今夏2度目の甲斐駒ヶ岳黒戸尾根
- GPS
- 31:20
- 距離
- 17.0km
- 登り
- 2,492m
- 下り
- 2,496m
コースタイム
07:40 尾白川渓谷駐車場⇒ 08:00 黒戸尾根登山道⇒ 10:00 笹ノ平⇒ 11:00 昼食 11:30⇒ 12:15 刃渡り⇒ 12:40 刀利天狗⇒ 13:30 五合目小屋跡⇒ 15:00 七丈小屋(宿泊)
22日
03:45 七丈小屋⇒ 04:30 八合目御来迎場⇒06:10 甲斐駒ヶ岳山頂 06:45⇒ 07:45 八合目御来迎場⇒ 08:20 七丈小屋 08:50⇒ 09:40 五合目小屋跡⇒ 刀利天狗⇒ 11:15 昼食 11:50⇒ 12:50 笹ノ平⇒ 15:00 尾白川渓谷駐車場到着
天候 | 21日 晴れ 22日 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2010年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
参加者6名で自家用車二台に分乗して、予定時間どおりに出発しました。北杜市地内の国道20号線を諏訪方面に向かい、白州中学校東交差点を西方向に入って尾白川渓谷駐車場に車を置きました。約80台ほど置ける駐車場は、半分ほどが空いていてスムーズに駐車することができました。各自でウォーミングアップをして、駐車場をそろって出発しました。 竹宇駒ヶ岳神社で登山の安全を祈願してから、尾白川に架かる吊り橋を渡り黒戸尾根登山道に向かいました。急斜面の樹林帯の中を、ジグザグに登って尾根道に出ました。やがて深く掘れた昔の修験者が登っていたと思われる古い登山道を登って行きました。出発して2時間ほど登った地点で、パーティーの男性ひとりが体調不良になりました。彼に問うと「一人でも今から下山したい」と言うことで皆で見送りました。 笹ノ平を過ぎた八丁登り途中の登山の道脇で、昼食を採りました。昼食後しばらく登ると約5坪ほどの平らな所に到着しました。ここは前屏風ノ頭のようでしたが標示がなく、地図と高度計を照らしてみると間違いなさそうでした。岩稜でヤセ尾根の刃渡りは鎖が張ってあり、緊張せずにも容易に通過できました。刀利天狗手前から、急勾配のハシゴの階段やクサリ場がありました。黒戸山を巻いて五合目小屋跡に到着し、休息をとりながらの休憩をとりました。ここから先は、急勾配のハシゴの階段やクサリ場が連続していて、気合いを入れ1時間30分ほど登ると今日の宿泊予定地である七丈小屋に着きました。 全員シェラフを持って来ていたので、素泊まりの宿泊料金は一人3500円でした。事前の情報によると今季はまだ荷揚げが間に合わず、食事付きの宿泊はできないとの事でした。 七丈小屋から50mほど離れた第二小屋に案内され、小屋の入り口付近に寝るように指示されました。寝具付きの宿泊者は小屋の奥に寝るようになっていました。第二小屋の宿泊者は10人ほどと空いていて、私たちは夕食を小屋の外で採りました。 翌日22日は早朝4時少し前に小屋を出発して、暗い樹林帯の中を登り御来迎場に着きました。日の出も間近になり空は明るみはじめ、ヘッドライトの明かりは消して登山道を登ることができました。登山道はハイマツ帯に入って急勾配の岩場を登り、一等三角点がある標高2967mの甲斐駒ヶ岳山頂に全員無事に着きました。 山頂には威力不動尊がまつられた祠があり、富士山から南アルプス、中央アルプス、北アルプス、八ヶ岳を見渡せる360°の大展望を楽しむことができました。 山頂からの下りは、全員に慎重に下がるように注意を促しました。七丈小屋に下がり、長めの休憩をとり水を補給しました。急勾配のクサリ場やハシゴの階段が続く五合目小屋跡までは滑落しないように慎重のうえにも慎重に下がり、前屏風の頭で昼食を採りました。このころから女性のひとりが脚を痛めてしまい、いたわりながらゆっくりと下がりました。 下山の予定時間を一時間ほどオーバーしましたが無事に尾白川渓谷駐車場に到着しました。 |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
感想
