白馬岳
- GPS
- 16:12
- 距離
- 23.9km
- 登り
- 2,364m
- 下り
- 1,729m
コースタイム
- 山行
- 7:30
- 休憩
- 1:52
- 合計
- 9:22
- 山行
- 6:27
- 休憩
- 1:26
- 合計
- 7:53
天候 | 初日午前中快晴午後からガス 2日目朝快晴11時くらいからガス14時ごろにパラパラ雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
栂池高原から白馬八方バスターミナルへは路線バス15:26発530円観光協会でチケットを買う。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
大雪渓は、当然ながら軽アイゼン必須。流石に、持ってきてない人はいなかったよう。 白馬山荘までのルートに、特に注意が必要な箇所なし。 旭岳は、山頂までに登山道はない。 白馬岳から白馬大池までの間に特に注意が必要な箇所なし。 白馬大池から白馬乗鞍岳天狗原を通って湿原までは、ずっと岩場を歩く。足の置き場を選んで歩くために、普通の登山道より神経を使う。 白馬乗鞍岳からの降りに雪渓あり。階段状に踏み跡あり、軽アイゼンは必須ではない。 天狗原は、一部手を使って降りる箇所あり。天狗が名前に付いた地名はそういうところだと思う。 湿原の先、栂池ビジターセンターまでの間は、ぬかるんだ岩々したところをずっと降っていく。滑らないように神経を使う。 |
その他周辺情報 | 白馬八方バスターミナルにコインロッカーあり。外に大型のが500円。小型のが300円。インフォメーションセンターの営業時間外に取り出す可能性があれば、外のコインロッカーを使う。中に入ると、少し安い値段で預けられる。 栂池自然園320円。 栂池山荘で食事ができる。 栂池高原の路線バス停は、ゴンドラを降りた建物を出て右の駐車場の右奥。バスチケットは、バス停の右斜め前にある観光協会で買う。八方バスターミナルまで530円。 八方の湯850円。白馬ビール700円。レストランは営業していない。 ヴィラブライトホーン1泊5,000円。部屋に冷蔵庫なし。ユニットバスはあるが、シャワーは付いてないしお湯は出ない模様。言えば共同風呂を入れてくれる。 |
写真
装備
個人装備 |
グローブ
防寒着兼雨具
帽子
着替え. サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
水2.0L
ハイドレーション
保温性カップ
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯電話
時計
サングラス
タオル
ストック
カメラ
ヘルメット
軽アイゼン
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感想
さて今回は。初の白馬岳に一番オーソドックスなルートで。猿倉から大雪渓経由で登り、高山植物が豊富だという稜線を歩いて白馬大池から栂池に降りて来るルート。白馬に住む知り合いにお薦めとして教えてもらった黄金ルート。
ギリギリまでscw予測を見る。雷雨に遭うのはヤだしね。行けるんじゃないかと判断して新宿まで。新宿三丁目の大戸屋で腹ごしらえ。新宿は、場所柄客層が違う気がした。汗臭いザックを持ち込む客なぞいない。お姉さんたちは肌の露出度が高い。
隣のコンビニではおにぎりが完売。バスタ新宿のコンビニに行くと、店が変わっていた。前はデイリーヤマザキじゃなかった覚えがあるんだけど。ここでも種類が少ない。昆布とおかかのを3個ずつ計6個調達。
バスは結構混んでいて、空き席に移って2席占有して横になる、というわけにはいかなかった。ずっと右を向いた体勢だったためか、バスを降りた時、右腰の違和感が痛みに変わっていた。これで行けるのか?登れるのか?登れたとしても、自力で下山できるのか?と、いろいろ不安がよぎる。
猿倉へのチケット購入の列に加わる。随分と長い。バスは2台出た。
横に座った登山客は、九州からの人だった。バスターミナル近くに宿を取ったのだとか。きっと、ピー坊じゃないかな。随分と経験のある人らしく、大雪渓は初めてだけど、そこから不帰嶮に行くのだとか。ひょぇー。あそこに行くのかぁ。怖わ。しかも、ヘルメットもなしに。
猿倉に着き、朝ごはんに調達したおにぎりを3個食べる。準備体操をして、腰を伸ばす。登山届を出すようにと連呼している人に、白馬の天候を尋ねる。白馬は夏、午後から天候が崩れることが多いとのこと。早目に山荘に着くよう行動することが大事と教わった。入念に準備体操。ストレッチ。ストレッチは大事。筋肉痛だった前太腿のストレッチをヨガでやったら筋肉痛が治った経験から。
で、いざ入山。急な箇所もあるけど、割と平坦な林道歩きっぽいところも多く。白馬尻山荘跡に出た。ここにはトイレがある。大雪渓を下から眺める。
