根を巻いているのが確認できた。この後そこを歩く予定。写真中央は1940mのお経窪ノ頭。

5/1 9:49

9:39 林道余沢線（本線が東へUターンする地点）に到着。ここで12分休憩。
大丸戸尾根は林道の柵を開けて進むが、今回は林道支線を少し進んでから大丸戸尾根の続きを登った。

5/1 9:58

この付近の大丸戸尾根は広がって尾根筋が分かり難いが適当に進む。

5/1 10:31

10:25 林道黒金山徳和線に着いたが、写真右側手前のところから登って来た。ここで11分休憩。

5/1 10:38

林道黒金山徳和線に登り着いた地点から東へ150mの距離進むと左側にゴトメキと書かれた標識がある。
大丸戸尾根を忠実に登る場合はここで林道を外れるが、今回は遠回りするので、林道を東へ進み林道が鳥ノ尾根を横断するところまで行く。

5/1 10:47

林道黒金山徳和線の途中にある水場。

5/1 10:51

林道黒金山徳和線の途中から南を見ると、小楢山と乙女湖が見えた。

5/1 10:58

10:58 林道黒金山徳和線が鳥ノ尾根を横断するところまで来た。林道の左右には古いがしっかり文字の読める道標がある。
ここで林道を別れて鳥ノ尾根を北上する。

5/1 10:59

この二人に注意！(^^;

5/1 10:59

林道を外れて鳥ノ尾根に上がるとこの眺望。
前方奥の山頂が雲で隠れている山が乾徳山。

5/1 11:04

これから行く遠見山方向の様子。
林道黒金山徳和線に登り着いた地点から大丸戸尾根を外れ、わざわざ遠回りしてここまで来たのはこの草原をYamaotoko7さんに見せるため。

5/1 11:07

11:07 鳥ノ尾根を少し進んで振り返ると後ろに標高1950mのお経窪ノ頭（中央の山）が見える。
この付近で10分ほど休憩。

5/1 11:07

これはこれから進む方向の鳥ノ尾根の草原（笹原）で奥の緑色の尾根が大丸戸尾根。
現在大丸戸尾根から外れているが下遠見の手前で大丸戸尾根に戻ることにしている。
連続写真1。

5/1 11:07

草原の直ぐ先は標高1965mピーク。
遠くの緑色の尾根は大丸戸尾根で一番高く見えるのが下遠見付近。
連続写真2。

5/1 11:24

標高1965mピークを越えて笹原を進む。この付近笹原が一番背丈が高い。

5/1 11:27

標高1975m付近で小楢山を振り返る。
連続写真1。

5/1 11:27

遠くに朝出発した乙女湖が見えた。
連続写真2。

5/1 11:32

標高1975m付近からコメズカ林になるが長くは続かない。コメズカが終わってからはカラマツ林になる。

5/1 11:41

今歩いているところが大昔の登山道だったことを示す道標と思われる古い鉄板があるが文字は読めない。

5/1 11:45

11:43 カラマツ林になってからしばらく進むと標高2025m付近で柳平方向の板が折れた（地べたに落ちている）道標があるところに着いた。
11番目の写真の林道黒金山徳和線に登り着いた付近にあるゴトメキと書かれた標識があるところから大丸戸尾根を忠実に登るとここへ到着できる。

5/1 12:26

道標から先は傾斜が急になる。

5/1 12:29

前方の林付近からはなだらかな斜面になる。
この付近も草原で気持ち良い。

5/1 12:38

気持ちの良い草原を進む。この上が下遠見だ。

5/1 12:43

下遠見を歩くhachi先輩。(Yamaotoko7)

5/1 12:44

12:45 下遠見に到着し20分休憩。倒木が多いが避けて通れるので問題ない。
写真の奥は遠見山。

5/1 13:04

下遠見の表示はこのテープのみ。赤テープは二か所に巻かれているがその一つには下遠見と書かれていた。この周囲も草原。

5/1 13:08

下遠見から少し下ると感じのよいところを通過する。

5/1 13:11

遠見山の登りは最初倒木地帯だが大したことはない。しかし方向が分かり難いので尾根筋を外れないように注意して進む。

5/1 13:18

倒木帯が終わるとシャクナゲや栂の木の密集した林になり、やっと遠見山。

5/1 13:18

13:18 遠見山（別名：上遠見）に到着。ここで5分休憩。眺望はないが遠見山には私製の標識があった。
遠見山を越えるとシャクナゲや栂の木の密集した林を進むが、この付近が最大の難所で歩き難いし進む方向が分かり難い。

5/1 13:19

遠見山(標高2234m)。別名：上遠見・大丸戸・上ドウミ。(Yamaotoko7)

