北ア・燕岳〜台風接近で縦走断念。ご褒美はブロッケン現象+雷鳥! [中房温泉-燕山荘-燕岳-燕山荘-大下りの頭-燕山荘-中房温泉]
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- GPS
- 30:15
- 距離
- 13.6km
- 登り
- 1,525m
- 下り
- 1,518m
コースタイム
23:54 新宿駅発 [ムーンライト信州81号白馬行き \4820-]
↓
●8/11 =中房温泉〜燕山荘〜燕岳=
*先行列車が'鹿'と衝突した為、甲府駅で40分ほど足止め。まじかよ…
↓
05:20 穂高駅着 *予定より30分ほど遅延。
05:37 穂高駅発 [乗合バス臨時便にて中房温泉へ。¥1700-]
↓
06:20 中房温泉着
06:45 中房温泉発
↓ 0h40
07:25 第一ベンチ
07:35
↓ 0h30
08:05 第二ベンチ
08:10
↓ 0h35
08:45 第三ベンチ
08:55
↓ 1h00
*急に雨が強くなってきた為、途中でレインウェア着用。急激にスローダウン。
↓
09:55 富士見ベンチ
10:00
↓ 0h35
10:35 合戦小屋
*名物のスイカを食べ休憩。
11:05 合戦小屋発
↓ 0h55
12:00 燕山荘着
*大天荘行きは台風接近のためキャンセル。燕山荘にチェックイン。
*昼飯
13:20 燕山荘発
↓ 0h40
14:00 燕岳山頂
14:10
↓ 0h30
14:40 燕山荘着
●8/12 =燕山荘〜大下りの頭〜燕山荘〜中房温泉〜穂高駅〜松本駅〜新宿駅=
06:35 燕山荘
↓ 0h35
07:10 蛙岩
↓ 0h20
07:30 大下りの頭
*台風接近のため横殴りの暴風雨に。これ以上は危険と判断し燕山荘に引き返す。
↓ 1h15
08:45 燕山荘
09:30
↓ 0h50
10:20 合戦小屋
10:30
↓ 0h30
11:00 富士見ベンチ
11:05
↓ 0h25
11:30 第三ベンチ
↓ 0h30
12:00 第二ベンチ
12:10
↓ 0h30
12:40 第一ベンチ
↓ 0h20
13:00 中房温泉着
*温泉にて日帰り入浴。
14:20 中房温泉発 [乗合バスにて穂高駅へ。¥1700-]
↓
15:05 穂高駅着
15:59 穂高駅発 [大糸線普通列車にて松本へ ¥320-]
↓
16:25 松本駅着
*夕飯;松本駅前にある、山屋が集まる居酒屋として有名な「萬来」へ。大満足!
17:40 松本バスターミナル [中央高速バスにて新宿へ。¥3400-]
↓ 3h12
22:52 新宿着
天候 | 1日目;曇りのち雨。夕方一瞬晴れて、ブロッケン&ちょびっと夕焼け。 2日目;御来光→台風による強烈な暴風雨。下山後は晴れ…。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路;中房温泉より乗合バスで穂高駅へ(\1700)。穂高駅より大糸線にて松本駅へ(\320)。松本より高速バスにて新宿へ(\3400)。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●登山ポスト;中房温泉に記入用紙とともにあり。 ●トイレ;中房温泉、合戦小屋にあり。 ●山小屋;燕山荘。 さすが日本最大級の規模を誇る山小屋(本館・別館・新館などありMAX600人収容)だけあって設備充実。 トイレは簡易水洗で清潔(もちろん山小屋としては)で、洋式便所もあり。 乾燥室、談話室、売店、喫茶室など充実。 