東黒沢〜ナルミズ沢
- GPS
- 32:00
- 距離
- 17.0km
- 登り
- 1,652m
- 下り
- 1,643m
コースタイム
9月23日:6:55大石沢出合-7:50魚留めの滝-10:27大烏帽子山・JP間のコル-11:55馬蹄形縦走路-14:20白毛門-16:38土合橋
天候 | 9月22日:曇り時々晴れ(夕方一時雨) 9月23日:雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
‥豺沢 ハナゲの滝は水量が少ないので、普通に登れそうだが、 途中から右岸の踏跡沿いに巻いた ◆ヾ飮蛎堯船Ε張椒沢 丸山沢は小滝とナメが続く美しい沢。ロープ無しで 快適に登れる。1,350mのコルを目指して進む。読図を きちっとやれば迷わない。 コル直前からは笹藪。踏跡通しにいったつもりだったが、 途中でロスト。読図しながら、ウツボキ沢に入る枝沢を 目指す。 ウツボキ沢に向かう枝沢は2m程度のクライムダウンを 数回繰り返すが、懸垂必要な個所はない。 ウツボキ沢・ナルミズ沢出合いの広河原は4テンを数張り 可能なビバーク地があるが、高台ではない。増水時は厳しい。 ナルミズ沢 水量少ない。最初からヘツリをともなって進む。 途中、幅広滝で右岸をへつった箇所でバランシーな部分があるが、 ホールドも豊富で問題ない。この他、大石沢出合まで、 美しいナメやエメラルドグリーンの釜を堪能しながら歩ける。 特に難しい箇所はない。 ぁ‖臉仟出合 出合手前左岸高台の草地にテント数針可能。但し、斜めってる。 低い箇所なら河原にも張れるが、増水時は厳しい。 我々は出合左岸高台の岩場でビバーク。斜めってるが、何とか 4テン+タープを張れた。 この他、出合から先5分程度登った左岸高台にも適地あるが、 この先は暫くなくなる。 薪は大石沢出合付近には余り見当たらず、10分弱下ったところに 多数あった。 ゥ張 左俣を分ける二俣から容易な読図で大烏帽子山と越後烏帽子(JP) 間のコルに踏跡沿いに抜ける。草原が美しい。二俣周辺でもビバーク 可能だが、焚火は難しい。 稜線から馬蹄形縦走路までが核心。濡れた笹藪で足元が滑る。 特にトラバース箇所は笹を引きながらの歩き。グローブ必須。 笹やぬかるみで全員滑って転倒していた。濡れている中 渓流シューズで歩く場合は、転倒を避けられない。 個人的にはここが核心だった。ストレスフル。 なお、大烏帽子側から登ってくると、JPから先、まっすぐに 道が伸びているが、これはナルミズ左俣からの踏跡。JPで 右手に踏み跡があるので、JPでの読図は必須。視界不良時は 要注意。 縦走路 朝日岳まですぐつくが、その先、笠ヶ岳までは小ピークが連続し シンドイ。途中、両側切れている箇所もあるので注意。 笠ヶ岳から白毛門までは問題ない。視界不良時、尾根注意。 白毛門からの下りは岩場も多く注意必要。特に疲労が溜まっており、 当日は悪天で渓流シューズのまま下山したので、足置きに慎重さ 必要だったのと、足への負担が大きく辛かった。 土合橋で沢ギアを選択して終了。 |
ファイル |
非公開
6027.xls
計画書
(更新時刻:2012/09/18 13:59) |
写真
感想
3連休で北鎌尾根やって回復しきらないまま
やってきたナルミズ沢。
最高の癒しと地獄の下山(縦走)を満喫した。
秋の沢、秋の稜線、舐めたら痛い目に遭う。
充実の2日間だった。
詳細は60コンビに任せた。
(昭和)60(年生まれ)の片割れ、fukushoです。
(どっちが6でどっちが0なのかは今度話し合いましょうww)
『天国のツメとぢごくの下山』に定評のあるナルミズ沢を遡行して参りました。
評判に違わず、まさに『天国と地獄』でございました。
宝川温泉から登山道経由でナルミズ沢に入る方法もありますが、
今回我々は白毛門登山口から、東黒沢・ウツボキ沢経由で遡行。
個人的には東黒沢から入った方が様々な要素を楽しめる気がします。
東黒沢遡行+ウツボキ沢支流下降+ナルミズ沢遡行と、一粒で三度美味しい!
(朝日岳からの『縦走』も入れれば、ある意味四度美味しい・・・のか?)
