茗荷谷(明芽谷)ゲート前の路肩に邪魔にならないように車を停め,歩き出す。昨夜は遅くまで仕事だったため,ゲート出発が午前10時と,かなり遅くなってしまった。
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茗荷谷(明芽谷)ゲート前の路肩に邪魔にならないように車を停め,歩き出す。昨夜は遅くまで仕事だったため,ゲート出発が午前10時と,かなり遅くなってしまった。
白川又林道は序盤は路面もきれいで,自転車を持ってくればよかったと軽く後悔した。
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白川又林道は序盤は路面もきれいで,自転車を持ってくればよかったと軽く後悔した。
白川又川の峡谷の斜面を削り出した林道はかなり険しく,そそり立つ岩壁がすごい。
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白川又川の峡谷の斜面を削り出した林道はかなり険しく,そそり立つ岩壁がすごい。
秘境感漂う素掘り隧道。
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秘境感漂う素掘り隧道。
素掘り隧道から1kmほど先にある路盤決壊箇所。復旧工事が進行中。
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素掘り隧道から1kmほど先にある路盤決壊箇所。復旧工事が進行中。
眼下の谷底には白川又川の取水施設が見える。
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眼下の谷底には白川又川の取水施設が見える。
この木製ハシゴから一段上に上がると,すぐに迂回用歩道に出てスムーズに崩壊箇所を通過できる。
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この木製ハシゴから一段上に上がると,すぐに迂回用歩道に出てスムーズに崩壊箇所を通過できる。
崩壊箇所を過ぎると,にわかに路面は落石に覆われるようになり,やや歩きにくくなる。
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崩壊箇所を過ぎると,にわかに路面は落石に覆われるようになり,やや歩きにくくなる。
林道はいくつかの枝谷を横切り,そのどれもが滝を掛けている。これは確かヒノ谷の滝。
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林道はいくつかの枝谷を横切り,そのどれもが滝を掛けている。これは確かヒノ谷の滝。
ようやく林道が大黒構谷の谷底に近づいてきた。林道より下部の悪絶ゴルジュ帯が眼下に眺められる。遠目にちらちらと垣間見えるだけだが,それでも十分凄さが伝わってくる。
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ようやく林道が大黒構谷の谷底に近づいてきた。林道より下部の悪絶ゴルジュ帯が眼下に眺められる。遠目にちらちらと垣間見えるだけだが,それでも十分凄さが伝わってくる。
ゲートから2時間ほどの歩行で,ようやく入渓地点の大黒構谷の橋に到着。橋からはいきなり出だしの4m滝・15m滝が見えている。
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ゲートから2時間ほどの歩行で,ようやく入渓地点の大黒構谷の橋に到着。橋からはいきなり出だしの4m滝・15m滝が見えている。
この4m滝・15m滝は,滝のすぐ左脇にトラロープが垂れており,そこを登って通過するのが普通らしい。しかし,事前学習を怠ったツケでそんなことは知る由もなく,何となく簡単そうに見えた右岸斜面から高巻きを始めてしまった。これが大きな間違いだった…。
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この4m滝・15m滝は,滝のすぐ左脇にトラロープが垂れており,そこを登って通過するのが普通らしい。しかし,事前学習を怠ったツケでそんなことは知る由もなく,何となく簡単そうに見えた右岸斜面から高巻きを始めてしまった。これが大きな間違いだった…。
この斜面,登れば登るほど傾斜が緩むどころか急になっていくというイヤ〜な斜面で,あそこまで登れば安定してそう,と思って登り着いてみると更なる急斜面が続いていて騙される,ということを何度も繰り返すうちに,手掛かりのない岩混じりの泥斜面で立ち往生してしまった。ロープを出そうにも既にザックを下ろすことさえできず,そもそも手の届く範囲に支点になる立木もない。最後は薄氷を踏む思いで安全地帯まで乗り切ったが,一発目からこのルートミスは痛かった。時間も体力も無駄に浪費してしまった。
