高妻山



- GPS
- 09:44
- 距離
- 12.9km
- 登り
- 1,439m
- 下り
- 1,435m
コースタイム
- 山行
- 8:47
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 9:44
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
そこから車移動3時間半で戸隠キャンプ場駐車場到着(10:00) |
コース状況/ 危険箇所等 |
今回、不動沢ルートで一不動まで登って五地蔵山を経て高妻山に登るルート 下りは六弥勒から分岐して弥勒尾根を降りて牧場まで降るルートなので時計回りのルートでした。全般的にコースの整備状況は良かったと思います コースを分解すると以下の通りかなと思います 1)戸隠キャンプ場~弥勒尾根分岐(登りと降り) 2)弥勒尾根分岐~一不動まで(登りのみ) 3)一不動~五地蔵山まで(登りのみ) 4)五地蔵山~高妻山(登りと降り) 5)五地蔵先の六弥勒分岐~弥勒尾根経由戸隠牧場まで(降りのみ) ■各々の詳細を記載します-------- 1)戸隠キャンプ場~弥勒尾根分岐まで キャンプ場から牧場の舗装路歩きでやや斜面があるが何の問題も無い路 勝手な登山道評価:A 2)弥勒尾根分岐~一不動まで 序盤はゆるゆると登りますが段々と斜度が上がって終盤は結構きついです 途中から渡渉が始まり都合20回以上は渡渉します。川路上流への渡渉もあり 山路としての整備は一般的な登山道レベルで問題はありません 難所は2か所の鎖場 最初は登りの鎖場「滑滝(なめたき)」はあまり問題無いと思います 2つ目は横トラバースの鎖場「帯岩(おびいわ)」はちょっと怖かった それと帯岩終わった直後の登りの鎖場も何気に緊張します この難所が終わると氷清水の水場があってホッとする良い設定です 勝手な登山道評価:A 3)一不動~五地蔵山まで ここからは尾根道なので雰囲気が変わります。 左手に、最終目標高妻山見、右手に飯縄山、黒姫山など見ながら 一不動、二釈迦、三文珠、四普賢、五地蔵と次々と目標が現れます でもこれが曲者でこの目標群は実は小ピークの連続になっています 登り降りと地味に繰り返すうちにじわじわ脚力が奪われていきます 勝手な登山道評価:A 4)五地蔵山~高妻山 このルートの重点ポイントはここだと思います。最も厳しい登山道です 六弥勒、七薬師、八観音、九勢至、十阿弥陀とここも目標が連続します が最初に五地蔵山からの降りが結構がっつり降るのでこの辺が肝です 私はこの降りから一気に脚の調子がおかしくなって大幅ペースダウン 両脚の太腿が交互に攣る現象が片方3~4回も発生してしまいました。 5月末と言うのに未だ残雪有りでルート取りや踏み抜きにも注意が必要。 私はこの雪渓でストックを一本破損してしまいまいた。 そして本当の核心部は九勢至から十阿弥陀の間の急騰でしょう 一気に高度を上げる岩礁帯登りが続きます もう少し雪渓が残っていたら結構危険だったかもしれません 勝手な登山道評価:B 5)五地蔵先の六弥勒分岐~弥勒尾根経由戸隠牧場まで 降りのみでの使用でしたが道は良く整備されていると思いました 基本的に土道で幅もあるし歩き難い感じはありません また森林限界よりも上の間は遠望が利く中なので気分も良いです ただ、今回の山行はスタート時間の問題もあって後半の森の中は 完全はナイトハイク状態でしたのでそれなりに緊張感はありました 勝手な登山道評価:A 以上です |
その他周辺情報 | 登山後は戸隠神社中社近くの旅館に宿泊して風呂と夕飯を頂きました この辺りは戸隠神社が修験者の寺院だったころからの宿坊だったそうです |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
雨具
ゲイター
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
針金
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
シェラフ
携帯トイレ
|
---|
感想
日本百名山 89座目高妻山
今年最初の百名山登山となったが、過去最悪の山行だったかもしれないし最高の経験をさせてくれた名山だったのかも知れない。
元々の計画では5月30日(木)に都心から車移動するので到着時間が遅くなることを見越して別の山(飯縄山とか)に登って一泊後の5月31日(金)に朝早くから登頂アタックの計画でした。ところが想定外の台風一号接近で水曜日まで雨、金曜日から雨で真ん中の木曜日だけが晴の予報が出されたので急遽前日に予定変更して木曜日移動初日のアタックとなったのだった。考えてみればこれが今回の難事の発端だったかも知れない。
