噴火当日の御嶽山(四の池)
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- GPS
- 12:05
- 距離
- 14.7km
- 登り
- 1,590m
- 下り
- 1,373m
コースタイム
- 山行
- 8:02
- 休憩
- 2:18
- 合計
- 10:20
8:14 行場山荘
9:13 女人堂
10:11 大岩(鬼崩レ)
11:17 開田頂上(三ノ池避難小屋)
11:21 三ノ池
11:50 四ノ池
12:23 四ノ池(出発)
12:57 継子岳2峰
13:13 継子岳
13:48 五の池小屋
15:49 お助け水〈八合目〉
16:20 のぞき岩
16:58 湯ノ花峠
17:44 仙人橋
18:10 御嶽小坂登山口
天候 | 晴れ後曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
女人道〜三の池へのトラバース道の雪渓は1本のみで雪切り済み。 他に2本の流れがあった。 落石等で今年は8/13まで通行できなかったが整備されていました。 |
写真
感想
噴火時刻には四の池におりましたので噴火の状況はわかりませんが近くにいた記録として残しておきます。
2014年12回目、9月度は先週に続き3度目の御嶽山。
先週は草紅葉が始まっていたので、今回は五の池小屋で宿泊を予約してピークの草紅葉と紅葉をのんびりと眺めるために周回する予定でした。
スタート時はガスも少しありましたが晴れていました。今年の夏場の週末は雨にたたられてばかりだったので好天な部類。紅葉には2〜3日早かったようですが、色づき始めた木々を眺めながら女人堂に到着。トイレをお借りして少し休憩しました。
女人堂からは登山客の9割がたが山頂方面へ向かわれるように感じました。
昨年の秋に歩いた三の池へのトラバース道の紅葉がとても美しかったので今年の様子を見るために山頂へは向かわず右へ入りました。トラバース道の雪は大雪渓1箇所のみだったが、その後、小川が2箇所流れていました。三の池手前の森林限界から草紅葉が美しく足が止まります。四の池まで草紅葉を楽しみながら下降。草紅葉にはベストなタイミングだったと思われます。
11:50四の池到着。
11:52噴火。
昼食のお湯を沸かすためストーブをプレヒート中にガラガラと大きな音が聞こえました。方角からしてアルマヤ天の上の大きな岩が崩れたと思いました。
11:54に四の池の写真を撮影しています。この時は噴火だとは夢にも思わず、熊が心配だったので四の池を確認していました。
その後も断続的にゴロゴロガラガラという音が聞こえたでアルマヤ天の崩落ではなく雷と思いました。木曽方面からのガスが上がってきており、四の池から三の池方面を見ても雷雲の状況が見えなかったので急いで昼食を摂ることにしました。食事中に四の池を通り継子2峰へ向かわれる男性(ソロ)が通りかかり言葉を交わしましたが、この方も雷だと思われていたようでした。
雷の音はするが空は白く、黒い雷雲は見えませんでした。また、稲光も見えません。
なんかおかしいと思っていると、手の甲に冷たい何かが降っていることを感じました。それでもこの時は雷の雨の始まりだと思いました。しかし雨粒は細かいようで見えません。雷なのに目に見えないような霧雨?やはりおかしいです。
12:15頃、昼食を終え、片付けのために後ろに置いたザックを振り返ると白いものが積もっていることに気付きました。一瞬雪かと思いましたが、指で触れても解けません。ここでようやく火山灰だと判りました。
先週、日帰りで濁河口〜飛騨頂上〜四の池を周回した折に五の池小屋の小屋番さんと御嶽山で発生している火山性地震についてお話ししました。35年前の噴火も記憶にあったので帰宅後に前回の噴火についてネット情報を得ていました。しかし、まさか自分が登山中にそのような経験をするとは夢にも思いませんでした。少し冷静になって考えました。
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⇔笋燭感じたのは、火山灰に水分が多く含まれていたからではないか?
ということは35年前の噴火と同じで水蒸気爆発だと思われ、火砕流の心配はない。
げ擦里靴進角、水蒸気爆発を根拠に、噴火地点は剣ヶ峰近くの地獄谷あたりの可能性が高い。
ッ老楚泙鮗茲蟒个靴特蝋谷との距離を測ると約3kmあるのでかなり離れている。
Ε蹇璽廛ΕДい北瓩辰討皹森堋篁澆靴討い襪呂此0戝供五の池小屋に行くのが賢明か?
