奥又白池〜前穂高・北尾根
- GPS
- 11:40
- 距離
- 17.1km
- 登り
- 1,656m
- 下り
- 1,648m
コースタイム
- 山行
- 10:25
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 11:40
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
8:00 奥又白池の雪面にたつ。
前穂高北壁と己東壁が
真っ青な空に屹立と映えていた。
風もなく、誰もおらず、
静かで気持ちいい。
遠目で垂直に見えたルンゼは
それほどでもなく、
雪崩の危険もなさそうで一安心した。
長いルンゼはかなり体力を消耗したが、
本当に大変だったのは
5/6のコルへと直接繋がる最後のルンゼだった。
かなり急なスリバチ状の斜面となっていて、
足元を滑らせたらスリバチの先の谷へ真っ逆さまだった。
雪も腐っているようで、
一見してヤバい感じがした。
集中が途切れてしまうことが一番怖かった。
一歩一歩が緊張した。
それでも一つ一つの動作を確実に続けていけば、
必ずぬけられるはずだ。
そう言い聞かせて登り続けた。
時折、あまりの疲れから
ここで落っこちれば楽になるなーと思ってしまった。
9:40 5/6のコルへ着く。
本番はこれからなのに、どっと疲れがでる。
この時期に
宿泊装備を持って奥又経由でいくのはソロでは危ないな。
目の前の槍穂高連峰を見つつ、
GW後半に
サイト装備を持って奥又経由ルートで行くのは止めようと思った。
10:00 ハーネス等のクライミング装備を着けて登攀開始。
ここからは岩と雪のミックスの稜線に変わる。
涸沢側の雪は凍っている一方、
上高地側は腐っていたりと、その場その場で状況が変わる。
足が安定していても、暫くすると突然雪が抜けたりする。
リズムよく行った方が良さそうだった。
時折現れるナイフリッジでは
ふらつかないよう集中して抜けた。
また、この日はかなり暖かく、
氷で固着していた岩が太陽光で緩んでいくこともままあった。
ホールドが急に崩れたり
大きな岩が落ちてきたり
常に注意する必要があり
こちらでも神経を割く必要があった。
4峰を抜けると3峰全容が確認できた。
昨年と同様に1ピッチ目は雪が殆ど無く、
2ピッチ目のルンゼは氷結しているようだった。
先に2パーティーが登攀されていたので、
3/4のコルの雪原で一休憩。
広くて気持ち良かった。
途中でパーティーの方にルートを譲って頂いたが、
焦ってムーブが雑にならないよう気をつけた。
2峰は岩が露出していたので、
クライムダウンでコルへと降りた。
12:00 氷結した雪壁を登りきり、頂上に着く。
いつもの場所で槍穂高連峰を見ながら
ソーセージとレーズンを食べる。
甘いレーズンは食べやすくて美味しかった。
無事登頂の知らせを友人にLINEで送り、一休憩。
青い空にくっきりと浮かび上がった稜線はいつ見ても綺麗だった。
今回は終始快晴で気持ちよく登れた。
いつもなら明神主稜だけど、
この調子だと小梨平には17:30頃だろう。
必殺ギリアウトでバスに乗れないな。
なんで岳沢経由で帰ろうと思った。
サイト装備を持った縦走の下見のつもりだったけど
十分楽しめた山行だったな。
GW後半はどうしよっかな。
Ps1:岳沢からの帰り、何故だか道をロスした。
谷を右から左へと3往復しながら下山して登山道を探したが
いっこうに見つからなかった。
神隠しにあったのかと思った。
結局、こちらで帰ってもギリアウトになるんじゃないかと
かなり焦った。
どゆこと??
