裏越後三山縦走(荒沢岳登山口→荒沢岳→中ノ岳→越後駒ヶ岳)
- GPS
- 16:13
- 距離
- 31.0km
- 登り
- 3,003m
- 下り
- 3,001m
コースタイム
- 山行
- 8:39
- 休憩
- 0:54
- 合計
- 9:33
- 山行
- 5:32
- 休憩
- 1:01
- 合計
- 6:33
天候 | 荒沢岳登山口駐車場で車中泊をしていると、かなりの雨音で目を覚ました。時計を見ると午前4時半頃だった。その後雨は止んだが、スタートした午前6時頃はガスガス。前山の辺りで少し日差しが出てきた。今日はスタートからスパッツを付けていたが、荒沢岳までは登山道にあまり藪はなく、雨の直後でも必要なかった。荒沢岳山頂ではガスガスだったが、荒沢岳を越えて灰吹山に向かう途中でガスが晴れ、青空が覗き始めた。前方に兎岳への稜線が気持ちよく見えていたが、中ノ岳には雲がガッツリかかり、初日は中ノ岳の姿は一度もはっきり見えずじまいだった。兎岳を越え中ノ岳が近づいて来た2時半過ぎ、予報より少し早くしっかり雨が降ってきた。ザックを下ろして、急いでレインを装着。しかし、ものの15分ほどで雨が止み、強めの日差しも出てきたので、面倒だがまたレインを脱ぐ。しかし、中ノ岳に登頂時はまたガスガスに戻り、しかも雨がポツポツ降り始めた。避難小屋へ向けて歩いてる時に、大粒の雨に変わり始め、避難小屋に入った直後に大雨に。正に間一髪セーフ。その後は雨は止むも、外は霧が出ていて何も見えなかった。アーベンがありそうなら中ノ岳に夕暮れ時に行こうと思ったが、残念。 2日目、午前4時前に外に出ると満天の星空。中ノ岳でモルゲンを楽しみ、太陽が出る辺りの地平線の雲が少し厚かったので、「これ、御来光ないパターンやな...」と諦め、日の出の5分ほど前に小屋に戻った。しかし、そこで意外にも太陽が姿を現し始めた。上半分だったが、いつもの御来光特有の真っ赤な太陽だった。御来光だけなら小屋前でもしっかり楽しめる。その後も終始最高の天気だったが、地面に落ちた笹や岩が前日の雨でよく滑った。とても暑くて湿気が多く汗だく。 |
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過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
1日目 前グラの岩場は登りに関しては簡単で楽しい。下りはちょっと神経を使うかも。荒沢岳を越えると暫く鬱蒼とした樹林帯であまり楽しくない。しかし、その後、灰ノ又山を越えると兎岳までは気持ちのいい登山道になる。途中にある陽の水という水場の辺りは幕営適地になっている。水場は登山道から沢筋に5分ほど下った場所にある。途中に「真夏でも沢床から水が滲み出る」と書いた水場の説明の張り紙があったが、正に滲み出るのみで流れはない水場だった。ソフトボトルなどに水を汲むのはほぼ不可能で、滲み出た水が溜まっている水溜りからすくうしか補給する術はない。浄水器が必須か。兎岳から中ノ岳はなかなかに危なく、かなりえぐい登山道。ただ、あまり最低鞍部などを意識することなく、知らないうちに最後の登りに入っていた。 登山道は、荒沢岳から灰ノ又山までが藪が多く、ここではスパッツがあった方がいいように感じた。スタートから荒沢岳の間、なぜか突然藪が刈られれていた1746から兎岳まではスパッツはいらない。 2日目 雨の直後だったせいもあるが、中ノ岳から越後駒ヶ岳まではさらに輪をかけて危ない。右手(東側)斜面が切れ落ちた狭いトラバースを行くが、かなり滑る。足を滑らせ、登山道から右に2回ほどリアルに滑り落ちた。笹藪や樹木が生い茂っているので、それを掴んですぐに止められるので命の危険はない。もしかしたらソールに跨がせたスパッツのゴムが滑ったのかもしれない。ここではスパッツのみを付けていたが全く無意味だった。というのも、この稜線は猛烈な藪の部分が多いので、雨の直後はレインウェアを着ないとびしょ濡れになるからだ。また、今回はスポルティバのTXガイドで来ていたので、なんにしても靴の中はびちょびちょだった。やはりこういう雨が予想されいている時は、ちゃんとゴアテックスのミドルカットの登山靴で来た方が快適だろう。滑る危険性を考え、無意味なスパッツは途中で外した。 