夜叉神峠P→薬師岳→辻山→夜叉神峠P
- GPS
- 20:14
- 距離
- 30.1km
- 登り
- 2,131m
- 下り
- 2,146m
コースタイム
- 山行
- 5:42
- 休憩
- 0:53
- 合計
- 6:35
- 山行
- 6:30
- 休憩
- 1:26
- 合計
- 7:56
天候 | 1日目:晴 2日目:晴後雪 3日目:晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年01月の天気図 |
アクセス | 甲府駅から夜叉神峠駐車場まで御勅使タクシー:5名で9,500円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
苺平⇔辻山間以外はトレース十分。森林限界を超えた砂払岳あたりから積雪はかなり少ない。 |
写真
感想
【1日目】
この日は山岳会のメンバー5名で雪山登山。前泊して早朝発という案もあったが私が前泊は難しいということで、結局は早朝から電車で甲府に移動することになった。7時過ぎに甲府駅に到着すると御勅使タクシーがジャンボタクシーでお迎え。5人で予約していたのでもう一回り小さい車になるはずだったのだが、大きな登山道具があることを考慮し、運賃据え置きでサービスしてくれたとのこと。これはありがたい。芦安から夜叉神峠までの道は若干凍結している箇所があり、途中タイヤが空転するような場面もあったが無事に夜叉神峠に到着。すでにマイカー組の車が10台以上は停まっていた。
登り始め、まずは様子見ということでツボ足でスタート。登山道は所々土が露出しているところがある程度の積雪量だったものの、多くの登山者に踏み固められた上に融解と凍結を繰り返したであろう箇所はツルツルに凍結しており、足の踏み場に気を使う。そうこうしながら結局アイゼンは付けずに夜叉神峠まで到着。夜叉神峠では先行の登山者たちが休憩中。我々も山頂がガスに覆われた白峰三山を始めとする山々を眺めながら小休止する。
夜叉神峠から先は完全な雪道。しばらく歩いて急斜面に差し掛かった所でアイゼンを装着する。さらに進むと傾斜は徐々に緩くなるが、寝不足気味で体調不良というメンバーのペースが上がらない。更には他のメンバーも足がつってしまい状況は悪化。時間も押してきたので、火事場跡のあたりで残りの3名が先行して適当な所にテントを設営し、1名は戻って荷物を受け取るという事になった。テン場は苺平の手前(標高2500m弱)の地点に決定し、地ならしをすることに。登山道はしっかりトレースが付いているが、少し道を外すとたちまち足が潜るので、スノーシューを履いてざっと地ならしをする。ここまでトレースがバッチリついていて、スノーシュー・ワカンはこの先も使う機会がなさそうだったので、陽の目を見ることができたのはよかった。しかし、スノーシューで踏み固めた地面はツボ足になった途端踏み抜きまくりで、その後の地ならしは難航を極め、結局スノーシューはあまり意味がなかったのでは…という気もした。地ならしがいい加減面倒になってきたところで、ようやくテントを建て、テント設営後今度は私がテントに入って銀マットの上で転がって地ならしをする。立って地ならしをしている時にはそれほど感じなかったが、中に入って横になると凹凸がひどくて非常に不快だった。ゴロゴロと転がったりコブを叩いたりしてみたが、正直あまり代わり映えもしない。ベテランのメンバーが地ならしの時に「ここでの努力が寝心地を左右する」と丁寧に作業をされていたことが思い返される。さっきまではかどらない地ならしにウンザリして、とっととテントを建てたいと思っていたが、それは間違いだったことを痛感する。
【2日目】
前日のヤマテンの天気予報によるとこの日は午後から大荒れということだったので、10時には引き返すという事で3時に起床し、できるだけ早く出ることにする。前日のメンバーの体調不良もあったので、この日も具合が悪そうならその時点で下山、あるいはテントをもっと下に移動させるという話も出たのだが、荒れる中を撤収・下山というのもそれはそれできつそうなので、正直この日の下山は避けたかった。また、翌日には天気も回復しそうだというので観音岳・薬師岳は無理にしても、近くの辻山位には登頂したい(できればモルゲンロートを拝みたい)という希望をリーダーに伝えた。