Ps2:中畠新道はヤブが凄くてアックスがひっかかりまくった。
雪も腐っていて所々ぬけるので、体力を消耗する。
撤退するとしてもかなり一苦労と思われる。
Ps3:今回は軽量化の為、ゴーグルを持たずに行動した。
しかし奥又白池からの雪原の照り返しが凄まじく
目がやられている感覚があった。
帰りの高速時では雪目になっており、
対向車の光が眩しくて危なかった。
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【日程】
《4月27日》
10:00 自宅出発➡14:00 平湯の森 14:40➡14:45 アカンダナ 15:20
➡15:55 上高地➡16:10 小梨平(泊)
《4月28日》
小梨平3:40➡4:50 徳沢 5:00 ➡6:00 中畠新道入口➡8:00奥又白池
➡9:40 5/6のコル 10:00 ➡12:00 前穂高山頂➡13:50 岳沢山荘 14:00
➡15:20 小梨平
【ソロ対策】
・登山計画書:会社引き出しの中、車の中(ダッシュボード上)、登山口
・連絡:友人に要所要所で随時連絡
【ソロリードについて】
・支点がしっかりしていないと意味が無い。
この為、基本的にはノーザイルで通過予定。
ザイル可能性箇所は以下である。
前穂高岳4峰:大岩を上高地側に巻いた後、直上する箇所
前穂高岳3峰:1ピッチ目、2ピッチ目(大チムニー)
2峰へのクライムダウン
明神岳:2峰
・ザイルは7.1ミリ ダブルロープをシングル方式で計画。
この径では通常使用しているグリグリの適用外の為、
ルベルソを使用(事前に確保可能は確認済)。
ロールンロックも7.1ミリザイルでは適用外。
(事前に確保可能は確認済)
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【衣類装備】
上:厚手ベースレイヤ-(ノースフェイル)
R1フーディー(パタゴニア;サイズS)
ナノエアフーディ-(パタゴニア;サイズS)
ストーム10ジャケット(パタゴニア;サイズS:※1)
下:厚手ベースレイヤー(ノースフェイス)
ガルヴァナイズドパンツ(パタゴニア;サイズS:※2)
ナノエアパンツ(パタゴニア;サイズS)
厚手靴下
手袋:ソロイスト(ブラックダイヤモンド)
薄手ドライフット(ファイントラック)
予備手袋(インナー)、ダウン
※1:ストーム10ジャケット(パタゴニア;サイズS)
今回は暑かった為か、稜線上でも問題なし。
※2:ガルヴァナイズトパンツ(パタゴニア;サイズS)
ストレッチ性のある軽量パンツ。割と丈夫だった。
【登攀装備(28日)】
ザイル(7.1ミリ・60メートル;エーデルリッド/スキマープロドライ)
ハーネス(ブルーアイス/コーカスプロ)、チェストハーネス(自作)
ルベルソ×2+管付カラビナ×2、ロールンロック+カラビナ
アルパインヌンチャク(60僉3:※3、120僉3、180cm×1)、PAS
アックス(BD/ベノムLT×2:※4)、アックスホルダー
アイゼン(ペツル/バサック)、登山靴(スカルパ・ファントムテック:※5)
ヘルメット、ストック(BD・ディスタンスカーボンZ)
ツェルト(※6)、コンタクトレンズ、メガネ、食料/水(下記)
ヘッドランプ、電池、テーピング、地図、コンパス、ライター、
リップ、ナイフ、トレペ、ウェットテッシュ、お金、腕時計(※7)
携帯充電器
※3:アルパインヌンチャク(60センチ)は×2でよいか。
※4:ベノムLT(ブラックダイヤモンド)
軽量で使いやすい。
北尾根くらいの斜度であれば十分アイスやドライ対応できる。
※5:ファントムテック(スカルパ;サイズ41)
軽量で使いやすい。GWなら十分。
※6:シュラフカバーとどちらを携行するか考えたが
体を丸められるツェルトを持って行くことにした。
※7:忘れてしまい、時間管理は携帯で実施。少々手間取った。
【前泊装備(27日)】
シュラフ(イスカ610:※8)
シュラフカバ-(イスカ/ウルトラライトシュラフカバー)
マット(サーマレスト/ネオエアーXサーモ)
テントマット(薄手/100円ショップ)、銀マット(薄手/100円ショップ)
クロスオーバードーム(1人用)、ペグ(※9)
コッヘル、コップ、歯ブラシ、火器、ガスカートリッジ(※10)
箸、スプーン
《以下、28日携行品と同じ》
コンタクトレンズ、メガネ、食料/水(下記)、ヘッドランプ、電池
テーピング、地図、コンパス、ライター、リップ、ナイフ、
トレペ、ウェットテッシュ、お金、腕時計、携帯充電器、登山靴用の袋
※8:シュラフ エア630(イスカ)
今回のエアマットとシュラフカバーであれば
エア630でも問題なし(小梨平での場合)
※9:割り箸でも十分か。
※10:ガス使用量:10g使用(水300ml×3沸騰させた;141g➡131g)
※日焼け止め/ゴーグルも携行する。
今回持たなかった為、雪目になった。
【食料/飲料水】
《28日(当日)》
摂取分:パン(75kcal×5)、ソーセージ×1、少量のレーズン
紅茶、アクエリアス2リットル
携行分:パン×1(450kcal)、飴×10粒、レーズン
ピーナッツ小魚、ソーセージ×1
《前泊分(27日/小梨平)》
紅茶、ドライカレー、レトルトカレー
《予備日用》
ドライカレー、レトルトカレー、ソーセージ、コーヒーパック×2
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