寝場所は廊下の両側に上下2段、3畳のロフト形式の半個室がずらっと並んでいます。各部屋には窓もついており、廊下側はカーテンで間仕切る事ができ、混んでいなければ非常に快適だと思います。混雑時には1部屋3畳あたり6人ですが、布団は寝袋形式になっている為、その点でも快適かと思います。 この日は空いていたので各グループで1〜2部屋(1畳あたり1人くらい)で使えましたので、非常に快適でした。 夕食時間は17時と18時で、チェックイン時間で決まるようです。 朝食は5時と5:45から選べます。 ●日帰り温泉; 中房温泉登山口に日帰り入浴施設あり。入浴料は\600-。 ザックは建物の脇のタープの下にを置く形になりますので、貴重品を携帯して入館します。 鍵付きの靴箱と、脱衣所内には無料の鍵付きロッカーあり。 浴場は洗い場と露天風呂の構成。リンスインシャンプー、石鹸、ボディーソープあり。脱衣所にはドライヤーあり。 館内には畳敷きの休憩場あり。 ●下山後の夕飯; 松本駅前にある萬来さんに是非行ってみてください。ここは北アルプス帰りの山ヤ御用達の店で、松本名物の馬刺しと山賊焼きがうまい店です。詳しくは写真レポートと感想で。 |
写真
台風のため大天井岳行きを断念し、時間があったため、息が上がらないように非常にゆっくり歩きましたので、健脚の方はもっと早いと思います。
右端に水場を示す標識あり。
第三ベンチから富士見ベンチまでは少し急登です。
道は整備されているので歩きやすいのですが、この日は第三ベンチを過ぎてから一時雨がひどくなり、途中でゲイターとレインウェアをつけたりで、かなりスローダウンし、第三ベンチから富士見ベンチまで1時間もかかってしまいました。
松本市の波田地区の名物の下原スイカです。
甘くておいしかったです。普段は塩はかけないのですが、塩分補給で塩も。
なんとブロッケン現象が!!
ほんとに一瞬で10秒も出ていなかったので、自分達3人以外には隣にいた1人くらいしか気付いていませんでした。超ラッキーでした。
ヤマレコユーザーの方でしたらご存じかもしれませんが、ここは山ヤが多く集まる事で有名な店で、馬刺しと山賊焼がおいしい店です。
スキー帰りによく寄らせてもらってましたが、念願かない山帰りに寄る事ができました。
場所は駅前のマックの右横の道を100m程進んだ四つ角の角です。
馬刺しは長野県の中南信地方の名物で、スーパーでも普通に馬刺しが売られており、馬刺しを提供する店も多いですが、ここの馬刺しはほんとにおいしいです。ここの馬刺しを食べると東京の凍ったクソまずくてクソ高い(お下品な言葉失礼します)馬刺しは食べられません。
ニンニクとしょうが醤油に漬け込んだ鶏の1枚肉を衣をつけてあげたものです。え?唐揚げじゃんって。いいや違います。だまされたと思って食べて下さい。この生キャベツが大きなポイントです。キャベツの葉で鶏肉をくるんで食べます。是非是非お試しを。
感想
燕岳〜台風大接近の中、中学登山以来の25年ぶりの燕岳。横殴りの風雨の中、頑張ったご褒美はブロッケン現象に雷鳥に御来光〜
*長文ですので斜め読みでどうぞ。
=25年ぶりの燕岳=
行ってきました燕岳。中学の学校登山以来ですから、実に25年ぶりです。
長野県では中学の時に学校行事として登山北アルプスなどに登るのですが、当時の松本の中学は、燕岳に登り燕山荘に宿泊するのが恒例でした。四半世紀前の出来事です。歳とるわけです。
今回はいつもの友人TとN女史と行きました。先日、丹沢の塔ノ岳で山頂ストリップをやらかしたH女史(詳しくは7/11のヤマレコをご覧下さい)は仕事で不参加です。ので今回のストリップ公演は中止となりました〜。残念〜?
