鬼女紅葉伝説の山 大沢新道〜砂鉢山（荒倉山最高峰）〜霧見岳 縦走

2015年09月19日(土) [日帰り]

• GPS: 07:40
• 距離: 16.3km
• 登り: 1,075m
• 下り: 1,073m

コースタイム

日帰り

• 山行: 6:45
• 休憩: 0:55
• 合計: 7:40

9:40 砂鉢山大沢登山口
10:40 10:45 大沢の峰見晴台
11:30 0:00 尾倉沢古道分岐
11:55 12:30 砂鉢山山頂
13:00 13:05 前岳
13:35 13:40 霧見岳
14:25 0:00 紅葉の岩屋分岐
15:05 15:10 砂鉢山紅葉橋登山口
17:20 砂鉢山大沢登山口

天候

晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

長野市街から国道406号線で約21km、
信号「鬼無里」を右折後
「ふるさとの館」の標識に従って道なりに約3km走ると
広い駐車場のあるふるさとの館に着きます
駐車場に仮設トイレがあります
登山口へは駐車場から歩いて1分もかかりません

コース状況／危険箇所等

登山口から30分はほぼ平坦な巻き道です
直登が始まり、ジグザグ道に変わるとまもなく尾根、
尾根に出ると右側が切れ落ちています
地面が濡れ、張り出した木の根も濡れていて
下り勾配では慎重に足を置きました
ロープの張られた急坂、垂直の大岩を巻く箇所は
下りに使う場合注意してください

・砂鉢山〜紅葉橋登山口
砂鉢山から霧見岳まで小さなアップダウンのある痩せ尾根が連続
「前岳→」の標識で直角に右に曲がるべきをうっかり直進してしまい、
前岳見晴台に突き当たって、ようやく気がつき引き返しました
大岩の陰に隠れて踏み跡が見えにくいので、ご注意ください

霧見岳を過ぎると一箇所鎖場があります
滑落に注意です

・紅葉橋登山口から大沢登山口
入り組んだ車道歩きです
連休で県外車の通行量が多く、車には注意しました
（車を避け、集落の細い道に入り、通り抜けられない場合がありました）
地図に載っている林道を使おうと思ったのですが、
藪になっている場合を恐れ、止めました
道路標識に従って忠実に車道で「大沢」を目指すと駐車場まで戻れます

写真

9/19 9:21

新倉山の急斜面に寄りそうように家が建つ鬼無里の上新倉集落

9/19 9:21

狭い谷を流れる裾花川の向こうには虫倉山が見えているのでしょうか？

9/19 9:23

心地良い稲刈り間近な田園風景

9/19 9:37

ふるさとの館
手前に広い駐車場と簡易トイレがあります

9/19 9:39

がらんとした駐車場を出発

9/19 9:39

砂鉢山大沢登山口
駐車場から1分とかかりません

9/19 9:41

一夜山
戸隠連峰の西のはずれにありながら、立派な独立峰。見上げると雄々しく見えますね♪

9/19 9:41

ふるさとの館は大きな建物で無人のようです。何に使われているのでしょうか？

9/19 9:42

この道を戻ってくる予定。が、果たしてスムーズにいくかどうか気がかり(-_-;)まあ、当たって砕けるしかないでしょう！

9/19 9:42

ツリフネソウ
テレビで絶滅危惧種と言っていましたが、この辺は宝庫

9/19 9:44

新倉山にも行けるのですね！知りませんでした。以前から登ってみたかったのですが、登山道がないと思い込んでおりました。また登りに来ますね(^^)/

9/19 9:48

？
清楚な小花が可愛いですね

9/19 9:49

気の早い紅葉

9/19 9:57

林道終点
車でここまで入れます。往復する方は片道歩行時間30分ほど短縮。

9/19 9:58

キンミズヒキ
草叢の真ん中に咲いていました。車が来たら轢かれてしまいそう(;_;)

