95.聖岳「重き荷を負いて」聖沢〜聖平小屋泊からの山頂へ
- GPS
- 21:45
- 距離
- 32.0km
- 登り
- 3,902m
- 下り
- 3,954m
コースタイム
- 山行
- 7:04
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 8:24
- 山行
- 5:12
- 休憩
- 1:05
- 合計
- 6:17
天候 | 一日目:晴れ 二日目:晴れ 三日目:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
平日なので余裕で駐車出来ました |
コース状況/ 危険箇所等 |
聖平小屋まではトラバースしなければならない箇所が数か所あり 吊橋 鉄橋があり予断は許されませんでした |
その他周辺情報 | 白樺荘 入浴料:510円 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
行動食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
スマートフォン
時計
タオル
手ぬぐい
ツェルト
ストック
カメラ
三脚
充電器
ハイドレーション
ココヘリ
バーナー
コッヘル
シュラフカバー
|
---|---|
備考 | ヘッドランプの予備電池 |
感想
第95座 「重き荷を負いて」
2023年に年が改まってから5月に10年来乗り続けていたプリウスから初めての軽自動車となるアトレーに乗り換えた。そんな中、一ヶ月に一回前後、積極的に低山に登り、5月下旬の伊吹山登山では足をつることなく山頂まで行くことが出来て、昨年よりは体力が戻っているという実感を得た。
さて、聖岳のことである。コースとしては長野県側(芝沢)か、静岡県側(聖沢)から入るかで迷った。静岡県側の方が歩行距離が短いけれど、畑薙登山者用駐車場から椹島ロッジへ向かう送迎バスを利用するには椹島ロッジに前泊する必要があった。僕は新車で慣れない車中泊するよりはロッジに前泊して万全の状態で登山に挑めるメリットを優先させることにした。
それから、畑薙まではカーブやアップダウンが多いものの舗装されているので、まだ新車の運転には慣れ切っていないので、こちらの方が今の僕にはいいかもと思った。
前日、パッキングをしてザックを量ったら、約36キロはあった。これに水を加えると恐らく40キロは行くであろう。これは、二泊する聖平小屋では食事提供がないため、自分で食料や炊事道具を担がなくてはならなかったこと。三日分の着替えも入っていたためそうなってしまった。不安があるがこれで行くしかない。
8月2日、朝8時に自宅出発。14時20分に畑薙登山者用駐車場に到着した。
平日なので余裕で駐車場内に駐車することが出来た。15時15分発の送迎バスに乗って椹島ロッジに到着。部屋は個室となって最高の状態で寝られると思ったのだが、無事に聖岳に登れるのだろうか? という不安が募ってほとんど眠れなかった。
8月3日、5時朝食。6時発の畑薙行きの送迎バスに乗って、途中の聖沢登山口前で下車して、6時15分、僕は聖平小屋に向かって出発した。
出発して早々いきなりの急登で水を加えた僕のザックは恐らく40キロのはずなのだが、それが重くのしかかっていた。九十九折で高度を上げて行くのだが、それが辛く感じた。50分ほどで出合所跡に到着。そこで最初の一本を立てた。
聖沢吊橋までは平坦なのだが、道中いくつかの鉄橋がかけられており、中には落石で鉄板が凹んでいるのもあった。8時20分に聖沢吊橋を渡ると、再び急登だ。
この急登は一番長くて辛かった。地盤が弱いところもあって、落石しそうなところもあった。10時5分、小屋跡に到着。ここでは長めの一本を立てた。
乗越へ向かう途中で右足の膝が攣り始めた。重い荷物に耐え切れなくなったらしい。すぐさま、芍薬甘草湯を飲んだり、右膝をマッサージして再び登り始めた。
11時15分、乗越に到着。ここから視界が拓けて聖岳山頂が見えるようになった。明日、あの山頂に登れるだろうか? という不安がよぎったが、まず今日は聖平小屋まで行こう! と思い直して再び登り始めた。
乗越から少し歩いたところに水場があって、そこで喉を潤して再出発。このあたりでトラバース道が長く続いて予断は許されなかった。地味にアップダウンが多くて、ここで体力を削がれた。
「聖平小屋まで 6/7」の看板が見えた。小屋まであと少しとなったところで、沢沿いのフラットな登山道を進むのだが、これが長く感じた。本当にたどり着けるのかな? そんな思いをしながらズンズン進んだ。
14時45分、やっと聖平小屋に到着した。8時間30分かかったが、標準コースタイムより一時間足が出たが、久々の重荷でよく頑張ったと思う。疲れが鎮まってからチェックインした。指定された部屋で濡れた服を着替えて、ビール600円を買って、外のベンチで乾杯。あとは担いで持って来た日本酒を呑んだ。この頃になるとひどい夕立が降って来た。5時から食堂が使えるので、ここで夕食のカレーライスやラーメンを作って食べたら腹一杯になった。その後は寝床へ戻って数時間だけ眠った。
8月4日、3時頃に周辺が騒がしくなったので起床。4時に食堂が開くので朝食を作って済ませた。30リットルザックに最低限のものを詰めて5時15分、聖平小屋を出発。荷物が劇的に軽くなって足取りも軽くなったような気がした。薊畑付近のお花畑を抜けて6時40分に小聖岳に到着。ここまで来ると聖岳主峰が大きくそびえていた。視点を変えると富士山も見えていた。風が強く寒くかったので、買ったばかりのレインウェアのジャケットを羽織った。
砂礫の登山道を登って、9時30分、聖岳山頂に着いた。これで百名山95座目。空は雲一つなくて、重荷を背負いながら苦しんだことすら吹っ飛んでしまったような感じがした。記念撮影を済ませて、返す刀で三角点のある奥聖岳へ向かった。ちょっとした縦走気分になった。すんなり奥聖岳に着いて三角点にタッチ。これで悔いはなしと下山に取り掛かった。
11時5分に聖平小屋に到着。早めに二泊目のチェックインを済ませて、外のベンチで昼食として牛丼を作って食べた。4時には食堂が開くので夕食を済ませたのだが、また夕立が降って来た。この雨が明日も続くのだろうかと不安を感じながら、この日も早めに寝た。
8月5日、夜中から雨が上がって青天の朝となった。足には筋肉痛の兆候が見られ無事に下山出来るか、帰りのバスに間に合うかと不安を感じながら5時に二泊もお世話になった聖平小屋を後にした。
食料を完食して幾分は軽くなったとはいえ、やはり荷物は重かった。それでもトラバースを上手く通過して10時40分に聖沢登山口に到着した。ここから車道を通って椹島ロッジに歩いて向かうのだが、日の照り返しがきつかったことと、今までの疲れがドッと出て来たような感じがして一番辛く感じたがZARDの「負けないで」を歌いながらとにかく前へ進んだ。
11時55分、椹島ロッジに到着。14時発のバスに余裕で間に合って一安心した。22時頃には無事に帰宅して今回の山旅は終わった。
聖岳だけとはいえ、重荷に苦しんだ山旅だったけど、何とか登頂出来て良かったと思えた。落ち着いたら、ひとり反省会をやった上で次の頂へ挑みたいと思った。
※吊り下げ式の秤の表示が圓任呂覆lb(ポンド)になっていることに気付かず、40ポンドを40圓隼廚すんでしまいました。実際は約18圓任靴拭
お詫びして訂正いたします(筆者深く頓首)。
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