=雨男、雨女、雨グループ決定っ!=
そんな四半世紀ぶりの燕岳ですが、気になるのはやはり天気。
このメンツでの山行は、5月末の尾瀬、7月の丹沢塔ノ岳と雨で連敗続き。しかも小雨程度ではなく土砂降りです。先日、北岳に行ったN女史はやはり土砂降りだったみたいで、とにかくこのメンツは雨雨雨なんです。
で今回ですが、皆様ご存知の通り今夏は太平洋高気圧が強く猛暑猛暑でした。
「さすがに今回は大丈夫じゃない?太平洋高気圧強いし。やばいとしたら台風くらいかなぁ。でも、高気圧強いから日本には来ないでしょ。」
1週間前の友人Tとの会話です。
しかし僕らの雨呼びパワーはすごかいものでした。
8/8に沖縄の南で台風4号発生。9、10と北上を続け韓国へ。そこで北東に向きを変え、11から12日にかけて日本海を東進。まるで僕らの山行に合わせたかの様な台風の動きです。
しかし今さら中止は悲しいので、当初予定していた燕岳から大天井岳へ縦走し大天荘に宿泊する行程をキャンセルし燕岳ピストンに変更、「燕山荘で生ビールを飲もー」の山行にしたのでした。(燕山荘にはビールサーバーがあるのです!!)
=列車が鹿と衝突=
で、予定通り10日の夜に新宿で待ち合わせ。季節夜行列車のムーンライト信州で穂高に向かいます。新宿の雑踏の中では場違いな格好でしたが、徐々に山屋が集まりだしムーンライト信州の車内はさながら登山列車。
でそのムーンライト信州。車内は残念ながら快適とはいかず、座席が冷房の真横で身体が冷えお腹が痛くなるは座席は狭く足が伸ばせないはで、非常に辛かったです。仕方がないとはいえ、停車駅のたびに車内アナウンス&人の移動。車内はつねに明るく、次回の北ア山行は高速バスのさわやか信州号にしたいと思います。
新宿をほぼ定刻に発車したムーンライト信州81号ですが、甲府でいつまでたっても発車せず「なんだ?」と思っていたところ、「先行列車が鹿と衝突して立ち往生してるので甲府駅でしばらく停車します」とのアナウンス。「台風に加え人(鹿)身事故かよ〜」と思いましたが、結局、甲府駅で40分ほど停車し小淵沢の手前の駅でも20分停車してたので、計1時間止まってました。
穂高駅の乗り合いバスの時間が気になりましたがしかたないので、成り行きに任せる事に。結局、穂高駅に着いたのは30分遅れの05:25。電車の遅延に合わせて乗り合いバスの臨時便が待機しており事なきを得ました。穂高駅からは乗り合いバスに1時間弱揺られ中房温泉に。かなりの山道を行くので、車に酔いやすい方は注意して下さい。
=高山病対策。ダイアモックスの服用=
中房温泉に到着し事前に用意しておいた登山カードを提出。いよいよ登山開始です。
しかしながら若干不安な事が。
実は8年前の富士登山の際に高山病になりまして、今回はそれ以来の2500m越え。ソロ山行だったら高山病の症状が少しでも出たら下山しちゃえばいいのですが、グループの場合は迷惑をかけるので、今回は事前に準備をしました。
その準備とは、高山病の治療薬として登山医学会が推奨しているダイアモックスの入手です。本来は緑内障やメニエールに使われる薬ですが、適応外の効能として高山病の予防及び治療に使われるのです。
で今回、かかりつけの先生に事情を話しダイアモックスを処方してもらいました。
