阿弥陀岳から硫黄岳へ 赤岳界隈の人気ルート
- GPS
- --:--
- 距離
- 21.5km
- 登り
- 1,921m
- 下り
- 1,913m
コースタイム
- 山行
- 11:35
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 13:00
天候 | 晴れ→曇り→晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
美濃戸口〜美濃戸は相変わらずの悪路ですが、最近補修が行われたらしく、昨年車で通ったときよりはマシになっていました。それでも、追い越して行く車のうち数台は車体の底を擦っていたので、特に轍の辺りは注意が必要です。また、補修と言っても砂で埋め戻しただけなので、車の通過や雨水で流れてすぐに元に戻るでしょう。 中岳のコル〜阿弥陀岳は、急斜度のザレ道です。すれ違いに注意しましょう。 |
写真
感想
天気の良い週末ですが、今回はテント泊ではなく日帰り登山です。
「どこに行こうかな?」と予定を立てていると、kenboさんが黒戸尾根から甲斐駒ヶ岳へ行きたいとのこと。
黒戸尾根って…またまたドMコースじゃないですか!
せっかくの日帰りなので、「もう少しユルめのコースでお願いします。」とお願いして、今回は八ヶ岳となりました。
ところが、最初は阿弥陀岳〜赤岳だけだと思っていたのですが、蓋を開けてみたら阿弥陀岳〜赤岳〜横岳〜硫黄岳日帰りというかなりのロングコース。
しかも美濃戸からではなく、その手前の八ヶ岳山荘からという、コースタイム12時間超えの立派なドMコースでした。(騙された!)
八ヶ岳山荘〜美濃戸までは、言わずと知れた悪路。私も2年前車で通りましたが「二度と通りたくない!」と思った程でした。しかし最近道の補修を行ったらしく、以前よりは平らで通りやすそうな道になっていました。(それでも何台か車体の底を擦っている車がいましたが)
1時間ほど歩いて、美濃戸のやまのこ村に到着。
ここからは南沢コースで行者小屋まで向かいます。
意外と登りの続く道をノンストップで歩きますが、2年前の記憶ではもう少し平坦な道だったような?…人の記憶は曖昧なものですね。
行者小屋は相変わらず人が多く賑わっていました。
ここで冷たい水を貰い、トイレ休憩をしていざ阿弥陀岳へ!
私は阿弥陀岳は初めて登るのでワクワク。登ったことのあるkenboさんによると「山頂直下はザレていて意外と歩きづらいよ。」とのこと。
まだ涼しい樹林帯の道をしばらく登って行くと、やがて稜線にでて中岳のコルに到着です。
ここから阿弥陀岳方面を見上げると、たしかにハシゴもあり結構な急斜面。
また、下りてくる人も多いので擦れ違いが大変でした。
阿弥陀岳の頂上は晴れていましたが、赤岳、横岳方面はイヤ〜な感じの雲が掛かってきていて、景色はあまり期待できなさそう。
硫黄岳の爆裂火口を見たがっていたkenboさんはしょんぼりしていました。
滑りやすい道を気を付けながら下って、中岳のコルまで戻ってきて、少し登り返して中岳へ。
そこからまだ下って、今度は文三郎尾根分岐まで九十九折の道を登ります。
分岐に到着すると辺りはガスに包まれて、風が強く少し寒いくらいでした。
ここからは2年前に登ったことのある道です。
鎖場をぐんぐん登って赤岳山頂へ。
山頂はやっぱりガスで真っ白でしたが、時折ほんの一瞬だけ青空が見えることもあり、タイミングを見計らって写真を撮りました。
山頂は狭いし人が多いので、すこし移動して赤岳頂上山荘へ。
赤岳鉱泉でカレーを食べる予定だったので、ここでパンを1個だけ食べました。
赤岳〜赤岳展望荘〜地蔵の頭は、またまた通ったことのない道。
ここでも人が多く擦れ違いが大変でしたが、なんとか譲り合って進んでいきます。