東黒沢もとても綺麗な沢。
入渓早々、今まで見たことが無いような渓相が眼前に広がる。
上越の沢はすごい!丹沢や奥多摩の沢とは全然違う。
空が広くて開放的。雪に磨かれたナメ床はとても美しい。
天国なのはツメだけじゃない。しょっぱなから天国。
東黒沢では60が交代でトップを歩いた。
いつもトップはCL任せになってしまっているので、良い経験になった。
60で相談しながら進む。
実際にトップを歩いてみると、大変。
普段の沢で、いかにCL頼りで遡行しているかがわかった。
読図、登攀の際のルート取りなどなど。グズグズ&時折考えこんでしまった。
沢ヤの端くれの端くれとして、こんなんじゃいかんな〜。
手早く適切な判断をできるようにならなきゃな〜と反省。
もっと経験積んで学ばにゃダメだわ。
東黒沢をツメて、丸山乗越へ。ヤブヤブ。
丸山乗越からウツボキ沢の支流を下降。
フレッシュメン・60は沢下降初体験。
ちょっとしたクライムダウンもあり、少し緊張した。
ウツボキ沢本流へ出てすぐに宝川との出合。広河原。
広河原で1本取る。天気も良く気持ちが良い。やっぱ地上の楽園。
ここからいよいよナルミズ沢へ。
ヒタヒタ歩いて行くと、やがて大石沢出合へ。
左岸に高台があり、ビバーク適地。(4テン2張りはキツイかな)
右岸にもビバーク跡があったが、右岸は高台ではなくチョイ怖。
大石沢出合の少し手前の左岸にも高台があり、ビバークポイントになっている。
こちらは4テン2張りくらいはいけそう。
しかし手前側のビバークポイントは湿地で、結構グチャグチャしている。
地形的にも、降雨時には水が流れそう。(←大石沢出合に近い側もそうだが、出合に近い側の方が多少マシっぽい。)
快適性や降雨時のことを考えて、大石沢出合に近い方の高台にした。
眼下には大石沢出合の、バブリー大浴場の如き釜。
なかなか素敵なロケーション。
60はザックをデポして薪拾いへ。
ビバーク地から少し下流に、流木が沢山落ちていたのでソコまで散歩。
拾えるだけ拾い、持てるだけ持つ。
重い、背負ってきたザックよりも重い。だが頑張る。全ては楽しい夜のため。
60で拾ってきた薪と、近場に落ちてた丸太で焚火開始。
夜から雨も懸念されたため、早めのスタート。
泊まりの沢と言えば、焚火料理&酒。すなわち宴会というやつ。
薪拾いも、酒のボッカも、全てはこの時のために。
乾杯の肴に、まず軽く2品。
・高級ウィンナーのソテー presented by やっさん
・炙りじゃこ天 presented by かぶ
乾杯で一日の労をねぎらい合ったところで、料理スケ番・haruさんの本領発揮。
・ホイル焼き(にんにく、豚の生姜焼き風)
・オイルサーディンとトマトのチーズ焼き ―コチュジャンのそよ風とともに―
・まいたけバターのキーマカレー&炊きたてご飯(アルファ米じゃないよっ)
・キュウリとセロリのフレッシュ野菜攻め。
カモの料理スケ番・haruさんが繰り出す絶品の数々。
とてもとても、おいしゅうございました。
お腹がすっかり満たされた頃には辺りは真っ暗。
焚火の明かりと沢の音、そして酒。気持ちよくなってくる。
ここでtyakuさんから焚火デザート、マシュマロのご登場。
焚火でマシュマロ炙って食べながら、歌う。
歌いながら、呑む。
盛り上がる。各自、適宜。
やっさん談『沢だけに、沢田研二でしょう♪』片手にぃ!ピストルぅ!!
自由になれた気がした夜でした。
夜中、一度雨音で目が覚める。
結構な高台に幕営していたので、増水・鉄砲水のリスクは回避されていたと思うが、翌日の遡行が少し不安になった。
(結局すぐ再度爆睡)
翌朝、まだポツポツと雨が降っていた。
下山の時までには止むといいなぁと願いつつ、朝食&撤収。
のんびり(?)撤収をして、大石沢出合から出発。
夜中の雨でどうなるか気がかりだったが、大幅な水量の増加は見受けられなかった。
微増、といったところ。
水量が変化無し(減少というパターンもあるのかな?)というわけではなかったので、鉄砲水のリスクは無かった、という認識でいいのかな、、、??
