ぐんま県境稜線トレイル 花敷温泉〜白砂山〜三坂峠分岐〜浅貝下バス停
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- GPS
- 56:00
- 距離
- 35.1km
- 登り
- 2,285m
- 下り
- 2,186m
コースタイム
- 山行
- 4:20
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 4:35
- 山行
- 10:30
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 11:30
- 山行
- 9:00
- 休憩
- 2:15
- 合計
- 11:15
備忘録
ガス使用量 148グラム
1日目は水あり
2日目夜は雪から水作りした
天候 | 1日間 曇り時々にわか雨 2日間 快晴 3日目 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
路線バス JR長野原草津駅〜花敷温泉 780円 帰り 浅貝下バス停〜越後湯沢駅 800円(荷物代100円含む) |
その他周辺情報 | 越後湯沢駅 ぽん酒館 酒風呂 800円 |
写真
感想
今シーズンはどこも雪が少ないので行き先を色々と考えた。モコモコさんからぐんま県境稜線トレイルはどうかと提案があり行ったことがないので行ってみることになった。
ぐんま県境稜線トレイルは隅から隅まで行くとなると日数と体力気力も全く足りない。休みの日数と行きたいラインを考えて、4泊5日で野反湖〜谷川岳まで繫がれば最高だということになった。
■■■1日目■■■
モコモコさんの計画は完璧なはず?だったがスタートから綻びはじめた。
長野原草津駅から我々二人だけを乗せたバスで花敷温泉に向かう。
(5月1日から野反湖までバスが運行開始する)ちょうどバス停前に郵便局があり、休日なので締まっていた。それを良いことに局前で準備した。
すると車から男性が降りてきて「私もガッシャブルム使っているんです」と話し掛けてくれた。おーガッシャ仲間だと私も嬉しかった。
イグルスキー米山さんに似ているなと思ったけれど、車が都会のナンバーだし違うかなと小心者の私は核心の質問が出来なかった。
花敷温泉から野反湖へ向かう「野反古道」という道が2015年版山と高原地図には記載されているが見つからない。橋を渡って尻焼温泉へ向かう道路を偵察。
田代原へ向かう苔むした標識は見つかったが、我々が目指す「野反古道」の入口が見つからない。ちょうど宿の方が出てきたので聞いてみるが分からないとのこと。右往左往して時間ばかり過ぎていった。
スタートからいきなりの計画変更。
タクシーを使わないほうが登山として美しいのではないだろうか。諭吉が飛んでしまう。少しでも節約したい。という貧乏根性と登山美学?が頭を支配してタクシーは使わないで、野反湖まで歩くという結論になってしまった。
実際車道を歩くと横を車がビュンビュン走り虚しい。日差しが強くモコモコさんは汗ダラダラ。
歩き出して間もなくの白砂大橋を過ぎた所で早くも嫌気がさしてきた。
登山美学はさっぱり忘れて麓のタクシー会社に電話してみた。そこまでは迎えに行けないとあっさりと断りの返事だった。
「野反湖まで歩きなさい」そのような宣告を受けたようなものだ。それでも山の恵みを僅かに収穫できたのが嬉しかった。この車道を歩いてよかったと自分を納得させるものが欲しかった。
野反湖まであと少しというところで、沢が近づいたので今日明日の分の水を汲みに降りた。
ちょうど汲んでいるときににわか雨に降られ雨具を着ていなかったのでタイミング悪く雨に打たれた。
笹の急斜面を這い上がり車道に戻るとモコモコさんが雨具を着て待っていた。ザックを開けたままにしていたので雨に濡れていた。自分だけ雨具を着て、私のザックはそのまんまで雨ざらしなっていたのに無性に腹が立った。
水でズシリと更に重くなった荷物を担いでまだかまだかと歩くと、いきなり、やけに立派な建物が立っているのが見えた。
よく見ると公衆トイレだった。その脇が峠の茶屋のような休憩所。締まっていた。広い駐車場があり車が一台停まっていた。写真撮影目的の人のようだ。
アプローチで貴重な一日が終わってしまった。これがこの後の行程に大きく影響することになる。
適当な所に今夜の寝床を構築して一晩過ごすことにした。
■■■2日目■■■
今日と明日は天気が約束されている。気合いを入れて2:30起床。4:30出発。
●野反湖〜八間山●
夏道が出ている。眺望の良い尾根歩き。面白い名前のイカ岩ノ頭のイカ岩が見つからない。元々存在するのだろうか?気になる。
●八間山〜黒渋ノ頭〜中尾根ノ頭〜堂岩山分岐●
八間山からはほとんど雪の上を歩く。朝出発の日帰りの方も続々登ってくる。流石200名山だ人気だ。
黒渋ノ頭で休憩。
暑くて足が前に進まない。