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この斜面,登れば登るほど傾斜が緩むどころか急になっていくというイヤ〜な斜面で,あそこまで登れば安定してそう,と思って登り着いてみると更なる急斜面が続いていて騙される,ということを何度も繰り返すうちに,手掛かりのない岩混じりの泥斜面で立ち往生してしまった。ロープを出そうにも既にザックを下ろすことさえできず,そもそも手の届く範囲に支点になる立木もない。最後は薄氷を踏む思いで安全地帯まで乗り切ったが,一発目からこのルートミスは痛かった。時間も体力も無駄に浪費してしまった。
薄氷の泥斜面トラバースを終えた後,小尾根状の地形を見つけて谷底に降りていく。懸垂を覚悟するほどの急傾斜だったが,意外にも谷底まで歩いて降りられた。
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薄氷の泥斜面トラバースを終えた後,小尾根状の地形を見つけて谷底に降りていく。懸垂を覚悟するほどの急傾斜だったが,意外にも谷底まで歩いて降りられた。
15m滝の落ち口のすぐ上に降り立った。
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15m滝の落ち口のすぐ上に降り立った。
その上には美しい5m斜滝。右岸にトラロープが下がっていて,そこから巻く。この谷は,そのマイナーさに不釣り合いなほど,トラロープを多く見かける。
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その上には美しい5m斜滝。右岸にトラロープが下がっていて,そこから巻く。この谷は,そのマイナーさに不釣り合いなほど,トラロープを多く見かける。
白く磨かれた岩のゴルジュが続く。ああ,白川又川に来たな,と思える光景だ。
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白く磨かれた岩のゴルジュが続く。ああ,白川又川に来たな,と思える光景だ。
立派な釜や淵を持った斜滝が続く。
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立派な釜や淵を持った斜滝が続く。
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さっきからずっと岩盤質の谷が続いて,河原状の部分が一つも出てこない。素晴らしい渓相だ。
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さっきからずっと岩盤質の谷が続いて,河原状の部分が一つも出てこない。素晴らしい渓相だ。
ここは左岸の岩棚をトラバース気味に越える。
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ここは左岸の岩棚をトラバース気味に越える。
滝以外の部分はことごとくナメ。
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滝以外の部分はことごとくナメ。
長い淵の奥に2mほどの滝。泳いだ後の滝の乗り越しが厳しそうだったので,左岸から巻きに入る。
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長い淵の奥に2mほどの滝。泳いだ後の滝の乗り越しが厳しそうだったので,左岸から巻きに入る。
この左岸巻きはちょっと切り立っていてなかなか際どい。
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この左岸巻きはちょっと切り立っていてなかなか際どい。
この高巻き中,またもやトラロープが現れた。ちょっと一段登るのが難しそうな箇所だったため,これ幸いと体重を掛けようとしたところ,ふと先を見ると,何とこのトラロープ,グラグラの腐った切り株にひっかけてあるだけだった(写真)。もし気づかず全体重を預けていたら…と想像すると寒気がした。
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この高巻き中,またもやトラロープが現れた。ちょっと一段登るのが難しそうな箇所だったため,これ幸いと体重を掛けようとしたところ,ふと先を見ると,何とこのトラロープ,グラグラの腐った切り株にひっかけてあるだけだった(写真)。もし気づかず全体重を預けていたら…と想像すると寒気がした。
トラバースを終えて谷に戻るところも急で,最後は滝上に半ば飛び降りなければならず,なかなか悪かった。
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トラバースを終えて谷に戻るところも急で,最後は滝上に半ば飛び降りなければならず,なかなか悪かった。
この岩盤を穿って落ちる滝は左側のスラブ状の岩を登ってクリア。
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この岩盤を穿って落ちる滝は左側のスラブ状の岩を登ってクリア。