ダイアモックスの服用法は様々ですが、僕の場合は、登山開始2時間前に250mg錠の半量125mgを服用。2500mを越えたあたりで若干頭痛が出てきた為、半量と鎮痛剤を服用。また酸素摂取能力が低下する就寝中に高山病の症状が出やすいので、就寝寝前に半量を服用しました。薬の効果か、富士登山の時のようなひどい頭痛と動悸の症状は出ず、みんなに迷惑をかけずにすみました。
ダイアモックスは処方薬なので処方箋なしでは入手できませんし、服用法は医師の指示に従って下さい。また全ての人に効果がある訳ではありません。副作用も当然あります。得に利尿作用が強いので、水分補給はまめに摂らなければいけません。実際に服用後、汗で水分がかなり出ているはずなのに、トイレに行きたくなりました。持病がある場合の服用も注意が必要ですので、必ずかかりつけ医の診察の上で入手して下さい。
=北アルプス三大急登&近づきつつある台風=
いよいよ登山開始です。中房温泉から燕山荘への登山道は北アルプス三大急登として有名で、登山口からいきなり急登が始まります。しかし登山道の整備はきちんとされており、階段などの段差も低めに作られていますので非常に歩きやすく、キツイという印象はありませんでした。
今回は燕岳に行くだけですので終始息が上がらないペースでゆっくり登りました。
登山開始直後は雨は降っておらず、ゆっくりとしたペースながらも順調に歩いていたのですが、富士見ベンチを過ぎたところで急に雨が降り出し、急遽レインウェアとゲイターを着用しましたが、雨と流れる汗で急激に体力を消耗し、第三ベンチから富士見ベンチまで1時間もかかってしまいました。
=名物のスイカ=
なんとか合戦小屋にたどり着き、名物のスイカを食べる事に。1/8カット800円です。
N女史は「こんなに食べられないよ〜少し食べてよ」とほざき、僕とTの皿に勝手にいらない分を置きましたが、「やっぱ食べる〜」と結局完食。『どこのお嬢様だよっ。酒と食事をこよなく愛するあんたが食べられない訳がないだろ』と僕とTは思ったのですが、やはり案の定でした。
=台風の雨の中、燕山荘へ=
合戦小屋でスイカを食べすっかり元気を取り戻し、燕山荘へ向かいます。しかし雨は降り続き、ここでデジカメでの撮影も終了する事に。
あたりが低木になってきたので燕山荘が近づいてきている気配はするのですが、ガスで展望ゼロ。な〜んも見えません。目標が見えないのは辛いものがありますが歩かなきゃ着きません。合戦小屋から1時間弱、やっと燕山荘に到着しました。
燕山荘にチェックインの後、雨が上がったので玄関前のベンチで昼飯。メニューはサッポロ一番塩味っ。やっぱ山では温かい物が食べたくなります。
=コマクサが咲き乱れる燕岳へ=
昼飯を食べた後、いよいよ燕岳へ。
といっても目指す燕岳はガスの中。雨風は小康状態でしたが上だけレインウェアを羽織り、サブバックに救急セットを入れ、空身で頂上へ。通常ですと片道30分程の道のりです。
燕岳は花崗岩の奇岩が有名ですが、ガスに見え隠れする岩群はさながら地獄のよう。しかしそんな中でもハッとする光景はあります。
コマクサの群生です。花崗岩の白砂に雨露に濡れしっとりとしたピンクが映え、気品あふれる姿でした。そこらじゅうに生えているコマクサを堪能しながら巨大な岩をくぐり抜け、いよいよ山頂へ。
悪天候ですからだ〜れもいません。山頂独占です。展望ゼロですが。
おまけに山頂の石の上には、小さな赤ちゃん鳥が。風に堪え必死に石の上で母鳥を待っている様子です。おそらくホシガラスの雛だと思われます。「こんな過酷な世界でも、こんな小さな赤ちゃん鳥も生きてるんだよなぁ」と感動しました。