ここから先がナルミズ沢の本領発揮と行ったところ。
ノーロープで快適に登れる滝がちょこちょこ出現して、楽しい。
ただ所々、お助けひもは出した方が良いような箇所も。
(魚留めの滝、終盤のナメ滝など。)
にしてもこの沢、最後まで滝と歩きのバランスが絶妙で非常に楽しい。
源頭部が近づいてくると、普通グダグダとした歩きがメインになりそうなものだが、
ここは最後まで小滝が次々と現れ、飽きることなく遡行できるのが素敵。
先へ進むにつれて天国の草原と稜線がドドンと眼前に広がり、なおさら素敵。
そして気付けば、ところどころ草紅葉の様相を呈した草原へ出た。
噂には聞いていた天国のツメ。
まさに天国。
曇天の下だったにも関わらず、今まで見たことがないような美しさに感動。
晴れていたら、、、どれだけ綺麗なんだろう。
天国をあっという間に通り過ぎ、一気に地獄まで突き落とされた。
ふと気付くと周囲はササヤブだらけ。
馬蹄形縦走路を目指して、ヤブヤブの踏み跡を進む。
濡れた笹を踏み分けながら進むわけだが、コレがひたすら滑る。
沢靴のままだったということもあるが、本当によく滑る。
トラバース箇所なんて恐怖ですらありました。
縦走路へ出た時、安堵感と疲労感で皆ヘロヘロ。。
で、ここからは下山の名を借りた縦走のはじまり。
ナンデ、サワノゲザンデ、ジュウソウセナアカンネン。。
これがまた、、、めちゃくちゃツラかった。
予想に反して、雨はずっと降り続いている。
しかも、風つめたい。
歩きの疲労に加えて、冷えによる体力消耗。
秋山は怖い!あの冷えはかなりツラかった。
朝日岳を越え、笠ヶ岳を越え、白毛門。
ちょうど一年前、この縦走路でヒザを痛めた思い出がフラッシュバック。
苦痛に顔を歪めながら必死で下山したのを思い出しました。
当時と比べてだいぶ筋肉がついたお陰か、最近はヒザ痛とは無縁だったのですが、
白毛門からの激下りで久々にヒザ痛くなりました。
あまりのつらさに、下山時恒例の適当トークも今回は冴えず。
ドロドロヘロヘロになりつつ下山。
下山はホントつらいですが、いつかはまた行ってみたい素敵な沢です。
うん、2〜3年後くらいに、、、。
ところで、『日本3大デート沢』って、、、
ナルミズ以外の2つは何処なんでしょうかねぇ??
60の0の方です(たぶん)
遅くなりましてすみません!
ナルミズ沢は過去の参考記録見てとっても行きたかった沢!
いや〜まさか今年中に行くことが出来るとは!
tyakuさん、kwataさん(笑)ありがとうございました!
実際に行ってみた感想ですが
スゴい沢でした。
良い方にも悪い方にも…
まず、めちゃ奇麗な沢!
白い岩+エメラルドグリーンの釜!
あまりに緑すぎて、小滝のしぶきで泡立ってるところは
メロンソーダのような感じになってました。
序盤の東黒沢では寒かったので濡れないように濡れないように歩いてましたが、
昼近くになり気温も上がってくると、もう我慢できない!
この緑に飛び込みたい〜!行きま〜ス!
やはり沢は濡れてなんぼですな、気持ちいい!!めちゃ寒かったけど!
そして、今回いっちばん楽しみにしていたのが、沢でのビバーク!!
しこたま集めた薪で焚き火をおこして、乾杯!
焚き火料理はワイルドかつ、信頼と実績のharuさんの味付けで美味!
最後はみんなで焚き火を見つめながら、酒をあおって大合唱。
やりたい放題で面白かった〜tyakuさんがこんなに歌う人だったとは・・・
今度行く時は沢田研二勉強して行きます。
(沢だけに沢田研二歌おうと言われて分からなかった。)
遡行中はスタートの東黒沢から小滝ありゴルジュありヘツリありで、
ナルミズ沢の最後の最後まで登攀要素がコンスタントにあって
ずっと飽きることがなく面白かった。
2、3カ所高度感がある場所もありましたが、
アドバイス貰いながらで、私でもさくさく行けたのでたぶん難易度は低め。
そして最後のツメでは噂の天国の草原が若干紅葉して、
黄金色のゆるーい斜面をつめる。スゴく気持ちのいい風景。
すばらしい沢登りだった!大満足だ〜!
って思ったのはほんの一瞬で、
そのあとトポにも書いてある地獄の下山を体験することになる。
まず驚いたのは、ツメから登山道へは繋がっていないこと。
(ん?これってつめてないのでは?)
登山道にでるまで、道無き道の滑る笹の上を、
滑る笹を掴みながら目の前のピークに向けて直登するという
鬼のような笹薮漕ぎが必要だった。(グローブ必須です)
しかも、雨が降っていて笹がさらに滑る。土の上はぬかるんでもっと滑る。
稜線近くになるとかなり斜度も厳しく、踏ん張る足も、掴む腕もパンプ寸前!
でも放すと滑落しそうだしで、かなりコワかった。
登山道に出たとき、登山道を整備してくれている方々にホント感謝した。
でも、それで終わりじゃなくてここから
3つも名前のあるピークを踏む5時間の下山、てか縦走。
もうこの下山については、みんな心を無にして、体を動かすことに集中。
写真も撮ってないし、実際あまり覚えていない。
そして、やっと下山。みんなヘロヘロ。ここまでスゴいとは・・・
でもゴールできたことに、とてつもない達成感だった。
フルマラソンゴールした時みたい。
ちょっと山屋として成長できたのではと思えるほど。
そう考えると、すばらしい景色に、楽しいビバーク、地獄の鍛錬
やはり良い山行だったなと思います。
是非行ったことない人には体験していただきたい!(私は当分やめときますが)
tyakuさん、haruさん、fukushoさん
ご一緒させていただきありがとうございました!
辛くも楽しい沢登りでした!ここを歩けたので、おそらく登攀が厳しくない
所であればそれなりについて行けるのでは?と思いますので。
また、是非一緒に登ってください!
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