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Yamareco

記録ID: 5904488
全員に公開
ハイキング
剱・立山

馬場島より早月尾根往復にて劔岳へ

2023年08月26日(土) ~ 2023年08月28日(月)
 - 拍手
usatosi その他3人
体力度
6
1~2泊以上が適当
GPS
51:29
距離
15.2km
登り
2,372m
下り
2,322m
歩くペース
標準
1.11.2
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
6:12
休憩
0:02
合計
6:14
距離 5.5km 登り 1,494m 下り 11m
6:27
68
7:35
122
11:11
11:12
82
12:34
7
12:41
2日目
山行
6:12
休憩
1:19
合計
7:31
距離 4.8km 登り 857m 下り 849m
4:31
97
6:08
65
7:13
7:25
24
7:49
7:55
22
8:17
8:46
30
9:16
9:22
28
9:50
9:55
49
10:44
11:05
57
12:02
3日目
山行
4:18
休憩
0:10
合計
4:28
距離 4.9km 登り 25m 下り 1,477m
5:23
2
5:25
51
6:16
6:21
69
9:10
41
9:51
ゴール地点
6:26 馬場島荘
6:27 馬場島
7:35 松尾平
9:36 早月尾根標高1600m標識
11:11 1920.9m三角点
12:34 丸山
12:46 早月小屋
6:07 標高2600m標識
7:13 標高2800m標識
7:46 カニのハサミ
8:32 剱岳
天候 曇時々晴
過去天気図(気象庁) 2023年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 自家用車
コース状況/
危険箇所等
・非常に良く整備された道で、また細尾根が続く事もあり、不明箇所はありません。
・早月小屋より上は岩場が続きます。特に一箇所、崩れかけの土の蟻の門渡りがありました。
・山頂直前で別山尾根コースと合流します。下山時に道を間違う方がいました。要注意です。
・水場はありません。早月小屋の有料の水(市販のミネラルウォーター)は潤沢なようでした。
その他周辺情報 ・下山後にみのわ温泉に立ち寄りましたが、沸かし湯でした。
上越市経由で前泊。昼飯の魚フライ定食。
2023年08月25日 13:04撮影 by  SHG07, SHARP
8/25 13:04
上越市経由で前泊。昼飯の魚フライ定食。
親不知の北アルプス登山口。上高地まで約10日と。
2023年08月25日 15:01撮影 by  SHG07, SHARP
8/25 15:01
親不知の北アルプス登山口。上高地まで約10日と。
いざ剱岳。馬場島に天泊していたSさん・Iさんと合流。
2023年08月26日 06:33撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 6:33
いざ剱岳。馬場島に天泊していたSさん・Iさんと合流。
馬場島へ至る道は祠が多数あった。念入りに安全を祈願。
2023年08月26日 06:36撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 6:36
馬場島へ至る道は祠が多数あった。念入りに安全を祈願。
最初は足取り軽く。
2023年08月26日 06:57撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 6:57
最初は足取り軽く。
目を見張るような巨樹が続く。
2023年08月26日 07:45撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 7:45
目を見張るような巨樹が続く。
中身は空洞。
2023年08月26日 07:46撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 7:46
中身は空洞。
2023年08月26日 08:00撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 8:00
急登は続く。
2023年08月26日 08:07撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 8:07
急登は続く。
2023年08月26日 08:42撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 8:42
2023年08月26日 08:50撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 8:50
2023年08月26日 08:50撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 8:50
200m毎の道標で休憩。あと800m。
2023年08月26日 09:15撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 9:15
200m毎の道標で休憩。あと800m。
あと600m。
2023年08月26日 09:35撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 9:35
あと600m。
急登を攻めるTさん。
2023年08月26日 10:24撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 10:24
急登を攻めるTさん。
2023年08月26日 10:24撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 10:24
