四国銘山 愛媛前編

2023年06月20日(火) ~ 2023年06月28日(水)

• GPS: 88:22
• 距離: 243km
• 登り: 4,329m
• 下り: 4,271m

コースタイム

1日目

• 山行: 12:14
• 休憩: 0:20
• 合計: 12:34

距離 32.8km 登り 621m 下り 620m

6:06 スタート地点
8:34 8:40 松尾峠
9:44 9:44 松尾大師
10:16 10:16 札掛遥拝所
13:05 13:19 観自在寺
18:41 宿泊地

2日目

• 山行: 11:19
• 休憩: 0:00
• 合計: 11:19

距離 31.2km 登り 342m 下り 345m

5:43 宿泊地
17:02 宿泊地

3日目

• 山行: 9:37
• 休憩: 1:14
• 合計: 10:51

距離 30.1km 登り 628m 下り 428m

6:06 宿泊地
8:13 8:14 窓峠
8:42 9:00 龍光寺
9:55 10:17 仏木寺
14:25 14:58 明石寺
16:58 宿泊地

4日目

• 山行: 9:25
• 休憩: 0:19
• 合計: 9:44

距離 30.1km 登り 366m 下り 537m

6:40 宿泊地
9:06 9:06 鳥坂峠
10:34 10:34 ポケットパーク札掛
13:26 13:45 十夜ヶ橋
16:25 宿泊地

5日目

• 山行: 7:38
• 休憩: 0:13
• 合計: 7:51

距離 22.4km 登り 202m 下り 57m

8:21 宿泊地
9:01 9:15 道の駅内子フレッシュパークからり
16:12 宿泊地

6日目

• 山行: 9:38
• 休憩: 1:07
• 合計: 10:45

距離 34.1km 登り 1,644m 下り 1,305m

6:27 宿泊地
10:02 10:02 鴇田峠
11:13 11:49 菅生山 大寶寺
13:56 14:02 古岩屋荘
14:59 15:24 海岸山 岩屋寺
16:05 16:05 古岩屋荘
17:12 宿泊地

7日目

• 山行: 7:18
• 休憩: 1:19
• 合計: 8:37

距離 21.0km 登り 403m 下り 843m

7:12 宿泊地
9:37 9:37 レストパーク明神
9:49 9:49 久万スキーランド入口
10:26 10:26 三坂峠
11:29 11:29 坂本屋
13:09 13:52 浄瑠璃寺
14:15 14:51 八坂寺
15:49 浄瑠璃寺

8日目

• 山行: 7:53
• 休憩: 1:26
• 合計: 9:19

距離 20.2km 登り 66m 下り 125m

15:49 浄瑠璃寺
8:24 8:24 西林寺
9:18 9:46 四十九番浄土寺
10:15 10:43 五十番繁多寺
12:01 12:31 五十一番石手寺
16:02 宿泊地

