【難】鋸岳☆戸台〜角兵衛沢↑第一高点・三角点ピーク[198/200名山]
- GPS
- 10:31
- 距離
- 25.5km
- 登り
- 2,215m
- 下り
- 2,100m
コースタイム
- 山行
- 9:42
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 10:31
天候 | 晴れ曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
手前100台。奥300台。砂利敷き。枠あり。24時間、出入り自由。 5日以内まで¥1000。しかし、いつとめたか、確認してない様子。 バスを降りたところで、係員に駐車料金¥1000を自己申告で支払う。 なので、車を止めてませんと言ったら、そのまま、料金を払わず、出れてしまう。 駐車場出口にも、係員おらず、不公平なシステムではある。 夜中に出ていくなら、いつ、料金を支払うのだろうか。 仙流荘〜戸台大橋まで、バス料金片道¥300。 ▼仙流荘 長野県伊那市長谷黒河内1847-2 0265-98-2312 https://www.ina-city-kankou.co.jp/senryuso/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
○仙流荘前駐車場〜戸台大橋〜戸台河原駐車場 4.9kmの舗装林道歩き。仙流荘駐車場の先にゲートあり。 「通行止」とあるが、明確に禁止してるのは、自転車と自動車。 戸台河原駐車場は、ここへ続く林道が永らく通行止めなので、荒廃。 ポストあるけど、機能してるか不明。簡易トイレは施錠されていた。 ○戸台河原駐車場〜角兵衛沢出合 最初の戸台第3砂防ダムは、右岸にあるスロープで越えられる。 この辺り、水量が少ないと水が地下に潜ってる。 次の白岩堰堤は、右岸にあるスロープが大崩落してる。 なので、左岸にある三峰川発電所の施設通路を通らせてもらう。 現地に「登山者は注意して通行してください」の張り紙あり。 白岩堰堤を越えたら、右岸に移動し、砂防ダムを越える。 砂防ダムの周辺は、草ボーボーだが、案内はある。 適当に歩きながら、左岸に移動。 戸台川第1号床固を過ぎる辺りから、足元の岩が大きくなる。 角兵衛沢出合は、右岸に無数のピンテあり。 左岸にある樹木にも、古い看板あり。 この辺りで、右岸に渡渉する。飛び石あり。 この区間は、要所にしかピンテの設置はない。 戸台川の河原は幅広で、場所によっては、水が地下に潜り、水流が無い箇所あり。 渡渉は、数回。この日は、靴脱ぎなし。飛び石ジャンプ。 ○角兵衛沢出合〜角兵衛沢のコル 標高2050mくらいまで、樹林帯。 最初、踏み跡が不鮮明気味だが、徐々に明瞭になる。 整備してるんじゃないかってくらいに。 これでもかってくらいに、ピンテが付いている。 樹林帯を抜けると、斜度が45度くらいあるガレ場。 ガレ場を避けるように、灌木にピンテがあり、そこには、踏み跡がある。 基本的に、向かって右側の岩壁の下を進むが、落石が怖い。 コルが近くなると、左側にトラバースする。 足元が締まってない、ふわっふわの浮石パラダイスで、もしもの時には、戸台川まで転げ落ちるんじゃないかっていう高度感なので、ご注意。 ○角兵衛沢のコル〜鋸岳・第一高点 鎖、ロープなどない、急峻な岩場登り。 片側が崖なので、転んだり、突風に煽られると、角兵衛沢に落ちます。 第一高点から先、鹿窓やら第二高点は、ザイル、ハーネス等装備したパーティ以外は、南ア北部遭対協により立入禁止となっています。 ○角兵衛沢のコル〜三角点ピーク 途中に、角兵衛沢の頭があるけど、どこがピークか不明。 こちらも、急峻な岩場の登りがあるけど、補助的なモノはなし。 崖のキワなど、危険個所多数。 登山道は、張り出した枝ぶりに隠されている感じ。ピンテは少なし。 三角点ピークは樹木が生い茂っているが、三角点に向けて、踏み跡が錯綜している。 全ての踏み跡をたどれば、どれかが当たり。 本コースは、戸台河原駐車場から往復しても、CT17時間。約20km。 仙流荘駐車場から、往路だけ歩くと、CT18時間30分。約25km。 仙流荘駐車場から、往路復路、共に歩くと、CT20時間。約30km。 角兵衛沢出合からガレ場までの間は、かつての鋸岳のメインルートなだけあってか、思っていた以上に、しっかりした登山道が残ってた。登山道は明瞭かつ、ピンテがこれでもかってくらいに取り付けてあった。 見かけた人、ゼロ。見かけた鹿、数頭。 |