岩一色の厳しい滝場が続き,息つく暇もないが,反面,この白い岩と青い水が生み出す美しい空間に,思わず見とれてしまう。
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岩一色の厳しい滝場が続き,息つく暇もないが,反面,この白い岩と青い水が生み出す美しい空間に,思わず見とれてしまう。
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4mほどの斜滝。ここは左岸に定番のトラロープが続いており,そこから巻いていく。
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4mほどの斜滝。ここは左岸に定番のトラロープが続いており,そこから巻いていく。
巻いていくと,4m斜滝の先に,この谷一番の大滝である30m滝が見えた! しかし,この巻き道,何だか悪すぎる。明らかに足場が崩れたらしい切れ落ちた箇所に突き当たり,そこを乗り越えるためにはトラロープに大部分の体重を預けなければならない。しかし,先ほどの切り株事件もあり,それはしたくない。別のルートを探すが,容易に越えられそうな斜面がなかなか見つからない。
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巻いていくと,4m斜滝の先に,この谷一番の大滝である30m滝が見えた! しかし,この巻き道,何だか悪すぎる。明らかに足場が崩れたらしい切れ落ちた箇所に突き当たり,そこを乗り越えるためにはトラロープに大部分の体重を預けなければならない。しかし,先ほどの切り株事件もあり,それはしたくない。別のルートを探すが,容易に越えられそうな斜面がなかなか見つからない。
仕方なく一旦クライムダウンして,左岸よりは安心感のある右岸から高巻きを試みる。地形的には左岸巻きのほうが合理的なのは分かっているのだが,本日一発目の高巻きで苦労したことが軽いトラウマとなっており,無理しない方向に自然に心が動いていた。
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仕方なく一旦クライムダウンして,左岸よりは安心感のある右岸から高巻きを試みる。地形的には左岸巻きのほうが合理的なのは分かっているのだが,本日一発目の高巻きで苦労したことが軽いトラウマとなっており,無理しない方向に自然に心が動いていた。
右岸巻きの途中で小さな枝谷を横切るが,この枝谷,すごく雰囲気の良いところだった。苔むした岩の間を流れる美味しい水で喉を潤してから,高巻きを継続する。
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右岸巻きの途中で小さな枝谷を横切るが,この枝谷,すごく雰囲気の良いところだった。苔むした岩の間を流れる美味しい水で喉を潤してから,高巻きを継続する。
この右岸巻きはかなり大きく巻かされるが,眼下に30m大滝を眺めながら,安心感のある斜面をつないで歩くことができる。そういえば,高巻きルートの選定に夢中になって,30m滝の直下に行くの忘れてたな…軽く後悔。(写真は巻きながら30m大滝遠望の図)
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この右岸巻きはかなり大きく巻かされるが,眼下に30m大滝を眺めながら,安心感のある斜面をつないで歩くことができる。そういえば,高巻きルートの選定に夢中になって,30m滝の直下に行くの忘れてたな…軽く後悔。(写真は巻きながら30m大滝遠望の図)
歩いて谷に戻ると,30m滝の上に続くゴルジュの中だったが,問題なく通過。
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歩いて谷に戻ると,30m滝の上に続くゴルジュの中だったが,問題なく通過。
そして,お次は稲妻状の10m滝。これも結構迫力があって美しい滝だ。
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そして,お次は稲妻状の10m滝。これも結構迫力があって美しい滝だ。
この滝は,一見ルート取りに戸惑うが,右岸側のリッジ状の部分を登っていくことができる。それほど難しくない。
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この滝は,一見ルート取りに戸惑うが,右岸側のリッジ状の部分を登っていくことができる。それほど難しくない。
門のようなゴルジュの奥に小滝が落ちる,幻想的な風景。泳ごうか迷ったが,何故か今日はあまり水の中に入る気になれず,どちらかを巻いてしまった。
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門のようなゴルジュの奥に小滝が落ちる,幻想的な風景。泳ごうか迷ったが,何故か今日はあまり水の中に入る気になれず,どちらかを巻いてしまった。