で頂上で写真を撮ったりしてると若いカップルが登ってきました。するとTが、「写真撮りましょうか?」と。『要は俺が撮ってやるからおまえらも俺らを撮れ』っつう魂胆です。ちょ〜こえ〜。
でお互いにパチリ。俗物3人はカップルのお邪魔なので、退散退散。
=山小屋でケーキ=
下りは30分ほどで燕山荘に到着。濡れたレインウェアや衣類を乾燥室に干し、17時の夕飯まで時間があったので(っつても2時間ちょいです。食い意地の塊な3人)、「お茶しよー」となりましていざ喫茶室へ。
で頼んだのは、迷う事なく「ケーキセット3つで!」
ケーキの種類は、チョコモンブラン、レアチーズケーキ、桃とみかん?(だったかな?)のタルト、ベリーのタルトの4種類。
ベリーのタルトは◎。レアチーズケーキは〇。チョコモンブランは「まあチョコとモンブランだね」という感じ。でもうまかったです〜。
=奇跡の連続!=
喫茶室でお茶をしたあと売店でバッチを見てたところ、何やら玄関の外が明るいのに気づき慌てて外へ。雨があがりうっすらと太陽の光が。
燕山荘下のテント場を撮影し、ふと東の方向の雲を何気なく見た所、小さな丸い虹が。そしてその中心には自分の影がうつっています。そうです。ブロッケン現象です。
「ブロッケンだ!!あれブロッケンだよね!!」と2人に声をかけ大盛り上がり。
他の人は近くにいた男性が気づいたくらいで、後は自分達以外は気付かず。
数秒出ていったん消え、また数秒出て消えました。トータル10秒もなかったかと思います。
さらに奇跡は続きます。
ガスも薄くなってきており、これはっと思い慌ててデジカメのズームレンズを取りに部屋に戻り、ツッカケで爆走して玄関先の広場に戻ってくると、TとN女史が「早く早くっ、雷鳥がいるよ!!」と。
ついに雷鳥との対面です。近づいても動かずじっと座っています。卵か赤ちゃんを抱えているのでしょうか。念願の雷鳥との対面に大感激でした。
まさかこの目でブロッケン現象と雷鳥を目にできるなんて思った事もなかったので大大感激です。デジカメの写真は削除しないようにソッコーでプロテクトかけました。台風のさなか登って来た甲斐がありました。
その後も幸運は重なり、ガスが晴れ念願の燕岳が見れたり、燕岳の後ろに立山とちらっと劔岳が見えたり、眼下に松本の夜景が見えたりで大大満足でした。
=飲み食い三昧開始っ!=
今回の山行の目的のひとつ、「山小屋で生ビールを飲む」。いよいよです。
17時から夕飯開始。メニューはご飯と味噌汁にそうめんもついて、メインはハンバーグ。このハンバーグがうまかったんです。スーパーで売っているお子様向けハンバーグかと思いきや、ちゃんと肉肉してまして、周りの人も口々に「おいしいね〜」と話していました。
Tがビールとわめくので、先程喫茶室でケーキを食べた時にチェックしといたビールセットとチーズの盛り合わせを夕飯後に飲み食いする事に。当然ご飯と味噌汁をおかわりし、デザートの杏仁豆腐をぺろっと食べ終わり喫茶室へ。大勢の宿泊客の中で僕らが一番食い終わるのが早かったです…。
で、ビールですビールっ!燕山荘にはビールサーバーがあるのです!!
で、生中と枝豆のビールセットひとつと、生中2杯、チーズセットでひとり頭¥1000-なり! せこいっ!! (いやかしこい!!)