9/19 9:58

ここから登山道

9/19 9:59

入った途端に倒木
入口でこういう状態に出くわすと、いつもながら心細くなります。今日も人に逢うことはないでしょうし…

9/19 10:00

堰堤の前を通過、渡渉します

9/19 10:02

キツリフネも

9/19 10:02

ピンクのテープが賑やかに付けられていて、終始山中で迷うことはありませんでした

9/19 10:06

深く抉られた沢を通過

9/19 10:07

土砂が押し流されて来て、まだ間もないような感じ

9/19 10:15

頼もしい標識
ここで直角に曲がり、苦しい直登の始まり

9/19 10:18

なんと長いサラシナショウマ

9/19 10:24

ようやく、直登を止めて、ジグザグ道を付けるご配慮を頂いたようです。感謝！

9/19 10:24

白樺の混じる爽やかな樹林帯

9/19 10:31

ですが、尾根が近付くと

9/19 10:36

こんなロープが右側に張ってあり、覗き込むと吸い込まれそうな急斜面。見ない方が良いのに、見ては後悔する毎度のパターン！

9/19 10:38

正面の尾根道を見ていればどうということはないですが…

9/19 10:38

視線を右に移してゆくと

9/19 10:39

奈落を覗いてみたくなるのが人情というもの

9/19 10:42

大沢の頭
素晴らしい展望台

9/19 10:43

張り巡らされたロープの向こうは言わずと知れた断崖絶壁。覗きこめるような状態ではありません。

9/19 10:43

堂々たる一夜山
子供の小さい頃、連れて登った懐かしい山(^.^)

9/19 10:43

垂壁を持って立ちはだかる戸隠西岳

9/19 10:44

新倉山
次回登ってみたい山。今回来て、登山道がはっきりしましたから(*^^)v

9/19 10:44

北アルプス
雲がなければ大パノラマなのに、残念(/_;)この展望台が一番北アルプスが大きく見えるお薦めの場所でしょう

9/19 10:45

興味をそそられる、古びて読みにくい標識

9/19 10:46

やはり、新しくて分かりやすい標識は安心の素

9/19 10:47

ロープの付いた激登り

9/19 10:52

イワウチワ
雪解けの後、人気のない登山道にひっそりと咲くのでしょうか？

9/19 10:54

一気に尾根に出ました。ピンクの鮮やかなテープがしっかり道案内してくれます。

9/19 10:57

新倉山分岐

9/19 11:08

わあおっ！この屏風のような岩の脇をどうやって通過するんでしょう？

9/19 11:09

足元に渡された木材と張られたロープを頼りに通過。ひと登りで尾根に出ました。

9/19 11:11

樹間に西岳の西端

9/19 11:12

また厳しい登り
連日の雨で、滑りやすくなっていて、こんな日に来たことを後悔しますが後の祭り。木の根も滑りやすくなっています。うっかり足を乗せて、一回転倒しました。下りは、転倒だけですまないかもしれず、慎重に足元を確保。滑落注意です。

9/19 11:18

写真では樹林帯にしか見えませんが、これでもロープの下がったれっきとした道（踏み跡）

9/19 11:21

複雑に曲がりくねっている尾根ですが、多分過ぎて来た大沢の頭方面だと思います

9/19 11:21

大分遠のいた新倉山

9/19 11:22

行く手に砂鉢山
もう少し来るのを我慢して黄葉の頃にすれば良かったかも…なんてまた後悔(^^ゞ

9/19 11:23

ようやく頭の上の雲が取れて、姿を現した戸隠西岳

9/19 11:29

「不動岩を経て大沢に至る」と読めます

9/19 11:29

尾倉沢古道
古道を復活させたというニュースを以前聞いた気がしますが、この道ですね

9/19 11:30

でも今はご覧の通り、ちょっと入るのに勇気が要りそうな藪

9/19 11:50

峠から登りは結構長くてきつく、この標識に励まされ、頑張りました(^^ゞ

9/19 11:52

ようやく砂鉢山山頂に到着です!(^^)!

9/19 11:53

以前はカラマツの植林帯に遮られ、眺望は全くありませんでした。間伐されて、周りの素晴らしい景色が良く見える山になり、嬉しいです。ゆっくり昼食を楽しみ、長居してしまいました(^^♪

9/19 11:53

飯綱山方面
山頂は雲に隠れています

9/19 12:31

二等三角点

9/19 12:31

戸隠西岳がすっきり見えました♪午後からの天気は尻上り(*^^)v

9/19 12:33

飯綱山も姿を見せました。ここからの眺めは普段見上げている山の形と違って別の山を見ている感じ(*^^)v

9/19 12:46

またしても痩せ尾根の登り。以前ここを通過して居るはずなのですが、記憶が曖昧。

9/19 12:47

ぱっくりと割れた大岩を跨ぎます。ここは思い出しました。

9/19 12:54

ここで、うっかり大間違い！直角に曲がるべきところを何も考えずまっすぐに進んでしまい、前岳の展望台に突き当たって、ようやく気がつきました。大失態(/_;)

