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Yamareco

記録ID: 6024138
全員に公開
沢登り
槍・穂高・乗鞍

【有明山】中房川 深沢右俣遡行(日帰り)

2023年10月07日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
09:55
距離
8.5km
登り
1,809m
下り
1,507m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
9:13
休憩
0:43
合計
9:56
5:56
221
スタート地点
9:37
9:53
205
13:18
13:18
6
13:24
13:27
10
13:37
13:37
6
13:43
13:58
4
14:02
14:03
15
14:18
14:18
73
15:33
15:39
2
15:41
15:43
2
15:45
15:45
5
15:50
15:50
2
15:52
ゴール地点
天候 晴れ後曇り
過去天気図(気象庁) 2023年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
有明荘の下にある駐車スペース(多数あり)に車を置いておき、電動キックボードで観音峠へ戻った
コース状況/
危険箇所等
遡行図と記録参照
その他周辺情報 【他の遡行図のある資料】
・松原&トシゾー(2017)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1276135.html
・日本登山大系7
(遡行図なしの記録は多数あり)
序盤の4m滝を登るyamakurumi
2023年10月07日 06:24撮影 by  SO-02J, Sony
10/7 6:24
序盤の4m滝を登るyamakurumi
割と厄介だった12m滝を登るtamoshima
2023年10月07日 07:18撮影 by  DSC-RX0, SONY
10/7 7:18
割と厄介だった12m滝を登るtamoshima
二俣手前の5m岩間滝を登るyamakurumi:結構変なムーヴが必要な滝だった
2023年10月07日 07:37撮影 by  SO-02J, Sony
10/7 7:37
二俣手前の5m岩間滝を登るyamakurumi:結構変なムーヴが必要な滝だった
左俣のF6大滝:水量は少ないが水線右の顕著なクラックが興味を引く。1979年に人工で初登されているが、現代ならフリー化の可能性もあるかも。
2023年10月07日 07:59撮影 by  DSC-RX0, SONY
10/7 7:59
左俣のF6大滝:水量は少ないが水線右の顕著なクラックが興味を引く。1979年に人工で初登されているが、現代ならフリー化の可能性もあるかも。
右俣のF6下部を登るtamoshima:右の岩を登る記録が多いが、水線の方が容易
2023年10月07日 08:32撮影 by  DSC-RX0, SONY
10/7 8:32
右俣のF6下部を登るtamoshima:右の岩を登る記録が多いが、水線の方が容易
右俣のF6中盤を登るyamakurumi:ここも右の岩が良く登られているようだが、水線なら容易
2023年10月07日 08:39撮影 by  SO-02J, Sony
10/7 8:39
右俣のF6中盤を登るyamakurumi:ここも右の岩が良く登られているようだが、水線なら容易
F6を越えると癒しのナメが続く
2023年10月07日 08:58撮影 by  DSC-RX0, SONY
10/7 8:58
F6を越えると癒しのナメが続く
深沢右俣正面壁:最近は登られていないようだがいくつかのルートが過去に登られており、残置ボルトもあった。
2023年10月07日 09:13撮影 by  DSC-RX0, SONY
10/7 9:13
深沢右俣正面壁:最近は登られていないようだがいくつかのルートが過去に登られており、残置ボルトもあった。
F10手前の10m滝を登るtamoshima:これが結構悪く、残置ハーケンでA0。
2023年10月07日 10:10撮影 by  DSC-RX0, SONY
10/7 10:10
F10手前の10m滝を登るtamoshima:これが結構悪く、残置ハーケンでA0。
F10を登るtamoshima:水線直登を目指して落ち口のハング下まで登ってみたが、無理だったので右へトラバースして定石ルートへ合流
2023年10月07日 10:58撮影 by  DSC-RX0, SONY
1
10/7 10:58
F10を登るtamoshima:水線直登を目指して落ち口のハング下まで登ってみたが、無理だったので右へトラバースして定石ルートへ合流
遡行図(主な滝の落差は実測)
2023年10月09日 14:20撮影
10/9 14:20
遡行図(主な滝の落差は実測)

装備

備考 ・ぬめりは多いが核心部はぬめらないためラバーソール適
・今回不使用だが、登攀に自信がない場合はクライミングシューズがあっても良い
・ロープは40m以上は欲しい

感想

【計画の経緯】
 3連休だが天気予報はいまいちだし、気温も低い予報。こんな時は日帰り2本だろうということで、初日は、日帰りの記録は見つからないものの、日帰りできそうだと踏んでいた人気沢、有明山の深沢右俣へ。