その先には,入渓して以来初めて,と言っていいくらいに久々にゴルジュ状の険しい地形が途切れ,明るい河原状の空間が広がっていた。その真ん中には二本の大きなサワグルミが立っていて,まるで守り神のようだ。
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その先には,入渓して以来初めて,と言っていいくらいに久々にゴルジュ状の険しい地形が途切れ,明るい河原状の空間が広がっていた。その真ん中には二本の大きなサワグルミが立っていて,まるで守り神のようだ。
出発が遅かったのと,一つ目の滝場でのルートミスも響いて,既にいい時間帯になってしまっていたので,この2本のサワグルミの立つ河原で泊まっていくことにした。雨の心配はなさそうなので,タープは張らずにオープンビバーク。意外に薪が乏しくしかも湿っていて焚火を起こすのに苦労したが,何とか晩飯を終えてシュラフにもぐり込むと,睡眠不足がたたって(実は昨晩,一睡もしていなかった)すぐに眠りに落ちてしまい,朝まで一度も目覚めなかった。
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出発が遅かったのと,一つ目の滝場でのルートミスも響いて,既にいい時間帯になってしまっていたので,この2本のサワグルミの立つ河原で泊まっていくことにした。雨の心配はなさそうなので,タープは張らずにオープンビバーク。意外に薪が乏しくしかも湿っていて焚火を起こすのに苦労したが,何とか晩飯を終えてシュラフにもぐり込むと,睡眠不足がたたって(実は昨晩,一睡もしていなかった)すぐに眠りに落ちてしまい,朝まで一度も目覚めなかった。
谷の朝。紀伊山地の沢では珍しいくらいの満天の星空が薄明に移り変わっていくのを眺めながらお茶漬けをすすったあと,一晩私を見守ってくれた二本のサワグルミに一礼して,泊まり場を後にした。
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谷の朝。紀伊山地の沢では珍しいくらいの満天の星空が薄明に移り変わっていくのを眺めながらお茶漬けをすすったあと,一晩私を見守ってくれた二本のサワグルミに一礼して,泊まり場を後にした。
少し進むと本格的に谷が開けて,右岸から大きな枝谷が流れ込む地点。このあたりも幕営適地だ。
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少し進むと本格的に谷が開けて,右岸から大きな枝谷が流れ込む地点。このあたりも幕営適地だ。
左岸の台地には,苔むした古い石垣が残されていた。植林小屋でもあったのだろうか。白川又川の奥地のこの谷でも,人の営みがあった時代があるのだ。
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左岸の台地には,苔むした古い石垣が残されていた。植林小屋でもあったのだろうか。白川又川の奥地のこの谷でも,人の営みがあった時代があるのだ。
と,再び谷が狭まってゴルジュに再突入。
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と,再び谷が狭まってゴルジュに再突入。
再び美しくも険しい渓相が続くが,昨日通過してきたゴルジュほどの困難さはなく,何とか無難に通過していける。
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再び美しくも険しい渓相が続くが,昨日通過してきたゴルジュほどの困難さはなく,何とか無難に通過していける。
(まだ朝早い時間帯で光量が十分でなく,写真が暗くてすみません…)
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(まだ朝早い時間帯で光量が十分でなく,写真が暗くてすみません…)
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トチノキの大木。他の木に先駆けて,既に色づき始めている。さすがトチノキ,秋を感じるのが早い。
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トチノキの大木。他の木に先駆けて,既に色づき始めている。さすがトチノキ,秋を感じるのが早い。
本日のゴルジュ帯をようやく抜け,谷が本格的に開けた。暗く不気味なゴルジュを抜けた後では,緑の木々が眩しく感じられ,空の広さが気持ちいい。
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本日のゴルジュ帯をようやく抜け,谷が本格的に開けた。暗く不気味なゴルジュを抜けた後では,緑の木々が眩しく感じられ,空の広さが気持ちいい。
そしてようやく,1344m二俣。まだ登ったことのない仏生嶽に登ってみたいのと,下山は中ノ又谷の下降を予定しているため,右俣に入る。