9日目

• 山行: 6:14
• 休憩: 0:57
• 合計: 7:11

距離 20.9km 登り 81m 下り 102m

7:27 宿泊地
9:19 9:51 五十二番太山寺
10:50 11:16 五十三番円明寺
14:38 ゴール地点

アクセス

利用交通機関：

電車

往路は岡山駅からJR四国で宿毛まで。
帰路は伊予北条から今治へ。しまなみ海道を高速バスで福山駅へ。

コース状況／危険箇所等

松尾峠の高知県側と佛木寺からの歯長峠は遍路道に荒れあり。

写真

6/20 6:07

5月の土佐の歩き遍路の再開。移動日は宿毛のホテルでは高知旅割りクーポンで2000円引き。

6/20 6:08

さあ宿毛から県境超えて愛媛県宇和島へ。

6/20 7:00

県境の松尾峠に進む。江戸時代はじめからの土佐国の関所の道。

6/20 7:01

アレ、猫にしては大きい！　何故か虎の置物が道の横に待っていた。この手前で別れ道見間違えこの細い道に戻った。山レコのマップで先人の軌跡が大いに役立った。

6/20 7:28

峠の麓には1601年には番所があったとか。

6/20 7:43

遍路道にはポツンと文久と読めた墓石あり。遍路の最中に亡くなり地元の人が墓を作って弔う文化があった。戒名も彫られておりそれなりに路銀を持っていたのかも。

6/20 8:25

宿毛の学校の生徒が峠の上まで歩き遍路への激励の札を吊り下げてくれている。この手作り札の励ましは有り難し。咸陽小学校の皆さんありがとう🤣

6/20 8:29

松尾峠手前で宿毛の町と宿毛湾を見渡し一息つく。

6/20 8:33

ここから西は宇和島藩の支配地と彫られてる境界道標。1687年にたてられた峠の石碑。昭和のはじめまでは交通の要衝で茶店もあったとか。今は面影と無し。

6/20 8:39

松尾峠。

6/20 9:05

土佐から伊予に入ると急に遍路道は幅も広く安全柵も設置。草ぼうぼうの高知県から愛媛県に入るとこうも違うのだ。

6/20 12:34

愛媛県最初の札所40番平常山観自在寺に着く。

6/21 5:43

愛媛県最初の宿。愛南町柏坂手前のかめや旅館。若いご夫婦がやっている新しい宿。

6/21 5:56

雨の予想もあり遍路の柏坂コースを避け海岸沿いの登り下りのない道を選ぶ。
画面左側には歩行者専用トンネルがある。内海隧道、鳥越隧道ともに。とても珍しい。

6/21 5:56

こちらが歩行者専用の隧道。

6/21 5:58

歩行者専用なので壁画が描かれている。排ガスないので色も煤けたり褪せてはあない。

6/21 15:45

宇和島に着いた。丘の上に城が見える。

6/21 15:57

宇和島城の門。入るとすぐに階段である。山城のような。

6/21 15:59

今の城は１６１５年に改築されたとか。城主は仙台と伊達の分家で明治まで続いたとか。せっかくの堀は今は道路。

6/22 6:06

民宿奴にお世話になる。市役所のすぐ近くにある。気さくなお母さんが営む。

6/22 8:39

田植え時期の水田の中を歩き４１番札所龍光寺につく。階段が長い。

6/22 9:09

雨上がりのなか龍光寺からは裏山を登り近道をする。昔ながらの遍路道は気持ちが良い。

6/22 9:54

県道沿いの佛木寺に着く。

6/22 10:16

誰も参拝者がいない。

6/22 10:37

歯長峠への遍路道。途中で広い方が通行止め、狭い右手の道に誘導される。

6/22 10:39

歯長峠の道は突然草ぼうぼうの荒れた道になる。佛木寺で先の道の様子聞いたが、心配なら県道で迂回したらとそっけないアドバイス。山小屋は登山道に気を使うが札所は遍路道には関心持たないのはやむえぬか。

6/22 10:42

何故か敷石道。雨上がりは滑って怖い。

6/22 10:45

一度崩れて上に道を作り直したがそこも崩れて奥に写るハシゴでさらに迂回路を作っている。ご苦労様の極みです。感謝。

6/22 11:19

これが歯長隧道。天気が悪いので遍路道は避けた方が良いと思いトンネルを歩く。灯も歩道もなく怖いトンネル。

6/22 11:36

トンネルでた所。昨年発行のガイドには右の遍路道は通行不可とあるが特になにも無いようだ。よってここを進む。

6/22 11:51

橋には新たに補強材が組まれていて安全面では問題なし。

6/22 11:54

カニさんも出て来て同行二人。

6/22 11:56

こちらの橋も補強済み。

6/22 11:59

ここは路肩崩れているが石橋は問題なし。

6/22 12:01

歯長峠からの0.9キロの下山の遍路道もここで舗装路に合流。

6/22 12:06

山の中にも関わらず中学校跡地の碑がある。今は養鶏場か飼料工場のよう。
あちこち閉鎖された学校を見るのは寂しいかぎり。ちなみに下宇和中学校はネットで調べても出てこない。石碑が残るのみか。

