笠ヶ岳 クリヤ谷から弓折岳・鏡平 秋の稜線歩き
- GPS
- 32:00
- 距離
- 28.4km
- 登り
- 2,492m
- 下り
- 2,495m
コースタイム
- 山行
- 8:10
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 9:10
- 山行
- 8:40
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 10:30
登山口(1000m付近)から渡渉地点(1300m付近)までひとつめの急登
しばらく紅葉が美しい樹林帯をゆるやかに高度を上げて行き、2つ目に蜂の巣岩(1900m付近)からクリヤの頭(2440m付近)まで笹薮の急登。道は明瞭でヤブ漕ぎというほどではなかった。
雷鳥岩を過ぎてトラバース道を進んだ後、2500m付近から笠ヶ岳の山頂(2897m)まで最後の頑張りどころ。
渡渉は6箇所。(枯2、小2、普2)穴滝付近の渡渉が最も水量が多め。
天候によっては水量が変わるので注意が必要です。この日は大丈夫。
登山口の槍見館が丁度1000m付近なので、単純計算で標高差は約1897m
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
クリヤ谷ルートはコースタイム9時間半に設定されているので敬遠されるようですが、休憩入れてもそんなにかからないと思います。さすがに日帰りで使用するのは健脚者となりますが笠ヶ岳山荘で一泊するなら大丈夫・・と思います。 急登はあるものの、整備の行き届いた登山道でした。 クリヤの頭から笠ヶ岳を経て弓折岳まで、焼岳から槍ヶ岳までと並走するような稜線歩きが楽しめます。 |
写真
感想
穂高岳に登っても、槍ヶ岳から見ても、焼岳から眺めても、端正な笠形を崩さない笠ヶ岳。北アルプスの主脈ルートからは少し外れた印象で、ついでに登るには遠い山。それでいて、どのルートで登っても登山口からは標高差1800m超の高低差。
派手さはないけれど、なんとなくいつも気になる山で、いつかは必ず登りたいけれど、ついつい後回しになってしまいそう、僕にとってはそんな印象の山でした。
今回は笠ヶ岳に登ろうと意を決して臨みました。
北アの三大急登の笠新道を詰めて登ろうか、それとも鏡平からゆるゆるとじっくり登ろうか?あれこれ考えましたが、錫杖岳の大迫力や沢渡、雷鳥岩などの見どころが多そうなクリヤ谷ルートを選定しました。どの道、山頂の2897mまで登りますからね。
登山道の途中から、見上げると錫杖岳の迫力ある絶壁がそびえ立ち、振り返ると焼岳や西穂の稜線が見え始めます。最初の急登をこなして、第一渡渉地点を過ぎると、やや勾配がゆるやかになり、すっかり色づいた紅葉の樹林帯の中を進んで行きます。
蜂の巣岩を過ぎ、最終の水場を過ぎると笹薮、草すべりのような急登となります。
クリヤの頭を過ぎて雷鳥岩に至るまでの鞍部からは、穂高の稜線が見えて、これまでの急登のしんどさが吹き飛ぶ感じがしました。やがて雷鳥岩に至ると、目の前に笠ヶ岳が姿を現します。トラバース道を進み、急登を喘ぎながら登ると尾根に出て、目の前に笠ヶ岳、抜戸岳、向かい側には焼岳から穂高、大キレット、槍ヶ岳までの稜線が一望できます。また振り返れば、進んできた登山道がカッコいい筋となって見渡せて、この道を通ってきて良かったなぁという気持ちになるから不思議です。
山頂で一通りの写真撮影をしたあと、笠ヶ岳山荘に泊まりました。
夕食を終えて、ほかの登山者の方々と談話をしていると、いろいな山でのハプニングや出来事が聞けて面白いなぁと改めて思いました。
皆さんがそれぞれの思いや目的を持って山に登ってきているし、見ず知らずの人が集って話をするのも山小屋泊まりの楽しみのひとつですね。
翌朝、山頂にはガスがかかっていたものの、次第にガスが引き、晴れ間が差し、幻想的な光景が広がって行きました。眺望が素晴らしいのはもちろんですが、『影笠』が撮れたことが一番の収穫だったかなぁと思いました、
下山は弓折岳、鏡平を経由するルートを選択。笠ヶ岳から弓折岳までの稜線歩きを楽しみたいと思ったからです。弓折岳までは思いのほか、アップダウンのある歩きごたえのあるルートですが、素晴らしい展望が疲れを吹き飛ばし、楽しくて仕方ありませんでした。写真をとっては立ち止まりでなかなか前に進めません。
うれしいことに秩父平手前の抜戸岳への分岐標識のところで雷鳥さんと出会うことができました。しかも7羽も。親子かなぁ。少しも物怖じせず、隊列を組んで行進する姿にすっかり魅了されて動けなくなってしまいました。写真を撮ったり、動画を撮影したり、目で追ってみたり、これはこれで忙しい。10分以上にわたって雷鳥さんとの時間を過ごすことができました。
笠ヶ岳に登る前は、どちらかと言えば、登ってみたいけれど正直面倒な山だなぁと思っていましたが、登ってみたら、こんなに素敵な山だったなんてとすっかり魅了されてしまいました。
またいつか、笠ヶ岳へ至る稜線を歩き、笠ヶ岳の山頂に立ちたいと思います。
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