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Yamareco

記録ID: 5545547
全員に公開
雪山ハイキング
槍・穂高・乗鞍

【北ア】新穂高から行く残雪の奥穂高岳

2023年05月27日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
7
1~2泊以上が適当
GPS
12:14
距離
22.3km
登り
2,674m
下り
2,673m
歩くペース
とても速い
0.60.7
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
10:15
休憩
1:58
合計
12:13
5:40
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4
5:44
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13
5:57
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22
6:18
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7
17:37
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4
17:42
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5
天候 天気@
晴れのち時々ガス

気温@
奥穂高岳:失念(7〜8℃程度だったような/AM12:30頃)

風@
そよ風程度
過去天気図(気象庁) 2023年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
高山から平湯間の国道158号線は、昨年からの道路崩落の補修工事が続いており、信号機付きの片側交互通行となっている。国道471号線については規制等は無く、問題無く通行可能。

深山荘前の登山者用無料駐車場(市営新穂高第三駐車場※記号P5)に駐車。AM5:00時点の埋まり具合は、10台程度と、閑散とした印象。指導センター目の前の県営公共駐車場(注:臨時※記号はP3)は、繁忙期のみの営業。
コース状況/
危険箇所等
@概況
登山日からかなり日が経っています。これは5月27日現在の状況です。

白出沢登山道は樹林帯を出て西穂沢との分岐付近から穂高岳山荘までほぼ全面積雪の状況。特に荷継沢から上部は角度が急な中での雪面歩行となり、12本爪アイゼン必須。この日は雪の状態が緩くて滑落の危険が大きく、落石も発生するなど登り降りともにかなりの慎重を要した。この時期の白出沢登山道はまだまだ普通にはオススメできる状態ではなかった。涸沢からザイテングラードを通っての登高をオススメする。穂高岳山荘からの奥穂高岳への取り付き急斜面についても雪が緩くて登り降りともにかなりの慎重を要した。雪の状態に注意。

帰り道17:15頃、穂高平小屋への近道にてツキノワグマに遭遇。体長1.5mくらいの成獣、距離感15m程。お互いすぐ存在に気づくも、しばらく見合う状況となったが、やがて相手が先に去っていった。写真撮影は余計な刺激をするといけないので控えた。

以下、セクションごとの詳細

@新穂高温泉〜右俣林道@
奥穂高岳登山道入口まで積雪なし。特に問題無かった。

@奥穂高岳登山道入口〜西穂沢分岐@
積雪なし。緩傾斜の深い森の中を行く快適な道のり。

@西穂沢分岐〜重太郎橋〜鉱石沢〜荷継沢出合@
樹林帯を一旦出て西穂沢との分岐付近から残雪が現れる。ここから12本爪アイゼンを装着。重太郎橋から鉱石沢まで全面積雪・沢割れもなかったために谷筋をそのまま雪面歩行。鉱石沢から白出沢大滝を巻く急斜面〜荷継沢への尾根道は雪が切れて、ここはアイゼンを外して歩いた。

@荷継沢出合〜穂高岳山荘@
ここからの標高差800mの急登は穂高岳山荘直前を除いて全面積雪。雪が緩くてアイゼンを履いていてもズルっとなりやすくて、細かくジグザグを刻んでかなり慎重に登った。登りはまだ良かったが、帰りの降りでは更に滑りやすくて転べばどこまでも落ちてしまうため失敗は許されない状況。ゆっくりできる場所も無い為、一気に登り上げる&降らないといけなく、落石の恐れも常に付き纏う(実際にこの日は2回の落石が発生)ため、体力的にも精神的にもきつい。ガッツリ雪がある時期のここはあまりオススメできない。

@穂高岳山荘〜奥穂高岳@
穂高岳山荘のある白出のコルでは積雪150cm位、山荘は営業中だが閑散としていた。穂高岳山荘からの奥穂高岳登山道入口の急斜面部分とその上の急斜面部分は、まだまだガッツリ雪が覆っていた。登り方向はともかく、降りでは前を向いては危険なためクライムダウンが必要なうえ、雪質が緩くてとても滑りやすい状況。まだ硬いほうがマシだと思えるほどだった。これ以外では危険も雪も少なく奥穂高岳山頂に至る。