日焼け止めが一時紛失。山頂にもどったりしながら探す。結局見つかったが、いつもと違う場所にしまっていた。時間をロスしてしまった。
中尾根ノ頭を過ぎて、朝一番に我々を抜かして行った単独の男性が下りてきた。山頂直下の急斜面の雪が堅く、手持ちの装備では危険と判断して引き返したとのこと。
●堂岩山〜猟師ノ沢ノ頭〜白砂山●
森林限界点の稜線歩き眺望が素晴らしい。狭い尾根も部分的にある。
金沢レリーフの手前の雪面で休憩がてらアイゼン装着。金沢レリーフの雪のない道でアイゼンをスパッツに引っかけて前方に転倒。左膝を強打。反射的に左手をついた。
ダメージチェックをすると、擦り傷と左膝の打撲で左膝を深く曲げると少し痛い。左手は軍手をしていたので無傷。歩行には問題ない。スパッツが元々古く、内足側がボロボロでアイゼンの爪が引っかかりやすかったのが大きな原因だと考えられる。
そこから二人でアイゼンを外して進み、モコモコさんは山頂直下でアイゼン装着して登る。確かに早朝で雪面が堅いと装備がなければ怖いところだ。
もうお昼過ぎ。雪も緩み多くの登山者が通っておりステップができて道はしっかりしていた。
誰よりも早く出発したが、もうお昼過ぎで皆さん下山していき、山頂には御夫婦とみられる二人組のみ。我々が到着すると食事中にも関わらず、休むのに一番良い場所を譲ってくださった。ありがとうございます。車道歩きからの白砂山は遠いのひと言に尽きる。
既に満足感があるが、今回を逃すと次いつこんないい条件に恵まれるか分からない。先に進む決心をする。
●白砂山〜上ノ間山〜赤沢山●
白砂山から先は雪面に足跡があったが見渡す限り人はいない。苗場山に延びる北ルートも非常に魅力的だ。
ヤセ尾根ルートのため群馬県側への滑落注意だ。綺麗に刈り払いされた夏道が殆どでているのだが、道が斜めに傾いているので歩きにくい。
いくつかの小さなピークを越えて上ノ間山にやっと着いた。苗場山、谷川岳など展望が素晴らしい。樹林の混んだ急坂をやっと下ると細い岩尾根となるところもあった。
赤沢山を越えた先の平らな雪面を本日のテン場とした。
●赤沢山〜忠次郎山〜上ノ倉山〜大黒ノ頭〜ムジナ平避難小屋●
3:00起床。5:00出発。モコモコさんはアイゼン装着して進む。コメツガの森1950mを過ぎると「ゲーロの井戸」となる。その由来は雪のない時期なら謎が解けるだろうか?
展望のない忠次郎山を過ぎると広い雪面を鞍部に向かって下りる。
鞍部で休憩してから上ノ倉山への急登にとりきる。
モコモコさんはヤセ尾根の手前でアイゼンを外した。
ヤセ尾根は岩場混じりの灌木と矮小化した針葉樹が生えいるところを、絶妙なルート取りで通過するようになっていた。
上ノ倉山から西尾根は急で立派だ。ほれぼれする。
大黒ノ頭からジグザグの急坂を下るとムジナ平の避難小屋に到着。中に入って小屋内を見学した。窓が小さく少ないので暗い。
しかしながら、携帯の電波も入らない縦走路の奥深くにあって、正しく避難小屋。とてもありがたい存在だ。
●ムジナ平避難小屋〜セバトノ頭〜三坂峠分岐〜KWV新道〜浅貝下バス停●
水場の分岐に到着。
大汗をかいているモコモコさんの為に試しに水場に向かって沢を下ってみる。5分程下ると沢が狭まり右岸の支流から水を汲むことが出来た。その20m先の本流も割れていた。
帰りは7分程で戻れた。モコモコさんは私が戻る途中に「単独の女性が通ったよ!」と教えてくれた。志賀高原から来たとのこと。これから法師温泉に向かうらしい。気になる何だか凄い人だ。
セバトノ頭に向かって緩やかに登る。笹平を過ぎると1766mピーク。ここからしばらく樹林の歩きにくい急坂を下る。雪が凍っている箇所もあり気を使う。1563mPを過ぎるとブナ林になる。
ここで作戦会議。このままのペースでは谷川岳どころか平標山も無理。明日から天気も悪いし、十分満足したということで三坂峠分岐から下山することにした。
途中に靴を脱いで渡渉する地点もあったが、サンダルを持ってきていたので助かった。裸足にザックの重みだったら相当きつかったと思う。
後はのんびり歩いて浅貝下バス停に着いた。
コメント
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野反湖まで車道を歩いたとは!でも私もヒッチできなければ温泉まで歩いてましたね!苗場山までは無理でも白砂山までは行って、山人さんのルートで苗場スキー場まで、という第二エスケープもかなり迷いましたが、記録を見ると、もうスキー担いで行く雪じゃないですね。続きは、どんな計画で行こうかまた、楽しみです。またどこかで会えますように。
雪が少なく第二のエスケープも修業を越えた修業になりそうで、野反湖でエスケープし正確だと勝手ながら思いました。
相棒の「黒ガッシャ」での続きの計画を楽しみにしております。
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