念願の山小屋での生ビールに感激。18時からの夕食組が来る時間になったので、部屋に退散しました。
しかしまだまだ飲み食いは止まりません。
19時から燕山荘グループ社長のトークタイムが食堂で開催されました。スライド上映と楽しいトーク。おまけにアルペンホルンの演奏などとても楽しいひと時でした。
もちろん酒は欠かせません。今度は白ワインのデキャンターセット¥1500-です。白ワインにチーズセット(んん?さっきも食べたよね…)。
社長の楽しいトークと白ワインを満喫した後はさすがに眠くなり部屋へ。普段は枕が変わると寝れないタイプなのですが、今回は爆睡しました。
しかし高山病対策のダイアモックスを就寝前に飲んだ為、夜中の1時にトイレに行くはめになり、それ以後は目が冴えてしまい一睡もできず。隣ではTとN女史がぐっすり寝てます。「いいよなぁ、単細胞は〜。」でも4時間ぐっすり寝たので元気元気。
=台風のさなかの御来光=
眠れずひとりで悶々としていると、朝4時くらいから段々と明るくなってきたのでは部屋の窓から外を見てみると、東側の空が赤く染まり始めています。「これはまさかっ、御来光が見れるかも!!」と思い、慌てて2人を起こしましたがTは起きず。「くっそ〜、人がせっかく教えてやってるのに〜」と思い、叩いてみるとやっと起き、「早くしろよ。御来光だよ御来光!」と声をかけ慌てて準備し外へ。
東側の空を見ると、赤や紫やオレンジや様々な色が複雑に絡み合い、台風の影響なのか手前の雲は右から左へ、奥の雲は左から右へ流れており、幻想的な光景でした。眼下には安曇野や松本の夜景が見え、夜景と朝焼けのセットという何とも不思議な光景が広がっていました。
強風の吹く中、御来光をしばし待つ事1時間、5時ちょい過ぎについに御来光が。
雲海からまぶしい太陽が出て来ました。寒さを忘れボーっと眺めていると、西側の空には御来光を受けて光る虹が。さらに北側に目をうつすと朝日に赤く染まるモルゲンロートの燕岳が。言葉が出ないですね。ほんとに。ただただ美しいの一言です。御来光が終わると雲が出始め光が消えました。ほんとにご褒美をもらえて気分でした。
=大天井岳へ続く表銀座をプチ縦走=
御来光を眺め、5:45から朝食を食べ出発準備を。「これからどうしよっか」という事。天候がまださほど崩れていなかった為、当初の目的だった大天井岳方面へ続く表銀座の稜線を行ける所まで行って戻ってこようという事に。ただし無理をせず時間+天候ですぐに引き返すという形にしました。
レインウェア上下、ゲイター、ザックカバーを装着し出発。「本来だったら槍が見えるはずなのになぁ」と思いながらも、プチ縦走にワクワク気分。しかし台風がどんどん近づいてきたいるのか、途中から横殴りの雨風に。顔にあたる雨が痛い程でした。蛙岩とすぎ大下りの頭まで行くも、名前の通り急激に下がりそしてまた同じ標高を登る形になるので、時間的には余裕はありましたがここで燕山荘に引き返す事に。引き返す途中でさらに風雨は強くなり、引き返したのは正解でした。
風が吹くとそれだけで体感温度がどんどん下がり、レインウェアの袖口肩口から雨が浸入。燕山荘に戻り下山の準備をしましたが、服は汗と雨でかなり濡れていました。
燕山荘の社長によると、北アルプスは世界でもっとも強風の吹く山岳地帯だそうで、今回はそれを実感しました。
=下山開始=
準備を整え燕山荘を後にし中房温泉を目指し下山。森の中に入ると風は穏やかになりましたが、雨の勢いは増し土砂降りに。何人もの登ってくる登山者に会いましたが、皆さんかなり疲れていらっしゃいました。この豪雨の中、レインウェアを着ての急登は体力を消耗して当然という状況。僕のレインウェアもあまりの雨量に撥水機能がゼロになり透湿性が失われ中は蒸れ蒸れ状態になり、着ても着なくても一緒という感じに。あまりの蒸し暑さに耐えきれず、フードを脱ぎレインハットで下山する事にしました。ひたすら豪雨に耐え中房温泉になんとか下山し、日帰り温泉の脱衣所で着ていた衣類を脱ぐと、しぼれるしぼれる。びしょびしょです。Tシャツは当然ながら、パンツ、サポートタイツ、全部濡れ濡れです。やはり万能のレインウェアというのはなかなか難しいですね。
