【南の島・屋久島編その(2)】 雨の森を楽しむ宮之浦岳 いやあ、バテたなあ。
- GPS
- 12:24
- 距離
- 14.2km
- 登り
- 987m
- 下り
- 988m
コースタイム
- 山行
- 11:03
- 休憩
- 1:21
- 合計
- 12:24
天候 | 快晴 12時から2時に大雨 その後曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
基本的に「岩、木の根、階段、木道」の登山道 大雨が降っても登山道のどこかは水没せずに伝って歩ける。 |
写真
感想
この夏3座目の百名山、宮之浦岳です。3泊4日の屋久島旅行、宮之浦岳に登れなければ心は満足できません。「月に35日雨が降る」という言葉は作家の林芙美子さんの言葉ですが、1ヶ月前に予約したが、全部雨で断念という結果になる可能性もあったのです。でも、この日は一応の登山日和となりました、これは僥倖と言えると思います。
淀川登山口の駐車台数は4台ということで、早めに到着したく宿を4時に出ました。そして5時15分に登山口、2台目に飛び込みました。前にはトレラン3人組がヘッドランプをつけて颯爽とスタートして行きました。私も続きます、颯爽とは行きませんが。ヘッドランプを入れておいて良かったと思いました。
淀川小屋までの道は意外とテクニカルなところが多く、ヘッドランプでは慎重に行かなければなりません。こんなところで足を踏み外したくありません。45分かけて淀川小屋へ、宿泊者と少々の会話をしました。
ここから一気に標高を上げながら進んでいきます。行きはヨイヨイで軽やかに進んでいきます、小花之江河には一旦降るのですが、この時点で標高は1630mほど、宮之浦岳の標高が1931mなので「なあんだ、あと300mかぁ」と軽く考えておりました。花之江河に着くまでに半分の4kmを歩いていることもあって「今日は楽ちんだなあ」とたかをくくっておりました。で、ここからがこのコース、きついんです。
大きなロープ場が数ヶ所、岩と木の根と階段と木道、とにかくヴァリエーション豊かな登山道、そしてなんといってもかなりのアップダウンをくり返していくんです。投石岳や安房岳というピークをへずっていくたびにアップダウンを繰り返します。そして水場が多く、登山道を水が流れている場所も多いです。今回はショートカットに登山靴を履いていたので、注意をしながらの歩行になりました。
投石平からは、基本的に太陽の下を歩きますがこの日は曇っており日光はほとんど当たりませんでした。淀川小屋で話した人が「日光が当たると日射病になるんだよ、帽子かタオルか、頭を守って!」と話していましたが、今日はその必要はなさそうです。この登山道は水場が多く、汲むことができるところが何か所もあります、ここで汲もうと当たりをつけて、帰りに水を汲む計画を立てました。
栗生岳を越えていよいよ最後の宮之浦岳へ、コースタイムは21分、それを私は26分で歩き無事10時台に登頂、なんだかんだ言って5時間以上歩いているわけです。山頂には韓国からの3人組と外国人(国籍わからず)と日本人のカップルさんがいました。お約束の写真を撮影し少々給水、11時をめどに山頂を引き返し始めました。
なお、淀川登山口は次のような張り紙がありました。
「宮之浦岳日帰りを行う人々へ、登山口を7時前に出発してください。それより遅くなるようだったら引き返してください。山頂到着が13時を越えるようならその場で登山を中止し引き返してください。」私はなんとか10時台に山頂到着、11時に山頂を辞しました。
無事に給水を済ませたあと、12時ごろからポツポツと。この程度であればカッパを出すことはありません。もう全身ずぶ濡れですから。洋服に吸い込んだ汗を洗い流し雨水が新たに吸い込まれます。その雨水が温かい、全然嫌ではないのです。北海道出身で神奈川在住の人間からすると、まるで温泉シャワーのように感じました。
空に向かって「ねえ、怒ってるの?笑ってるの?」「屋久島はやっぱり雨がなくちゃね。」そして歌い出します「endless〰️Rain〰️♬」「雨雨降れ降れもっと降れ〰️私のいい人連れてこい〰️♪」「rainy days断ち切れず〰︎ 窓を叩かないで rainy days 気休めは麻薬〰️Ah〰️♪」
下から上がってきた外国の方が「Oh rain! nice view!!」と、おっしゃっており「雨に濡れた森が美しい、これが屋久島だ!」と言っておりました。その言葉もあり、この気持ち良い雨を楽しむことができたのでした。花之江河に着く頃、雨はもう止み始めていました。
雨は気持ち良いのですが、体力は奪うようです。またロープ場なども一気に難しくなります。どこに足を置いたら良いか考える脳みそも疲れるようです。淀川小屋では筋肉痛も始まっており、一旦座ると立ち上がる時にまるで生まれたてのシカが立ち上がるよう、ここからは「バンビ」の物語が始まるのではないかと思わされます。
息を整え、息を整え、テクニカルな場所を超えて登山口に辿り着いたときには、もう這々の体でした。
駐車場には、タクシーが1台と車が2台、その車のうち1台が私が借りたレンタカーです。足がないという登山者二名も乗せて一気に標高を下げて行きます、途中ヤクシマザルの集団がたくさんおりまして運転に気を遣ったのですが、無事に終了。お二人との車内の話も非常に面白く、眠気を感じることはありませんでした。
無事にお2人を宿付近まで送り届け、宿へ。宿で出した登山届に下山時刻を17時と書いてあったので、「時間が遅れ、警察に届けられていたらどうしよう。」と思いましたが、そんなこともなく無事に宿に辿り着きました。
その夜は、身体中の筋肉痛や攣りで3時間ほどしか眠れませんでしたが、その中でも宮之浦岳に一応登ることができたという喜びと感謝が満ち溢れていたとも思います。
これで日本百名山は99座になりました。残り1座は「光岳」、県営小屋の予約が取れないのと、工事の予定があるということで来年に登りたいと思っています。これで、残り2日間。レンタカーもあるし観光とグルメに徹しようと思います。
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