撤収作業中に硫黄の臭いがしたので、空気よりも重い硫化水素が四の池に溜まることが怖くて急いで出発。風は西側(三の池乗越方面)から吹いてきていたので風下の継子岳経由で五の池小屋まで行くことを決めました。12:22四の池出発時には四の池の川は白濁しており、火山灰は3〜5mm程度積もっていました。12:25頃は火山灰の降灰が激しく、比較的短時間(10分くらい)であたりは真っ白になりました。継子2峰への登りの途中、大岩あたりで三の池方面を見てもガスと噴煙で何も見えない状況でした。歩いていると手の甲に白く火山灰が積もり白くなりました。継子2峰手前で雷鳥と遭遇。この頃には噴火音は落ち着いていたように思います。
さらに歩を進めると、継子岳を過ぎたあたりで雷鳥の鳴き声が方々から聞こえました。こんなことは初めてだったのでびっくりしました。また、遠くからヘリコプターの音が聞こえました。(濁河口に下山するまで終始聞こえていました。)五の池小屋に到着寸前で、濁河ルートを集団で下山するヘルメット姿の登山客が見えました。
13:45、五の池小屋に到着すると、すでに岐阜県山岳警備隊の方が到着されており無線で会話中でした。小屋番さんから全員濁河口へ下山するように下山命令が出ておとうかがいました。濁河口からロープーウェイまでどうやって移動しようかと思いましたが、臨時バスが運行されることを聞き一安心。タクシーで帰るか、最悪の場合は徒歩(非常用のツェルト泊)でロープウェイまで戻らなければならないと思いましたが助かりました。手と顔を洗い、シフォンケーキを食べて休憩。
今回の噴火は八丁たるみ付近で発生したようだと聞きました。また、五の池小屋周辺は噴煙の影響からか白くドーム状の雲に覆われいました。一瞬だけ雲が切れ、摩利支天乗越が見えた程度です。
濁河口からバスに乗る方は全員出発されたので下山したので私もしんがりで下山開始。直ぐに先行者に追いつきましたが、そのまましんがりを行くことにしました。先行者は若い男性がリーダーの東京からの5人組でした。暗くなるまでに下山したかったので時間を確認しながら休憩をとって下山。ジョーズ岩あたりから暗くなり、残り500mはかなり暗くなってしまいましたがなんとか下山できました。
橋を渡った登山口には大きな看板が立てられ、フラッシュがパチパチたかれたのでびっくりしました。警察の方から指示があり、下山届けを記入し、バスに乗車する人は氏名、住所を記入しました。女性が1名骨折しており、二の池から五の池小屋に向かっているという話を小耳にはさみました。バスに乗る前にフラッシュが焚かれ、インタビューを受けましたが、私は噴火口あたりにいたわけでもなく情報を持ち合わせていないのでスルーさせていただきました。予想以上に大事になっており、びっくりしました。
バスに乗車後、乗客名簿が回覧され、電話番号を記入しました。バス乗車したのは35人くらいでほぼ満席でした。バスは18:30過ぎに出発し、20:30頃ロープーウェイのセンターに到着しました。到着後、屋内に全員が集合して、マイカーの車番を記入して解散となりました。
車に戻るとフロントガラスに火山灰が降り積もっていて、石膏のように半分固まっていました。ワイパーで拭えるレベルではないので、バケツに数回水を汲んでデッキブラシでごしごしとフロントガラスだけ洗いようやく車を動かせる状態になりました。センター前に移動させると木曽町の職員の皆様にガラス窓を高圧水で洗っていただきました。
出発後、道は火山灰が降り積もり白くなっていたので慎重に運転しました。道の駅三岳でトイレ休憩していると、ものものしい自衛隊車両が「災害派遣」の表示のもと入ってきました。
このように夜遅くまで対応いただいた関係者の皆様のおかげで無事帰宅できました。
心から感謝申し上げます。
最後に、犠牲者の皆様のご冥福を心からお祈り申し上げます。
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