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そしてようやく,1344m二俣。まだ登ったことのない仏生嶽に登ってみたいのと,下山は中ノ又谷の下降を予定しているため,右俣に入る。
右俣はおどろおどろしい巨岩のチョックストーンが睨みを利かせる威嚇的な空間が続くが,いずれも見掛け倒しで,通過自体は容易。
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右俣はおどろおどろしい巨岩のチョックストーンが睨みを利かせる威嚇的な空間が続くが,いずれも見掛け倒しで,通過自体は容易。
ここも一見,うっ…となるが,右端から直登可能。
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ここも一見,うっ…となるが,右端から直登可能。
最後の湧水のしたたりで喉を潤したあと,ガレ谷と化した谷を詰めていく。
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最後の湧水のしたたりで喉を潤したあと,ガレ谷と化した谷を詰めていく。
最後は倒木で登りにくくなるため,右側の斜面に移り,苔の絨毯に覆われた歩きやすい斜面を登っていく。トウヒの香に包まれた,大峰らしい美しい森だ。
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最後は倒木で登りにくくなるため,右側の斜面に移り,苔の絨毯に覆われた歩きやすい斜面を登っていく。トウヒの香に包まれた,大峰らしい美しい森だ。
白骨化したトウヒのむこうを飛び交う雲が近い。もうすぐ山頂だ。
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白骨化したトウヒのむこうを飛び交う雲が近い。もうすぐ山頂だ。
仏生嶽にほぼダイレクトに登頂。
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仏生嶽にほぼダイレクトに登頂。
針葉樹の森に囲まれ,特別な眺望があるわけではないが,それでもなぜか明るく開けた感じのする,涼しくて爽やかな山頂だった。
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針葉樹の森に囲まれ,特別な眺望があるわけではないが,それでもなぜか明るく開けた感じのする,涼しくて爽やかな山頂だった。
奥駈の行者さんの札が残されていた。やはりここも靡になっているようだ。
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奥駈の行者さんの札が残されていた。やはりここも靡になっているようだ。
誰が安置したのか,小さな仏像がちょこんと佇んでいた。
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誰が安置したのか,小さな仏像がちょこんと佇んでいた。
登ってきた大黒構谷は,霧の間に黒々と見え隠れしていた。
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登ってきた大黒構谷は,霧の間に黒々と見え隠れしていた。
さて,今度は中ノ又谷の本谷を下降するため,奥駈道を楊枝ヶ森方面に向かう。楊枝ヶ宿小屋を通過。
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さて,今度は中ノ又谷の本谷を下降するため,奥駈道を楊枝ヶ森方面に向かう。楊枝ヶ宿小屋を通過。
途中,旭ノ川流域の素晴らしい眺望が広がる。
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途中,旭ノ川流域の素晴らしい眺望が広がる。
七面山南壁の圧倒的光景。Long Hopeを登っている人がいないかな,と思ってしばらく眺めてみたが,この距離から見えるわけないか。
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七面山南壁の圧倒的光景。Long Hopeを登っている人がいないかな,と思ってしばらく眺めてみたが,この距離から見えるわけないか。
さて,楊枝ヶ森のトラバースを終え,中ノ又谷本谷(右俣)への下降予定地点である,楊枝ヶ森の北側のコルに到着。
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さて,楊枝ヶ森のトラバースを終え,中ノ又谷本谷(右俣)への下降予定地点である,楊枝ヶ森の北側のコルに到着。
これから下降する中ノ又谷の広大な谷間を見下ろすと,にょっきりと屹立する妙な岩塔を発見。な,なんだありゃ? 下に下りてからとくと眺めてやろう。
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これから下降する中ノ又谷の広大な谷間を見下ろすと,にょっきりと屹立する妙な岩塔を発見。な,なんだありゃ? 下に下りてからとくと眺めてやろう。