【記録】
○アプローチ
 中房温泉へ向かう県道へ入っていくと、ガードマンがいて、車をとめられる。既に駐車場が一杯なので、登山目的なら手前の駐車場に停めてバスで来て欲しいとのこと。こちらは沢登りなのでと言って通らせてもらうが、紅葉シーズンの燕岳の混雑、恐るべし。まだ真っ暗なのに。
 観音峠のそばの駐車スペースで出発準備をしてから、yamakurimiを置いて、車で中房温泉のほうまで行き、電動キックボードで戻る。風を切ると、朝の冷気で手が冷えて仕方がない。yamakurumiと合流して適当に斜面を下り、中房川を少し下って入渓。昨年のぶなの会の記録ではこの中房川の渡渉に苦労したとのことだが、そんな片鱗もなく、相当な水量の違いがあるのだろう。
○遡行
 入渓してすぐに小滝が出始め、悪くない。寒いのであまり水に濡れないようにしつつ、順調に遡行していくとF3が見えてくる。水線直登は無理で、右壁も左壁も登られているとのことだが、どちらも楽ではなさそうに見える。登攀に拘る気も起きず、左岸から巻いていくと、多少の悪さはあったものの、F4まで巻いたところでスムーズに沢に戻れた。
 ここから二俣までは登れる滝が続いて面白いところだが、何気なく取りついた12m滝は意外に悪く、緊張する登攀となった。二俣に着くころには陽も上がって暖かくなってくる。時間に余裕はありそうなので左俣のF6を見に行くことにし、左俣を遡行していくが、想像以上に水がなく、藪っぽい。戻りたくなってくるが折角来たので、と進んでいくと、右に巨大な岩壁が見えてくる。これがF6で、水は多くないが、岩壁の迫力は凄い。そして、toshizoさんの記録にある通り、水線右には発達したクラックがあり、クラックのクライミングを齧っているものとしては、惹かれるものがある。かつてエイドで登られているが、今ならフリー化の可能性もあるかもしれない。とはいえ今日は時間も装備もないので二俣へ引き返す。
 二俣の右のF6は、この沢の中盤の核心と考えていた。しかし近づいてみると、何が難しいのかさっぱり分からない。容易に水線をフリーソロして下部と中部は終える。上部は多少の悪さもあったが、フリーソロで問題ない程度で、F6は一瞬で終わってしまった。ここで、余裕で日帰りできることを確信。かえって確認したところでは、下部と中部は水線ではなく右の岩を登るのが一般的なようだった。そちらの方が明らかに登りにくそうなのに。
 F6の上は、ナメとナメ滝が続き癒しの渓相。奥に正面壁がそそり立つのもアルペンチックで良い。正面壁下のゴーロを進み、3段15m滝と6m斜瀑を越えるとゴルジュ状になり、最後の核心のF10が見えてくる。前衛の9m滝、10m滝はサクッと登ってしまおうと思ったが、どちらもそこそこ難しく、特に10m滝は安全を期してA0。ここは、ロープを出したほうが良いだろう。そしてF10。もしかしたら水線を登れる可能性があるのではと思ったので、ロープを出してtamoshimaリード。少々悪めのクライミングをして落ち口直下まで行ってみたが、ハングにサイズの悪いクラックがあるのみで、今回の装備では登れそうにない。諦めて引き返し、右へトラバースして定石ラインで落ち口へ抜ける。水線は登れなかったが、それなりに内容のある登攀ではあった。
 F10を登ってしまえば、あとは消化試合的な遡行。水も滝もあまりない谷筋を400m近く登り、最後は短いがきつい藪も漕いで、漸く登山道。
○下山
 有明山なんて、もしかしたら今後一生来ることもないかもしれないし、せっかく天気も良いので、一応奥社まで見に行くことにする。予想よりアップダウンのある登山道を進むと奥社で、社があったが、それを囲む石杭にyamakurumiが少し触っただけで倒れ、危ない。
 引き返して山頂へ行き、好展望を暫し楽しんでから下山していると、すれ違った方に「何者なの? 高校生? 中学生?」などと尋ねられる事案が発生。いやいやいや、アラサーなんですけど…と思いつつも「社会人です」とだけ答えておく。
 下山路は下るだけかと思っていたが、思ったよりアップダウンがあり、長く感じる。最後は沢&滝好きとして、三段の滝とたる沢の滝を見て、登攀対象としてはいまいちだねなどと話しながら、デポしておいた車へ。

【感想・総評】
 結構評判の良い沢だったのでそれなりに期待していたが、kakuremino氏の書いているように丹沢の延長線上にあるような沢で、期待ほどの内容の濃さはなかった。具体的には、序盤核心のF3は労せず巻けたし、中盤核心のF6は水線なら容易だったし、終盤核心のF10も特に苦労はなく荷物を背負ったまま沢靴で登れてしまった。正面壁へと続くナメは美しい景観だが、もっと素晴らしい景観を持つ沢は沢山ある。とはいえ登れる滝も多く、景観もまずまず良くて、遡行価値の高い沢であることは間違いない。今回、日帰り装備であれば無理なく日帰りできることが分かったが、日帰り沢としては十分お薦めできる沢である。(1泊2日で行くには、う〜ん…)

良い沢ではあったが、予定通り遡行でき過ぎて少し物足りなかった感。
苦しい思いをしたい訳では全く無いが、順調に行くと物足りないなんて我ながら矛盾しているなあと。
(順調とか言いつつ、途中の滑滝で気を抜いて一人静かに滑落したり、登攀力が足りなくてF10のフォローも普通に難しく感じたり等、問題点も十分あったのだが…。)

有明山山頂にて、君ら一体何なの?中学生?とつっけんどんに訊いてきた叔父様は中学生よりも礼儀が成っていないように感じました。

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