鎖や梯子を越えて横岳に到着すると、やっぱり山頂は真っ白。
ますますしょんぼりするkenboさん。ところが横岳を越えて行くと、だんだんと硫黄岳方面のガスが晴れてきて、硫黄岳山荘に到着するころには山頂に続くケルンがはっきり見えるまでに天候が回復しました。
綺麗な青空と大迫力の爆裂火口にご満悦のkenboさん。
私も阿弥陀岳〜赤岳〜横岳〜硫黄岳の稜線を眺めて、「よく歩いてきたなぁ。」と2年間の成長を確かめることが出来ました。
しばら山頂からの眺めを堪能したら、本日の最終目標である「赤岳鉱泉のカレー」を目指して下山開始。
赤岩の頭から歩き易い道を下って赤岳鉱泉へ到着すると、さっそくカレーを注文しようとカウンターへ向かいます。
ところが「カレーは15時までなんですよ。」と受付のお姉さんから非情なお言葉が…
時計を見ると15時15分でした(泣)
カレーショックが抜け切れないまま赤岳鉱泉を後にし、北沢コースをトボトボと帰ります。
南沢より歩き易い北沢コースですが、16時を過ぎてもまだ登ってくる人が多かったのには驚きました。
後半はひたすら砂利道の歩き。
さすがに足の裏が痛くなってしまいましたが、なんとか明るいうちに八ヶ岳山荘の駐車場まで戻ってくることが出来ました。
久しぶりに登った八ヶ岳は、やっぱり人気があるだけあって登りやすいし眺めも最高でした。
今回は行きたかった阿弥陀岳にも登れたので大満足です。
ただ、赤岳鉱泉のカレーを食べられなかったのは残念でした。
また、ぜひリベンジしたいですね。
せっかく良い天気の週末。しかし、都合により、山登りができるのは日帰りのみ。そんなわけで、少し気合いを入れて黒戸尾根から甲斐駒ヶ岳を計画しましたが、kazuruさんに「ドMは嫌だよ。普通の山登りがしたい」と即却下されてしまいました。「前回は雨だったから、天気が良いときにリベンジしましょう!」と粘ってみたものの、プリプリ怒りだす始末。
それならば…kazuruさんが阿弥陀岳や北沢ルートが気になると以前に仰っていたし、私も中岳コル〜文三郎尾根分岐を歩いてみたかったし、赤岳鉱泉の6種類のカレー、前回見えなかった硫黄岳の爆裂火口壁を楽しみに、赤岳界隈をセレクトしました。ただし、もう美濃戸口〜美濃戸の悪路を運転したくないので、八ヶ岳山荘をスタートにします。八ヶ岳山荘スタートなら、御小屋尾根からグルッと周回もいいな、何て考えましたが、昨年歩いた際に歩きにくい印象を受けたので、おとなしく南沢ルートから進むことにしました。第50回山行記念でもあります。
2:00に八ヶ岳山荘に到着すると駐車場は半分程度の埋まり具合。車を停めてトイレに行く間に、数台の車が美濃戸方面に進んで行きました。
仮眠中に寒くて目が覚めました。八ヶ岳は涼しいのですね。猛暑日が続いていたため、八ヶ岳も暑いだろうと思っていたので驚きでした。
美濃戸まで、ウォーミングアップがてら歩きます。やまのこ村で天気予報を確認すると、曇りのち晴れ。事前のヤマテンでは午後から曇りとガスの予報でしたが、阿弥陀岳方面は綺麗に晴れていて、最近私たちが山に登る日のヤマテンはハズレてばかりだし、何とかなるかな?
苔が生していて、いい雰囲気の南沢ルートを進みます。ここを歩くのは2度目で、あれ?こんなに登ったかな?と感じました。きっと前回は初めてだったから緊張していて、登りが気にならなかったのかな?
行者小屋に到着すると、やはり夏休み期間のせいか、土曜日の朝にしてはテントの数が多かったです。きっと混んでいるだろうな。準備をして出発です。
中岳コルまでは特に問題なし。明け方が寒くても昼は暑いのだろうと覚悟していましたが、風が吹いていなくてもそこそこ涼しく、安心して歩くことができました。でも、横岳のあたりから早くもガスが発生し始め、赤岳と硫黄岳に向かって拡がっていきます。今日の目的は達成できずかな?
