将棊頭山
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- GPS
- 35:31
- 距離
- 23.1km
- 登り
- 2,024m
- 下り
- 2,042m
コースタイム
- 山行
- 7:30
- 休憩
- 2:43
- 合計
- 10:13
- 山行
- 8:47
- 休憩
- 0:12
- 合計
- 8:59
過去天気図(気象庁) | 2015年02月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
燕岳(燕山荘まで)から続き
[転進]
北アルプス常念山脈の縦走を諦め、残る2日で歩ける山を検討した。冬型が厳しい予想なので手堅いのは山伏辺りなのだがいかんせん遠い。marhさんは次の計画もあるので、伊那谷から将棊頭山を狙う事とした。
長野道、中央道を南下して、ゲート近くの小黒川キャンプ場に着いた時は既に薄暗くなっていた。東屋の近くにテントを張って、早速食事にする。水も出ている。車横付のテントは重さの制限が無いのでとても贅沢だ。タラ、餃子、鶏肉、豚肉、葱、大根、榎、椎茸、生姜、、、鍋に入りきれず苦労する。marhさんの料理は、赤味噌、キムチ、ラーメン味噌、カレースパイス、鶏ガラ、鰹節等巧みにアレンジされていて絶品だ。1R2R締x4食、全て新しい味覚だ。厳しいラッセルの疲れも一気に吹き飛ぶ。5日間は結局天候は冴えなかったのだが、食事がとても旨かった事もあって楽しい思い出ばかりだ。
[4日目]
朝目が覚めると車が3台上がっていった。きっと将棊頭山に向かうのだろう。ゲートから歩き出すと、しっかりトレースが付いている。ありがたい。桂小場の東屋には登山届が用意されていた。計画では西の尾根をダイレクトに上る、信大ルートを上り、適当な所で幕営し、最終日は空身で将棊頭山を往復するつもりだった。しかし、トレースは右に折れて夏道標準の桂小場ルートを辿っている。あっさり計画を変更し、トレースの恩恵に与る事にした。お蔭で順調に高度を稼ぐ。1612を過ぎてトレースがスノーシューに替わる。この辺りからワカンは踏み抜きも起きる。やはりスノーシューの浮力は素晴らしい。大樽小屋も11時到着と順調。雪があったので先行隊もここで休憩したのだろう。気温が低く稜線の風も強そうなので、ここで着込んで出発する。しばらく進むと上からスノーシューの下山隊が。もう下りてきたのか!早い!いくらトップを交代しながらと言え、日帰りとはびっくりした。トレースのお礼を言って再び登る。
胸突八丁の頭に出ると、やはり風が強かった。ふらふらと煽られながら尾根を辿る。時刻も15時近くなり先を急いだ。視界が悪い事もあってピークが遠く感じた。左に小屋が見えてあっけなく将棋頭山に到着した。2人で握手を交わすや否や、さっさと小屋に向かった。
小屋は雪に埋もれていた。説明では、石室の南に扉があって冬季解放されている、と。しかし、南面はほぼに埋没していてどこが扉かも判らなかった。取り敢えず掘ってみた。1mぐらい掘ると、扉の上部らしき部分が現れた。2人で懸命に掘り進めた。1時間程でようやく扉の下まで到達した。しかし、扉は開かなかった。きっと内部の戸袋辺りが凍ってしまっているのだろう。既にやや暗くなり始め、猶予は無かった。残念だが冬季小屋は諦め、東の尾根に逃げる事にした。風に煽られながら稜線を辿った。暫く下ると樹林帯に入り、風が落ち着いた。助かった。直ぐに整地してテントを張り逃げ込んだ。体温が少し下がっていたようだ。雪堀の時に直ぐにダウンを着込めば良かったのだが、目先の作業に気を奪われてしまっていた。疲れもあったので少し危なかった。その夜は雪が50cmぐらい降り積もった。
[最終日]
もし、天候が回復したらもう一度稜線に上がろうと話をしていたが、予報通り一向に回復しなかった。朝コーヒーを飲みながら予定を話し合う。稜線の風が厳しいので将棊頭山には上がらず、東の権現づるねを辿り天狗集落に下山する事とし、遅めの出発とした。権現づるねは判りやすい尾根で、以前歩いている事から不安は無かった。が、視界が無くトレース、リボンも無いため、200m、300mと小刻みにチェックポイントを設定して、都度2人でスマートホンの地形図を確認、コンパスを設定した。高度を下げると時折リボンやペンキが出現した。どうやら上部のリボンは雪に埋まってしまっていたようだ。
辻山から進路を北に向けると視界が開けてきて伊那谷が見渡せた。権現山への尾根を右に見過ごすと暫くして踏み抜きが発生するようになった。どうやら下は笹藪らしい。感覚では3歩に1歩、50cm踏み抜く感じで極端に歩みが鈍くなった。2人とも疲れてしまったので、投げ出したザックに腰を下ろして残ったお菓子を食べまくって元気を出した。植林地帯になって漸く笹藪は落ち着いた。林道に出るも地図に無い道で迷う。
ようやく小黒川の橋を渡り、お互いの無事を喜んだ。安堵と同時に山の終わりが寂しかった。共に歩き、厳しくも充実した5日間をありがとう。
先行の方達のラッセルのおかげで1日目に順調に将棋頭を超えることができた。トレース無しでは森限界でテント泊、翌日はピストンしていたかも?
ゴンゲンツネの尾根もあるきごたえ、ラッセル応えのあるルートだった。コンパスとGPSで正しくルートを確定していく。大変勉強になりました。最終日の締めラーメンが美味しくて疲れがふっとんでしまった。ありがとう。
コメント
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お疲れさまでした。すれ違った伊那ラッセル隊の一員です。
あれから将棊頭いって、西駒山荘で苦労されて、50僂寮磧ΑΑ2日目のコースどり・・・・驚くばかりです。
聖東尾根や弘法小屋尾根など興味わく記録が満載ですね。(冬はとても近づけませんけど) これからも、たまに覗かせていただきます。
伊那谷にもまたぜひお出かけください。
yama-take さん、ありがとうございます。
将棊頭山は三度目になります。初回は車が雪で林道登れず、西春近の高速下から歩き始めたら、初日権現山まででした(笑)。山頂に地元小学校の登頂記録があって、小学生が日帰りする山にやっとテントか。。。などと思い出があります。本当は将棊頭山から木曽駒までの稜線がいいですよねぇ。
核心は2000m以下の笹の踏み抜きでした(笑)。みなさん、スノーシューの理由がよく分かりました
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