仙塩尾根を切り取って 三峰岳


- GPS
- 32:00
- 距離
- 33.4km
- 登り
- 2,566m
- 下り
- 3,495m
コースタイム
- 山行
- 6:30
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 7:40
- 山行
- 8:30
- 休憩
- 2:20
- 合計
- 10:50
朝晴れ、昼過ぎから雲が出始め、15時過ぎから雨、雷
天候 | 午前中は晴れ昼過ぎから曇り15時過ぎから雨と雷。 両日とも典型的なこの山域の夏山天気でした。 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
奈良田〜広河原まで山梨交通のバス1030円+協力金100円(約45分) 広河原〜野呂川出合まで380円(だったかな?)荷物代200円(約15分) |
コース状況/ 危険箇所等 |
全行程一般登山道の為良く整備されてわかりにくいところ、危険箇所は殆どない。 <野呂川出合〜両俣小屋> 8km程のダートの林道歩きです。 <両俣小屋〜三峰岳> 小屋の裏手から綺麗な森の中に入ります。急登。 野呂川越で分岐。仙塩尾根に入りますが仙丈方面や三峰方向の標識はありませんので自身でどっちに進むかちゃんと地図をみてチェックすること。 ひたすら樹林帯です。 植生が変わり灌木帯になり、森林限界を超えるとしばらくして三峰岳です。 <三峰岳〜熊の平> 三峰岳付近は岩稜帯。 そこまで危険な場所はありませんが細い場所などもあるので気をつける。 三国平から熊の平小屋までは広い尾根を歩いて樹林帯へ。 <三峰岳〜間ノ岳〜農鳥岳> 三峰岳〜間ノ岳は少し細い岩稜を歩きます。 間ノ岳に近付くにつれ広く歩きやすい道になってきます。 間ノ岳〜農鳥岳はガレた登山道。 コルの部分に農鳥小屋があります。 ルールやマナーには厳しいご主人が有名ですが、ちゃんとしてれば何も言われることも無く登山者に優しいオヤジです。 西農鳥岳までは急登。 農鳥岳までは岩場をトラバースするように歩きます。 <農鳥岳〜大門沢小屋〜奈良田> 農鳥岳からは比較的緩やかに下り大門沢下降点へ。 岩だらけの3000m付近から少しだけ高山植物が生えています。 大門沢下降点から大門沢小屋までは激下り。 これでもかってぐらいのキツイ下りです。 沢の音が聞こえ始め、細い尾根から沢を渡って樹林帯に入ると大門沢小屋。 大門沢小屋からは大きな森の中を歩き、吊橋、取水場を通ると工事箇所に出てすぐ登山口です。渡渉箇所があります飛び石で充分ですが増水時は注意が必要。 以前は吊橋3本ありましたが、工事でルートが変わり吊橋は1本しか渡りません。 そこから約林道2kmで奈良田発電所。更に舗装路2kmで駐車場に戻ります。 |
その他周辺情報 | 奈良田温泉。素晴らしいお湯です。バス停駐車場からすぐ。 その他西山温泉など |
写真
装備
個人装備 |
ザック
テント
ポール
マット
コンロ
ガスカートリッジ
クッカー
食料
非常食
水4L
シュラフ
救急セット
防寒具
雨具
ヘッドライト
コンパス
地図
トイレットペーパー
ゴミ袋(ジップロック大・中・小)
ウエットティッシュ
予備電池
日焼け止め
サブザック(1)
エマージェンシーセット
行動食
シャツと靴下の替え
手袋
雑記帳
軽アイゼン
カメラ
携帯
スリング
カラビナ
ゴミ袋
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感想
行ける時にたくさん山に行こう。
今回は普段のように日帰りでガツガツ歩くんではなく時間に余裕を持ってのんびりテントで。
南アルプスの北部はにぎやかなところが多いけどそんな北部の山の中でも静かなルートを歩く事にします。
目的は静かな山を味わう。
水の美味しい山小屋に立ち寄り美味しい水を楽しむ。
熊ノ平のテラスで山を眺めながらビール!