檜廊下で「これ、ホンマに登山道?」と思わずつぶやいた藪に突入するところがある。眺望がいいのでユルそうな名前が付いているが、その藪を突っ切った直後に鎖のないクライムダウン必須の崖の下りもあり、要注意。ここからは、荒沢岳の足元の北ノ又川にある残雪を見下ろすことができる。確かに眺望はいい。 天狗平の手前辺りから比較的快適な登山道に変わる。ただ、一か所かなり痺れる右手が崩落したトラバースがあり注意。眺望は抜群で後ろを振り返ると中ノ岳が雄大だった。「やはり越後三山の主役は中ノ岳ちゃう?」と思わずにはいられなかった。 諏訪平からは快適なビクトリーロード。あまり傾斜もキツくなく、気持ちよく歩ける。何度もニセピークを越えるがそれも苦にならない。ナナカマドの実が色づいている所もあった。グシガハナコースとの分岐点を越え、行きはあまり意識しなかったが駒の小屋への分岐点を越えて、越後駒ヶ岳登頂。山頂は狭いがベンチが置かれていて快適、かつ360度の絶景。中ノ岳の眺望は途中の天狗平からの方が上か。やはり景色は一期一会の精神でいいなあと思ったら写真を撮るが吉。 越後駒ヶ岳からの下山は道行山分岐まではホントに楽チンな道。木階段が随所に設置されていて、整備が「過剰」に行き届いている。みんなが枝折峠から登る理由がよく分かる。中ノ岳から駒の小屋分岐までは登山者は1人もいなかったのに、その後は登山者が湧いて出るようにいたのもうなずける。しかし、道行山の分岐からはまた険しい。かなりの急角度で休憩なく下り続ける。道行山登山口から駐車場までの歩きが長いが、トレーニングでランするのもいいだろう。石抱橋を渡ると駐車場までアスファルト道を行く。伝之助小屋にある水車から出ている水を飲む。冷たくてうまい。 |
その他周辺情報 | 白銀の湯はキレイでサイコー。風呂上がりに、「この辺りで普通の値段(観光客用の価格ではなくて)でコシヒカリ買える所ありますか?」と受付で聞くと、 受付女性:「9月20日から新米が出るんですよね」 Ttm:「あー、そうなんですか...」と答えながらその意図するところが分からない。 受付女性:「あ、そうだ。シルバーラインで帰りますよね?」 Ttm:「はい」 受付女性:「そうすると、シルバーラインが終わって、小出ICの方に曲がって5〜600mで、自分で作ったお米を直売している所がありますよ。昨日は新米売っていたようですよ」 Ttm:「おー!」 そしてその販売所に行ってみると、そもそも午後は休みで、かつ、「新米完売。次回は9月末予定」という張り紙がしてあり、シャッターが下ろされていた。「しゃーないな...」と思いながら車を走らせていると、すぐに「新米」と看板を立てた路上販売の店が目に入った。「まだ残っているということは高いんだろうな…」と思いながらも、車を止める。「新米ありますか?」と聞くと、「はい、とりたて、今朝精米したてのがあります!」。値段を見ると3500円/5kg, 700円/kg とあまり値段の感覚がないが、とりあえず1kを3袋買うことにした。帰りに、道の駅「ゆのたに」に寄って値段を調査すると、4298円/5kg、1890円/2kgだったので、少し得したのだろうか? |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
サンダル
ザック
サブザック
昼ご飯
行動食
調理用食材
飲料
ハイドレーション
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
サングラス
タオル
ストック
ナイフ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
ヘルメット
携帯トイレ
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感想
禁酒している。今日で6日目だ。「余計なトレーニングをせずに登山のパフォーマンスを上げるにはどうすればいいか?」。禁酒しかないだろう。
禁酒を決意した月曜日、近くの本屋で見つけて気になっていた「そろそろお酒やめようかなと思ったときに読む本」を買ってきた。「酒は百薬の長」というのは西暦8年から20年頃に中国を支配した「新」の王莽(おうもう)という皇帝が発した言葉だそうだ。しかし、これは酒税の為のキャッチコピーだった。この皇帝は財源として酒税を創設し、その際に消費を促進するために民に宣布したのだった。