元々行程が長いことは承知の上でスタートを10時まで遅らせざるを得なかったためなるべく装備を軽くして行動力の向上と休憩少な目のプランが必要と想定したので前のめりの行動になっていた。そのためだと思われるが、両脚太腿の交互攣りに見舞われる事となってしまったのだった。前回山行でも両脚攣りがあったので気になり即効性のある漢方薬芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)やエアゾールスプレーも持参していたが一旦発生してしまうとおさまりが付かず苦悶の時間が何度も襲ってきてしまった。一旦発生すると3-5分は動くことが出来ず道端に固まって回復を待つのみなので混んだ山道や急斜面だったらと思うとゾッとするが幸い時間も遅く登山者がほとんど居なかったので何とかなったのかなと思う。
気持ちは前のめりに焦るのに自分の脚が言う事を効かないもどかしさ。そして時間との闘い。はやる気持ちと体調のバランス。この時間でまだ山頂にいないことは過去に経験が無い。しかもこの山は元々行程が長い。どうする?登れるのか自分?!でもあと数百メートルで山頂が見えている。でももう脚攣りが起こらない保証は無い。動けなくなって夜になればそれは遭難だ。ビバークする?ここヘリ呼ぶ?それでも前に行く?何度も葛藤を繰り返す
この時点の八観音で14:30程なので下山に3時間かかっても18:00前に下山出来る、日没前だ。百名山登頂断念すれば帰還はできそうだ。でも登頂すれば夜になるのは明らか。しかも下山中でも攣りが出ないとも限らない。。。
かなり考えたが振り返ってみると攣りは降りでは発生していないことに気がついた。
登りで足を踏ん張る動作の時に発生していることが自分の中で理解出来てきた。と言う事はここから山頂まで踏ん張り動作を避けつつ登頂できればそこから先は基本的に下山なので攣りは発生しにくいはず。だけどここまでに消費してしまった時間を返ってこない。と言う事は下山中に日没を迎えると言う事になる。それが耐えられるのか?自分の装備で。。大丈夫。単純な山道ならばヘッドランプは持参しているので下山は出来るはず。では今回登山時に使った滑滝や帯岩のような鎖場や難所が無いルートならば行けるか?弥勒尾根道に急坂の記載はあるが動画サイトでも難所的な報告は見なかった。良しGO!だ。自分の中で整理が着いたので脚攣り状況は改善していないが前進する事を決断した。この時に同時にナイトハイクも覚悟したと言う事になる。
ここから山頂まで同行者も呆れて先行してしまったので単独行動で山頂まで両脚攣りの恐怖と闘いながらゆっくり一歩ずつ歩を進める。雪渓も何度かあるがアイゼンを使用するほどでもないと思って突っ込んだストックがぐんにゃり曲がってしまってお釈迦になる。やっぱりただでは登らせてくれない凄い山なのだなと思い。ストックを下山時に回収するつもりで前進する。ようやく十阿弥陀が見えた時は感動してしまった。がここが山頂では無かった軽いショックを消化して平行移動の山頂に到着。
同行者も待っていてくれてここで写真撮影など普段は一番時間を使用するのだが今回は違う。いかに早く下山するかだ!山頂写真だけは譲れないので一通り撮るのに5分ほど。でも水の入れ替えや装備の入れ替えも必要なのでちょっと時間が必要だったが同行者は先に下山開始。仕方ない自分が遅かったからなのだから。用意が済んで下山開始したのは登頂から8分後。こんなに山頂時間が短い百名山山頂も珍しい。
下山中はやはり脚攣りは発生しない。これはいけるかもと思い少しホッとするが日没はどんどん迫ってくる。初めて通る弥勒尾根道分岐を超えたのは18時頃なのでここから1時間以内に下山出来れば問題無いがそれは無理。途中で同行者と離れず行動することを合意しあいヘッデンを早めに装備する。自分は夜目が効かないので早めにヘッデンに点灯する。薄闇迫る中に深い森の中に入っていくと一種独特の世界が広がる。昼間は聞いたことない鳥とか動物がいろいろな声を発している。ホーホーはフクロウかな?きーーっきいーーーは誰?などちょっと神経が逆撫でされる気分だし、この昼夜葉境時間は熊も活発行動時間帯なので注意が必要。普段使用していな熊鈴を折れ残った片方のストックに装着して下山路を進むがそのうち音がしなくなってロストの気付く。今回の山行はいろいろ失うものと得るものがある山のようだ。とか考えているうちに牧場に到着。やれやれ。いろいろあった凄い山だった。
百名山
高妻山(標高2353m)
今年初めて
通算89座目
素晴らしい山でした
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する