=もうひとつの今回の山行の目的。Vivaビール! Viva馬刺し!! Viva山賊焼!!!=
温泉でやっと一息入れ、慌ただしく準備をして14:20発の乗合バスに乗り込み穂高駅へ。平地に出るとなんと晴れていました…。燕岳方面を振り返ると濃いガスで全く見えません。やはり山の天候は下界とは違いますね。
穂高駅に着きましたが、松本行きの普通列車まで1時間弱ほど時間があったので、駅前の歩道脇にザックを並べ、濡れたショルダーベルトやヒップベルトを乾かすことに。まるで亀の甲羅干しのような状態。ついでに荷物を整理。濡れたタオルや衣類を絞りました。水に濡れたウェアのせいか、行きは水2リットルを含め12kgだったザックの重さは、水を抜いたにも関わらず明らかに重くなっていたのです。(帰宅後に測ったところ13kgありました。)
しばし亀の甲羅干しをした後、列車に。30分ほど揺られ松本駅に着きました。わが故郷です。
で今回の山行の目的のひとつの正体を明かしましょう。居酒屋'萬来'さんです。
松本駅近くにある萬来は、北アルプス帰りの山ヤが集まる居酒屋で有名で、僕もTも以前からスキー帰りに訪れていたのですが、今回は念願かない山帰りの訪問です。
松本名物の馬刺しと山賊焼きがうまい店です。
とりあえず萬来が開いているか確認しようと思い、店先へ。
開いていました。まだ16時台だというのに。「フッフッフッ、ハッハッハッ」とうれしさに思わず高笑いしたい心境でしたが、19:40のバスの時間までまだかなり時間があったので、ここは我慢。本町通りにある石井スポーツ松本店へ登山用品を見に行く事に。というのも今回の山行。3人とも30リッター前後のザックで行ったのですが、元々荷物を減らすのが得意じゃない為、パンパン状態に。おまけに帰りは水を含んだウェアで膨張し、30リッターではたとえ1泊2日であっても山小屋泊は無理という結論に。まして今後2泊3日とかする可能性もあり、ザックを新たに購入するいわば下調べでした。
店内でやれ「これは致命的にカッコ悪い」だ、「これはザックが重い」だとペチャクチャ話す明らかに今は買う気のない登山帰りの小汚い3人に、店員さんも話しかけるの躊躇していました。すいません石井スポーツさん。一応、メンバーカードを持っていますし、新宿や神田で買ってるんんで許して下さい…。
そんな馬鹿をやっているといい頃合いになり、一路'萬来'さんへ。いよいよです。
店内奥の畳敷きの入口にザックを並べて置き、腰をおろし注文。
「とりあえず生中3杯っ!に馬刺しの三種盛り合わせをたてがみ以外で。あとは山賊焼きに、タコの唐揚げ、味噌きゅうりにトマトのスライス、えっとあとカニ豆腐も下さい。あとは、昭和時代サラダもお願いします。とりあえず以上で。いかんいかん、ご飯も追加で!!」と一気に注文。
でしばし待つと、山菜のお通し(¥105-とちょー良心的)と生中が。で乾杯。
「くぅ〜うますぎる〜」
その後はぞくぞくと料理が出て来ました。
まずは馬刺し。長野県の中南信地方の名物です。今回は'もも'と'霜降り'と'ヒレ'の三種類を頼みました。とにかくこの萬来さんの馬刺しはうまいんです。肉に甘みがあるんです。普段、東京で半分凍った馬刺ししか食べた事のないN女史は、「やっばい。おいしい〜。これは新たにはまってしまいそうな味っ〜」と大絶賛。
信州味噌で食べる味噌きゅうりも当然うまいですし、カニ豆腐も(あと、あん肝豆腐も)非常にうまいです。
で山賊焼きの登場。写真コーナーでも説明しましたが、松本地方のB級グルメ筆頭です。これはうまいんです。見た目は油っこそうですが全然そんな事ありません。今まで何人もの東京の友人に食べさせましたが、全員大絶賛です。
松本名物といえば皆さん信州蕎麦を思われるかもしれませんが、確かに北アルプスの湧水の豊富な松本の信州蕎麦(蕎麦は水が命です)はおいしいですけど、馬刺しと山賊焼き、これは絶対はずせません。是非是非ためして下さいませ。