下山後の奈良田温泉。
とまぁざっくりこんな感じ。
<1日目>
奈良田の駐車場に車を停め朝一番のバスに乗り込む。
途中で仮眠してたら時間ギリギリになっちゃって最後の乗車でしたが超満員でホント乗れんの??って思うぐらいだったけど乗れちゃうもんですね(・Θ・;)
広河原まで45分バスに揺られて進みます。
朝の広河原はひんやりと涼しい。
ココで北沢峠行きのバスに乗り換え野呂川出合いまで。
ココで下車したのは自分ともう一人のみ。
お話したら今日の行程は同じ計画。
下車したところから準備をし、ダートの林道を8km歩きます。
林道歩きはなかなか抵抗ある方も多いかもしれませんが、野呂川の流れや山々の姿、森や沢などを眺めて歩くのも良いものです。朝一のこの時間は日差しがまだ弱く涼しいし。
林道を二時間近く歩いて道っぽくなくなってくると沢沿いに下りて両俣小屋に到着。
小屋のご主人とお話しながら少し休憩させてもらいます。
とても気持ちのいい場所にある小屋で水がおいしい♪
軽食を摂りながら30分程休憩。その間に同時に出発していた方も追いついてきました。
少しお話して先に出発。
小屋の裏手の綺麗な森の中を歩きますがここは結構急登。
久々のテント装備だとなかなか堪えます。
一時間弱登って野呂川越。
ここには仙丈方面と、三峰方面の標識はありませんのでどちらに進むか確認を。
そのまま登るとたぶん仙丈方面に行っちゃいます。実際何も考えずにそっちに向かっちゃうところでした。
さて、両股小屋からはひたすら樹林帯です。
とにかく長大な仙塩尾根は南アルプスの大きさを感じさせるルートですがとにかくキツイです。
森の豊かさ、山の大きさを楽しまなければ苦行に感じるかもしれません。
数名の方としか会うことは無かったけど、皆デカいザックを担いで黙々と歩いてる方ばかり。強そうな方ばかりですね。
徐々に標高が上がり灌木帯に入ると少し眺望があります。
早い時間は北岳が、その後ガスが上がってきて間ノ岳の山頂は雲の中。
南アルプスの山は午後になると天候が崩れやすいですが、予報よりもちょっと崩れるの早いかな?三峰岳に登る前に天気が崩れるとちょっと厳しいかな・・・。
森林限界を超え岩場が増えてくると三峰岳まで後少し。
雲って眺望は利かなくなっちゃったけど何とか2999mの三峰峰に到着。
景色は明日楽しむとしましょう。
農鳥の東側はかなり暗くなってきて、少しゴロゴロ音が聞こえ始めました。
早く稜線から離れなきゃ。
三峰岳からは細い尾根を通り広々とした三国平に出ます。
ここで雷鳥の親子に遭遇。
可愛いな♪なんて思いながらもこれは天気ヤバいんじゃないか?
三国平から樹林に入った直後にパラパラと雨が降り始めました。
雷の音も大きくなり始めヤバそうな感じなので前回の反省もあって早めに上下レインを着込み、ザックにはカバーを。雨対策が整うと同時にどしゃ降りになりました。
登山道はあっという間にドロの川。
幸い樹林に下りて来ていて、小屋ももうすぐ先に見えているのでどしゃ降り&雷の中でも焦る事無く少しだけ早足で熊ノ平小屋へ。
軒下で雨をよけさせてもらい、塩見側から歩いてこられた方とおしゃべり。
ここで自身がNo1だと思っている美味しい水を汲みに行き、早速頂きました。
キンキンに冷えていて美味しい♪
雨が小降りになったところでテントの受付をして少し雨がよけられそうな場所にテントを張って、着替えて濡れた体を温めました。
気温は10度程で少し肌寒いですが、雨がほぼ止んだのでテラスでビールタイム♪
出発が同じでこの熊ノ平を目指していた方が来ないのが気になったけどあの天気だったら自分よりも遅い時間に稜線に出るのはちょっと難しいだろうから引き換えしたか、どこかでビバークかな?
