黒部五郎岳〜高天原温泉（折立から周回）

2023年08月04日(金) ~ 2023年08月08日(火)

• GPS: 45:27
• 距離: 48.0km
• 登り: 3,553m
• 下り: 3,542m

コースタイム

1日目

• 山行: 5:30
• 休憩: 1:41
• 合計: 7:11

距離 7.7km 登り 1,042m 下り 109m

8:25 折立
8:27 十三重之塔 慰霊碑
9:32 9:33 太郎坂
10:24 10:43 青淵三角点
11:00 11:01 積雪深計測ポール
11:42 11:54 ベンチ
12:47 13:00 五光岩ベンチ
13:29 13:30 太郎兵衛平
14:14 15:08 太郎平小屋
15:36 薬師峠

2日目

• 山行: 9:58
• 休憩: 1:40
• 合計: 11:38

距離 13.5km 登り 959m 下り 907m

4:57 薬師峠
5:28 5:47 太郎平小屋
5:59 6:11 太郎山
8:33 神岡新道分岐
8:45 9:10 北ノ俣岳
9:48 9:52 赤木岳
10:17 10:19 赤木岳南峰
10:59 11:07 中俣乗越
13:35 13:47 黒部五郎の肩
13:54 14:01 黒部五郎岳
14:09 14:20 黒部五郎の肩
15:14 雷岩（黒部五郎カール）
16:35 黒部五郎小舎

3日目

• 山行: 9:13
• 休憩: 2:11
• 合計: 11:24

距離 10.4km 登り 760m 下り 983m

4:39 黒部五郎小舎
6:41 6:58 三俣蓮華岳巻道分岐
8:42 9:37 三俣山荘
10:21 10:27 黒部川水源地標
12:05 ワリモ水場
12:13 12:37 岩苔乗越
12:43 12:49 岩苔小谷水場
14:43 14:45 水晶池分岐
14:48 14:56 水晶池
14:59 15:12 水晶池分岐
15:57 高天原分岐
16:03 高天原山荘

4日目

• 山行: 8:22
• 休憩: 1:26
• 合計: 9:48

距離 10.2km 登り 762m 下り 559m

5:08 高天原山荘
5:14 5:15 高天原分岐
6:09 6:28 高天原峠
8:43 9:00 黒部本流・Ｂ沢合流地点
11:16 11:47 薬師沢小屋
11:55 11:56 カベッケが原
12:43 薬師沢ベンチ
12:48 第三徒渉点
13:06 13:19 薬師沢第2ベンチ
13:27 13:28 第二徒渉点
13:34 13:37 第一徒渉点
14:56 太郎平小屋

5日目

• 山行: 4:01
• 休憩: 0:12
• 合計: 4:13

距離 6.4km 登り 47m 下り 1,018m

6:08 太郎平小屋
6:58 太郎兵衛平
7:20 7:29 五光岩ベンチ
7:58 7:59 ベンチ
8:49 積雪深計測ポール
9:00 9:01 青淵三角点
9:31 太郎坂
10:19 10:20 十三重之塔 慰霊碑
10:21 ゴール地点

天候

8/4晴れ　17時より雷雨
8/5晴れのち一時雨
8/6晴れ
5/7晴れ
5/8霧のち晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

◎有峰林道
亀谷連絡所＝折立　往復2000円
◎折立駐車場
登山口に近い折立バス停付近はいっぱいで、約300m離れた臨時駐車場に停めました。
登山口にトイレ、自販機あり。

その他周辺情報

◎薬師峠キャンプ地
予約不要　１人1000円
◎黒部五郎小舎キャンプ地
特定日のみ予約制　１人2000円
◎高天原山荘
予約制　夕食・弁当　1人11,500円
◎太郎平小屋
夕食・弁当　 1人11,000円

写真

8/4 8:03

登山口近くの駐車場は満車のため臨時駐車場に停める。

8/4 8:15

薬師岳登山口
折立ロッジと、トイレ。

8/4 8:25

7年ぶりの薬師岳登山口の大木。すでに暑い。

8/4 11:00

有峰湖が望め、しましまの雪量計を思わず撮ってしまうポイント。

8/4 11:58

登山道の周辺は植生保護で復元している途中。

8/4 14:02

ようやく太郎平小屋の屋根が見え、開放的で牧歌的な風景にホッとする。

8/4 14:24

生ビール1200円。夏だもの。

8/4 15:26

薬師峠キャンプ場に着いて管理小屋で幕営料を支払う。トイレと水汲みは一段下へ。
この水汲みの直後、雷雨になった。雷鳴が近くて怖いが、1時間程度で雨は上がり、夜中には煌々と月がテントを照らして明るかった。