@奥穂高岳〜前穂高岳方面の吊尾根@
今回、前穂には行かなかったが、らんち休憩のために南陵の頭へ行くのに少し吊尾根を歩いた。奥穂高岳から程なくで雪庇&雪壁の登下降、雪稜歩きもあり、簡単では無さそうな印象だった。要アイゼン&ピッケル。
その他周辺情報 中崎山荘 奥飛騨の湯 https://www.okuhida.or.jp/roten_catalog/detail?id=3311
ひがくの湯 https://shinhotaka.com/place/766
ひらゆの森 http://www.hirayunomori.co.jp
右俣林道、白出沢手前の奥穂高岳への登山口から入ります。この時期、ここから奥穂高岳へ向かう登山者は皆無。静かな山旅となった。
2023年05月27日 06:51撮影 by  SO-51C, Sony
5/27 6:51
右俣林道、白出沢手前の奥穂高岳への登山口から入ります。この時期、ここから奥穂高岳へ向かう登山者は皆無。静かな山旅となった。
緩やかな森を通過し、西穂沢との分岐に到着。ここからドッと残雪が現れる。ここから真っすぐ→西穂沢経由、西穂高岳。左→重太郎橋、荷継沢方向(白出沢登山道)
2023年05月27日 07:13撮影 by  SO-51C, Sony
5/27 7:13
緩やかな森を通過し、西穂沢との分岐に到着。ここからドッと残雪が現れる。ここから真っすぐ→西穂沢経由、西穂高岳。左→重太郎橋、荷継沢方向(白出沢登山道)
重太郎橋付近からの白出沢は全面積雪。岩切道の鎖場も経由する必要なく、そのまま沢上の雪渓を通っていく。
2023年05月27日 08:00撮影 by  SO-51C, Sony
5/27 8:00
重太郎橋付近からの白出沢は全面積雪。岩切道の鎖場も経由する必要なく、そのまま沢上の雪渓を通っていく。
荷継沢を示す標柱は雪に流されるのを防ぐため、荷継小屋後のスペースに大切に保管されていた。
2023年05月27日 08:47撮影 by  SO-51C, Sony
5/27 8:47
荷継沢を示す標柱は雪に流されるのを防ぐため、荷継小屋後のスペースに大切に保管されていた。
荷継沢からは泣く子も黙る急登。アイゼンの前爪部分が落ちていた。アイゼンが無かったらかなり窮地に陥るはずだが、、、
2023年05月27日 09:28撮影 by  SO-51C, Sony
5/27 9:28
荷継沢からは泣く子も黙る急登。アイゼンの前爪部分が落ちていた。アイゼンが無かったらかなり窮地に陥るはずだが、、、
厳しい急登の雪面は結構フニャフニャで時折滑りそうになる。これは帰りは苦労するかもしれない、、、
2023年05月27日 10:30撮影 by  SO-51C, Sony
5/27 10:30
厳しい急登の雪面は結構フニャフニャで時折滑りそうになる。これは帰りは苦労するかもしれない、、、
急登中間付近にスコップが置いてあった。これから我々登山者のためにステップを切ってくれるのかな?
2023年05月27日 10:38撮影 by  SO-51C, Sony
5/27 10:38
急登中間付近にスコップが置いてあった。これから我々登山者のためにステップを切ってくれるのかな?
振り返って白出沢の急登。この直後に落石があり肝を冷やした。
2023年05月27日 10:38撮影 by  SO-51C, Sony
5/27 10:38
振り返って白出沢の急登。この直後に落石があり肝を冷やした。
穂高岳山荘はGWと夏山シーズンの狭間で、閑散としている。天気が良くてお客さんも少ないのでので、お布団干しにはもってこいといったところか
2023年05月27日 11:29撮影 by  SO-51C, Sony
5/27 11:29
穂高岳山荘はGWと夏山シーズンの狭間で、閑散としている。天気が良くてお客さんも少ないのでので、お布団干しにはもってこいといったところか
涸沢岳へは登山道上に雪は無く難なく行ける。今回は見送った。
2023年05月27日 11:30撮影 by  SO-51C, Sony
5/27 11:30
涸沢岳へは登山道上に雪は無く難なく行ける。今回は見送った。
涸沢カールの様子。まだまだたくさんの残雪に覆われていた。
2023年05月27日 11:30撮影 by  SO-51C, Sony
5/27 11:30
涸沢カールの様子。まだまだたくさんの残雪に覆われていた。
少しガスっぽくなってきた。ガスに煙る笠ヶ岳かをいい味出してます。
2023年05月27日 12:13撮影 by  SO-51C, Sony
1
5/27 12:13
少しガスっぽくなってきた。ガスに煙る笠ヶ岳かをいい味出してます。
北穂高岳の様子。
2023年05月27日 12:21撮影 by  SO-51C, Sony
1
5/27 12:21
北穂高岳の様子。
大天井岳の様子。
2023年05月27日 12:21撮影 by  SO-51C, Sony
5/27 12:21
大天井岳の様子。
迫力のジャンダルム。行こうかと思ったが、急激にガスが湧き立ち始めたので、今回は見送った。
2023年05月27日 12:31撮影 by  SO-51C, Sony
1
5/27 12:31
迫力のジャンダルム。行こうかと思ったが、急激にガスが湧き立ち始めたので、今回は見送った。
奥穂高岳山頂に到着。誰もいないのでここでランチにしようかと思ったが、もう少し先に進んだところでのんびりしよう。
2023年05月27日 12:36撮影 by  SO-51C, Sony
1
5/27 12:36
奥穂高岳山頂に到着。誰もいないのでここでランチにしようかと思ったが、もう少し先に進んだところでのんびりしよう。
南陵の頭付近にて前穂高岳を眺めながらのんびりランチ。吊尾根は奥穂高岳側に結構残雪があり、雪庇、雪壁、細尾根の雪稜が残っていた。
2023年05月27日 13:03撮影 by  SO-51C, Sony
5/27 13:03
南陵の頭付近にて前穂高岳を眺めながらのんびりランチ。吊尾根は奥穂高岳側に結構残雪があり、雪庇、雪壁、細尾根の雪稜が残っていた。
穂高岳山荘に戻ってきた。除雪作業真っ只中。この時間、稜線はガスに覆われてしまった。
2023年05月27日 14:07撮影 by  SO-51C, Sony
5/27 14:07
穂高岳山荘に戻ってきた。除雪作業真っ只中。この時間、稜線はガスに覆われてしまった。
帰りの白出沢急斜面は案の定雪が緩くてかなり苦労した。なにせ転べば下まで行ってしまうため失敗は許されないものですから(⁠^⁠^⁠;⁠
2023年05月27日 15:08撮影 by  SO-51C, Sony
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5/27 15:08
帰りの白出沢急斜面は案の定雪が緩くてかなり苦労した。なにせ転べば下まで行ってしまうため失敗は許されないものですから(⁠^⁠^⁠;⁠
このあと穂高平小屋からの近道登山道上で成獣のツキノワグマに遭遇、距離感15m程。古式に則り、クマから視線を外さずしばらく様子を伺っていると、やがて道を譲ってくれた。最後は気を取り直して、まばゆい新緑の中、ユルジョグにて下山。
2023年05月27日 17:00撮影 by  SO-51C, Sony
2
5/27 17:00
このあと穂高平小屋からの近道登山道上で成獣のツキノワグマに遭遇、距離感15m程。古式に則り、クマから視線を外さずしばらく様子を伺っていると、やがて道を譲ってくれた。最後は気を取り直して、まばゆい新緑の中、ユルジョグにて下山。