6/22 12:13

昨年発行の遍路道保存協力会の地図には増水時渡河不可注意とあるが立派な橋があります。改訂抜けか。

6/22 14:27

４３番札所明石寺。道が分からなくなり田んぼの畦道を行く。近道は煩悩の証拠かも。

6/23 6:21

国道に並行した旧の道を進み宇和パークホテルで泊まる。

6/23 7:17

愛媛県には畜産や農業目指す若者を社員にする会社の独身寮をあちこちで見かけた。新しい組織で挑戦に期待。

6/23 8:19

西予から大洲へ向かう鳥坂峠への遍路道はここで左の山道に入る。

6/23 8:57

峠にむかう遍路道はふかふか柔らかい土道で気分もほぐれる

6/23 9:45

遍路宿が突然通行止め。とうも🚗ようなのでそのまま突っ込む。

6/23 10:19

ここにも閉校の記憶。明治17年創立の歴史のある山の小学校が使命を終えて碑を残してひっそり。

6/23 10:50

国道56号の橋で歩道がない。緑色の塗装で誤魔化す？　そのくせ高さ2ｍほどの柵は設置する矛盾。橋の手前と先には歩道が整備。愛媛地建は何を考えているのかな🧐

6/23 12:15

大洲の町に入ると立派な城郭がお出迎え。街には12時にはおはなはんの曲がなる。おはなはんを知るのは高齢者の証拠。

6/23 13:44

ここが十夜の橋。空海がこの橋の下で野宿したそうな。遍路で橋を渡るとき金剛杖をトントン突いてはいけない、下に空海が寝ているとの故事の発祥の地。

6/23 13:46

これが今の十夜の橋。

6/23 14:54

内子の手前で。国交省と愛媛県の大チョンボの道標発見。
1 43番明石寺を42番と刻む間違い。
2 指の指す方向が松山市街を指す。
作り間違い置き間違い😓😓😓😓

6/24 8:21

内子の町のすてきな遍路宿。レストランの食事、部屋は杉の古民家再生タイプで落ち着く。

6/24 8:31

内子の町は落ち着いた風情と文化が滲む居心地の良い街並みが素晴らしい。
街道に面して間口が狭く寝床のように奥が深い京町家の区割が今でも残る。

6/24 8:32

これは明治に作られた学校とか。大工が神戸まで行って西洋建築勉強したとか。

6/24 8:35

内子座。芝居小屋がある街はやはり住む人の嗜好や価値観が反映する立派な建物が残る。

6/24 8:36

当日は秋川雅史のコンサートの日、七月には鼓動の公演も。どちらも完売。
小さな街の文化バンザイ🙌。

6/24 8:37

内子座は大正5年に作られた小屋。素晴らしい。

6/24 9:27

内子の町を出ると川がＵターンする地形に遭遇。

6/24 14:03

シャワー設備が左奥に見える。ただスケルトンなので女性には？　ただ立派な遍路小屋。

6/24 14:48

三時前で44番大宝寺まで21キロの道標。間には鵯田峠もあり田度で一泊。

6/25 6:27

ここも田度小学校、田度幼稚園を閉鎖したあと地元で遍路宿を新たに開設した所。近くの遍路宿が閉鎖や休止でありがたい。新設なので清潔。ベッドもヨシ。
感謝。

6/25 7:37

石垣を組んだ段々畑も今は放置状態。と言っても草刈りはされている。
元々は果樹畑なるも後継者がいないのだろう。持主の祖父や曽祖父などが汗💦を厭わず一つ一つ石を運び組んだ石垣がなんとも言えない気持ちにさせる。雑草が石垣を隠すほど生い茂る所も散見された。四国遍路道はどうなるだろう。