9/19 13:03

この標識でやっと自分の道間違いに気付きました

9/19 13:04

でも、西岳の右にちょっぴり頭を覗かせる高妻山と麓の集落の眺めに大満足♪

9/19 13:04

高妻山アップ！

9/19 13:05

峻厳なる山の形容詞がぴったり

9/19 13:16

間違えた地点まで帰還。ここで大岩の下を巻いて主尾根を進みます。入り組んだ上に枝尾根もあり、本当に方向感覚がおかしくなりそうな地形。視界のない日などは注意した方が良いと思います。

9/19 13:16

ピンクのテープも下がっていますが、砂鉢山から来た時、岩陰になる道は、分かりにくいかもしれません（どうしても直進方向に目が行ってしまいますし）

9/19 13:18

振り返った大岩

9/19 13:26

垂壁のような巨岩が木々に覆われているので、あまり険しさは感じられないかもしれませんが、実際、戸隠連山を歩いている様な感覚。この山も修行者が歩いた道と聞いています。

9/19 13:38

霧見岳の山頂標識
古びて周囲の景色に同化して居るので見落としやすいかもしれません

9/19 13:38

四等三角点
新しめの石ですね

9/19 13:41

木々の間にちょっぴり戸隠連峰が見え隠れする位で、殆ど眺望のない山頂。ただ、この山頂名には惹かれます。

9/19 13:49

戸隠連山を前に置き、奥に悠然とそびえる高妻山の雰囲気が素晴らしい展望場所

9/19 13:50

でもやっぱり戸隠の鋭峰にも惹かれます

9/19 13:51

ここにも霧見岳山頂標識。標高は違います

9/19 13:58

遂に出た(T_T)
こんな垂直の鎖場あったんでしたっけ(*_*)すっかり忘れておりました

9/19 14:23

激下りの連続
転倒、滑落注意です

9/19 14:23

キャンプ場から鬼女紅葉の岩屋を経る登山道に合流

9/19 14:24

松沢トンネルを通って車道に出る予定です

9/19 14:24

字が消えかけていますが「安堵の小峰」だそう。落人伝説の今によみがえる名前。

9/19 14:31

松沢トンネル
身をかがめて通りました。ほんの数メートルなのですが、入るのに勇気を要しました('_')

9/19 14:32

江戸時代から戦後まで使われていた生活道のトンネルだったそうです

9/19 14:32

振り返ったトンネルは半分以上埋もれかけているように見えます。崩落もあり、今に埋まってしまうのではないでしょうか？もっとも、今この道を通るのは物好きな登山者のみでしょうし、仕方ないかもしれません。

9/19 14:33

トンネル上の岩肌

9/19 14:37

西岳山頂でしょうか？

9/19 14:39

車道を横断
標識があるので安心

9/19 14:50

また登山道へ
というより昔から使われていた生活道の名残でしょう。よく踏まれていたせいか、道幅広く、歩きやすいです。笹も容易に茂りだしては来れないよう。

9/19 14:52

もう一回車道を横断

9/19 14:53

標識で確認できます

9/19 15:06

砂鉢山紅葉橋登山口
車の頻繁に行きかう車道に出てしまいました。二万五千分の一地図には登山道が記されていますが、入口から藪状態(;_;)諦めて車道を歩くことにしました。

9/19 15:06

紅葉橋

9/19 15:12

高層雲が綺麗！

9/19 15:24

稲穂が黄金色に輝き、道路にイナゴが跳ねています

9/19 15:30

この尾根を歩いて来たのですね

9/19 15:32

一夜山

9/19 15:42

名所の看板？
行ってみませんでした

9/19 15:47

由緒ある神社のようです

9/19 15:48

十二神社

9/19 15:49

至る所で戸隠西岳が仰げます。舗装道の足の疲れは別にして、眺めの良い車道歩き♪

9/19 16:04

方向からしてあの道を行くのかもしれません

9/19 16:17

この標識に従って左折
通りかかった郵便配達の方にお聞きしたら、訳なく「ふるさとの館」までの道を教えていただけました。さすがプロ！有難うございました。

9/19 16:27

尖って見えるのは戸隠山でしょうか？こんなに鋭い峰に見える場所があったのですね、新発見(*_*)