その後も注文は続き、生中追加4杯、ハーフ&ハーフ1杯、ぬる燗1合、冷1合、本日のオススメの馬のあばら肉の馬刺し、馬肉のネギ間焼きと食うわ食うわの3人組。
隣の席では3人組の男性が、どうやら山の話をしています。「ツバクロに今度登ろうよ」などと話している様子。
会話に加わろうかとも思いましたがバスの時間が来たので会計を。一人頭\4400-。
安いです。非常に安いです。あのボリュームの馬刺しを東京で食べたら、1皿でとんでもない額になります。
会計を済ませ、ザックをよっこらしょと背負い店を出ようとすると、入口近くの椅子席のおっちゃんが、「どこに行ってきたの?」と。『ツバクロです』と答えると、「ツバクロだってよ。」と山談義がどうやら始まった様子。やはり山好きが集まっているようです。
いやぁ、3人とも大満足の萬来さんでした。また絶対来ます〜。
=一路、新宿へ。そしてまたもや…=
萬来を出て松本バスターミナルの高速バス乗り場へ。ザックを下部のトランクルームに入れ貴重品だけ持って車内へ。19:40発の便でしたが満員でした。
バスは定刻通りに発車し松本の市街地から松本ICへ向かいましたが、発車して5分もたたないうちに爆睡してました。気付いたのは山梨に入って双葉SAの手前でした。
普段、帰省には便利な高速バスを使っていますが、こんなに爆睡したのは初めてです。やはり相当疲れていたみたいですが、これほど心地よい疲れもなかなかないですね。
お盆前の上り線は渋滞もなくスムーズ。定刻通りに新宿西口に到着しました。
西口のバス乗り場には多くの山ヤ達が。台風一過でいい天気になる事をひそかに願いつつ新宿駅へ。
新宿駅からはそれぞれ別路線のためここで解散。僕は京王線に乗り込み帰宅。
最寄駅に着きまずした事は…、スーパーでビールと焼きそばを買いました!。
だってですね、東京は蒸し暑くてですね、すでに汗だくなんですよ、汗だく。水分補給は大事ですから。
スーパーでビールと焼きそばを買ったと2人にメールしたところ、N女史から「やっぱり〜?蒸し暑さにシャワーあんどビールだな〜と思ってたとこ。い〜よね〜今日は。か〜んぱ〜い」と返信が。まさしく類は友を呼ぶ…。シャワーを浴び、ビールを片手に荷物の整理。夜は更けていくのでした。。。
=まとめ=
なんだか山行記録というより、飲み食い記録となってしまった今回。あいにくとしかいいようがない天候でしたが、でも楽しかったです!!
2人も同様にすごく楽しかったようですし、行って良かったです。
ので、今度9月末にまた北アにいく事しました。また雨かぁ?皆様、僕らが山に行く日は雨ですから気をつけて下さいね。
で、来年の夏は今回のリベンジ+槍まで行こうかと。行けるかなぁ。各自、体力増強を計る事になりました。
見ず知らずの人たちが互いに気遣って、道をゆずって、普段の生活では忘れてしまっている事を思い出させてくれる山。心の底から楽しいと思えます。
これからもドンドン登るぞ〜
雨に降られはしたものの楽しい山行で良かったですね!
しかも希少なブロッケンに雷鳥。良かったですね。
ちなみに私はブロッケン、雷鳥にまだ出会った事がありません。
是非、今回は雷鳥だけでも見れればと思ってます
今回記録にあった『萬来』行きたいなぁ
でも今回は帰りのバスが昼なのです。
次回『萬来』楽しみ!
楽しい山記録ありがとうです。
でわまた。
straycatsさん、こんにちわ。
相変わらずスムーズに行かない山行をしております。
いよいよ明日ご出発ですね。燕岳〜大天井〜槍でしたっけ。
うらやましい〜。
今回、ぜひ槍を拝みたがったのですが、まったく見えず。唯一の心残りでした。
存分に槍を楽しんできて下さい。
『萬来』
あ、ちなみに僕は17日に陣馬山〜高尾山にまた行ってきます。
ので、17日の天候にはご注意を!
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