中岳コルにはザックがたくさんデポされていて、休憩されている方に「団体が登っているから混んでいると思うよ」と話しかけられました。すれ違いに気を付けなければ。
少し登って梯子を越えたあたりで、団体さんが下りてきます。私達がいるところは広くて平らなので道を譲ろうと待っていると、後続を待っているのか、ストップしてしまいました。それならば「登りますよ」と一声かけても、リーダーらしき年配の男性が私の顔をチラッと見て返事なし。
時間がもったいないので登ると、その男性のすぐ後ろにいた方が私たちに道を譲ろうとしたのか、岩を掴んでいなければ足を滑らせて滑落しそうな狭い場所へ移動したところ、男性は「そこは危ないからこっちに戻って」と指示しました。そして、私に対して「こっちは8人だから先に下らせてくれよ。そこで待っていてくれないかな」と、こともあろうに「危ない」と指摘した場所を指差してきました。後ろを振り返ると、kazuruさんもすれ違うには不安定な場所まで登ってきています。さすがにこれにはカチンときてしまい、「さっき声をかけた時に言ってもらえれば、下の安全な場所で待っていたのに。そもそも、登りが優先でしょう?」と言うと「あっ、そう」と一言。そして「それでは皆さん、先に下りますよ」と無視して下り始めます。
岩を掴みながら「なんだ、コイツは?リーダーとして7人を案内できるなら、登山2年目の私よりもはるかにベテランだよね?」と思うとともに、甲斐駒ヶ岳で「登りが優先だろうがっ!」とキレていた方の気持ちが少しわかりました。
色々あって、阿弥陀岳に到着。
横岳〜権現岳までは雲とガスで覆われてしまっていますが、文三郎尾根分岐までの稜線が綺麗に見えました。硫黄岳はかろうじて晴れています。爆裂火口壁を見るためには、このままでいてほしい…。
ソロの男性に写真撮影を頼まれ、愉快なポーズをされたので、笑いながら撮影。先は長いので、次に向かいます。
本日の核心部であろう中岳のコルまでを慎重に下り、中岳を超えて、文三郎尾根分岐を目指します。九十九折の道を登りながら、「阿弥陀岳までの稜線がきれい、歩いてみたい」なんて思う人が多いけれど、実際に歩くと意外と大変かもしれないな…なんて考えてしまいました。
文三郎尾根に合流すると、登りも下りも人が多くなってきます。ここから先は、一度歩いたことがある道なので、安心して赤岳山頂に到着。
さすが、人気の山。山頂は混んでいました。ガスで覆われているももの、ガスが切れる一瞬を狙っての撮影待ちが多かったです。とりあえず記念撮影をして、少し下った場所にある赤岳頂上山荘で昼食にしました。
赤岳鉱泉のカレーを期待して少なめの昼食を終え、相変わらずガスガスの横岳に向かって出発です。梯子や鎖を超え、前回道迷いした2箇所も思い出して無事に通過。横岳山頂もガスで覆われて真っ白でしたが、硫黄岳方面は晴れてきました。これは期待できるかな?
硫黄岳高山植物園で少しくたびれたコマクサ等を眺めながら、硫黄岳山荘に到着。山頂までのケルンがはっきり見え、本日最後の登りに対して、ヤル気が湧いてきます。傾斜が緩いこともあり、ルンルン気分で歩いて硫黄岳山頂に到着。山頂標識よりも、爆裂火口壁に向かいます。
おぉっ!これが見てみたかった爆裂火口壁か。実物は迫力があるなぁ。これまで歩いてきた稜線と天狗岳方面も綺麗に見えました。また、周りからも「今日は珍しく風がないねぇ」なんて聞こえてくるくらい、穏やかな山頂をしばし堪能。阿弥陀岳で面白いポーズをされた方が同じポーズで自撮りされているのが面白かったです。さて、カレーを目指して下山します。
15:00過ぎに赤岳鉱泉に到着予定。山荘での食事は14:00〜16:00で終了となることが多いので、若干不安になりつつ、事前に調べておかなかったことを後悔しました。比較的歩きやすい道をぐんぐん下り、既に宿泊者による宴会が始まっている赤岳鉱泉に到着したのは15:15。すぐさま売店に向かうと、「ランチは9:00~15:00」との看板が。軽食は16:00までのようなので、カレーはどっちだ?軽食か?と係りのお姉さんに確認すると「ごめんなさ〜い、カレーは15:00までです。おでんなら大丈夫ですよ〜」と非情なお言葉が…。
カレーを食べたかったな…とションボリしていると、近くで食事をされていたご夫婦から「今日はここに泊まるの?そんなにカレーを食べたければ、1時間歩けば行者小屋でカレーが食べられるわよ。あっ、でも16:00までだから間に合わないか」と慰めていただきました。赤岳鉱泉の6種類のカレーでないと意味がないのですが、このお気持ちはありがたかったです。
あぁ、八ヶ岳山荘から歩かなければ間に合ったか?いやいや、もし車を擦ったりしていたら、そちらの方が精神的ダメージが大きい、と自問自答し、無理矢理納得します。そして、次来た時には2皿食べようと心に決めました!
あとは八ヶ岳山荘までCT2:30の道のりをひたすら歩きます。八ヶ岳山荘を目前にして、私たちを追い越した富山ナンバーの車が少し先で停まり、しばらく動かなかったので、何かのトラブルかな?後ろから押してあげようかな?と考えていると「車に乗りますか?」と声をかけてくださいました。
これには非常に感激しました。でも、ゴールは目前だし、何よりも八ヶ岳山荘からの周回が今回の目的のひとつ。kazuruさんに確認すると「最後まで頑張るよ!」とのことでしたので、丁重にお断りするとともに、狭い道が多い私の地元で富山ナンバーの車がアタフタしていた際には、特に優しくしてあげようと心に誓いました!
ガスで真っ白だった赤岳と横岳、カレーを食べられなかったことが心残りですが、爆裂火口壁を見ることができて良かったです。心残りを解消するため、また行きたいと思います。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する