本の中にあったAUDIT (オーディット:Alchohol Use Disorders Identification Test)を試してみる。全く問題ないと思っていた僕のスコアは9点で、これは「有害飲酒」レベル(ハイリスク飲酒群)[8〜14点]だった。「なるほど…」
https://auditscreen.org/check-your-drinking/
そしてこの本を一行でまとめるとこうだ。
「ノーリスクの酒量がゼロであることは誰でも変わりません」
登山のパフォーマンスどころの問題ではなくなってきてしまった。
禁酒と同時に、今週末に控えた3連休の使い方も考慮し始めた。北アルプスの天気はそこそこのようだが、どうせ狂ったように混雑しているだろう。それに北アルプス南北全踏破で堪能したばっかりだ。そろそろ脱アルプスを図るのもいいかもしれない。そんな時、YAMAPでフォローしているKeith Richardsさんが「goto山形&新潟」で越後駒ヶ岳登っているレコを見た。
「越後駒ヶ岳ええなぁ…」
越後駒ヶ岳は、去年の秋、これまたYAMAPでフォローしているkejsarnさんが「越後の裏銀座街道のんびり周遊 天空の刈払い道を満喫の四日間」をアップしたのを見て、一度画策したことがある。時期は11月下旬で、シルバーラインの通行規制の状況などを確かめるため、魚沼市役所産業経済部建設課に問い合わせもした。しかし、さすが新潟だけあって、天気がいい日が少なくその時は断念した。「よし、3連休だし、登山口まで遠いがやってみるかな」と、再調査に入った。
レコを調べると、ほぼ9割と言っていいほど枝折(しおり)峠から越後駒ヶ岳のピストンだった。しかし、ここまで遠出してそれだけでは到底満足できない。なのでルートはKejsarnさんに倣い、荒沢岳登山口からスタートし、時計回りに荒沢岳、中ノ岳、八海山、越後駒ヶ岳と思ったが、八海山を行くべきかどうか悩んだ。Kejsarnさんによれば、中ノ岳避難小屋から八海山をピストンし戻って来るのは、入道岳まででも一日では相当タフなようだ。実際ヤマレコで時間を計算すると、朝4時に出て0.8〜0.9のペースで歩いても日没に間に合うかぎりぎりだった。しかも道も険しいという。いつもの欲張り山行なら2泊3日で無理してでも絶対行くのだが、仕事がキツイのか未だに南北全踏破の後遺症があるのか、あまり体調が本調子ではなかった。「あまり無理はしたくないし、月曜日は休養日にしたいな…」。結局、八海山は別の機会に譲ることにし、1泊2日で余裕を持った山行にすることにした。
最後に、みんなが使う枝折峠を使わないことが少し不安だったので、念のため魚沼市観光協会に問い合わせてみた。
Ttm:枝折峠から行っている人が多いのは滝雲を見たいというのが目的でしょうか?というもの、私が考えている周回には特別便利に思えないのですが、そういう理解でよろしいでしょうか?
観光協会 山田氏:枝折峠から登るメリットは高低差が少ないことです。登山をされる方は滝雲はおまけです。越後駒ヶ岳単体であれば枝折峠から登るのがベストです。枝折峠起点で周回すると最後の荒沢岳下山から枝折峠へ戻る移動手段が徒歩のみになるので、銀山平か荒沢岳駐車場を利用する方がほとんどになります。おっしゃる通り枝折峠駐車場からの周回するのであれば便利ではありません。
多分銀山平は銀山平船着場のことだろう。そこの方が駐車スペースは広いが、やはり荒沢岳登山口が便利だ。しかし、ここは10台くらいしか止められないようなので、また今回も金曜に自宅を出て、現地で車中泊を選択した。
コメント
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3人目です。到着が遅くて申し訳ございませんでした。
さすがに私も自分が最後だと思っていたのですが、その後に到着される方もおられ・・・らくルートのCTはヤマプラよりもかなり早いんですね、ちょっと勘違いしてプランミスでした。
またどこかでお会いできましたら。
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