三頭山からカタクリ咲く御前山へ
- GPS
- 08:08
- 距離
- 20.1km
- 登り
- 1,835m
- 下り
- 2,301m
コースタイム
- 山行
- 6:55
- 休憩
- 1:13
- 合計
- 8:08
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:奥多摩湖バス停〜奥多摩駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
道標、トレースとも良好で道迷いの恐れは少ない。危険個所もないが、終盤のダム脇へ下りる尾根道はかなり急勾配なので注意 ★安スマホのGPSが不正確なのか、距離、標高差とも記録が過大です。特に累計標高差は半分強か、せいぜい三分の二くらいだと思います。 |
その他周辺情報 | 奥多摩湖畔は桜が見ごろでした |
写真
感想
武蔵五日市駅前バス停に並んでいると、西東京バスの係員が「増発を1台出しますが、前に並んでいる方から座れるようにします」と人数を数えていった。当方はぎりぎり1台目、遅れて列に付いたAlps165は2台目に無事着席し、終点まで1時間近いバス旅で疲れることなく済んだ。神奈中バスなどでも続行便は出すが、こうした配慮は初めてで嬉しかった。
今日は奥多摩三山制覇を目指すAlps165に協力し、秋に登った大岳山を除く2座をまとめて片付ける計画。賑わう都民の森駐車場から階段を上って、木材チップのブナの路を辿る。見学専用のつり橋から三頭大滝を見て、いささか旧式のトイレ前を通り、その滝口へ回り込んだ。
秋川源流だという沢伝いの道にそよぐ涼風が心地よい。朝は防寒着が欲しい気温だったが、1000m超の高地でも既に風がないと暑いくらいだ。歩き始めて1時間余でムシカリ峠。眺望を期待したがやや雲が多い。さらに一投足で三頭山西峰に到着した。頂上は既に十数人でにぎわっている。東京都の立てた石の山名標のほかに、山梨百名山であることを記した山梨県によるつつましやかな山名標もあった。つい忘れてしまいがちだが、ここは山梨との都県境でもある。
一休みして中央峰を目指す。最高標高点の割には地味な山頂で、三角点のある東峰とはほぼ一続きと言える。一度登ったのにすっかり忘れていた。そばの展望台からAlps165と山々の山座同定を試みたが、どうも難しい。これから向かう御前山が結構遠いことだけはよく分かった。急がねばならない。
見晴らし小屋はどうせ同じような景色だろうとパスし、北側を巻いて真っすぐ下る登山道経由で標高1142mの鞘口峠へ。次は里山の路を登り返す。自慢のブナの新緑もまだ先で、冬枯れの森では面白くないのか、ほとんど行き交う人はない。標高1200m台の尾根筋をひたすら歩き、やがて車や二輪の排気音が大きくなって風張峠に辿り着いた。駐車場のある車道への連絡路が通じている。
腹が減ったので弁当にしたいが、奥多摩周遊道路を走る車や二輪は排気管に手を加えてある手合いが多いようで、いささかやかましい。少し先の道路と反対側の尾根で腰を下ろして昼にした。今日は暖かいし、予定よりやや遅れ気味なのでコッヘルは使わなかった。
20分の休憩で切り上げ、1156mピークから未だフカフカの落ち葉の吹き溜まり?のような下り坂を通って車道に合流。時間と体力を勘案し、月夜見山などはパスして月夜見第二駐車場までそのまま車道を歩き通した。これでほぼ計画書と定時になり一安心。しばらくは下り基調の歩きやすい尾根道となる。
巻ける所は巻いて順調に小河内峠へ到着。ここからは最後の本式の登り返しとなる。御前山まで標高差350m余、手前の惣岳山までで50分という計画だ。以前、下りで軽い岩場とブッシュに難儀した記憶のあるソーヤの丸デッコは巻き道で迂回し、疲れてきた脚に鞭打ってなんとか予定の5分遅れで惣岳山に到着した。
御前山山頂はもうすぐだが、登山道わきのあちこちにカタクリの葉が出ているのに気づいた。気を付けて歩いて行くと、ごくたまに花をつけた株もある。期待していなかった分、何だか得をした気分になった。
撮影で若干遅れを増して到着した山頂には2人ほど先客がいたが、すぐに避難小屋側へ下山して行った。山頂からは北の石尾根や都県境尾根の山々が一望できたが、あいにくどれがどの山か確定できないのが残念だ。念のため南側を透かし見ると、葉を落とした木々の間から丹沢の主稜線が霞みながらも見通せた。夏は無理だが、真冬の午前ならはっきり望むことができるかもしれない。
さて、計画ではバス停まで1時間半。山と高原地図は所要1時間50分としているが、Alps165との山行ではだいたい8掛けの時間で歩いて来た実績がある。当方の脚は余裕があるし、彼も特に消耗していないというのでいつも通りに下り始めたが、ふと振り返るとその姿がかなり後方になっていることが続いた。
ダム脇に下るこの大ブナ尾根は全般にかなり急坂だ。Alps165は踏ん張りが効かない様子で、慎重にバランスを取るのに時間と力を要している。奥多摩湖の見渡せるサス沢山で一休みしたが、それで体力回復という訳にはいかず、最後の遊歩道と合流する手前の一番の急斜面では、スリップしないかと少々ハラハラした。
なんとか展望広場への遊歩道に辿り着くと、行く手の階段に雄猿が腰を落ち着かせていた。既に日も傾いた午後5時過ぎ、これからは俺たちの時間だと言わんばかりの態度で、声を出しても振り向きもしない。幸い1頭だけのようなので、ストックを突き付けて近づいて行ったら、チラリとこちらを一瞥して数m脇の斜面まで退避した。
そこからすぐ先の登山口には、満開の桜にカメラを向ける観光客がまだチラホラと残っていた。外国人の姿も目立つ。ダム湖の向こうに目をやると、斜面にも山桜が咲き誇り、なかなかの花景色だ。バスは5時台の1本が行ってしまい、45分ほど待たねばならないが、無事に下山できたことを何より喜ばなくてはなるまい。
遅めの花見と思ってベンチに腰掛けてバスを待つことにしたが、酒はおろかお茶やジュースの自販機すら見当たらないのが残念だった。
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