唐獅子平小屋泊で七高山東面、行者岳南東面、祓川方面など滑降
- GPS
- 18:04
- 距離
- 22.0km
- 登り
- 3,034m
- 下り
- 3,015m
コースタイム
- 山行
- 7:43
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 8:53
天候 | 2日とも快晴。二日目は比較的風強め |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
◆まえがき
GWは家族の予定もあり直前まで日程が決まらず、最終的に5/2,3の出動になった。そしたらchuki氏グループがどんぴしゃその日程で鳥海山泊りとのことで、急遽参加させてもらうことになった。小屋泊、そして初めての祓川inというのもポイント高かった。
◆移動
鳥海山に行くときは、関越道~日本海沿いに行くか、東北道~山形道で行くことが多いが、祓川でルート検索したら秋田県湯沢市方面から入るルートが表示された。近年東北中央自動車道が延伸して、交通量が少ない夜ならその方が早いらしい。実際6時間半ぐらいで行けた。
◆1日目
みなさんに挨拶して祓川スタート。さすが人気コースで人が多い。ぱっと見どこを登ればいいかわからないルートだが、人が連なって歩いているので迷わなない。ガスったらイヤな感じ。ルート旗はあった。mommomさんと2人で先行して2時間半?ぐらいで七高山。
他のメンバーが到着するまで1本滑ってみた。七高山直下は大勢のトラック、ツボ足跡などでザクザクボコボコで滑りにくかった。多分、この山行で一番滑りにくかったかも。みんなと合流してから滑った避難小屋方面の面はめちゃくちゃ滑りやすく、低温と風のお陰かフィルムクラスト化してた。トラックを無いところを標高差450mぐらい落とした。ちょっと下り過ぎたが、ほぼ水平にトラバースして上手く小屋裏に出た。
唐獅子平小屋に泊まるのは2回目。前回は6月下旬で、百宅口から登った。小屋脇の冷たい雪解け水は今回も出ていて、快適な小屋泊りが約束された。少し荷物を整理して、chuki氏提案の小屋下滑ったり、もう一度標高2050mぐらいまで登ったりして、ディープフィルムクラスト堪能。めずらしく?chuki氏も気合入りまくりであった。
夕飯は噂のネオキムチ鍋で、ネオ=キムチ抜きという意味を知った。小屋には単独で来ていたフォロワーさんもいて、楽しく過ごせた。何時に寝たか覚えていないが、夜は良く寝られた。
◆2日目
朝トイレに起きたらちょうど日の出だった。雪緩むまで待とうかと思ったが、早起きしたせいでゆっくり準備しても7時前には登り始めることになった。行き先は行者岳方面。小屋から適当に南側に回り込むように登高。最初は雪硬かったが、すぐに緩んで登りやすくなった。
今回はクロカン板でクライムサポートが低いので、みんなの登高ラインを追うとちょっと踵が痛くなる。なので、ちょっと緩めのラインを登った。視界も開けてよく見渡せるので、皆お互いが見える範囲で登ったり滑ったり。chuki氏の無線機の調子が悪いので、連絡は途切れ途切れになったり。怪しい中華製は捨ててまともなの買ってほしい。
時間が許す限り遊んで、泊りの荷物デポ地まで登り返し。結構急斜面だし強風だしで思いのほか疲れた。適当なところで滑走モードにしてトラバースすれば帰れそうな気もしたが、祓川方面は初滑降なのでそこは慎重に昨日来たルートに戻ってから下った。
駐車場まではあっという間(ちょっと寄り道したが)。確かにサクッと登って帰るなら3時間ぐらいで済んでしまうコース。それがお手軽で人気な理由か?