6/25 9:51

やま道に咲く花。ウツボ草かな。

6/25 11:03

大宝寺への入り口。赤い橋を渡って真っ直ぐに5分程歩く。

6/25 11:08

44番大宝寺の山門。

6/25 11:12

標高560mの久万高原。登り切って本堂に。

6/25 14:22

遍路道は山をさらに登っていくようなので諦めて自動車道を行く。峠御堂トンネル出た所。柵に沿って降りると県道に並行に遍路道があった。降り口には道標無かったが。

6/25 14:23

降りてみたらしっかり道標がありホッとする。

6/25 14:33

この先すぐに岩屋寺の門前が見える。
何故か標識は直進でなく左を指す。

6/25 14:46

岩屋寺の下の山門。ここから標高にして200mは登る。

6/25 14:53

高野山同様、極楽橋を渡ると精神世界に入っていく感じ。

6/25 15:00

前方に大きな岩が見えて来た。

6/25 15:03

岩山には大きな窪みありお堂は岩山に食い込む感じ。

6/25 15:03

岩屋寺の本堂。

6/25 15:09

岩に食い込むお堂であることよく分かる。見たことないビックリ‼️

6/25 15:09

岩山の窪むにハシゴで登って修行をするのかも。

6/25 16:09

歩いてると地面に写真スポットと明示あり。立って振り返ると紡錘形の岩山。

6/26 7:12

泊まった宿民宿八丁坂。清潔、新しい、宿のご主人は親切丁寧。

6/26 10:13

浄瑠璃寺へのわ道。右の遍路道へ進む。

6/26 10:57

浄瑠璃寺への遍路道は杉の枯れ枝枯葉が堆積し歩き易い。ありがたい。

6/26 10:58

カニ🦀さんと遍路道を歩む。まさに同行二人。

6/26 13:21

46番医王山浄瑠璃寺。松山市街に入った。

6/26 13:22

本堂です。

6/26 14:13

47番熊野山八坂寺到着。
ここから戻って浄瑠璃寺前の宿に戻る。
この日は距離短く楽勝デイ。

6/27 6:41

浄瑠璃寺前の長珍屋。大きなホテルでクラツー団体遍路一行と同宿。

6/27 7:57

さあ松山市街地に入っていく。右側の昔ながらの遍路道へ入る。

6/27 8:03

46番清滝山西林寺。

6/27 9:16

西林寺の山門。

6/27 9:17

49番西林山浄土寺。

6/27 10:15

50番東山繁多寺山門。

6/27 10:16

市街地の割には繁多寺境内は落ち着いた風情あり。

6/27 11:51

51番熊野山石手寺。門の先には両側に占い師や遍路土産の参道がある。

6/27 11:53

参道過ぎると山門に。

6/27 11:53

珍しく石手寺には三重の塔が立つ。

6/27 12:13

本堂の裏には洞窟がある。
先に明かりが見えるように山を貫通している。中央分離帯にお地蔵さんが立つ。

6/27 12:24

本堂の真裏側にも洞窟がもう一つ。こちらには仏様が祀られている。

6/27 12:39

登り龍の頭に立つ観音立像とインドの様式と思える仏陀の石碑。

6/27 13:48

　道後温泉本館の裏はなんとサイケデリックな模様でびっくり。

6/27 13:49

道後温泉の前にも太山寺への遍路道の道標がある。昔から遍路も道後温泉で体を癒した。

6/28 8:17

松山市街を抜けて行くとやっと農村の風情が戻って来てホッとする。
太山寺へは左の小道をいく。
この手前でウロウロしていたら自転車のおじさんが遠くから大きな声で道を指してくれた。心配なのか私の側まで来て細かくガイド。これもお接待の一つ。

6/28 9:08

小山の裏にある52番龍雲山太山寺の山門。本堂はここから500m以上の登り坂の先。

6/28 9:22

本堂は国宝。素晴らしい曲線を描く木造建築。

6/28 10:52

前編最後の寺。53番須賀山円明寺。こちらは太山寺に比べ県道沿いのこぢんまりした寺。

6/28 14:38

今回は梅雨6月の下旬に回った。小雨が二度ほどあったが曇天も多く快適な歩き遍路であった。伊予北条で打ち止めとし自宅へ。

撮影機器：

iPhone 12 mini Apple

感想

伊賀屋

四国の札所銘山の40番平城山から53番須賀山を縦走しました。6月になると歩き遍路も減り道でも宿でも人と出会う事が減り孤独を楽しむソロ歩きになりました。ただ歩いてるとお接待でお菓子や飴、更にはこれしか持ち合わせないのでと千円札をいただく事も。古来日本では山岳信仰や山で修行が当たり前で山へ向き合い方は明治以降のピークハントと全く異る事が分かってきました。歩き遍路では山の高さでなく、寺である山と山の間の遍路道にこそ自己を試す試される場がありそれを噛み締める物だと。雨もヨシ晴れてもヨシでした。