2023年08月26日 11:09撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 11:09
あと200m…とIさん。
2023年08月26日 11:40撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 11:40
あと200m…とIさん。
道はかなり整備されている。
2023年08月26日 11:51撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 11:51
道はかなり整備されている。
池塘が現れれば小屋は近いそう。
2023年08月26日 11:53撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 11:53
池塘が現れれば小屋は近いそう。
避難小屋跡前。
2023年08月26日 12:12撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 12:12
避難小屋跡前。
2023年08月26日 12:14撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 12:14
テカテカと光る胞子?
2023年08月26日 12:21撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 12:21
テカテカと光る胞子?
鎖場は続く。
2023年08月26日 12:24撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 12:24
鎖場は続く。
気の早いダケカンバに出会ったら…
2023年08月26日 12:36撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 12:36
気の早いダケカンバに出会ったら…
早月小屋到着。ここに二泊します。
2023年08月26日 12:37撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 12:37
早月小屋到着。ここに二泊します。
重労働の後では20度以下でも暑い。
2023年08月26日 12:39撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 12:39
重労働の後では20度以下でも暑い。
個人空間が確保された早月尾根の寝床。
2023年08月26日 13:56撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 13:56
個人空間が確保された早月尾根の寝床。
Iさんからのプレゼント。マッチと火種の入った缶。緊急時用に最適。有難う御座います!
2023年08月26日 14:26撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 14:26
Iさんからのプレゼント。マッチと火種の入った缶。緊急時用に最適。有難う御座います!
地酒の立山で乾杯。
2023年08月26日 14:39撮影 by  SHG07, SHARP
1
8/26 14:39
地酒の立山で乾杯。
2023年08月26日 15:47撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 15:47
小屋の前にあった小池。
2023年08月26日 15:49撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 15:49
小屋の前にあった小池。
早月小屋の夕食。白飯含め味は良い。白飯・豚汁・お茶はお替わり自由。
2023年08月26日 16:54撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 16:54
早月小屋の夕食。白飯含め味は良い。白飯・豚汁・お茶はお替わり自由。
早月小屋前のテーブルにはそこからの眺めの見取り図が。
2023年08月26日 17:18撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 17:18
早月小屋前のテーブルにはそこからの眺めの見取り図が。
2023年08月26日 17:38撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 17:38
早月小屋より剱岳山頂方面を望むも、見えない。
2023年08月26日 21:01撮影 by  SHG07, SHARP
8/26 21:01
早月小屋より剱岳山頂方面を望むも、見えない。
翌27日は未明に出発。
2023年08月27日 04:52撮影 by  SHG07, SHARP
1
8/27 4:52
翌27日は未明に出発。
天気は生憎でした。
2023年08月27日 05:12撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 5:12
天気は生憎でした。
あと600m。
2023年08月27日 05:16撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 5:16
あと600m。
ひたすら岩場・鎖が続く。
2023年08月27日 05:30撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 5:30
ひたすら岩場・鎖が続く。
左端に富山平野、正面奥に富山湾が見える。
2023年08月27日 06:03撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 6:03
左端に富山平野、正面奥に富山湾が見える。
小窓尾根。
2023年08月27日 06:06撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 6:06