皆が軽アイゼンを着けている場所に出た。ここからが大雪渓。ぼくもチェーンスパイクをはめて。割合グリップする。雪は腐ってはいないようだ。最初は、茶色く階段状になった踏み跡に沿って歩く行列に加わっていた。直に、右に逸れて踏み跡のないところを登っていく。行列に加わると、前の人のペースに合わせてチョコ停が多く、却って疲れるから。自分のペースでゆっくりと緩慢ではあるけど連続して登って行くのが良い。
足元も見て、すぐに上を見て、落石ないのを確かめてまた足元を見て、の繰り返し。教わった通りに。後で聞いたら、ここでは落石が原因で死亡事故は起こっていないとのことだった。でも訓練訓練。
大雪渓涼しい。登りで涼しいのはありがたい。冷気が、首から下に当たって心地よい。顔の辺りは生ぬるい暑い空気の層がある。ヘンな感じ。
1時間くらいだと聞いていた雪渓歩きは本当にちょうど1時間くらいだった。所々赤茶色だったのは、藻類の色ではないかと思っていた。しかし、もしかしたら、道筋をわかりやすくするためのベンガラか何かの色粉を撒いた跡かもしれない。
チェーンスパイクを外して左胸のカゴに入れて普通の登山再開。急な箇所や、沢水が流れている箇所が出てきた。尾根筋を九十九折りに登っていくところはキツかった。避難小屋のところで休憩。その後見晴らしがいいところでも休憩。
右上に山荘が見えた。見えてからがなかなか遠い。見えた山荘が、頂上宿舎だと勘違いした。白馬村の村営頂上宿舎は、直に左手に見えてきた。これも、見えてからがなかなか遠い。頂上宿舎では休憩を取らず、そのまま白馬山荘へ。随分と大きい。途中旭岳からの道の合流地点で左から入ってきた人がいた。旭岳に登ってきたという。手前の道らしきところから急な斜面を登ったけど、道は、その先の岩場の尾根にあるという。行くと岩に旭岳と書いてあるからわかるという。
その人は身軽なためか、あっという間に差がついてしまう。やっと山荘に着き、手続きをする。荷を置いてお昼に取っておいたおにぎりを食べ、身軽になって旭岳の方に降りていく。と、左足の腿裏の筋肉が攣る。なんでこんな時に。脚の血行を悪くするようなものは身につけていないのに。もしかしたら、もともと脚が攣りやすいのかもしれない。水を飲んで攣ったところを伸ばす。良くなったことから再開。少し不安ではあった。しかし、そのあと下山まで脚が攣ることはなかった。
旭岳と岩に書いてある場所に来た。けれど、登山道ではないだけに、ルートを示す印は岩に書いてない。少し登りかけたけど、自分でルートを探して登らなくてはならない。まだ、その技術や経験は不足していると考えてすぐに辞めた。反対側の景色が素晴らしく、その眺めを見れただけでよしとする。
戻ってきてもう一つの尾根筋のところで他の登山客が登り始めたのを見て、踏み跡があるというのを聞いて登り始めた。確かに踏み跡があった。けらど、少し行ったところで、何だか辺りの天候が怪しくなってきた気配を感じた。雨に降られると嫌だと思い、そこから引き返した。山荘への道の合流地点への登りで振り返ると、ガスが旭岳を覆い始めた。合流地点に着いた頃には旭岳は全く見えなくなってしまった。あそこで引き返して正解だったと思う。
晩ごはんまでにまだ時間あり、白馬岳に登ることにした。こちらはガスもなく。山頂標識の少し山荘寄りに岩があり、その向こうは崖のようだった。手を伸ばして崖下の写真を撮る。
下りは大きく左へ迂回して、ケルンや、上から見ると台状に見えたところを通って山荘に戻ってきた。山荘の端にあるトイレのにほいが。
もう晩ごはんまで動かない。で、お楽しみの生ビールに行列へ並ぶ。レジが近づいてメニューを見て驚いた。生ビール1杯1,200円。これまでで最高値。1,000円は見たことあった。けれど、さすがに1,000円を超えたところは初めてだ。迷った挙句に、1杯だけにすることにした。
到着が早かったことで、夕食は最初の17時スタート。少し前から案内が始まった。席は決まってなくて、奥の厨房カウンター前でお盆を受け取り、セルフサービスで、茶碗椀湯呑みセットとおかずが盛り付けてある皿を受け取る。丸く大きなのと、小さな長方形の。で、フロアに戻って人数を告げると座る場所を従業員が指定する仕組み。
晩ごはんでは、カナダ人女性とアメリカ人男性のカップルと、新潟から来た3人連れとの間になった。6年前に日本に来た海外のカップルは日本語が達者で、もう毎年5-6回は、いろんな山に登っているという。なんと、大キレットにも行ったとか。ずっとストレスを感じたとか。もう二度と行かないと言っていた。大したもんだ。尾瀬と至仏山を紹介しておいた。
食後は、食堂入口の本が置いてある辺りで携帯バッテリーに充電しながらスマホをいじったり本を読んだりして過ごした。
それでも時間を持て余し、8時には寝床に着いた。
