丹沢/神ノ川矢駄沢
- GPS
- 08:24
- 距離
- 11.0km
- 登り
- 1,499m
- 下り
- 1,489m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
◆登山ポスト 神ノ川公衆便所の近くには見当たらず。 ◆道の状況 倒木が多い。 両岸の崩落が続いているのか岩クラスの大石が浮いていることもある。色の違う石には注意した方が良さそうだ。 |
写真
感想
遅ればせながら今年初めての沢登り。近くて遠く行ったことがない神ノ川水系の矢駄沢を遡行した。折からの高気圧で絶好の沢日和に沢登りのエッセンスが詰まった良い渓だった。
当初の計画では西丹沢自然教室から犬越路を超えてと言うクラシックな山行計画だったが、参加メンバーの体調を勘案して神ノ川ヒュッテ側から行くことにした。木曜日までぐずぐずした梅雨模様だったのが一気に夏の陽気になり、沢にはちょうど良い。と言うかもうこの陽気では丹沢の尾根歩きはキツすぎるだろう。
丹沢の沢は歩き倒しているようなAki-CLさんも神ノ川水系は踏み込んだことが無いと言う。実際湘南から来ると最奧の地でほとんど山中湖に行くのと変わら無いので丹沢の沢としては最も遠い。でも車で来ると想像したよりは早く着くことができた。これまでは喰わず嫌いだったってことかも。
出発地点から足ごしらえは沢靴。10分ほど林道を歩くと矢駄沢橋に至り、入渓。その手前から矢駄尾根と思われる尾根が見えたが随分と急勾配で立ち上がっている。矢駄沢はその尾根の西側の深い襞を縫っていくようだ。入渓した所からもう堰堤があり、4つ目を超えて漸く渓の風景が広がる。ここで沢装備を装着。入渓してすぐにCS3m滝に出合う。補助ロープが下がっており13Kさんはごぼうで登る。補助ロープ頼りでは少し気味悪いのでロープを出してplaceさん、T井君とユマールで登る。ロープを用意している間にAki-CLさんが斜上するバンドの弱点を見つけてひらりと行ってしまったので、みんなこのムーブで行く。この後、気持ちの良いゴルジュと小滝が続くが、T井君は早速格好な飛込み台を見つけて釜に飛び込んで夏の沢を思い切り楽しんでいた。
10m堰堤では左のぐずぐずした岩場を高巻くが安全のためロープを出し、ピッチを区切って行く。堰堤を越えるとF1-10mスラブ滝が遠望される。この滝の近くは倒木が多く多少難儀を感じながら左の苔付き岩場を登った。沢に戻ると眼前にある滝はスラブ滝ではない。どうもF2-12mスラブ滝は一緒に高巻いてしまいF3に出たみたいだ。F3-2段10mは左のバンドをトラバース気味に下段を乗っ越し、上段は水流沿いを行く。下段は早めに上のステップに乗り移った方が楽なようだった。ここもロープを出してplaceさん、T井さん、tadomasaとユマールで続く。
ここからは登れる滝が続き、実に楽しい。ただ水量が多く、ややヌメリのある岩も多く油断はできない。T井さんは5.10のステルスラバー靴だったが、ヌメった岩は苦手な様子。僕はフェルトが減耗しきった沢靴よりフェルトがきちんと残っているボロ靴と言う選択でConverseのスニーカーにフェルトを貼り付けた(もう25年以上前だが)のを履いてきたが、まだまだ使えそうだ。林道を横切る前後は大堰堤パレードゾーンで、特に大笄沢の景色は圧倒的だった。
林道を超えても楽しい滝は続くが両岸からの崩落もあるようで異様に大きな浮石も散見される。今後も注意が必要だろう。
水流は1100mを越えると消えていき、途端に蒸し暑さが感じられる。三俣を右に進むとどんどんと標高を稼いで行くが更に暑さは増していく。加えて足場も悪くなり先行者の足元から頻繁に石が落ちてくる。そろそろ見切りを付けて尾根に向かうべきかと思っていたら殿にいたAki-CLさんがいち早く右手の尾根を登っていた。僕も続いて行く。こちらも結構なアルバイトだったけど結果的にルンゼを行ったplaceさんとT井さんよりも早く稜線に着いたのだから労力も少なかったんだろう。この尾根は人の気配が感じられない閑かで素敵な所だった。ブナありヒメシャラあり、シロヤシオも未だ花を付けていてちょっと神秘的な場所だった。
稜線の登山道に出た所で沢装備を解き大休止。先ずはヒルがいないことに胸を撫で下ろす。ここから熊笹ノ峰の矢駄尾根下降点はすぐであった。矢駄尾根は案じていたより歩きやすい道だった。急降下と緩斜面を何回か繰り返しながら約900m降る。最後の所はやはり急勾配だったが上手く道が付けられていて林道までストンと降ろしてくれる。しかし登るのは大変な尾根だな。
シーズン最初と言うにはちょっと遅いかもしれないけどなかなか楽しい渓の一日を過ごすことができた。神ノ川がそれ程遠くないと解ったことも(今更だが)収穫だった。
いつものことですがkamogさんの完璧な遡行記録には大いに助けられました。有難うございます。
コケと水流が美しい沢。堰堤と倒木が多いのは残念。
あまり人が入っていない様で全体的に踏み跡もはっきりしないが、
古い残置ロープは使わせて頂いた。
F3でザイルを出したが、クライマーとビレイヤーが離れており、
姿が見えるのでコミュニケーションに問題ないものの、声での会話はできなかった。
トランシーバーがあると安心だろう。
滝を登る際に倒木を掴んだら(辛うじて倒木に引っかかっていた?)直径50m程の石が降って来た。
最後2時間程のガレ沢は落石が危険。
早めに左岸の尾根に逃げるのが良いだろう。
逃げ遅れると泥斜面で苦労することになる。
鹿の足跡を頼りに高度を稼ぎ、登山道まで登って一息ついて、沢装備解除。
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