8/5 5:16

翌朝、薬師平からひと登りして木道を進むと左手最奥に槍ヶ岳がよく見えた。

8/5 5:19

背後の薬師岳方面から朝日が上がり、行く先の峰々(北ノ俣岳・赤木岳・黒部五郎岳）に光が差し込む。

8/5 5:22

雲海と池塘。

8/5 5:51

薬師岳と太郎平小屋を振り返る。分岐から雲丿平へ進むパーティーが見える。

8/5 6:05

太郎山の山頂はスマホの電波が入りやすい地点です。

8/5 6:31

池塘で空の青が掬えそう。

8/5 6:15

8/5 6:44

ワタスゲかな？

8/5 7:27

「ウソ」のつがいが登山道で戯れていました

8/5 8:12

ミヤマリンドウ
夜の落とし物みたいな青色

8/5 8:23

ヨツバシオガマ

8/5 8:28

花はあまり見られない。

8/5 8:55

北ノ俣岳の山頂からの展望。
槍ヶ岳、黒部五郎岳、笠ヶ岳、乗鞍岳、御嶽山

8/5 9:11

👍みたいな雲。

8/5 10:19

8/5 11:11

トウヤクリンドウ

8/5 13:03

雲が迫る稜線。黒部五郎岳への最後の登り。
この登りで電波が入り、少しずつ天候が崩れる予報が見られた。

8/5 13:35

ようやく黒部五郎岳山頂への分岐に着く。

8/5 13:36

カールが雲の隙間から望めたけれど、雨の気配が濃厚…

8/5 13:55

あっという間に真っ白な雲に飲まれる山頂。

8/5 15:14

雷岩（？）

8/5 15:30

カールから山頂を振り返る。下りの途中で本降りになり、雨具を着用。キラキラのカールよ（幻想）さようなら…
氷河が運んだと思われる巨岩がそこかしこに点在していて本当に面白い、素敵な場所です（雨だけど）。

8/5 16:33

雨も上がり、ようやく黒部五郎小舎に辿り着きました。
長い一日でした…

8/5 16:39

これを見ているだけで、少しだけ疲れがプカプカするよね…

8/5 16:39

トイレと水場案内。

8/5 19:13

幕営地は少し離れており、40張程度となっていて、2段構造になっています。

8/6 4:24

朝の小舎

8/6 4:33

昨日は見えていませんでしたが、幕営地は笠ヶ岳の展望台でした。

8/6 5:17

黒部五郎岳のてっぺんから、モルゲンロート。

8/6 5:49

黒部五郎小舎からの急登が終わり、稜線に上がるとチングルマの群落がありました。

8/6 6:04

朝日を集めて揺れるチングルマの種は、光る絨毯のよう。

8/6 6:11

かろうじて上部に残っていたチングルマの花。
種も美しいですが、満開の時も見てみたいですね。

8/6 6:30

雲ノ平、祖父岳、ワリモ岳、鷲羽岳。
朝の光が複雑な山の影を削り出して、見ていて飽きない。

8/6 6:42

三俣蓮華岳は巻道を行きます。

8/6 6:59

ダイコンソウ

8/6 6:59

平和な巻道。花も多く、とても良い雰囲気です。

8/6 7:06

モレーン

8/6 7:16

右上に月。白いです。
毎晩、夜半から月が出て、日中も月が見える日が多かったです。

8/6 7:42

影！

8/6 7:53

三俣山荘まであと少し、のところで、雪渓ッ！！！

8/6 7:59

北海道ではできないですからね…
やるしかないのですよ…

8/6 8:31

岩苔乗越までの展望
コバイケイソウが咲いているのをやっと見れました。

三俣山荘

8/6 9:27

まさに「展望喫茶」

8/6 9:19

三俣山荘ではサイフォンのコーヒーを供してくれます。
ケーキとコーヒーのセット1500円。ケーキはシブーストにしました。

8/6 9:58

黒部川源流へ下ります。

8/6 10:04

沢沿いにはハクサンフウロがたくさん。

8/6 10:05

黒部川の源流です。美味しいです。命の始まり。

8/6 10:17

潤っています。

8/6 10:17

ひたひた。

8/6 10:24

黒部川水源池標

8/6 10:53

クルマユリもツヤツヤ

8/6 11:05

岩苔乗越までの登りから三俣蓮華方面を振り返る。

8/6 11:10

源頭は花が溢れています。
沢沿いに多い、トリカブト。これがは特に色が濃い。

8/6 11:29

この周辺はイワギキョウもふっくらしていて、活きが良いです。

8/6 12:15

岩苔乗越からワリモ岳方面の登山道。稜線にワリモ岳に向かう登山者のシルエットがよく見えます。

8/6 12:23

8/6 13:04

「ホーッホッホッホッ」？？？（騒がしいおばさんが前方から来るのか？…来ないし… また声がする！！！）
前方の薮から謎の鳴き声に怯えていたら、足元に子供発見、そして母鳥。鳴き声は母雷鳥の注意を促す声だったようでした。なんと6羽の子雷鳥を連れていました。頑張れ母ちゃん。