それにしても最高の2日間。みなさんありがとうございました。
●ヤマップ(写真は50枚限定だがヤマレコよりは高解像度)
https://yamap.com/activities/31750707
●同行者&行先選び
3月下旬に、去年GW鳥海山のLINEグループチャットに「今年どうする?」と送ると、GW前半組と、それ以外の日程組に分かれて、俺は後者。
去年は出稼ぎで愛知県発で鳥海山に行ったが、今年は関西発となり、去年の岐阜からの相乗り交代運転手もヤってくれてて、「また行きたい」と言ってた大阪わらじの会のK松さんが第一候補。LINEしたが「遠過ぎるので行かない」という回答。他に思いつく交代運転手おらず、「今年はヤメかな」と思っていたが、99%他の予定が既に決まってるだろう予想で念のため声かけたmikan_33さんが「行きますー」と言ってくれた。で、その後、長らくご無沙汰していた季節労働者mommomから「GW鳥海山まぜてくれー」と積極的なアプローチが半月前にあり、幸運なことに俺いれて計三人の交代運転手で行けることになった。捨てる神あれば拾う神あり。
行先としては、mommomと10日前の音声通話で「今までは南面、北西面、千蛇谷を行ったので、まだいってない東面を唐獅子平小屋泊で遊びたいおもてんねん」的な話をしていた。mikan_33は泊荷いやがるかなぁと予想してたが、そうでもなく、結局、それに決まった。
ritz師は他の予定があるようで どうするのかよくわからなかったが、数日前に「行く方向で調整中」と連絡が入った。
ritz師が最終いける、となり、以前の秀師との時のように、長岡JCT付近の高速バス停付近Pからの相乗り提案したが現地合流となった。triptripはDay1のみ同行とのこと。
●自宅からのアプローチから出発まで
5/1
14:30頃 中環豊中で給油
14:45頃 桃山台駅高速バス停でmommomとmikan_33を拾う
名神吹田ICから高速。北陸道に入り、運転交代しながら ひた走る。
20:30-21:00 米山SA で鯖カツとかチキンカツ?が載った千円ちょいの丼を食う。味濃いめだが美味かった。
22:00過ぎ 新潟東SIC出てスグのコスモで給油。
5/2
00:35-00:52 ファミマ遊佐西浜店で食料買い出し
2:05 秡川ヒュッテの登山口P(上側)に到着。缶チューハイ呑んだ後、仮眠。
6:45頃 起床し、準備開始
--- Day1 (5/2) ---
●駐車地→七高山
7:40 上側のP発。板を履く時にビーコンに電池を入れ忘れたのに気づき、車に取りに戻り、皆を待たせてしまう。ビーコンチェック後、登り始める。風は微風で暑くて結局、ズボンのベンチレーションは両サイド膝上まで開けて、上はモンベルzeropoint薄手長袖と腕カバーで登ってた。お水のんだり、写真とったりしてることもあるが、そもそもペースが全く違う様で他メンバーとは先の見えないところ、というか、人が多くて、どれが自パーティのメンバーなのか分からんようになった。皆、大きく左右二手に分かれて登ってるが、先行メンバーが どっちにいったのか分からない。無線があるので時々話してみたが、この時は あまり通じなかった。スケルチの値を下げてからは入るようになった。
だいぶ上がってから、mikan_33とtriptripの二人組に追いついた。triptripはスプリット用クランポンを装着するために止まっていた様子。俺は まだクランポン要らんやろ思て そのまま登ったが、途中で滑る頻度が高くなり、ハイマツの横でクランポン装着してると、既に七高山山頂付近にザックをデポした ritzとmommomが滑走してきたので動画を撮る。
その後、七高山山頂に向けて登ってると、少し下まで滑ったmommomが追い付いてきて俺のザックを山頂付近まで背負ってくれるが、ザックを降ろしての登り始め、あまりにも軽くなりすぎてフラフラしてしまう。が、まぁ楽して、mikan_33から「ずるいー」ゆわれつつ山頂で記念撮影など。この辺りでは、mommom/ritzの精鋭班 と それ以外 で分かれて行動していた。
●七高山1本目ドロップ→唐獅子平避難小屋
避難小屋にデポしたいが、どっから滑って避難小屋に行こうかってことで、精鋭班は板を脱がずに行けるルートで回り込んだらしい。が、それ以外は、夏道を3分、板担いで歩いて、東向きのドロップポイントへ。俺ら以外に2グループほどスノボやスキーの人らを見かけ、挨拶した。さて、ドロップ、って時にオーバーグローブが無いのに気づき、山頂記念撮影の前後かなぁということで 取りに戻り、駐車場出発時に続き、ここでも忘れ物を取りに戻る。予定に組み込んでおくべき?!