翌朝ご来光を見に小高いところまで山荘のサンダルを履いて行く。なかなか現れなかったけれど、待っていると雲の厚い部分から太陽が顔を出した。オレンジ色でいい感じ。
戻って朝食。弁当に変えた人も多いようで、朝食は早い順に入って特に行列ができたりはしなかった。
用を済ませて、入念にストレッチをする。一晩ゆっくり休んだおかげか体が軽く感じる。痛みもさほどでもない。
支度を整え、受け付けのところで靴紐を結ぶ。従業員に、何人泊まれるのかと聞いてみた。650人とのこと。けれど、それは1人に1組の布団を当てがっている定員とのこと。最盛期、1組の布団に2-3人を当てがって、廊下や外でも寝る人が居た時には2,000人が泊まったという。流石にコロナ明けではそこまではしないか。コロナの時期は、間を空けて半分から1/3の定員としていたようだった。従業員から感染者が出て10日休業もしたとか。
お世話になりましたと礼を言って外に出る。良く晴れていい気持ち。
2度目の白馬岳登頂のあと、名残惜しいが先へ向かう。ツアーと思しき団体が登ってきたし。
そこから先は、ザレ場ありガレ場あり。行く先の稜線と振り返って来た道の稜線を眺めては脚が止まる。三国境は、道が3つに分かれて、確かに3国に分かれるという気がする場所だった。
小蓮華山までの稜線歩きも素晴らしかった。雷鳥も2回見れた。いずれも母鳥のようで、雛を連れていた。ガレ場の茶色い色に合うような夏毛。誰かが、岩の色と似ているから上手く写真に撮れないと言う。そりゃ保護色で、保護色でなければ天敵に捕まってしまって居なくなってしまうんだが。
船越の頭辺りからガスが多くなり始めた。振り返った時、白馬岳山頂がガスで見えなくなる頻度が増え、やがて山体全体が見えなくなってきた。
白馬大池山荘で休憩。500円までだったらコーラを買おうと決めたら、ちょうど500円だった。それも350mL缶。一気飲み。
ここからは、それまでの登山道と様相が変わる。ちょうど、八ヶ岳の天狗の奥庭に似ている。大きな岩の隙間に落ちないよう注意して岩の上を登っていく。登っても登っても先が見えない。だいぶ登った先にケルンがあり、そこが白馬乗鞍岳だった。頂上はわりと平で、山頂という感じはしなかった。
少し行った先から急なくだりになる。しかも、岩岩しているまま。結構神経を使う。で、短いけれども雪渓が現れた。軽アイゼンは使わなくとも降りれそう。そのまま気をつけて降りる。と、中程で、右の靴紐が解けているのに気づいた。そのまま降りようか、とも思ったけれど、紐を踏んだり脱げたりしたら危ないと考え、立ち止まって結び直した。
その先が天狗原だったのだろうか。岩岩の連続。所々手を使って降りて行く。この辺りから、対向者が増えた気がする。
ずっと岩岩の連続で疲れて来た頃に湿原に着き、木道が現れてホッとする。けれども木道は長くは続かず、再び岩岩。その先はぬかるみの石々道。これも神経を使う。
湿原から栂池ビジターセンターの間くらいで、11時半になろうというのに登ってくるパーティがいた。声をかけると、地図で見て湿原まで1時間、大池まで2時間とあったから来たという。脚も速そうには見えなかった。これから大池に行くのは辞めた方が良いとアドバイスした。午後は天候が崩れるという予報も付け加えた。さらに、脚の遅いお爺さんが登って来た。声を掛けても会話にならない。高校生を大勢連れた引率の教師と思しき人には、スタートが遅いんじゃないかと苦言を言った。教育上も良くないんじゃないだろうか。さらに、子供連れが続いた。岩場もあるし雪渓もあり、大池まではよしといた方が良いと、天候のことも付け加えた。
お節介余計なお世話だったかもしれない。でも、神経使っていま降りて来たルートをこの時間でその人たちが行くのを想像すると、声を掛けたくなった。
そこからも長く感じた。見晴は全くないし、足元に神経使わなければならないのは変わりない。稜線歩きと違ってあまり楽しくないからだと思う。
やっと栂池ビジターセンターにつき、昼食にカレーライス。
荷物をコインロッカーに預けて身軽になり、栂池自然園をぐるっと回った。最深部までは行かなかったが、浮島湿原までで往復1時間くらいだったか。ここまでに山で見た花の多くが咲いていて、ギュッと詰まった感じだった。
ロープウェイで下までどのくらいかかるか予想がつかなかったし、早めに降りることにした。ロープウェイだけでなく、その先ゴンドラにも乗る必要があり、30分以上掛かった。八方バスターミナルまでのバスまでにはさほど待たず。観光協会でチケットを買って待っていると直に2台のバスが来た。一つは長野行き。もう一つは白馬駅止まり。後者に乗るよう運転手。
八方バスターミナルで着替えをコインロッカーから出して、八方の湯。ちょっと熱い湯だった。汗を流してさっぱりしたところで白馬ビール。
今回もいい山行だった。
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