9/19 16:29

道間違いで立ち寄った前岳展望台かもしれません

9/19 16:33

難読地名
「えらばたけ」と読むそう

9/19 16:40

押出方面に向かいます

9/19 16:46

押出バス停

9/19 16:54

遥かに鹿島槍

9/19 16:57

戸隠絶景
朝な夕なに戸隠連山を眺めて暮らす方々が羨ましくなります

9/19 16:59

足を止めては道路標識ばかり撮影。相当疲れているので…

9/19 17:13

刻々と変化する山の表情をのんびり見ながら歩けたのは意外でした(*_*)幸せ度150％

9/19 17:14

夕暮れの鹿島槍〜五竜
もう一度歩いてみたい、憧れの尽きない稜線

9/19 17:15

見えました！ふるさとの館

9/19 17:15

明日も良い天気になりそうな予感にわくわくして来ます！

9/19 17:17

爺〜鹿島槍

9/19 17:21

ふるさとの館と一夜山

9/19 17:21

スタート地点にゴールイン！

9/19 17:21

やれやれ！日が傾き、斜めに陽光の射し込む心細い時刻になってしまいましたが、無事戻って来れ、ほっとしました。

9/19 17:22

駐車場にぽつんと愛車が待っていました（大分くたびれていますが）

9/19 17:22

長い車道歩きが足に応えましたが、なんとか歩き切りました。沿道で声をかけて励まして下さった皆さん、有難うございました。また来ます♪

撮影機器：

TG-835 OLYMPUS IMAGING CORP.

感想

kyom4

山岳会にまだ属している頃ですから、10年程前に登った山。
その前後にも友だちと登っているので、計2回なのですが
いずれも紅葉の岩屋から往復のコースでした。
その後新しい登山コースが地元の方々のご尽力で整備されたと聞き、
このコースをずっと歩いてみたいと思っておりました。

出発点となる「故郷の館」はカーナビでも検索でき、分かりやすいです。
広い駐車場があり、簡易トイレもあって登山口としては至れり尽くせり。
登山口から尚も車で草茫々の林道（特に凹凸はありません）に入れます
終点まで行くと20分程、時短になります。

急坂の始まりは林道終点の登山口標識から更に巻道を15分歩いた後、
いきなりの直登で汗を絞られました。
ジグザグ道に道が変わると間もなく尾根に出て、やれやれと思う間もなく
この辺りから尾倉沢古道分岐まで痩せ尾根の連続を慎重に通過。
昨夜まで、数日間降り続いた雨で滑りやすくなっていて
特に張り出した木の根が要注意、こんな日に来たのを後悔。
下り勾配でうっかり滑ると尾根から滑落の危険もあります。

尾倉沢古道分岐（滝沢峠ではないかと思うのですが）から砂鉢山までは
危険箇所はないのですが、カラマツの植林帯をきつい登りに感じました。
以前山頂は、密に茂るカラマツに覆われ、殆ど眺望がなく
そそくさと下山した記憶があります。
間伐して下さって、廻りの山々の景色が楽しめるようになりました。
登山者のわがままに応えて下さり、有難い事です。
誰も居ない山頂で、一人宴会、のんびり戸隠西岳を眺めました。

念願の荒倉山の縦走後の問題は、やはり縦走後の車の回収。
散々頭を悩ませ、結局、これといった結論が出ないまま、
行き当たりばったりでと半ば放り投げるような気持ちで
紅葉橋から車道歩きを開始、大望峠を越えました。

荒倉山（砂鉢山、霧見岳を総称して荒倉山と呼ぶようです）と
戸隠連山に挟まれた険しい谷間に散らばる集落の中を歩く素晴らしさに
実際、歩いてみるまで全く気付きませんでした。
登山だけでなく、刻々と姿を変え、表情を変える戸隠連山に
ずっと寄り添うように歩けるウォーキングはお薦めです。
ウォーキングシューズを持ってくれば良かったと後悔しましたが…
ただ、どうしても車道に出なくてはならない箇所もあるので、
狭い急カーブなど、車にはくれぐれもご注意ください