農鳥岳が格好良くて日が暮れるまで一人でずっと景色を眺めてました。
テントに戻ったら夕飯を食べて、ダウンを着込み、寝袋に入って即就寝。
明け方には晴れてるといいな。
<2日目>
3時ごろ目が冷めると雨音は聞こえない。
外に出てみると森に霧は掛かっているけど頭上には月と星が綺麗に見えていました。
朝食を早めに作り濡れたテントを畳み、明るくなり始めた頃に出発。
稜線に出た頃にはすっかり明るくなって辺り一面どこを見渡しても山ばかり。
素晴らしい景色です。
朝一で濡れた重い荷物を担いで歩くのは大変だけど、そこまでペースダウンもせず三峰岳へ。今日は素晴らしい景色。
仙丈ケ岳からココまで続く尾根。
反対には塩見まで続く尾根。
貸切の山頂で贅沢な眺めです。
休憩して眺めを楽しんだ後は間ノ岳へ向かいます。
間ノ岳を巻くこともできたけど一番好きな山なので行っておかないとね。
間ノ岳の山頂は北岳から歩いて来た方で賑わっていました。
今日の予報もやはりお昼ぐらいからは天気崩れそうなので少し休んで農鳥方面に進みます。農鳥小屋でジュースを一本頂き、農鳥オヤジとおしゃべりして先に進みます。
天気の事は空に聞いて見なきゃ分らんけど少しでも行動早めになって送り出してくれました。
西農鳥への急な登りを登り始め、振り返ると間ノ岳のデカさに圧倒されます。
西農鳥岳の山頂に新しい標識ができてから登るのは初めてです。
時間はまだ早いけど思ったよりも早くガスが上がってきています。
南嶺歩きはどうしよう?
農鳥岳の山頂に着く頃には南嶺方面は真っ白だったので時間にはまだ余裕があるけど広河内〜笹山は諦めることにしました。あそこの稜線はガスっちゃうと分りにくいし、何より雨、雷は逃げ場が無いしね。
大門沢の激下りを黙々と歩き、大門沢小屋へ。
小屋前には休憩している方が何名かいたので少しお話をしながら休憩し、最後の下りに入ります。
まだ登ってくる方が多いので皆に挨拶をしながらのんびりと下りました。
吊橋を3本渡れば登山口だと思っていましたが、工事で道が変わり実際渡るのは一本だけになっていました。
登山口からは林道歩き。
奈良田発電所前に下山者が一名バス待ちをしていたので少しお話をして、最後にお楽しみの奈良田の温泉に使って今回の山行は終了。
南稜をカットした計画変更はあったけど、大門沢小屋辺りで雨が降り始めたし、上の方ではゴロゴロ聞こえたので変更は正解だったかな。
ルート的には地味でキツいところが多いルートだったけど目的としていた楽しみは充分できたし、久々のテント泊も楽しめたし良かったなぁと思います。
仙塩尾根は、少し前、全体の
ほんのわずかな部分を
体験しましたが、ハイマツの
樹林帯の頂点を、ずっと歩き続ける道で
一発でお気に入りとなりました。
思えば、そのときお会いした
熊の平小屋の、ご主人、あらからずっと
山の中なんですね。感慨感じます。
三峰岳の展望、残念でしたね。
晴れてれば、南アの奥深いトコまで
見えるんですよね。
両俣の上り、僕は下り通過
でしたので、とくに印象が
ないのですが、長い林道歩きの
あとの、最初の急坂は、ハード
なんでしょうね。この林道の
周辺の雰囲気は、大好きです。
雷鳥、僕もガス多目でしたが
会えなかったです。見かけると
癒されますね。
南アでは、ずいぶん数を減らしてる
そうで、がんばってほしいですね。
komakiさんこんばんは。
しばらく忙しくてお返事遅くなってしまいました
少しだけ時間ができたので山にどっぷり浸かるという意味で静かなルートを選びました。
綺麗な樹林帯が多くて癒されるルートです。
三峰岳は初日はあまり期待してなかったのでこんなものかという感じでしたが翌日素晴らしい条件で眺めが楽しめたので良かったです。
2999m。剱岳と同じなんですよね。
熊の平のご主人ともたくさんお話しました。
あそこの小屋は大好きな小屋なんだけどルート取りを考えないと立ち寄りにくい場所でもあるので久々に行けてよかったです
のんびりテント泊みたいですが、自分なら二泊したくなるような行程ですね^m^
林道8キロって・・・
しかも速い・・・
やっぱり雷鳥現われるとそうなっちゃうんですね(^_^;)
蝶が岳の時を思い出しますよ。
南アルプスは行きたいんだけど、天気が合わなかったりと。
北岳〜間ノ岳予定してたんですが。
来年になっちゃうかな?
この辺りはルート取りや計画がなかなか難しいんですよ。
二泊とか三泊だと一日の行程が短くなっちゃったり登れる山が限られちゃったりとか、一泊で歩くとなるとそこそこきつかったりとか
でも大きくて深い森、長大な尾根や美味しい水の飲める小屋があったりと楽しめる良い場所です。白根三山でも人の多い東側と違って静かで良いですよ
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