さて,下降開始。初めは急なガレ谷。無事に降り切ることができるか,ドキドキしながら下っていく。
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さて,下降開始。初めは急なガレ谷。無事に降り切ることができるか,ドキドキしながら下っていく。
しばらく下ると険悪なゴルジュに入り,そこで3mほどのクライムダウンが難しい滝にぶつかってしまった。試みに巻き下れないか右岸側の小尾根を巻いてみると,その向こう側の枝谷は簡単に下れそうだったので,そちらに降り立ってクリア。写真は滝が掛かっていて回避した枝谷を下流側から撮影したもの。
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しばらく下ると険悪なゴルジュに入り,そこで3mほどのクライムダウンが難しい滝にぶつかってしまった。試みに巻き下れないか右岸側の小尾根を巻いてみると,その向こう側の枝谷は簡単に下れそうだったので,そちらに降り立ってクリア。写真は滝が掛かっていて回避した枝谷を下流側から撮影したもの。
これが小尾根を巻いた後に下りてきた枝谷。
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これが小尾根を巻いた後に下りてきた枝谷。
その後もゴルジュ状のガレた谷が続き緊張が途切れないが,結局大きな滝は出てこず,そのまま通過できた。一番不安だった源頭部のゴルジュを無事通過でき,とりあえず一安心。
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その後もゴルジュ状のガレた谷が続き緊張が途切れないが,結局大きな滝は出てこず,そのまま通過できた。一番不安だった源頭部のゴルジュを無事通過でき,とりあえず一安心。
しばらく下ると,急に谷が開けて,白い岩がゴロゴロ転がるゴーロの谷に。
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しばらく下ると,急に谷が開けて,白い岩がゴロゴロ転がるゴーロの谷に。
あっ,稜線から見えた奇岩だ! やはりこの谷の左岸に立っていたのだ。それにしても不思議な形をした岩だ。池郷の石ヤ塔みたいだなぁ。
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あっ,稜線から見えた奇岩だ! やはりこの谷の左岸に立っていたのだ。それにしても不思議な形をした岩だ。池郷の石ヤ塔みたいだなぁ。
肝心の中ノ又谷本谷の谷底はひたすらゴーロが続くのみ。岩の白さは目が覚めるようだ。
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肝心の中ノ又谷本谷の谷底はひたすらゴーロが続くのみ。岩の白さは目が覚めるようだ。
途中,異様なくらい真っ白な崖を発見(手前の木に隠れて見にくくてすみません)。多分,新しく露出したばかりの花崗岩の露頭なのだと思うが,ここまで真っ白なのはあまり見たことがない気がする。
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途中,異様なくらい真っ白な崖を発見(手前の木に隠れて見にくくてすみません)。多分,新しく露出したばかりの花崗岩の露頭なのだと思うが,ここまで真っ白なのはあまり見たことがない気がする。
そのうち,巨岩帯に突入。巨岩の迷路で右往左往。やってることは単純だが,なかなか前に進めない。
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そのうち,巨岩帯に突入。巨岩の迷路で右往左往。やってることは単純だが,なかなか前に進めない。
写真では規模感が伝わりにくいと思うが,この2つの岩,とりわけビッグで,左岸の樹林帯を巻くしかなかった。大型トラックを2台積み重ねたくらいの大きさ。それが2個並んでいる。
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写真では規模感が伝わりにくいと思うが,この2つの岩,とりわけビッグで,左岸の樹林帯を巻くしかなかった。大型トラックを2台積み重ねたくらいの大きさ。それが2個並んでいる。
そのうち,ゴルジュ帯に入り,ナメも現れ出す。縦長のポットホールが3連続で並んだ,不思議な空間。
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そのうち,ゴルジュ帯に入り,ナメも現れ出す。縦長のポットホールが3連続で並んだ,不思議な空間。
と,目の前に3mほどの高さの段差が。ぱっと見,簡単に降りられそうに見えない。ついに懸垂か?
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と,目の前に3mほどの高さの段差が。ぱっと見,簡単に降りられそうに見えない。ついに懸垂か?