甲斐駒ヶ岳への山行計画は、所属している山の愛好会での定例山行でした。会員の登りたい山のアンケートではかなりの人気があり今季実施する事になりました。登山ルートは北沢峠から甲斐駒ヶ岳へピストンして、長衛荘に宿泊して翌日に千丈ヶ岳をピストンする予定で計画しました。実施日が近ずいても参加者が少なく中止も考えていました。少人数の7名しか最終的に集まりませんでした。駄目なときは上手くいかないもので、宿泊予定の長衛荘に予約の電話をいれると、小屋はいっぱいで泊まれないと断られてしまいました。少ない山歴ですが初めての出来事でした。大失敗です。数ヶ月前にあてずぽうに人数を告げて宿泊予約をとるべきでした。お盆休みの混み合う時季を過ぎるので、宿泊者は少なくなり余り混雑せず宿泊できると考えていました。
急遽ルートを変更して黒戸尾根からの登頂を計画し北杜市観光課に連絡をとり七丈小屋の情報を教えてもらいました。七丈小屋は予約無しですが、泊まれない事はないと言われました。参加者に打診して、全員から同意を得たので黒戸尾根からの登山を実施する事にしました。私は他の目的で今季黒戸尾根を登り甲斐駒ヶ岳登頂をしました。その経験から参加者に危険箇所や長い登りが続き体力が必要と伝えたところ、一名が家族の同意がえられずに参加を断念しました。
当日は会員4名ゲスト2名の参加者で出発しました。登山を開始して二時間を過ぎた時点で、男性ひとりが体の不調を訴えて、「今ならひとりでも戻れる」と速やかに下山しました。標高が低い地点からの登山は気温が高い中を登るので、水分補給や体調管理が行き届いていないと大変体に負担がかかります。本人には残念な結果になりましたが、早い自己判断をしてもらい大事にもならずおたがいに助かりました。
急勾配のハシゴやクサリ場の登りは余り心配しませんでした。山慣れしている登山者なら、三点支持の基本が出来ていれば登りは大丈夫と思っていました。七丈小屋は意外と空いていました。長衛荘では宿泊を断られたので、七丈小屋も混雑していると思い心配していました。水場に冷やしてあったビール(ロング缶700円)で乾杯、ペットボトルに詰めていった焼酎もいつの間にか飲み干してしまいました。今日の疲れも忘れて、夕方まで飲みながら話し込んだ楽しいひとときは短く感じました。小屋の中は石油ストーブが焚かれて、シェラフカバーだけでも暑いくらいでした。予測通り翌日22日は天気がよく満天の星空を見ながら小屋を出発しました。
街の灯りも見え、私自身三度目の挑戦で初めて天気に恵まれて、甲斐駒ヶ岳山頂へ心がはやりました。山頂直下で日の出を迎え、甲斐駒ヶ岳の岩稜が朝日を浴びて鳥肌がたつほど美しく見えました。山頂から見える展望も初めての体験でした。以前に登頂したアルプスの山々を見ると思い出がよみがえり、短期間でよく登れたと自分を誉めてやりたいです。参加者も黒戸尾根からの登頂は、初めてと思います。加えて山頂からの大展望を満喫して満足したと思います。
山頂からは麓の尾白川渓谷駐車場までの標高差約2200mを一気に下がります。ゲストで参加した女性ひとりの、岩場の下がりが気になりました。ひやひやしましたが会員の女性がホローしてくれたので、なんとか下がる事が出来ました。七丈小屋まででまず一段落、五合目小屋跡までは気を抜けませんでした。危険箇所を無事に通過した安堵感からか、先頭を行く私の脚も軽やかになったのか後続との間が開くようになってしまいました。何度か立ち止まって調整しましたが、少し下る速度が速すぎたようでゲストの女性が脚の痛みを訴えて、脚を引きずり始めたのでペースをさらに落としゆっくりと下がりました。私も標高差2200mを一気に下がるのは初めての体験でした。私自身も弱い方の左脚が痛み始め、厳しい下りに脚をかばいながらの下山になりました。
竹宇駒ヶ岳神社に着いた時は、ほっとしました。
五合目小屋跡で皆さんで休憩されていた方ですね。
ちょうどご出発される頃に通過しました。
こちらは単独でした。
ainu
ainuさん
コメントをありがとうございます。
コースタイムを照合してみると、五合目小屋跡で休憩していたのは我々のパーティーではないようです。
でも、同じ日に黒戸尾根をピストンをしているわけですから何処かでお遭いしているかもしれません。
プロフィールでは現住所が静岡県東部となっていますね。
私も静岡県東部の在住です。
山行中にお会いすることがあるかもしれません。
これを機によろしくお願いします。
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