雄山から内蔵助谷、タンボ平を登り返す - 冬と秋をつなぐ周回ルート -
- GPS
- 15:13
- 距離
- 27.1km
- 登り
- 3,056m
- 下り
- 3,055m
コースタイム
- 山行
- 7:50
- 休憩
- 0:51
- 合計
- 8:41
天候 | 2日とも晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
室堂より上に上がるにはアイゼン必携(結果的に使わなかったが)。室堂-一の越間では踏み固められた雪面が滑り易い。雄山から真砂岳コルまでは積雪10cm位。 内蔵助カールは完全雪上、その下は雪少なくなり標高2000mから下は完全夏道。内蔵助平までは急坂多く固定ロープ随所。内蔵助平から内蔵助谷出合までも急斜面、崩壊地の通過あり。 黒部ダムから黒部平、タンボ平、東一の越、一の越までは特に問題なし。 |
写真
感想
10月の内蔵助平は一昨年行ってビバークになったほろ苦い思い出の場所だが、紅葉は素晴らしかったのでまた行きたくなった。前回より10日ほど遅く、立山には初冠雪もあって3000mは冬の入口、下の方でまだ紅葉が見られると期待して出かけた。
10月17日 室堂で朝8時、周辺も立山もうっすらの雪化粧、一ノ越のたわみにはその向こうから雲が越えて来て消えて行く。一ノ越までは雪が踏み固められて滑り易くなっており、アイゼンで歩く人が多い。一ノ越から雄山までは雪は少なくアイゼン不要。雄山から大汝、真砂岳までは人が減り、雪が増えるが固まっていないので却って歩き易い。
富士の折立を下りて内蔵助カールに入るには、夏道は一度真砂岳を越え、内蔵助小屋を通って回り道しているが、カールの雪の積もり方を見ると真っ直ぐ下りられると判断し、真砂のコルの少し手前から突入、若干滑り易く緊張するところもあるが、今シーズン初めて夏道で無い所の新雪歩きににんまり、ショートカットも出来た。
カール底で夏道に合流したが、雪上に足跡はない。その後黒部ダム近くまで誰にも合わないことになる。標高を下げれば雪は減り、2000mから下の急傾斜区間には全くなくなる。随所にロープがかけられた急で細い、踏み跡程度の道。落葉で踏み跡が見えず、迷い易い所もある。
標高1700mの内蔵助平辺りでは紅葉の最盛期は過ぎているが、名残としてそれなりに見られるようになる。その下の内蔵助谷は黒部川との出会いまでが見ごろになっている。この区間も要所でロープのかかる急坂地帯なので紅葉に見とれない様に注意が要る。崩壊箇所の横切りが数カ所あり、一昨年はロープに頼らないといけない足下不安定のところがあったが、今回は解消されていた。その代り高巻きが増えたように思う。
黒部川沿いの出合まで下りて来ると難路は終了し、一安心。格段に歩き易くなって黒部ダム真下の橋まで小一時間、ここからダムの高さを一登り、トロリーバスの駅構内を通ってダム上に抜け、雑踏の観光地に舞い戻った。黒部ケーブルカーの駅を抜け、水平な黒部湖畔の遊歩道を歩いてロッジくろよんに到達。テント場本日は僕も含めて3グループ、4張。
10月18日 昨日より短い行程なので時間的には余裕があり、朝はすっかり明るくなってから出発した。ロッジくろよんの小屋の脇から黒部平方面の登り道に入り、ブナの森の山道を行く。小一時間で黒部平の駅の真下の分岐点、この先タンボ平の中の道はしばらく笹とカンバの多い道、3ヵ所ほど沢のガレ場横断があり、標高2100mを越えると樹木がなくなって東一ノ越が間近に見えるが、そこからなかなか近づかない。最上部はつづら折れになって割と突然に東一ノ越に達する。それまでのタンボ平、雄山東面、後立山の眺めに加えて龍王岳、鬼岳、獅子岳が見えてくる展望の場所だ。
東一ノ越を出て割と直ぐに支尾根を回り込むと一ノ越山荘が見えて来て、後はほぼ一直線の道、ここで漸く下る人とすれ違うようになる。雪は所々にあるが殆ど問題にならない。一ノ越は昨日のルートとの接点、賑わいの中でしばし休憩。皆さんここから雄山を目指すが、僕は浄土山の方に行く。ここも雪を踏む割合が多くなり、アイゼン着けた方が楽かなとも思うが、ツボ足で乗り切ってしまった。
浄土山南峰まで、この日は基本的にあくせくせずに来たが、登りはそれなりには頑張って歩いていた。まだ正午前なので余裕が有り過ぎ、室堂への下りは一層のんびり、のんびりと眺めを楽しみつつ下りた。
コメント
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いよいよ雪山って感じですね。
自分はBCスキーがダメなので、今シーズンもnishidenさんの冬山レコ楽しませていただきますが、機会があればまたsanchanとでもスノーシューでご一緒させてください♪
11月21-23日の三連休には浄土山小屋に上がります。スノーシューでもOK、ストーブのある小屋で僕なんか夏シュラフで寝ます。三連休でない人も大丈夫、ご予定いかがですか?
BC魂が揺さぶられるレコでした。
11月中旬まで待ちきれなかったらここだけでも滑りに行きませんか?(笑)
それにしても相変わらずNishidenさんらしいワイルドなレコですね。
今なら内蔵助のカールで滑れる標高差はせいぜい150m、これじゃもったいないですよ。やはり春に、内蔵助平までの1000mオーバーをやりましょう。
真砂のコルから内蔵助平までの下りを、今回歩いて3時間近くかかりましたが、スキーの時は30分かかりませんでした。改めてスキーは凄いな、と。
まるで山スキールートの下見のようなトレッキング
見てるだけで滑りたくなります。
雪と紅葉、この混在したのが見れるのはこの季節ならではですね。
ひっそりとした晩秋の山での泊りはお酒も進むでしょうねぇ〜
雪と紅葉の雪は新雪も残雪もあり、ですからね。テン泊は標高高くないので寒くもなく快適でした。テン場は盛り上げ整地され、人工漬物石が持ちやすく紐かけやすくて大変便利でした。
小屋のビールも稜線よりは安めでしたよ。
ニシデンさん、ごぶさたです。
おもしろいコース取りですね。
内蔵助平はいつも、ハシゴ段乗越から眺めて、
この原生林の紅葉はすごいだろーな!
と想像しておりました。
盛りを過ぎているとはいえ、いいですね。
ところで、以前、所属する山岳会の新人で
内蔵助平を『ないぞうすけべえ』って読んだヤツがいました。
クマ
「ないぞうすけべえ」はねぇ、大分前の山と渓谷で、新人記者がこう読んだみたいな設定でそう書いてありました。だから僕も以前から、「ないぞうすけべえでも行こうか」って言ってます。
このルートは道が不明瞭と聞いていましたがさすがですね。僕だったらルートロスしちまいそうです。
先月内蔵助カールを横目で見てここも滑りたい欲求に駆られました。
11月21〜23日、予定していいですか?
11月の連休、もちOKですよ。その時は内蔵助カールは行かないと思いますが。
春には内蔵助平まで滑ると最高ですが、40度の壁を滑る技量が要るのと、平から黒部ダムに下りるにしろ、登り返すにしろとてもハードです。
ありがとうございます。11月下旬は立山を予定していたのでラッキー
内蔵助カールは滑るにしても登り返せるとこまでにしておきます。1000mも登り返せません
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