剱岳(登り:源次郎尾根、下り:一般尾根)&別山&立山 〜その1〜
- GPS
- --:--
- 距離
- 27.2km
- 登り
- 3,955m
- 下り
- 3,818m
コースタイム
09:10発 室堂
09:40着/09:50発 雷鳥沢キャンプ場
11:00着/11:50発 剱御前小舎(ランチ)
12:10着 剱沢キャンプ場
2日目:
05:15発 剱沢キャンプ場
06:10着/06:20発 源次郎尾根取付き(10分休憩)
08:45着/09:00発 第I峰(15分休憩)
09:55着 第II峰
10:55着/11:35発 剱岳山頂(40分休憩)
13:20着/14:20発 剣山荘(60分休憩)
14:50着 剱沢キャンプ場
3日目:
05:45発 剱沢キャンプ場
07:30着 別山
08:45着 真砂岳
09:20着 富士の折立
(カメラ取りに真砂岳近くに戻って・・・)
10:10着 富士の折立
10:40着/11:00発 大汝山休憩所(ランチ)
11:05着 大汝山
天候 | 1日目:雨 2日目:快晴 3日目:快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
帰り:行きの逆 |
コース状況/ 危険箇所等 |
(剣沢キャンプ場〜源次郎尾根の取付き) 源次郎尾根取付きまでの雪渓であれば、 ピッケル・ストックなし、軽アイゼンで大丈夫でした。 私達はそれぞれ、4本アイゼン、6本アイゼン、チェーン使用。 (源次郎尾根取付き〜剱岳山頂) 最初の樹林帯部分はそこそこ急ですが、木の根などで捕まるところがあるのでなんとか頑張れます。 1番目の岩にも2番目にもロープがありますが、湿っていて結構伸びるので、 体重かけたら切れてしまいそうな心許ない感じです。 尾根上に出ると視界が開けるので、高度感が増します。 落ちたら命が無さそうな場所なので、慎重に慎重に進みました。 広い場所はたくさんあるので、休憩場所は心配なさそうです。 I峰の半分の高さくらいのところで一か所、ガレ場をトラバースするところがあります。 落石多発地帯です。私達は念のためロープを使って一人ずつ進みました。 この後の岩場はホールドもある方だったと思います。 I峰の下りとII峰への登り返しは若干急です。 II峰からの懸垂下降での下りは想像よりもちょっと高さがありました。 30mロープを2本使用。 下りてからの山頂までの登り返しは、ちょっと体力勝負。。。 (剱岳山頂〜剣沢キャンプ地) 下りは一般ルートを使いました。 チェーンやハシゴなど人工物が設置されていますが、高さもあり切れ落ちているところもあります。 高さが怖くてなかなか進めない人は、少し他の山で慣らしてから行った方がいいかもしれません。 (ハーネスとスリングで確保しながら行く手もありますが、そういう場所では渋滞も起こりやすいと思うので) ルートファインディングはあまり心配なさそうです。 今回私達が行った際はお盆中にも関わらず、全体的に渋滞は少なかったので、 思っていたよりも早いスピードで進めました。 |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
剱岳・源次郎尾根。
ここに行く計画を立ててから、1年以上が経ちました。
スケジュールを組んだ直後に、別の用事で行けなくなったり、
季節の都合でどうしてもダメだったりで、計画倒れになってしまうのかと
ちょっと不安でしたが、やっぱり山は逃げません。
お天気にも恵まれ、最高の登山日和でした。
計画を立て終わった段階で知ったのですが、
この源次郎尾根というのはあの「イッテQ」登山部メンバーイモトさんが登ったルートのようです。
第1日目、室堂から剣沢キャンプ地までのゆるーい歩き。
約3時間30分の歩きです。
景色でも楽しみながらのんびり進もうと思っていたのですが、
あいにくの雨・・・(時々くもり)
さっさとキャンプ地に行ってしまいました。
(カメラが濡れて壊れるのが怖いので写真もナシです。)
キャンプ地に到着後は天気がくもりに変わり、
翌日目指す源次郎尾根が見えてきました。
すごく楽しみにしていたはずなのに、
いざ本物を目のあたりにすると急に怖気づいてしまい、
夜中寝ている間に、崖から落ちる夢を見て、
何度目を覚ますというありさま。。。(苦笑)
第2日目、出発は朝5時15分。
まずは雪渓下りです。急じゃないし、雪の状態も結構いいので、
思っていたよりも全然歩きやすい!
ストックやピッケルをキャンプ地に置いて行って正解でした。
源次郎尾根の取付きを見逃して下りすぎてしまわないように、
JuhaniとAaronが確かめ合いながら歩を進めます。
取付き付近に来ると、すでに先行パーティーが2組ほど。
急な斜面ですがとりわけ危険な感じはなく、ふつうの登山感覚で進めます。
ですが歩いてすぐの所で第1の岩。
ここにはロープがあるものの、正直あまり体重をかけたくない状態。。。
自分の力のみで行った方が無難。でもすいすい登れるものでもないし、、、
こうなったら手と足だけじゃなく、ひじや腕、膝、何でも使って、
クライミングというよりは這い上がるような感じです。
この最初の岩、本音を言えば、怖かったです。
そして少ししてすぐにまた岩。第2の岩で、こちらも短いロープあり。
ですが、今回は左下の斜面が切れ落ちているので、万が一滑ったら大変な事に。
私の技術ではそこはちょっと危険と判断されたようで、
自分たちのロープを使い確保。おかげさまで無事クリア。
(でも私がいなかったらロープ出さずに済んだんだ。。。(>_<))
そして2つの岩が過ぎて登り進んでいくと、徐々に視界が開けてきます。
八つ峰も源次郎谷もばっちり見えて、景色が圧巻!!
