裏銀座縦走(槍ヶ岳西鎌尾根は無念の断念)
- GPS
- 24:34
- 距離
- 58.8km
- 登り
- 4,615m
- 下り
- 4,625m
コースタイム
- 山行
- 8:05
- 休憩
- 6:07
- 合計
- 14:12
- 山行
- 8:26
- 休憩
- 1:11
- 合計
- 9:37
- 山行
- 5:34
- 休憩
- 0:07
- 合計
- 5:41
天候 | 1日目:晴れ 2日目:絶好の快晴 3日目:雨(早朝は雷雨) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
七倉山荘〜高瀬ダム間は一部落石のためタクシーが通行できない区間あり。私は元々歩くつもりだったので問題なし。 濁沢の丸太橋は今回の山行の直前に架橋し、ベニア板も打って大変歩きやすくなっていました。 その他登山道はとても良く整備されていて、危険箇所や道間違いの心配はなし。 |
その他周辺情報 | 下山後に中崎山荘奥飛騨の湯で汗を流して食事した。 |
予約できる山小屋 |
七倉山荘
|
写真
感想
昨年、表銀座〜東鎌尾根の縦走をした後から「翌年は裏銀座〜西鎌尾根!」と決めていました。早くから計画を立て始めたくせに山小屋の予約を後回しにしていたら、気付いたときには水晶小屋、三俣山荘、双六小屋が軒並み満室。2日目の行程が長くなることを覚悟の上で野口五郎小屋と槍ヶ岳山荘の2泊で計画しました。一日で野口五郎小屋から槍ヶ岳山荘まで行っている人はあまりいないようですが、時間と体力を見ながら水晶岳登頂を省略したり、その他のピークも巻道を利用すれば行けないことはないだろうと。勿論時間と体力に問題がなければ全てのピークを踏んでいくつもりでした。
直前で梅雨明けや、濁沢の丸太橋架橋などの嬉しいニュースが続いたので、全てが上手くいくような気がしていましたが、そんなに甘くはなかったですね。終わってみればトータルで素晴らしい山行だったと言えますが、途中で色々なことがありました。
初日は3:40に七倉山荘に到着。タクシーの通行が始まる6時を待たずに歩いて高瀬ダムへ向かいました。トンネル内はGPSが入らない上、景色も全く変わらないので自分が今何処を歩いているのか不安になります。
ブナ立尾根は噂にたがわぬ急登で、一気に体力を奪われました。
烏帽子岳は縦走路から外れますが、時間にも余裕があり、何より烏帽子小屋から見た山容が美しく、登らない選択肢はなし。山頂付近は急峻な岩場ですが、丁寧に鎖や杭が打ってあり難易度は高くありません。
裏銀座のことをなんとなく、はじめのブナ立尾根さえ登りきれば緩やかな稜線を歩く天国みたいなルートであると想像していましたが、烏帽子小屋〜野口五郎小屋間は名前の付いてないピークもいくつかあって、中々にアップダウンのきついルートでした。バスで三時間程しか眠れなかったのと、烏帽子小屋で飲んだビールの影響もあってか足が前に出ず、きつかった。稜線を歩いている間は右側に見えた赤牛岳と水晶岳の格好良さが印象的でした。
野口五郎小屋で夕食を済ませた後、腹ごなしと翌日の行程を少しでも楽にするために野口五郎岳山頂へ。素晴らしい眺望が臨めましたが、槍ヶ岳方面は雲がかかっており、初日はその雄姿を目にすることはできませんでした。
と、ここで小屋に戻ったところで他の宿泊客の方から天気予報が急変し、3日目の天気が大荒れになりそうだと知らされました。楽しみにしていた西鎌尾根なので相当悩みましたが、悪天候の中槍ヶ岳山荘から下山するのは相当なリスクがあるということで、泣く泣く予定変更、二日目に双六小屋から鏡平を経由してわさび平まで下山、わさび平小屋に宿泊し、三日目はわさび平〜新穂高温泉間の1時間の林道歩きのみとしました。
二日目は3時に起床し、4時前には行動開始。この日は朝からばっちり槍ヶ岳も見えていました。
水晶小屋に着く頃には水晶岳には雲がかかっていたので、登っても真っ白かな〜と思いつつ、とりあえず山頂を目指します。すると、水晶岳にかかっていた雲はあっという間に流れていき、山頂に着く頃にはすっかり晴れていました。立山から五色河原を経て薬師岳に続く稜線や、笠ヶ岳、槍ヶ岳、遠くには富士山もばっちり見えました。
寝不足で不調だった前日から一変してこの日は好調で、素晴らしい天気も相まって巻道は使わずにワリモ岳、鷲羽岳、三俣蓮華岳、双六岳と全てのピークを踏みつつ、ほぼ計画通りの11:40頃に双六小屋に到着。しかし、こういう時にこそ落とし穴はあるものですね。双六小屋でゆっくり昼食を取るつもりでザックを開けると財布がないことに気づきました。
三俣山荘でコーラを買った時に財布を出して以来なので、三俣山荘に電話したところ、預かっているとのこと。他のものならいざ知らず、財布なので戻って回収するしかありません。巻道を使って慌てて三俣山荘まで戻り、財布を回収できたのが13:40頃。明るい内に宿泊予定のわさび平小屋まで下りることは厳しく、三俣山荘に泊めていただけるということだったので、わさび平小屋にキャンセルの電話。
三俣山荘は飛び込みでの宿泊だったにも関わらず、とても親切にしていただき、テラス席は右に三俣蓮華岳、左に鷲羽岳、正面に槍ヶ岳という最高の立地で、夕食後には夜喫茶もあり最高でした。僕にとっては夜喫茶というよりバーですが。
三日目の朝は4:30頃から雷鳴が鳴り、雨風も酷い状態。こうなると思ったからわさび平小屋泊に変えてたんだよなぁと、前日の財布を忘れた自分を悔やみました。毎日あるぺん号は悪天候でもキャンセルできないので、なんとか新穂高温泉まで下山しないといけないので、慎重にタイミングを見計らいました。
6時頃に雷が止み、雨風も幾分かマシになったので下山開始。三俣山荘のスタッフの方に双六小屋までのルートを相談したところ、「水量が増えているときに巻道はお勧めしない。一度稜線まで出て、中道ルートで行くのがお勧め。ただし風が強すぎるようなら稜線に出るのは危険。」と教えていただき、分岐まで来た時点で危険を感じるほどには風は強くなかったので、中道ルートを選びました。期せずして三俣山荘〜双六小屋間を一往復半して、それぞれ直登ルート、巻道ルート、中道ルートとコンプリートしてしまった。
悪天候の中休憩する気もしなかったので、三日目はとにかく休憩なしに歩き続けました。無事正午前には下山することができ、バスの出発前に温泉で汗を流し、食事を取ることもできました。
裏銀座ルートは殆ど歩くことができましたが、西鎌尾根は次回の宿題ですね。色々ありましたが、とても楽しい三日間でした。
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