記録ID: 6166176
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沢登り
丹沢
水沢川水系 伊勢沢左俣(石小屋沢)〜大平
2023年11月05日(日) [日帰り]
kamog
その他1人
- GPS
- --:--
- 距離
- 14.1km
- 登り
- 996m
- 下り
- 980m
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・6台程度 |
コース状況/ 危険箇所等 |
伊勢沢左俣(石小屋沢) ・アプローチは伊勢沢林道終点まで林道歩き約1時間。 ・終点から左岸の薄い作業径路を少し上がって入渓。 ・水の少ないゴーロ沢を835m二俣まで約1時間。 雨の少ない冬季はほぼ涸れ沢となる。 ・835m二俣は手前825mにも二俣があり、そちらに入らないよう要観察。 825mの支流は西南西向きだが、今回目指す左俣は北西向きなので コンパスで確認する。 左俣は入ればすぐに左に7mの岩小屋がある2段6mの白スラブ棚が 出てくる。 スラブ棚は斜度が寝ているがド・スラブでスメアリングで登れはするが 左から容易に高巻くことができる。 ・小棚を越え僅かでまずは幅広20mの大逆層岩棚が出てくる。 下部は大きな逆層ハングで、その上はよいホールドもないスラブなので 直登は一見すれば「無理!」。 高巻きラインは、左小尾根を上がって、正面上の小壁基部を1時方向に 登る。落ち口方向にトラバースしたいが、中途半端な箇所からだと 下地がまだスラブなので、5mほど高みから木を繋いでトラバースする。 落ち口よりも5mほど上部に出て、たくさんの根を手掛かりに落ち口より 3m上流に抜ける。 ロープ出すなら50mロープでいっぱい。 ・右岸側は10m程度の壁となっており、小棚を越えていくと 左側が岩壁のトイ状20m棚が出てくる。 磨かれたトイで岩も安定しており卦蘢度のクライムで快適だが 最後の落ち口がちょっとだけ悪い。 右隅のクラックにある岩を足場に交えつつ半ば強引に乗越す。 ここだけ掘棔 ・くの字状5m棚を越えれば、この沢のラスボス的存在である 幅広フェイス状25m棚。 一見中央も登れそうに見えるが案外手足が外形しており悪いので 右隅のラインを登る。 中間部からは木をランニング支点とし安定した乾いた岩を使う。 ロープスケール45m。卦+。 高巻きは右尾根から。 ・この後は等高線を見ても急セクションはないが、最後の詰めは 崩れた土ザレになるので、手前から左尾根を辿ってガタクリ尾根に 出る。 今回は25m棚を終えたあと、右尾根を乗越し、植林帯の右俣・左俣の 中間尾根に取り付き丹沢主脈へ向け登る。 この尾根は植林帯部分が少し急だが、地形図で平坦になった上部は なだらかな素敵な広葉樹林帯で、難なく丹沢主脈の登山道に合流する。 ちょうど黍殻山ダイレクトルートへの分岐点の少し南だ。 ・主脈ルートを南へ進み、道標のある大平分岐へ。一本手前には 水場と書かれた標識のある明瞭な尾根があるので間違わないよう。 大平分岐から大平へは一旦少し登れば、左手に植林作業用の モノレール軌道が並走するよう付けられている。 交通手段が悪いため歩く人も少ない登山道だが、踏み跡は明瞭で 途中モノレールを潜って東側の植林帯へと続いている。 平地になった箇所は悪天時など踏み跡を見失いそうになるかも しれないが追っていくと、登山道である古い木段は細い沢に続き すぐに対岸(右岸)へ渡っていく。ここは沢状をそのまま下りない よう注意が必要。 道は最後、現在は植林作業者用の駐車場にもなっている広い平地に 出る。以前の大平キャンプ場跡で、傍らには植林業者様たちによって 作られた鳥居と山神様(最近観音像も設置されたようだ)が 作業される方々を見護ってくださる。 広場から道を下れば奥野林道に出る。 奥野林道を約1時間で水沢橋に戻る。 溯行グレード 2級下 登攀グレード 卦蕁 溯行適期 秋〜早春 ※この沢は拙著『丹沢の谷200ルート』には掲載されておりませんが 溯行図は取っております。 ご希望の方は添付ファイルでお送りすることも可能です。 マウントファーム http://www.mt-farm.info/ |
写真
撮影機器:
感想
水沢川の伊勢沢。
下流部は渓流釣りで訪れる人も多いが
中流部からは水も細く、特に左俣は秋以降涸れ沢となる。
ヒルさんたちもお眠につく秋から早春がこの沢の溯行適期となる。
右俣は5m級の連瀑帯が2カ所ほどのみだが
左俣は地形図の等高線通り、異形の涸れ棚が連続しており
最高の溯行場を提供してくれる。
クライアントさんも異形の棚クライミングは面白かったと言っていましたが
反面「林道が長いです〜」とも。
この沢の課題は、二俣の地形上の発見と、特に最初の大逆層ハング棚の
高巻きのオブザベーション力、あとは安定したクライミング力です。
行きたい方がいらっしゃれば冬場に再度計画しようかな。
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