錆びた残置ハーケンも残されており,先人もここではロープを出したようだ。
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錆びた残置ハーケンも残されており,先人もここではロープを出したようだ。
だが,よく見ると左岸側の端に小さなバンドが途切れ途切れに続いている。思い切って足を延ばし,ソロソロと辿っていくと,何とかクライムダウンすることができた。
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だが,よく見ると左岸側の端に小さなバンドが途切れ途切れに続いている。思い切って足を延ばし,ソロソロと辿っていくと,何とかクライムダウンすることができた。
その先は谷いっぱいに広がる階段状の白いナメ床。ここら辺の空間が,中ノ又谷本谷の白眉だろう。
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その先は谷いっぱいに広がる階段状の白いナメ床。ここら辺の空間が,中ノ又谷本谷の白眉だろう。
うーん,きれいだねぇ。
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うーん,きれいだねぇ。
白いナメ床を愛でながら下っていくと,上ノ谷出合を通過。上ノ谷は出合いからいきなり高い滝になっており,見るからに厳しそう。
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白いナメ床を愛でながら下っていくと,上ノ谷出合を通過。上ノ谷は出合いからいきなり高い滝になっており,見るからに厳しそう。
お次にワル谷出合を通過。ワル谷もすぐそこに滝が。上ノ谷もそうだけど,いつか入ってみたいなぁ。
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お次にワル谷出合を通過。ワル谷もすぐそこに滝が。上ノ谷もそうだけど,いつか入ってみたいなぁ。
もう大分下ってきた。どうやら無事下り切れそうだ。安心感が広がると同時に,この山行ももうすぐ終わってしまうという寂しさをじんわりと覚えた。青く美しい淵を振り返り,また来るよと手を振る。
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もう大分下ってきた。どうやら無事下り切れそうだ。安心感が広がると同時に,この山行ももうすぐ終わってしまうという寂しさをじんわりと覚えた。青く美しい淵を振り返り,また来るよと手を振る。
巨岩地帯が終わり,河原を進んでいくと…ん? 行く手の様子がなんか…おかしくないか? あまりにも明るく開けすぎている。
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巨岩地帯が終わり,河原を進んでいくと…ん? 行く手の様子がなんか…おかしくないか? あまりにも明るく開けすぎている。
な,なんだこりゃ? 急に場違いなほどの平板さで開けた空間に出てしまった。
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な,なんだこりゃ? 急に場違いなほどの平板さで開けた空間に出てしまった。
周囲には無数の枯木が不気味に突っ立っている。これはまるでダムのバックウォーターのような…
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周囲には無数の枯木が不気味に突っ立っている。これはまるでダムのバックウォーターのような…
そうだ,思い出した! 平成23年の紀伊半島大水害で,この中ノ又谷でも大規模な崩壊が起き,一時的に土砂による天然ダム湖が形成されてしまっていたのだ。その爪痕が,未だに色濃く残されていた。写真は原因となった崩壊地の現在の姿。
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そうだ,思い出した! 平成23年の紀伊半島大水害で,この中ノ又谷でも大規模な崩壊が起き,一時的に土砂による天然ダム湖が形成されてしまっていたのだ。その爪痕が,未だに色濃く残されていた。写真は原因となった崩壊地の現在の姿。
谷の左岸側には膨大な量の土砂が,未だに見上げるような台地を形成している。この土砂が全て押し流され,谷が元の姿を取り戻すまでには,どれだけの年月が必要なのだろうか…。
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谷の左岸側には膨大な量の土砂が,未だに見上げるような台地を形成している。この土砂が全て押し流され,谷が元の姿を取り戻すまでには,どれだけの年月が必要なのだろうか…。
崩壊地から流出したガレで歩きにくい河原を延々と下って,やっと脱渓地点のアノ谷(標高点673m右岸枝谷)の出合に到着。
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崩壊地から流出したガレで歩きにくい河原を延々と下って,やっと脱渓地点のアノ谷(標高点673m右岸枝谷)の出合に到着。
アノ谷出合には入渓以来久々に見る植林があり,古い石垣も残っている。昔は植林の拠点だったのだろう。
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アノ谷出合には入渓以来久々に見る植林があり,古い石垣も残っている。昔は植林の拠点だったのだろう。
このアノ谷出合から,白川又林道の終点まで踏み跡があるはずなので,さっそく捜索開始。アノ谷の右岸に沿って歩いて行くと,すぐに写真のマーキングを発見。