その他周辺情報 | ▼温泉 ○高遠さくらホテル 10.30-20.00 ¥800 HPに営業日カレンダーあり 長野県伊那市高遠町勝間217 0265-94-2200 https://www.ina-city-kankou.co.jp/sakurahotel/ ▼食事 ○お食事処 みすゞ 11.00-14.00 17.00-19.45 水休 店舗隣に駐車場が数台分あるけど、狭い。 すぐ近くに商店街利用者用の市営無料駐車場がある。広い。枠あり。 長野県伊那市高遠町西高遠1701 0265-94-2311 https://osyokuji-misuzu.jimdofree.com/ ▼鋸岳バッジ 2009年に仙流荘にて買ったという情報があったけども、現在は、なし。 仙流荘前バス停留所の売店でも、なし。 道の駅にらさきにて、販売しているらしい。2022年情報。 |
写真
感想
鋸岳は、どこから登るか、実に思い悩む山。現在、メインとなっている釜無川ルートは、長大で退屈で苦痛な林道歩きを強いられるが、登山道自体には、特段、難しい箇所が無い、、、らしい。しかし。ダム建設だか工事のために当面は立ち入り禁止となっている。釜無川林道も、台風被害で崩落してる。明確な駐車場所も無く、多くの人は、通行止めゲートの手前に車を置いているようだが、そこは工事関係者の駐車場所らしい。日曜日に工事のやってない日に車を置くという大技があるらしいが、日曜日には登りたくない。ここはパスだ。釜無川ルートから登ることについてですが、別にどこからでも、好きなところから、登ればいいと思います。他に登れるルートがあるなら、私は、そっちから行くというだけのことです。
第2。
甲斐駒ヶ岳から鋸岳に縦走して、角兵衛沢、戸台川をくだって、仙流荘へ。鋸岳第一高点から第二高点までの区間は、鹿窓下トラバース崩落のため、ザイル、ハーネス等を装備したパーティ以外は立入禁止と現地の張り紙にあり。残置ザイル等があるようだが、誰がいつどのような目的で設置したものか分からないモノをアテにするのは、私の主義ではない。実際、現地には「残置ザイル、シュリンゲは絶対に使わないこと!!」と南アルプス北部地区山岳遭難防止対策協会により、警告がされている。技術も装備も興味も無いので、ここもパス。
第3。
北沢峠から、角兵衛沢出合まで降りて、かつてのメインルートである角兵衛沢を登って往路を戻り、北沢峠に戻ってバスで帰るか、戸台川をくだって仙流荘まで歩く。これだと、この時期、北沢峠に行く始発バスが午前8時だ。かといって、前日に北沢峠に行っていたのでは、一泊することになる。一泊荷物を持って、このルートの日帰りは厳しい。
第4。
仙流荘からバスに乗り、歌宿で降りて、角兵衛沢出合まで行き、角兵衛沢を登って、往路を戻り、戸台川をくだる。これが、一番、歩行距離が短くなるが、この時期、平日の早朝始発バスが無いので、却下。
第5。
戸台河原駐車場から、戸台川をのぼって角兵衛沢を登る。これまた、戸台河原駐車場に続く林道が、数年前の台風被害で、通行止め。仙流荘に車を置いて歩くと、戸台河原駐車場まで片道4.9km。所要1時間30分。戸台大橋までバスで行ければ、かなり短縮になるが、この時期、平日の始発バスが午前8時頃。土日の始発は早いけど、土日には行きたくない。パス。
だったら。早朝出発で仙流荘駐車場に車を置いて、戸台河原駐車場まで歩けばいいじゃんとなりました。戸台川から角兵衛沢を登って、第一高点と三角点ピークのみ行って、来た道を戻り、バスに間に合うようなら、帰りは、戸台大橋からバスで仙流荘に戻ることにした。というのが、今回のプラン。決行。
2日前に、空木岳、南駒ヶ岳、越百山と縦走したばかりで、足の具合が懸念ではあったものの、なんら筋肉痛にもなっておらず、問題なし。真っ暗闇の中、仙流荘から一番、遠いところに車を置き、スタート。午前4時45分。快調な滑り出しだ。戸台河原駐車場に着く頃には、すっかり明るくなっていた。河原に設けられていた駐車場は、すっかり、自然に還りつつあるようだ。広大な戸台川の河原を鹿が走っている。ニンゲンはいない。水が流れた跡が歩きやすいので、その辺りを中心に歩く。水量が多いと、ここまで水が流れるのか。白岩堰堤の崩落個所は、発電所施設を通らせてもらうことで、あっさり、通過。しかし、角兵衛沢出合までが、果てしなく遠かった。いい加減、飽きてきたところで、角兵衛沢出合に到着。右岸にピンテが無数に取り付けられていた。意識してないと、通り過ぎてしまうかもしれない。
角兵衛沢は、鋸岳のかつてのメインルート。序盤は不明瞭気味だったものの、徐々に踏み跡どころか、もはや登山道だった。整備してるんじゃないかってくらいの。ピンテは、無数にあり、特に意識しなくても、必ずといって視界に入ってくる。標高2000mを越えた辺り、ガレ場帯に出ると、この日の山場。基本的に、灌木の周辺に踏み跡あり。向かって右手の岩壁の下部に踏み跡あり。落石が心配ではある。コルが近くなったら、派手なトラバース箇所あり。下を見ると、戸台川まで転げ落ちそうな高度感。足元は、ガレガレ浮石天国。斜度は45度くらい。ここが最大の難所だったかな。他も危ないところだらけだけど。