山頂の標柱のあたりにはなく、半分あきらめかけたが、板を最初に置いたあたりを探すと、一つ見つかり、もう一つどこいったかな、と その辺に居た山スキーヤーに見かけなかったか聞くと、「ここにあるよ」と、両方回収できた。皆さんのおかげです。
で、またドロップポイントまで戻り、滑る。
精鋭班は、なんかスキーヤーズライトに行けと言ってたらしいが、気持ちよくフォールラインを落としてると、ritzから無線で「降り過ぎ」といわれる。ノートラックフラットの斜面がスキーヤーズライトにあるよ、ということやったらしい。(ドロップ時点では分かってなかった)
で、適当にスキーヤーズライトにトラバると、俺の後にdropしたtriptrip/mikan_33と合流でき、そのまま一緒に避難小屋まで滑った。精鋭班は もっとスキーヤーズライトを滑ったっぽかった。
●唐獅子平避難小屋→屏風岩
避難小屋は凄く綺麗で石油ストーブまで設置され、すぐ横に小川?が流れ、雪を溶かして水を作る手間は不要となった。つまり極楽。アコースティックギターがあったが、1弦が切れていた。チューナーがあればチューニングして弾いても良かったかも?!何を?
日帰り予定のtriptripに「予定かえて泊まってけば?」と言ってみたが却下され、還らぬ人となった。バイビー。
で、酒を小川で冷やして泊荷をデポって、小屋から屏風岩あたりまで滑ってみた。2度と来ることはないかもと思ったこともあり。
で、やはりノートラックで縦溝も少なく大変すべりやすかった。mommomは「重め」と言ってたが、俺は全く重さを感じることはなかった。
●屏風岩→七高山→唐獅子平避難小屋
登り返す。雪が柔らかめで登り難かった。小屋で ようやくmikan_33に追いつく。精鋭班は既に小屋からだいぶ上まで登っていた。mikan_33は「あとは小屋で待っとく」とのことやったが、俺的にはココからがお楽しみタイムで、まぁ疲れてはいるけど、今日最後の一本のためボチボチ登る。結構 気温が下がってくる。雪面には透明で薄い、いわゆるフィルムクラストというやつが、10cm径ほどの浅い穴が開いてる上に薄氷が張っている。
ガリガリになっちゃうと楽しくないので、ガリガリになる前にはドロップしたいが、でもなるべく標高差は稼ぎたい。そんなことを考えながら歩き易そうなところを選んで登っていった。
途中でritzが滑ってくるのが見えたので動画を撮った。俺が登ってるコースとは別のところを降りていった様子。
七高山山頂近くは日陰になりつつあり、ぎりぎり日陰になる手前でモードチェンジしてドロップ。期待通りに気持ちいい滑降となった。
●唐獅子平避難小屋での鍋宴会
小屋に着くと、俺らのグループ以外に、単独の小屋泊の若者男子が居て、福島テレマーカーの●●さんから「俺がココに泊まるらしい」と聞いた、とのことやった。最初、何を言っておられるのかさっぱり分からなかったが、そういえば、twitterでなんかDMヤリトリしたなと思い出し、話が繋がった。
タニナカハクの沢登りでは実績のあるネオキムチ鍋をココでも作るが、粉唐辛子の割合は今までより少な目にした。皆、ぱくぱく食べてたと思うので結果オーライ。ritzが豚肉を沢山かつぎあげてくれたので豪勢な感じになってた。
運転と登りの疲れでスグ就寝。一瞬、寒気を感じたが、3シーズンのダウン寝袋でも ほぼ寝れた。エアマットはスグずれる。やっぱロールマットがええかなぁ…とか。
--- Day2 (5/3) ---
●唐獅子平避難小屋→泊荷デポ→1本目ドロップ地点→1本目ドロップ
「明日は行者岳の南面滑りたい」とか俺が口走ってて、それは気温低め予報やけど南面なら緩んでるやろ、ってゆーのもあったし、今まで滑ったことのない面を滑りたい、というのもあった。
帰りのルートも考えて、七高山山頂よりは少し標高さげたあたりの這松横に泊荷をデポり、シール跡を水平トラバースすると、そこには大斜面があった。どひゃ〜ドぴゅ〜と。
●行者岳南東面で何本か遊ぶ
数本登り返して遊ぶ。mikanは「もうしんとい」となるべく登り返す回数を減らしたり距離を短くしたりしていた。1日目と比べると風が強めではあったが快晴で視界良好。多少グループがバラけても大丈夫やろとたかを括っていた。まあとにかく体力と時間の許す限り遊んだ。俺的には完全燃焼。
就寝時に着てたワークマンのメリノウール長袖下着を脱ぎ忘れててんけど、強風ということもあり、汗かかず寒くもなく、ちょうど良かった。(メリノウールの下にモンベルゼロポイント薄手)
●行者岳南東面→泊荷デポ地
この登りの途中、下からスノーモービル隊が十台ほど俺らの この南東面での滑降区間最下部あたりまで上がってきてたみたい。風切り音で、あまりエンジン音は気にならなかった。しんどかったしw
トラバース後、標高差40m滑ってデポ地着。mommon/ritz/mikanはデポ地で待っててくれてて、俺ひとり遅れて「学校のマラソンで最後の最後まで走ってる人」になった気分w
●泊荷デポ地→秡川ヒュッテ登山口P
ritzは「ここから板はいて(シールつけて登らずとも)秡川ヒュッテPに戻れる」と言う。が、現場の様子や地形図を見た感じ、俺は無理やなと判断し、途中で登り返すよりは、確実に滑って降りられるところまでシールで登ってからドロップしたほうが、トータル時間は短くなるやろと思い、水平トラバースをするritz/mikanと分かれ、斜上トラバースして ある程度 七高山山頂の近くまで行ったところでドロップすることにした。なぜだか分からないがmommomが俺についてきた。一人にするのは心配やった?