感想

そろそろ雪も少なくなって登りやすくなったかな?ということで今年初の奥穂高岳へ。これからの季節、次の雪が来るまで、とにかく行き先に困ったら、穂高、槍、笠、裏銀の山々、と選べる。比較的近くにこれらのお山があってよりどりみどりにチョイスできるというのは幸せなことだ。暑い時期はこれらのお山に遊んでもらえば、自分はもう満足。


以下、備忘録。


@着用衣服・装備(スタート時)@
ミレーのアミアミ上下、半袖化繊Tシャツ、アームカバー、靴下(中厚手)、薄手ソフトシェルパンツ、薄手グローブ、UVカットアイウェア、帽子(キャップ)、ミドルカットアプローチシューズ

@持参装備・衣服(状況により使用する物など)@
ハードシェルジャケット(使用)、予備ハードシェルパンツ、化繊中綿インサレーションジャケット、ヘルメット(使用)、12本爪アイゼン(使用)、ウィペットポール2本(使用)、予備化繊長袖Tシャツ、予備薄手グローブ、防寒テムレス、サングラス、ヘッドランプ2個、予備のGPS機、気象観測計(使用)、スマートフォン(使用)、モバイルバッテリー、予備単3乾電池(リチウム乾電池)、ICOS(使用)、エマージェンシーシート、絆創膏、テーピングテープ、ロキソニン、ダクトテープ、トイレットペーパー、ゴミ袋

@飲・食料@
ポカリ(持ち込み量は失念/多分2リットル程度消費)、コンビニおにぎり何個だっけ?(2個消費したような記憶、前穂を眺めながらのおにぎりが美味しかった印象)、何だったかのパンを2個か?(消費しなかったような)、プロテインバー2個(1個消費)、ICOS(3本消費)

ザック総重量:失念(多分10〜11kg/スタート時)

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体力レベル
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利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [日帰り]
技術レベル
3/5
体力レベル
3/5

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