足場のいいところでは、「きれい!最高!」の連発。
狭い場所や急な登りでは「ヤバイ、怖い」の連発。実に忙しい・・・
取付きから約1時間30分、ガレ場のトラバースがありました。
見るからに岩が脆そうで、一歩進んだだけで、カラカラと音を立てて小石が崩れます。
滑り落ちたら止まれる場所が無さそうな斜面。
やっぱりここはJuhaniに先頭を切ってもらい、反対側からロープを投げてもらって、
Aaronと私が確保してもらいながら、それぞれ進みました。助かったー。
そしていくつかのちょっとヒヤヒヤものの岩場と、楽しい岩場両方を超えて、
第喫へ。景色が良すぎて、、、大満足です。
八つ峰のギザギザ尾根がハンサム過ぎて、見とれてしまいます。
谷沿いに残る雪を見ていると、日々の忙しさを忘れさせてくれます。
ここで体力も気持ちもリフレッシュしました。
そして第曲へ。
その前に、、、第喫の下り、結構急で唖然。
さっきの夢うつつ気分がすっかり消えました。。。
第曲まで登り返し、上まで到着したら、お待ちかねの懸垂下降。
上から下を見下ろすと、こちらも想像以上!
実際に現場で周りの景観と一緒に見ると、
30メートル以上に見えてしまうから不思議。(単なる私の経験不足?)
Aaronが「オーライ、ロープダウン!」と下の人に向かって
ロープを放つ時はかっこよく決まり、
すぐ後ろにいた人達も何かかっこいいと小声で話していました。
そして緊張の時。自分の下りる番。
早くしなきゃと焦るものの、気持ちとは逆で前半はのろのろスピードで進みます。
はじめて懸垂下降をした時に似た気持ちになっていました。
(イモトはここを下りる事に関して、度胸も技術も問題なしだったそうです!
さすがです!やっぱりあの人ちょっと凄いなーと尊敬してしまいました。)
次いでJuhaniが下りてきます。こちらは臆する事もなくスイスイ。
下がった後は剱岳山頂までひたすら登ります・・・
しかも結構ガレてるので、最後のひと頑張り!というよりふた頑張り。
余計な事を考えずに、登る事に専念し、そしてついに到着、剱岳山頂〜。
やった〜!嬉しくって心の中でガッツポーズ。
ここまで同じ時間、同じ経験、同じ苦労を分かち合った仲間3人で、
仲良くグループ写真を撮ります。
(この人達がいなければ、このルートで上がってくる事は無かったんだろうな、
と考えると、こんな貴重な経験をさせてもらったメンバーに感謝の気持ちが沸いてきました。)
下山は一般ルートで帰ります。
一か所、橋を通らなきゃいけないと思っていたのですが、
Juhaniからそれは登りで、下りでは使わないよと聞いて、
一気に気持ちが晴れやかになります。(あの橋すごい渡りたくなかったので。)
ただ、一般ルートと言ってもやっぱり剱岳。
急なところや直角のはしごがあったりするので、高度感もあるし、
危険個所もあります。
チェーンもあるけど、手を離したら、、というところもあるので、気は抜けません。
一方で、山の険しさに反して、高山植物がたくさん花を咲かせていて、景色も広大。
手元足元に注意をしながら歩きたい気持ちもありますが、
周りを見ながら歩かないともったいない!
剱岳が人気の山なのは、チャレンジ精神を掻きたてるだけの山ではなくって、
こういった報酬があっての事なんだと実感です。
そして登山開始から約8時間、剣山荘に到着。
キャンプ地までもう30分程度で、かつ、キャンプ地に近い山荘もあるのですが、
そこではちゃんとした食事が無いのと、キャンプ客はあまり歓迎されない感じなので、
ここ剣山荘にてちゃんとしたごはんでおなかを満たしたました。
すこし遅めですが、ランチと乾杯で1時間以上ものんびりと過ごし、
疲れを癒してからキャンプ地へと帰ります。
帰ってきてから見る源次郎尾根は、
1日前に同じ場所から同じ角度で見たものとはまるで別のもののようでした。
前日にはただただ怖ろしいと思うだけだったものの、
登った後には、自分が通ったであろう尾根がちゃんとつながります。
そしてこの日の夜、ようやく緊張が解け、安心感の中で深い眠りに入りました。
おしまい。
とても素敵な感想なのでコメントします。大分前に5月の源次郎を登りましたが1峰の下りがバックステップでしたがとても怖い思いをしました。
その時も八ツ峰の登攀者を憧れの目で見ていました。劔は本当に素晴らしいですね。有難うございました。
mi-bouさん、コメントありがとうございます!
5月の源次郎尾根、残雪期ですよね。
ど難易度高そうで想像し難いです。。。
でも登った後の達成感と景色は、夏より更に上を行きそうですね〜。
いいなぁ。私には到底ムリなので羨ましいです。
八ツ峰は源次郎より長いだけでなく難易度も上がると聞いて、
やっぱりそうか、、、とちょっと落胆していました(笑)
でもずっと並行して歩いて八ツ峰を見ていると、
いつかは登ってみたいという気持ちは上がる一方ですよね。
将来的に、偶然同じ日程で八ツ峰に登っている、なんて事があったら面白いですね!
ヤマレコを知るようになった山・・
それは、剣岳・・
会社の同僚と
早月尾根→剣岳→室堂へのコースの様子を知るために
初めてヤマレコを知りました・・。
その後・・ヤマレコにドップリと浸かっています
ヤマレコのきっかけとなったのが剱でしたかー。(なんかかっこいい!)
私は白馬エリアで、umetyanさんもご存知のbちゃんさんとpata夫妻に教えていただいて以来どっぷりです(笑)
ヤマレコデビューの山っていうのは、思い入れがちょっと違いますよね!
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