角兵衛沢のコルに出ると、釜無川ルートからの登山道と合流する。ここから、極端に歩きやすくなるものと思っていたら、そうでもなかった。どこが、一般ルートだか。第一高点へは、鎖、ロープの無い岩場の急斜面の登り。片側は崖。落ちると、角兵衛沢に真っ逆さま。三角点ピークへは、登山道はあるけど、灌木の繁茂著しい。三角点の場所は、踏み跡のどれかをたどれば、見つけられます。
角兵衛沢のコルが近づくにつれて、時折、身体がよろけるほどの突風が吹き荒れ、第一高点や三角点ピークへ行く際に、崖のキワを歩く時には、心臓がズッキンドッキン(死語)しました。
帰りは、仙流荘行のバスに間に合わなかったら、戸台大橋から歩くつもりだったのですけど、最終便の1つ前の15時35分のバスに間に合ったので、バスで帰ることにしました。不毛な林道歩きはしたくないし。ところで、戸台大橋のところにあるプレハブ小屋に人がいて、バスチケットを売ってますけど、ここから、バスに乗る人ってどれくらいいるんですかね。
で。仙流荘の売店に、鋸岳のバッジを売っていると調査済みだったので、鼻息を荒げて売店へ。バッジコーナーを見渡す、、、いくら見ても、鋸岳のバッジが見つからない。いらない甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳ばかりが複数種類ある。カウンターにいたオジサンに訊いてみる。鋸岳のバッジは見たことないですねえ、と。このところ、餓鬼岳のバッジ売り切れ。南駒ヶ岳バッジ、発見できず。越百山バッジ売り切れ。そして、鋸岳バッジ、発見できず。名山バッジ4連敗だ。鋸岳のバッジは2009年頃に、仙流荘で買ったという情報があったんだけどなあ。情報が古いって。
今回の遠征は、南駒ヶ岳と越百山が主で、下山した後の当初の予定は西穂高岳だった。鋸岳は登る予定ではなかったのですが、9月27日に岳沢湿原の登山道で、ついに熊に観光客が襲われる人身被害が発生してしまったので、人馴れした熊がうじゃうじゃいる上高地周辺に行くのは、嫌だなあというわけで、西穂高岳は中止。まあ、そっちは天気が悪かったというのもあるけど。実際、この日の北アルプスは、猛烈な吹雪に見舞われていたようでして、よくあの天気図で3000m峰の稜線まで行くものだと、相次ぐ北アルプスの遭難ニュースを見て思った。確実に悪天候だった4日に入山したとか、救助されたのは60歳以上がほとんどとか。年齢や体力の問題ですかね。北アルプスは、熊鈴だけでは足りず、熊除けスプレーを持たないと登れんようになってしまったか。
そのようなわけで。せっかく、登山口の近くにいるし、足の調子も良いので、急遽、鋸岳に登ることにしました。調査は、事前にしてあったし。
これにて、二百名山の登頂数が、198座目となりました。三百名山であれば、295座目。二百名山は、あとを残すところ、笈ヶ岳と針ノ木岳の2座。頑張れば年内に完登は可能だけども、ま、完登は来年を予定してます。もう、針ノ木小屋も閉まってるし。
コメント
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角兵衛沢往復って、普通は考えられないです(;・∀・)自分は、体調が良くなかったこともあり、岩小屋と岩室で2泊しました。
鋸岳の岩稜は期待していましたが、岩を掴むと簡単に剥がれるし、ザレが多くて、興ざめでした
それにしても、ザイル、ハーネス必須ですか!よほど、お粗末な方が来るんでしょうね。いい迷惑です。ちゃんと、登山者としての実力を身に付けてから来てほしいです。
笈ヶ岳、がんばってください人が入るGWなら、踏み跡が明瞭についているのでいいと思います。GWの2、3日目が狙い目ですかね。
私には、角兵衛沢往復しか行けるルートが無いんです。
先人様のレコを見るだけなら、自分でも第二高点まで行けそうな感じがしないでもないですが、行けるかどうか確信が持てない限りは、行かないようにしています。
あとは、日帰りだったので、余計に時間のかかることは、できなかったといいますか。
翌日が仕事だったので、下山後には帰らないといけなかったし。
第二高点までの間は、だいぶ、崩落が進んでいるらしくて、私のような一般登山者が立ち入れる領域ではなくなってきているような感じなので、途中まで行ってしまって、後戻りできなくなっても困りますし。
笈ヶ岳は、今年のGW前後に行く予定だったのですが、仕事の都合により、行けませんでした。来年のGWシーズン中にも、行けるかどうか確定しないので、今年のうちに、薮ルートを往復する予定で考えています。できれば、笈ヶ岳は残雪期に登りたかったですけど。
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