8/6 13:04

可愛い。草を突いたり毟ったりするやんちゃな子、警戒心が強く穴から動かない子、お母さんにくっついてる子。元気に育てよ…

8/6 13:54

ヒョウタンボク
標高を下げるに従い、植生が変わり、蒸し暑くなってくる。
ヤシャブシ、ハンノキの香りがする。

8/6 14:50

登山道の分岐から水晶池までは下り3分登り7分ほど。
鬱蒼とした針葉樹林を下っていくと、正面に水晶岳、そして何と完全に干上がった水晶池。

8/6 14:52

荒野。
なんとなく生臭い風が吹き渡り、ここは確かに湖面を有していたのだろうなと想像させる。暑い。

8/6 17:36

高天原山荘はランプの宿です。

8/6 17:59

高天原温泉までは山荘から川に向かって下ります。
感覚として「温泉遠い」。
下り15分、登り20分程。帰り道で汗だくになります。川の左岸にオープンな男性用の温泉、右岸には男性用、女性用の内湯があります。

8/6 18:01

女性用の内湯はこんな感じです。囲いのある温泉になっています。湯加減もちょうど良い、良いお湯です。

8/7 4:26

山荘受付にある電波入りやすい地図。

8/7 5:00

今日は少し空が遠い。

8/7 5:07

朝の高天原山荘

8/7 5:18

山荘からすぐの高天原の湿原。

8/7 7:23

大東新道はトラバースと支流を横切るための登降でかなり消耗する。

8/7 7:40

ソバナ？

8/7 7:44

ノウゴウイチゴ
見た目は満点だが、やはり微塵も甘くなかった…

8/7 8:00

8/7 8:33

トラバースからB 沢沿いに下り本流へ。

8/7 8:59

黒部川本流との出合

8/7 9:06

黒部の水流の清らかな様子が目に涼しい。

8/7 9:33

8/7 10:57

オオバタケシマランの実。つやつや。

8/7 10:57

支流や沢に降りる箇所には足場が緩く、滑りやすいのでロープやはしごがかけられている所が幾つもありました。

8/7 11:01

沢を遡行するような楽しみもあるルートですが、久しぶりの岩を伝って歩くのは足首が疲れました。

8/7 11:15

ようやく薬師沢小屋
吊り橋〜

8/7 11:23

プハーーーーーーー

8/7 18:52

太郎平の夕焼け。

8/8 4:50

朝食は晴れていれば外で！と思ってお弁当にしてもらいましたが、あいにく外は今山行一番の朝霧で真っ白。自炊室でいただきました。
古典的な竹皮で包まれた蒸し寿司とお茶。みっちりごはん。

8/8 6:17

日の出は薬師岳方面から。
霧が流れる様は幻想的で、一刻一刻、叙情的な景色でカメラを構えたまま、なかなか進めません。

8/8 6:25

8/8 6:27

尾根を越える霧は次第に消えていきます。

8/8 6:42

雲間から細い光の帯が街に届いていた。

8/8 7:14

汗をかいて登ってくる登山者とすれ違うたび、今日までの疲労と様々な風景、5日間を怪我なく歩けたことへの安堵、そして彼らにはこれから始まるだろう山の時間が少し羨ましくて、何度も足を止めてしまう。

8/8 7:43

荷揚げのヘリコプターが何度も往復していました。

8/8 10:55

戻ってきました。
折立ロッジ、トイレ、自販機のある薬師岳登山口とバス停。

8/8 10:56

ここから300mの砂利道を歩いて臨時駐車場へ。

撮影機器：

DC-TZ90 Panasonic

iPhone 12 mini Apple

SO-52B Sony

SOG06 Sony

装備

個人装備

長袖シャツ Tシャツ タイツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 日よけ帽子 着替え 靴 予備靴ひも ザック ザックカバー サブザック テントマット 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 食器 ライター 地図（地形図） コンパス 笛 計画書 ヘッドランプ 予備電池 筆記用具 ファーストエイドキット 針金 常備薬 日焼け止め ロールペーパー 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ストック ナイフ カメラ シェラフ

共同装備

テント ポール フライ フットプリント コンロ ガスカートリッジ コッヘル 食器 調理用食材

感想

usagimori

久しぶりのテント泊山行は、おおらかな黒部源流の山々。
夏山の様々な要素を楽しむことができました。
高山植物は終盤に近いようで、次はもっと早い時期に来たいなと思いました。
4日目は雷鳴が聞こえていたこともあり、太郎平小屋泊まりに変更。
山小屋に泊まるというのは、私にとっていろいろ新鮮な経験でした。
そして、偶然の積み重なりで、懐かしくうれしい再会もありました。
ゆっくりながら全行程を無事に歩くことができ、今後に繋げることができそうです。

wkn

7年ぶりの北アルプスでした。
　北アルプスの魅力が凝縮された5日間を過ごせて、そして怪我なく降りて来れたこと、本当に良かったと思います。
　北アルプスの山容の大きさ、自然の奥深さ、標高差による植生の多様性、朝の光、風、山にしかない一瞬。黒部川源流の宝石の様な流れ。照りつける太陽、湿度、眼前を流れる雲、雨、間近に轟く雷。不自由、不快、疲労、緊張、危険。山小屋が見えた時の安堵、誰かが運んでくれたビール、人工物への違和感と感謝…
　人間が住むには不便極まりない環境の中に、たった数日身を置くことで、ヒトが生き物として存在する実感を得ることができる。それはどうしたって映像や仮想空間だけでは得られないものだなあと思います。学生時代のような純粋な感覚は失われていても、それを求める感覚が自分に残っていて良かったと感じます。