で、祓川方向へ斜上トラバースしてる途中、ritzから無線で「今いるところからは登りルートに滑って復帰できることを目視確認した」旨の連絡が入り、姿が見えたので、そこに斜滑降していける地点まで登ることにする。で、間もなく その地点につき、モードチェンジ。ここでmommomと久々のニッピン/Messnerブランド談義。このトークが2日間のハイライトやったかもw
ドロップし、ぴやーっと滑り、時々ヤマレコアプリで地形図上の位置をチェック。以前より現在位置が分かり難くなってる。アプリ設定で変えられるんかな?いつも、どこかイマイチなヤマレコアプリだが、なぜか使い続けてる。
すぐにritz/mikanと合流。そのまま滑る。
俺の登りルートよりは随分とスキーヤーズレフトに寄ってるなぁと不安だった。そのうち、mommomとは離ればなれになる。スキートラックが少ない気持ちよさそうな斜面を選んで降りてってると、ポールor竿?で×印を作ってあるところに突っ込んでしまい、ルートに戻るにはスキーヤーズレフトの沢に降りないと、と見ると、ツッコむとウェアが破れそうな藪。「登り返そう」とritz/mikanにいうが、ritzが「もう少し下まで行ってみよう」というのでついていくと、スキーヤーズレフトの沢に至るまで藪の薄い区間にぶちあたり、おまけに登りの靴のステップ跡まであった。で、板を脱いで持って降りて、そこから再度滑降開始。その後も2〜3回、板を持って歩いた区間はあったが、その後は苦労することなく、最後の最後はmommomとも合流できて、無事に(?!)駐車場まで降りられた。
●自宅への帰途
ritzとは駐車場でバイバイ。
5/3
16:40 秡川ヒュッテ 上のP 発
17:46-18:50 道の駅 象潟ねむの丘で入湯等
19:44-20:22 酒田で夕飯。(寿司屋二軒とも激混みで、ラーメン屋へ)
22:12-22:16 村上で給油
5/4
00:30-00:42 名立谷浜SA 運転交代 mommom→mikan
03:00-03:08 尼御前SA 運転交代 mikan→俺
05:37-05:57 中環豊中ENEOS 給油等。最後の満タン計算燃費が13.5km/l。この車でサイコ〜(効率ベスト)の燃費を叩き出した。mikanの100km/h以下走行と最後の俺の「高速SAのガソリンスタンド高すぎるので出てから給油したい」欲望の合せ技w ガス欠ギリギリでヤバかった
06:00 mikanを桃山台駅で下ろす
06:36 mommomを武庫川団地で下ろす
07:17 西チベ宅着
●交通費精算(JPY)
高速 吹田→新潟東 割引なし 12500
給油1回目(新潟東SIC) 7808
高速 新潟東→朝日まほろば 1230
高速 鶴岡JCT→庄内空港 150
高速 庄内空港→酒田みなと 330
高速 酒田みなと→酒田中央 160
(下道おりて酒田でらーめん)
高速 庄内空港→鶴岡JCT 210
給油2回目(村上) 5702
高速 朝日まほろば→吹田 深夜割 9240
給油3回目(豊中) 8316
高速代ガソリン代往復合計 45856
三人割勘で一人あたり 15285
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