小窓尾根。
あと400m。
2023年08月27日 06:06撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 6:06
あと400m。
2023年08月27日 06:11撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 6:11
2023年08月27日 06:13撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 6:13
2023年08月27日 06:13撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 6:13
2023年08月27日 06:16撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 6:16
立山の地獄谷温泉が見える。
2023年08月27日 06:23撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 6:23
立山の地獄谷温泉が見える。
雪渓が見えると北アルプスに来たと感じる。
2023年08月27日 06:36撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 6:36
雪渓が見えると北アルプスに来たと感じる。
山頂への道はまだまだ続く。
2023年08月27日 07:09撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 7:09
山頂への道はまだまだ続く。
山頂の祠が見えた?カラーなのに見事にモノトーンの写真だ。
2023年08月27日 07:13撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 7:13
山頂の祠が見えた?カラーなのに見事にモノトーンの写真だ。
あと100m!
2023年08月27日 07:14撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 7:14
あと100m!
正面の緑の縁のある峰の先やな。
2023年08月27日 07:14撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 7:14
正面の緑の縁のある峰の先やな。
森林限界を越えると…
2023年08月27日 07:15撮影 by  SHG07, SHARP
1
8/27 7:15
森林限界を越えると…
雷鳥が来た。見事な保護色。
2023年08月27日 07:19撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 7:19
雷鳥が来た。見事な保護色。
不思議な程、近寄って来る。
2023年08月27日 07:19撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 7:19
不思議な程、近寄って来る。
早月尾根で最も危かった蟻の戸渡り。左(北)は多少余裕がある。
2023年08月27日 07:22撮影 by  SHG07, SHARP
1
8/27 7:22
早月尾根で最も危かった蟻の戸渡り。左(北)は多少余裕がある。
岩登りは続く。尾根の北側をペンキに沿って巻く。
2023年08月27日 07:41撮影 by  SHG07, SHARP
1
8/27 7:41
岩登りは続く。尾根の北側をペンキに沿って巻く。
真ん中のボルトが「蟹のハサミ」らしい。
2023年08月27日 07:46撮影 by  SHG07, SHARP
1
8/27 7:46
真ん中のボルトが「蟹のハサミ」らしい。
まずはTさんの番。
2023年08月27日 07:46撮影 by  SHG07, SHARP
1
8/27 7:46
まずはTさんの番。
楽勝。
2023年08月27日 07:46撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 7:46
楽勝。
Sさんの番
2023年08月27日 07:47撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 7:47
Sさんの番
全員で助言(多分余計邪魔)して突破!
2023年08月27日 07:48撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 7:48
全員で助言(多分余計邪魔)して突破!
Iさんも余裕。
2023年08月27日 07:48撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 7:48
Iさんも余裕。
2023年08月27日 07:55撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 7:55
遂に山頂か?
2023年08月27日 08:07撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 8:07
遂に山頂か?
別山尾根との分岐だった。もう着いたようなもの。
2023年08月27日 08:10撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 8:10
別山尾根との分岐だった。もう着いたようなもの。
剱岳山頂の祠。
2023年08月27日 08:30撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 8:30
剱岳山頂の祠。
鼠?
2023年08月27日 08:31撮影 by  SHG07, SHARP
1
8/27 8:31
鼠?
登山客のおこぼれを漁っている。
2023年08月27日 08:31撮影 by  SHG07, SHARP
