春霞ならぬ秋霞?大岳山〜日ノ出山
- GPS
- 07:40
- 距離
- 17.4km
- 登り
- 1,700m
- 下り
- 1,678m
コースタイム
- 山行
- 6:32
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 7:40
天候 | 曇りのち晴れ(17時ごろ雷雨) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:つるつる温泉(バス)-武蔵五日市駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
整備良好。特段の危険個所もない。 |
その他周辺情報 | つるつる温泉食堂の生ビールセット1100円はビールも大きくお買い得でした。 |
写真
装備
個人装備 |
ガイドマップ
コンパス
水筒
食料
レインウェア
傘
着替え
防寒着
ヘッドランプ
ストック
保険証
ティッシュ
タオル
計画書
時計
携帯電話
カメラ
筆記具
緊急保温シート
|
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共同装備 |
ツェルト
応急医薬品
GPS
予備電池
非常食
|
感想
夏の中部山岳に同行するALPS165が奥多摩三山に行きたいというので、まず大岳山を案内することにした。御岳山をかすめて日の出山からつるつる温泉に下りるコース。朝、8時半に奥多摩駅前で集合した。
上空の寒気で晴れのち所により雷雨という予報だったが、朝から埼玉中西部が雷雨に見舞われ、福生辺りも降られた様子。奥多摩に着くと青空が見えたが、雲は多くて冷え込みもない。昭和橋を渡って当方はすぐ登山シャツ1枚になった。登計園地へ一気に登り、直線急階段に驚くALPS165を励まして愛宕神社へ。ここで彼もウインドブレーカーを脱いだ。
林道から植林帯の山道に入る。時おり透かし見る谷合には霞か霧のようなものがかかり、まるで春の景色のようだ。30分ほどして岩場が現れ、階段のある岩場の先が天聖神社。天狗の石像が祭ってある。本仁田山をはじめ周囲の峰々は雲に隠れがちだ。
そこから10分ほどで鎖場分岐。ごく短いものの楽しめる鎖場だが、本日はパスして巻き道を登る。鋸尾根の名にふさわしく、ときどき現れる簡単な岩場を越えながら、天聖神社から1時間でやっと1046m三角点に到達した。ここでプロテインバーのおやつ休憩とする。
さらに御前山方面への巻き道を分けてひと登りで鋸山。だれもいない林の中の山頂を「ほかに撮るものがないから」とALPS165が写真に収めた。冬場ならこの先の樹間から富士山などが望めるのだが、周囲は相変わらずの白い霞の世界が続く。
いったん下って巻き道を合流してからは、比較的歩きやすい稜線の道となる。ただし、原則として右は植林、左は自然林で眺望は効かない。あまつさえ、完全にガスの中に入って薄暗くなってきてしまった。2,3か所ピークを右に巻いてやり過ごし、ようやく馬頭刈尾根巻き道分岐に到着。ここから特徴的な大岳山山頂部を形作る斜面の急登となる。
独立した正方形のステップが配された新タイプの木段や、立ち木にゴムを巻いて鎖を固定した鎖場など、整備の良い登山道のおかげで大したアルバイトも要せず難所を突破。最後にもう一度階段を踏んで岩を上ると、頂上の登山者たちのざわめきが聞こえてきた。
予定より10分遅れで無事に山頂に着いたものの、ガスでほとんど眺望が効かないのが残念だ。通い慣れた丹沢の山並みをALPS165に紹介したかったのだが、仕方ない。大勢の登山者と混じって昼食とした。
日没も早いのであまりゆっくりもしていられず、30分足らずで山頂を後にしたが、すぐ下の岩場で折あしく初心者の外国人グループの後についてしまった。速い人を先に行かせる配慮はできないようで、ようやく標高1200m付近でまず当方が先へ出て、ついでALPS165が制限要因の白人男性を抜こうとした時、アクシデントが起きた。バサッと音がして、振り向くとALPS165が道を踏み外し、斜面を横回り受け身のように一回転したところだった。
助けようと駆け寄ってくれた外国人たちに礼を言って、けががないか確認する。機敏に立ち上がったことに感心したが、当人は「大丈夫、行こう」と促すばかり。とりあえずその場を立ち去ったものの、神社近くまで下ったところで彼が眼鏡をなくしたことに気づき、登り返すことになった。無事に眼鏡を回収し、再び先行した外国人集団を今度は慎重に追い抜いて、ハイカーの数が格段に増した道を御岳方面へと向かう。
芥場峠で鍋割山、奥の院方面に向かう若者について行きそうになって際どく方向修正し、サルギ尾根分岐を左へ。尾根通しの奥の院ルートに対し、こちらは標高を下げて沢のほとりに至る。板橋を渡ると、ほどなく綾広の滝からロックガーデンを通るルートの分岐があった。トイレかと思った建物は休憩所で、トイレはその5分ほど先にあった。
かすかな霧雨を感じてヒヤリとしたが、すぐに暑いくらいの日差しが優勢になった。起伏の緩やかな林の中の道を行けば、天狗の腰掛杉を経て御岳山の領域に入る。幸いALPS165の歩みに転倒の影響はないようだが、やや予定より遅れ気味なので彼もケーブルカーで来たことのあるという御岳山神社=御岳山頂はパスすることにした。
横から参道に合流し、石段を下って石鳥居に至ると、左手に「天空芸者宴」と掲げた仮設舞台があった。外国人客狙いとしてもストレート過ぎる気がするが、逆にバカバカし過ぎてウケるのだろうか。
仲見世みたいな土産店付近までしばし”観光地歩き”を楽しみ、右に曲がって日ノ出山を目指す。宿坊の並びが途切れると静かな林の中の道に戻った。御岳山方面へ戻るハイカーとすれ違いながら最後に100m余り登り返して行くと、東雲山荘の建物が見えた。トイレの脇からひと登りで日ノ出山頂到着。ようやく空はよく晴れて東の視界が広がるが、やはり”秋霞”の水蒸気で見通しは今一つ効かない。
15分ほど大休止し、下山する。御岳山をパスしたおかげで計画よりいくらか早い。道は標高650m付近のベンチから急降下が始まるが、整備が良いので持病の右膝痛も気にならない。
あと少しで林道登山口という所で、消耗した初老の男性を伴う3人組に会った。ケーブルで登って、下りなら楽だと高をくくったのだろう。「普通の道まであとどのくらいかかりますか?」と問われて困った。「あと標高差で100m下ると林道です。私らで10分、ゆっくりで20分くらいでしょうか」と答えたものの、件の男性がどれだけ歩けるか分からない。道も悪くなく同行者もいたのでお先に失礼したが、森の中は4時半にはほぼ真っ暗になるし、その後、5時ごろには猛烈な夕立が降った。転倒などせず無事に下山したことを祈るのみだ。
我々は山頂から50分で林道登山口まで下り切り、予定通りつるつる温泉に辿り着いた。ALPS165は右肘などの擦過傷が痛々しかったが、食堂の反省会では大きなジョッキを普通にかざして乾杯していたので、まずは大過なかろうと安心した。
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