5/1 13:45

歩き難いシャクナゲや栂の木の林の間にはこんな感じのところもある。ここは楽園だ。

5/1 13:55

遠見山からゴトメキまでは小さなピークを二つ通過するがここは二つ目のピーク。
この道標見て、その昔大丸戸尾根や鳥ノ尾根はハイキング道だったことが分かる。なをゴトメキ分岐点を示す板は折れて地べたに落ちている。
この先はまたシャクナゲやツガの林となる。

5/1 14:04

14:04 ゴトメキの分岐点に到着。ここでVルートは終わり。
手前にあるのは遭難碑。

5/1 14:05

ゴトメキ分岐点にある遠見山と大烏山方向を示す標識は地べたに落ちていた。

5/1 14:05

ゴトメキにも私製の標識があった。ゴトメキは漢字で「御止木」と書き、伐採した木材を一時貯めておくところ。
ゴトメキは東がトサカ、大ダオ、黒金山方向。北が白檜平方向、南が遠見山、大烏山方向の分岐点。

5/1 14:12

ゴトメキ(標高2230m)にて。52歳のオッサンです(^^;　(Yamaotoko7)

5/1 14:30

ゴトメキの分岐点で11分休憩し白檜平へ向かうがこの区間は赤破線道なのでもう迷うことはない。

5/1 14:36

大きく成長した苔。
これはミヤマハナゴケというらしい。

5/1 14:41

ゴトメキと白檜平間の朽ちた道標。

5/1 14:41

赤破線道の道。

5/1 14:43

14:44 白檜平（林道鶏冠山（西）線合流）に到着。
気温は10℃くらいでとにかく寒い。

5/1 14:44

白檜平の今歩いてきたゴトメキ方向を示す道標。

5/1 14:45

白檜平から北奥千丈方向を示す道標。
白檜平で20分ほど休んでからは、林道鶏冠山線と林道川上牧丘線で出地点の乙女湖まで戻る。

5/1 15:12

林道鶏冠山（西）線の横にはこんな斜面があり、路上には落石多数。

5/1 15:15

林道脇には随所に小さな流れがある。

5/1 15:16

林道鶏冠山（西）線。

5/1 15:20

林道脇の流れ。

5/1 15:29

落石で道幅の半分が埋まっている。

5/1 15:36

林道鶏冠山（西）線から今日歩いてきた稜線の様子。
中央付近がゴトメキと思う。
連続写真1。

5/1 15:36

林道鶏冠山（西）線から今日歩いてきた稜線の様子。
右手前の濃い緑の山の左が遠見山と思われるが定かではない。
連続写真2。

5/1 15:51

林道脇にこんな粗削りされた岩があった。

5/1 15:57

前方左側は剣ヶ峰。

5/1 16:03

林道から金峰山五丈岩の眺望。

5/1 15:58

金峰山五丈岩の拡大写真。(Yamaotoko7)

5/1 16:08

林道鶏冠山（西）線の両側がカラ松林に変わって来た。

5/1 16:26

林道鶏冠山（西）線。

5/1 16:43

16:40 林道鶏冠山（西）線起点に到着。ここから左の林道川上牧丘線を下る。

5/1 16:48

16:52 この少し先で林道川上牧丘線上の六本楢峠を通過。

5/1 16:59

乙女湖が樹林越しに見えた。乙女湖まではまだ遠い。

5/1 17:34

17:35 柳平通過。なお柳平ゲートは17:23に通過した。

5/1 17:45

17:41 乙女湖畔駐車場に戻り本日も無事登山終了。

撮影機器：

Canon IXY 650 Canon

装備

備考

＜hachi＞
水：水は2.0リットル持参し約1.2リットル消費
ザック重量：約8.9kg （水を含む）

＜Yamaotoko7＞
水：水は1.5リットル持参し約1リットル消費
ザック重量：約6kg （水を含む）

感想

hachi

大丸戸尾根や鳥ノ尾根は大昔に一般登山道があったところで現在は地図から登山道が消えている。この旧登山道はいくつかの草原状の笹原が広がり壮大な展望得られとにかく素晴らしい。今回この素晴らしい眺望を楽しむためにYamaotoko7さんと歩いてきました。私はこのコースが今回で三回目ですが、とても気に入っています。

以下は過去二回今回とほぼ同じところを歩いた記録。
2021/5/10に歩いた記録は今回とおぼ同じコース：
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3172656.html　

2022/5/3に歩いた記録は今回の逆廻りコース：
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4238317.html

Yamaotoko7

今回はhachi先輩に同行し、全てバリルートという盛りだくさんでパンチが効いた良き登山でした。大丸戸尾根も鳥ノ尾根も開放感があり、奥秩父の隠れたエルドラドであると思いました。とくに印象的だったのは下遠見付近からの眺望と、時折ちらちらと見える乙女湖の美しい景色でした。チャンスがあればまたこの付近の山に行ってみたいと思いました。