2
8/27 8:31
登山客のおこぼれを漁っている。
一般人立入禁止の北方稜線。
2023年08月27日 08:32撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 8:32
一般人立入禁止の北方稜線。
源次郎尾根。道ははっきりとある。
2023年08月27日 08:34撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 8:34
源次郎尾根。道ははっきりとある。
立派な私製道標。
2023年08月27日 08:37撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 8:37
立派な私製道標。
結婚記念のプレート。セメントで固定するのは良いのか?
2023年08月27日 08:42撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 8:42
結婚記念のプレート。セメントで固定するのは良いのか?
山頂は雲の中なので眺望は諦め、登ってきた早月尾根を望む。
2023年08月27日 08:59撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 8:59
山頂は雲の中なので眺望は諦め、登ってきた早月尾根を望む。
2023年08月27日 09:55撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 9:55
下りも険しい。早月小屋より実に7時間半かけて往復。
2023年08月27日 10:05撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 10:05
下りも険しい。早月小屋より実に7時間半かけて往復。
そのまま下山するSさん・Iさんと別れて早月小屋二泊目の夕食。木の子ハンバーグ!
2023年08月27日 17:01撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 17:01
そのまま下山するSさん・Iさんと別れて早月小屋二泊目の夕食。木の子ハンバーグ!
早月小屋からの夕陽。
2023年08月27日 18:27撮影 by  SHG07, SHARP
8/27 18:27
早月小屋からの夕陽。
一夜明けて立山方面の雲海。今日は馬場島に下りて温泉に泊まるのみ。
2023年08月28日 05:18撮影 by  SHG07, SHARP
8/28 5:18
一夜明けて立山方面の雲海。今日は馬場島に下りて温泉に泊まるのみ。
早月尾根より北方を望む。北アルプスの北端のはずが、向かいの猫又山の向こうにも山が見える。北アルプスの奥深さを実感。
2023年08月28日 05:57撮影 by  SHG07, SHARP
8/28 5:57
早月尾根より北方を望む。北アルプスの北端のはずが、向かいの猫又山の向こうにも山が見える。北アルプスの奥深さを実感。
振り返ると一昨日は見えなかった剱岳。
2023年08月28日 06:25撮影 by  SHG07, SHARP
8/28 6:25
振り返ると一昨日は見えなかった剱岳。
馬場島が見えてきた。気温も上がる。帰りたくない気持が膨らむ。
2023年08月28日 06:30撮影 by  SHG07, SHARP
8/28 6:30
馬場島が見えてきた。気温も上がる。帰りたくない気持が膨らむ。
丁寧にロープで下山中。
2023年08月28日 08:04撮影 by  SHG07, SHARP
8/28 8:04
丁寧にロープで下山中。
帰りたくないので、度々Tさんに休憩を要求。
2023年08月28日 08:22撮影 by  SHG07, SHARP
8/28 8:22
帰りたくないので、度々Tさんに休憩を要求。
暑い。着いた。終ってもうた。
2023年08月28日 09:39撮影 by  SHG07, SHARP
8/28 9:39
暑い。着いた。終ってもうた。
お疲れ様でした!
2023年08月28日 09:46撮影 by  SHG07, SHARP
1
8/28 9:46
お疲れ様でした!
帰りに観光。眼目山立山寺の栂並木。栂の巨木をこれだけまとまって見られるのは珍しい。
2023年08月28日 14:36撮影 by  SHG07, SHARP
8/28 14:36
帰りに観光。眼目山立山寺の栂並木。栂の巨木をこれだけまとまって見られるのは珍しい。
今回最高の贅沢。湯神子温泉の夕食。富山の味付けは品があって美味い。銘酒立山を何本も空けた。
2023年08月28日 18:05撮影 by  SHG07, SHARP
8/28 18:05
今回最高の贅沢。湯神子温泉の夕食。富山の味付けは品があって美味い。銘酒立山を何本も空けた。
湯神子温泉の夕食のお品書き。
2023年08月28日 18:04撮影 by  SHG07, SHARP
8/28 18:04
湯神子温泉の夕食のお品書き。
南京サラダ・帆立フライ等。
2023年08月28日 18:05撮影 by  SHG07, SHARP
8/28 18:05
南京サラダ・帆立フライ等。
甘味はジャスミン茶ジュレ。
2023年08月28日 19:24撮影 by  SHG07, SHARP
8/28 19:24
甘味はジャスミン茶ジュレ。
翌日はTさんの発案でカーナビ任せに奥飛騨〜上高地〜諏訪経由で小淵沢へ。安曇の渡辺そば店の突き出し。
2023年08月29日 13:49撮影 by  SHG07, SHARP
8/29 13:49
翌日はTさんの発案でカーナビ任せに奥飛騨〜上高地〜諏訪経由で小淵沢へ。安曇の渡辺そば店の突き出し。
安曇の渡辺そば店の盛蕎麦。素朴で優しい茹で加減。蕎麦つゆも
上品でおいしい。
2023年08月29日 13:53撮影 by  SHG07, SHARP
8/29 13:53
安曇の渡辺そば店の盛蕎麦。素朴で優しい茹で加減。蕎麦つゆも
上品でおいしい。
撮影機器:

感想

経緯

3年前に八ヶ岳の黒百合ヒュッテでお会いしたSさん・Iさんより、劔岳を早月尾根から登らないかとのお誘いを頂いた。早月尾根は富山の馬場島が登山口で、公共交通は通っていない。先輩のTさんが小淵沢の別荘から車で参加するそうなので、便乗する事にした。劔岳と言えば急峻で玄人向きの印象だったが、車を運転できない自分には滅多にない機会だ、勇気を出して挑む事にした。

準備・計画

早月尾根の標高差は2,200m。核心部の岩場は山頂付近のみ。以前Tさんと初心者の3人で登った経験から、ヤマプラでコースタイムの1.6倍で計画してみた。一般には一泊二日のコースだが、二泊三日にした上、麓の湯神子温泉で前後泊とした。お大尽様だが、何しろ往復ともTさんに運転して頂くのだ。Sさん姉妹は二日目に山頂まで同行した後、そのまま下山する。

装備はヘルメット必須との事だったので、ペツルのものを購入。雨予報だったのでザックカバーに撥水剤を塗って、指ぬき手袋も購入。尤もこれは使わなかった。軽アイゼンも要るかもという話もあった(8月でも降雪するらしい)が、それは持たずに、駄目なら引き返す事にした。結果的にその心配は無かった。

天候

当日は午前は快晴、午後からぐずつき始め、夜には本降り。翌日も同じパターンだった。三日間通じて午前中のみ行動する計画だったので、うまく雨を回避できた。核心部を登る二日目の朝は岩場や鎖が濡れて難易度が上がるのを懸念したが、杞憂に終わった。尤も二日目午後に下山したSさん姉妹は相当苦労されたようだ。

ただ山頂からの眺めは全く望めなかった。写真を撮ってすらいない。それを求めるなら、もっと早く登り始めなければならないようだ。それでも北アルプスならではの雪渓や立山連峰、雄大な富山平野や日本海の絶景を堪能した。

コース・危険度

早月尾根はとにかくきつい。先月は甲斐駒の黒戸尾根を登ったが、こちらの方が距離が短い分、平場で休めない。Iさんが陽気に振る舞ってくれた上、かなりののんびりペースだったので、一人で登るよりは余程楽しく登れた。早月小屋までは目立った難所が無いのも幸いした。

二日目は山頂へ。ここからの標高差約600mの多くは岩場だが、カニのハサミを含めて、立ち竦むような難所は無かった。ただ一箇所、標高2800mを越えたところの幅30m程の蟻の戸渡りが危なかった。ここだけ岩ではなく、土が剥き出しで、しかも崩れかけているのだ(写真57参照)。

また登り下りとも、道を付け替えている箇所があり、踏み跡を素直に追ってはいけないところがあった。きちんとペンキの印を追う必要がある。

小屋

早月小屋は(便所を除いて)清潔で、一人一人の寝床も確保されていた。小屋番も気さくで親切だ。水は封のされたミネラルウォーターを販売している。食事は(恐らくレトルトの)鯖の味噌煮と茸ハンバーグで、米飯の炊き具合も良かった。高齢者の大声の会話と鼾の合唱に、「コロナ明け」への人々の渇望を感じた。

来て良かったと思える山だった。今後も続く山行の中で、劔岳に登ったという事は大いに自信になるだろう。また山で出会った人と他の山に登るというのも素敵な経験だった。改めて発案者のSさん、リーダーのIさん、何よりも運転含め全般的にお世話になったTさんに感謝申し上げたい。

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この記録に関連する登山ルート

無雪期ピークハント/縦走 剱・立山 [2日]
剱岳/早月尾根ルート/馬場島起点早月小屋経由
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走 剱・立山 [日帰り]
馬場島〜三ノ窓〜剣岳〜早月尾根〜馬場島
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
5/5
体力レベル
5/5

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