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このアノ谷出合から,白川又林道の終点まで踏み跡があるはずなので,さっそく捜索開始。アノ谷の右岸に沿って歩いて行くと,すぐに写真のマーキングを発見。
マーキングは斜面をトラバースするように続いていた。それを追っていく。意外に新しいマーキングで少し驚いた。こんなにアプローチの悪い谷でも,やはり訪れる人はいるのだ。
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マーキングは斜面をトラバースするように続いていた。それを追っていく。意外に新しいマーキングで少し驚いた。こんなにアプローチの悪い谷でも,やはり訪れる人はいるのだ。
踏み跡は薄くてしかも藪っぽく,ここばかりは密なマーキングが非常にありがたい。
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踏み跡は薄くてしかも藪っぽく,ここばかりは密なマーキングが非常にありがたい。
しばらく斜面をトラバースしていくと,小さな尾根上のコルに出て,その南側の岩場にトラロープが下がっているので,そこを登る。(ここ,地味に切り立っていてちょっと怖い。滑落注意。)
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しばらく斜面をトラバースしていくと,小さな尾根上のコルに出て,その南側の岩場にトラロープが下がっているので,そこを登る。(ここ,地味に切り立っていてちょっと怖い。滑落注意。)
少し登ると,林道終点に到着。思わずほっとする瞬間。
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少し登ると,林道終点に到着。思わずほっとする瞬間。
このケルンが,中ノ又谷への(そしてフジノトコへの)踏み跡入り口の印になっている。
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このケルンが,中ノ又谷への(そしてフジノトコへの)踏み跡入り口の印になっている。
さて,もう気分的には山行は終了したも同然だが,まだまだ歩かなければならない。長い林道歩きがまだ3時間分も残っているのだ(しかもその半分は落石だらけの崩壊林道…)。
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さて,もう気分的には山行は終了したも同然だが,まだまだ歩かなければならない。長い林道歩きがまだ3時間分も残っているのだ(しかもその半分は落石だらけの崩壊林道…)。
派手な山抜けが起こっていて通過不能になっていたらどうしよう…と少し心配していたのだが,こんな小規模な路盤消失箇所が1箇所出てきただけだった(通過は容易)。
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派手な山抜けが起こっていて通過不能になっていたらどうしよう…と少し心配していたのだが,こんな小規模な路盤消失箇所が1箇所出てきただけだった(通過は容易)。
眼下に広がる白川又川の深い谷間を見下ろしながら,荒れた林道をとぼとぼ引き返していった。(正面に見えるのは火吹谷。中央付近に60m大滝の岩壁も見えている)
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眼下に広がる白川又川の深い谷間を見下ろしながら,荒れた林道をとぼとぼ引き返していった。(正面に見えるのは火吹谷。中央付近に60m大滝の岩壁も見えている)
三連休は、白川又川の方に来られていたのですね。
私は、石徹白川・初河谷〜倉谷下降でした。こちらも沢泊満喫いたしました。
大黒溝谷は、2010年のGWに訪れていて、林道歩きが長くてアプローチが結構しんどかったのですが、本当に素晴らしかったです。良い谷だったなぁと言う記憶がしみじみ蘇りました。
中の又谷は、2012年GWに行こうとしましたが、長い林道歩きから谷に降り立つと広大な土砂ダムで前に進めずで撤退した苦い記憶があります。あの頃より土砂ダムは小さくなっているようです。
実は、あの川崎実さんが遭難死される数時間前にフジノトコで偶然お会いした時に白川又川の流れを見つめながら、「この谷は本当に良い谷ですねぇ」としみじみ仰っていました。白川又川は、本当に良い谷ですね。
こんばんは! 初河谷と倉谷、いいですね〜。私は石徹白好きにもかかわらず、恥ずかしながらどちらも未遡行で、いつか行ってみたいと思っています。
中ノ又谷の土砂ダムで撤退された記録はネットで拝見したことがあり、今回、土砂ダム跡地に遭遇したときも、ああ、これのことか!と鮮烈に思い出しておりました。未だに災害の爪痕が深く残っていて、膨大な量の土砂の台地を見上げるだけでも、空恐ろしい思いがしました。
川崎実さんが遭難される直前に、お会いされていたんですね!本当にびっくりしました。確か、遭難されたのは大黒構谷出合の少し下流だったように記憶しているのですが(記憶違いでしたら申し訳ありません)、今回も大黒構谷を目指して林道を歩きながら、白川又川の谷間を見下ろして、川崎実さんの遭難事故のことを思い起こしておりました。面識のない私でさえそうなのですから、柴わんこさんのご心境は推察に余りあります。多くの方々の様々な思いが込められた谷、大切に遡行しなければいけないと改めて思いました。
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