奥穂高岳(重太郎新道にて穂高岳山荘一泊)
- GPS
- 16:55
- 距離
- 15.6km
- 登り
- 2,029m
- 下り
- 2,018m
コースタイム
- 山行
- 7:50
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 8:46
- 山行
- 6:23
- 休憩
- 1:36
- 合計
- 7:59
天候 | 一日目 曇のち雨 二日目 曇時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
24時で一日とカウントされるらしいので、入庫するなら深夜0:00以降の方がお得っちゃお得。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
鎖場や岩稜帯自体の危険度は別として、全体的に道は明瞭でマークもくっきり。今回は終始ガスの中だったけどマークを見失うことはなかった。 |
その他周辺情報 | ひらゆの森、大人700円。あかんだな駐車場から至近、お湯も悪くない。入る人も多そうだから、明らかに湯の華ではない人体由来の浮遊物が多いのは仕方ない……。よくシャワーで流してから出ました笑 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
飲料
地図(地形図)
笛
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
スマートフォン
スマートウォッチ
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
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感想
午前は晴れ、11時頃から次第に雨という予報になっていた奥穂高。とはいえどうせばちゃばちゃには降らんやろ??と決行した今回の山行、結果本当に11時頃から降り始め、いよいよ奥穂の核心部という場所で土砂降りという最悪コンディションになった。こういうところでばっかりズバリ当ててくるのやめて!!
・・・とはいえ、北ア最高峰の岩稜帯でザーザーに降り込められる体験にも学びはあった。最初から雨だと分かっていれば絶対に来なかったので、無事下山できた今となれば良い経験だったといえる。
小学生のとき上高地に向かうバスが満員で、私は真ん中の通路にぱかっと出す補助席に着席、それで酷くバス酔いして以来バスが苦手になった過去。高校時代は林間学舎が上高地にあり、何度か梓川でパシャパシャ遊んだ覚えがある。それ以来、実に三十年ぶりの再訪。バスやバスターミナルの豪華さに隔世の感。
序盤は晴天の中、斜度も緩やかで「重太郎余裕じゃん」とうそぶきながら快調に歩く。しかしその道はまだ重太郎新道ではないのである。岳沢小屋から先がいよいよ急登、鎖にハシゴの岩稜帯が続く。明日もこの道を下るのだと思うと後悔しかない。
11時頃、ちょうど前穂の取り付きあたりで雨が降り出す。明日の天気回復に賭けて初日はスルー。カッパの上着だけを着て先を進む。
前穂から先はいよいよ奥穂の核心部、いかにも北アという岩稜帯をトラバース気味に詰めていくと、いよいよ本格的な雨が降ってきた。こんなところでカッパ(下)を着る羽目になるならさっき着ておけばよかった!!という後悔は何度繰り返しても再びやっちまう。なんとかザックを置ける場所を見つけザックカバーとレインウェアフルセットを身に着けたときにはもうかなりびっしょり。両手両足使ってよじ登る系の登山道は水が流れ、ちょっとした沢登りの趣。幸いなのは風がなく、防水でもなくびしょ濡れになった手袋をしていても寒くはなかったこと。運が良かった。
ただでさえ遅い足取りは雨でますます遅くなり、やがて雷が鳴り始めて、めちゃくちゃびびりながらも全然スピードは上がらない。ほんとこわい!クワバラクワバラ唱えながらなんとか登頂、小屋まで無事に下ろしてくだされ〜〜!とお社に祈願し小屋へ下る。しかしこの先にあるはずの小屋も、真っ白で何も見えない。薪を燃やす匂いもするしペグを打つ音も聞こえるのに、一向に見えてこない。しかも鎖もありゃハシゴもある。嘘でしょ〜〜〜と涙目になったところで唐突に堅牢な平地が出現、ようやく小屋に辿り着いた。
小屋の中は超満員。テント泊の人も中に退避していたからだろう。べっちゃべちゃのあれやこれやを片付け、脱いで干し、ようやく一息。でも人が多すぎるし濡れてるし体調もあんまよくなくて一人無表情でビールを飲む。なんかぜんぶめんどくさい。今回も誰とも喋らず終わるパターンだな・・・
と一本飲んで切り上げようと思っていたけど、隣に座っていたお兄ちゃんたちの話がものすごすぎて、酔った勢いもあり思わず話しかけてしまった。聞けば岩も沢も雪もやるゴリゴリのクライマーで、今日も西穂からジャンダルムのルートをものすごい速さでやってきていた。こういう人たちはまず小屋に泊まらないので話す機会もない。彼らも炊事場を使いに小屋に入っていただけだった。とてもラッキー。しかしいろんな人がいるもんだ!
体調不良に加え天候不良、飲み過ぎもあったのか、翌朝は身体が重い。あーこの自制心の無さ。外はどんよりと雲が垂れ込めて気分も上がらない。そしてなによりこの恐ろしい小屋は、登り始めて即鎖場である!!鬼だな。すごいな。こんなところに小屋を建ててくれてありがとう。
多分三十分ほどのコースタイムを倍以上かけて登る。もうこの時点で前穂登頂も止める。止める判断はスパコンよりも早い。途端に気持ちも軽くなり、まあやっぱり重太郎新道、辛いは辛いけど下るだけなので気は楽だ。前穂に到着したときも真っ白だったので、まあこれはこれでいい。次の宿題にしよう。
様々なルートが交錯する奥穂では、小屋でも登山道でも、いろんな話を聞くことができた。かなりシビアな状況に陥った話など。そんな話を聞いたからか、今回のような悪条件も、登山で対処すべき状況の一つに過ぎない、と冷静でいられた。あの人たちに比べればこんなのまだマシだよねっていう。まあそれが良いのか悪いのかは分からんが、私にとっては良い経験になりました。
さて、今回の山行で最大の学び。
乾燥室の膨大なレインウェアの中で誰かが私のを持っていってしまうというアクシデント発生。二度と戻ってはくるまいと思ったものの、一時間ほどあと乾燥室に戻ると床にボンと置いてあった!うわーよかった!
てことで、持ち物には名前をつけましょう。書きましょう。これまでめんどくさくてやらなかったけど、絶対やった方がいいわ。みんなサインペン買っといで!
それにしても岩稜帯の尾根で雨と雷とは、、日記拝見しててもヒヤヒヤしましたが最悪なりにもお怪我なく下山できて良かったですね💦
缶ビールの価格からその山小屋のスタンスが分かりませんか?😁
上高地ってこんなだったけ?と隔世の感は確かにありますよね。。
実は私も来週末に前穂&奥穂の山頂でゆっくりしようかなと思ってまして、色々と参考になりました!
前穂の取付きとなる紀美子平では多くの人が荷物をデポして登頂してますが、今年は紀美子平での熊の目撃情報が頻発しているようで、ザックの中の食料管理に気をつけるよう注意喚起が出てましたよ〜。コンディション良く登れるといいですね!やっぱり晴れてるに越した事はないです。。
缶ビールの価格スタンス、分かります😆
穂高岳山荘は規模や標高の割に、物販が少々お安めな設定と感じました。クレカも使えるし、色々危ない。笑
情報ありがとうございます。紀美子平で熊が出るのか。。穂高山荘でゆっくりする予定なので気をつけないと笑
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