テン場を出て10分ほどで苺平に到着、徐々に空が明るくなってきた頃に南御室小屋に到着。南御室小屋までは下りだが長く感じた。ここでメンバー1名が体調不良で登頂は無理かも…とこぼす。これはマズイということで少しでも負担軽減できるようにワカンを預かる。そんな状態なので昨日同様ペースは上がらず、後続パーティに何度も追い抜かれることになったが、ゆっくりゆっくり進んで何とか薬師岳に到着。森林限界上の稜線は時折体がぐらつく程の風で、予報通り観音岳の北の方向から雲がこちらに向かってきており、メンバーの体調も思わしくないようなので観音岳は諦め、小休止してから下山を開始する。
最終日の朝は辻山からモルゲンロートを拝みたいと思っていたが、暗い時間にトレースのないルートを歩いてタイムロス、結局朝日に間に合わないという事態にならないよう、この日のうちに辻山を偵察しておきたいというワガママにメンバー2名を巻き込んで、下山途中の苺平に荷物をデポし、スノーシュー・ワカンに履き替えて辻山に出発する。苺平からの分岐直後だけはスノーシューでも難儀する程の積雪量だったが、少し歩き出した後はスノーシュートレッキングを楽しむのにはちょうどよい積雪で、ルートファインディングを楽しみながら歩くことができた。(ワカンのお二方は潜ることもあったようだったが…)南御室小屋では青空がのぞいていたものの、苺平到着前から雪がちらつき始めており、辻山山頂は完全にガスで眺望なしの状態となっていたが、トレースが殆ど無いルートを歩いた事によって充実感はあった。
【3日目】
この日は朝から星が見えている状態だったので、私の希望通り朝一で辻山にアタックすることになった。体調に不安があるメンバー2名はテント番、昨日に続いて3名で出発する。昨夜の降雪量は少なかったものの、風のためか昨日つけたトレースは不明瞭になっていた箇所もあった(特に苺平の分岐地点)が、概ね8割程度はトレースが残っていたので、ヘッドライトでの歩行でも迷わずに辻山に登ることができた。山頂は吹きさらしで日も出ていないので非常に寒かったが、昨日と違って観音岳方面はスッキリと、北岳も山頂に雲がかかっているくらいの状態で望むことができた。積雪で視点が大分高くなっているためか、以前来た時には気づかなかった富士山も見ることができたのは嬉しい誤算だったが、期待していたモルゲンロートは赤みがなく今ひとつ、眺望を楽しむのもそこそこにテン場に戻る。
テン場に戻っていよいよ撤収。我々の寝ていた大きなテントは外側部分が凍りついて袋に入らず、おまけに重い。ザックに入らないので、ポールやスコップなどを他のメンバーに持って頂いて下山を開始する。この日には懸念していた2名の体調も良さそうで快調に下山する。辻山に寄り道したこともあって12時半に予約していたタクシーの時間を遅らせないといけないという話をしていたのだが、夜叉神峠到着はむしろ当初の予定より早いくらいで、この日は白峰三山も綺麗に見えていたのでここで大休止をし、暫くの間山座同定などを楽しんでから下山をした。
帰りは駅前の店で甲府名物鳥もつ煮などを食べて帰郷。基本的に好天に恵まれ、充実した山行だった。
はじめまして。shibayan88と申します。
magmagoonさんのコースタイムを見ると、
1月12日の6時〜7時に苺平付近で、
スキーを履いていた私と
すれ違いしているかもしれませんね。
(間違えていたらすみません)
鳳凰三山は初めてでしたが、
とても眺めのいいところですね。
shibayan88さんはじめまして。
そうですね。我々が辻山から下山してテントに戻る途中であったのが
そうだったのかと思います。どこを滑るのか訊いたのが私です。
あの日はどこから来られたのか、どこまで行くのか疑問に思っていた
のですが、まさか当日発、日帰りで地蔵岳まで行かれていたとは。
運転もあったようですし、あまり無理なさいませんようご自愛ください。
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