厳冬期・中南部日高『神威岳西尾根~神威岳~ニシュオマナイ岳~中ノ岳~中ノ岳西尾根』
- GPS
- 46:05
- 距離
- 58.2km
- 登り
- 2,941m
- 下り
- 2,936m
コースタイム
- 山行
- 0:43
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:43
- 山行
- 11:40
- 休憩
- 1:54
- 合計
- 13:34
- 山行
- 8:43
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 9:18
- 山行
- 10:32
- 休憩
- 0:17
- 合計
- 10:49
- 山行
- 5:20
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 5:21
- 山行
- 4:51
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:51
天候 | ※1日目(1月1日/2日)晴れ 中風 -17°/-6° ※2日目(1月3日) 晴れ 弱風 -18℃/-7° ※3日目(1月4日) 晴れ 時々曇り ガス 弱風時折り強風 -17°/9° ※4日目(1月5日) 晴れ 中風後強風 -19°/-9° ※5日目(1月6日)曇り後雪 中風 -9°/-2° |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
2台ほどの駐車スペースしかない。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
※ 元浦川林道はスキーで入山しようとしたがシューで十分に対応できる積雪具合。 数ヶ所林道が崖崩れで崩壊していた。 あれじゃ今年の開通は危うい ※神威岳西尾根~中ノ岳西尾根下降までは終始鬼ラッセル。 ※今回の核心と思われる中ノ岳JP手前のヤセ尾根岩稜帯はアイゼン&ピッケル装備。 岩稜への登りは岩場が雪で隠れてるので草地にピッケル打ち込みアイゼンを効かせ慎重に登った。 ヤセ尾根はまだ完全に雪庇はできていないが、2月→3月となると雪庇に注意しながら進む必要がある。 |
写真
感想
今年は年始に長く休みがとれたので、去年も計画してたが行けずに終わった中南部日高へ行って来た。
当初は『神威岳西尾根→ 神威岳→ニシュオマナイ岳→中ノ岳→ペテガリ岳→ペテガリ岳西尾根下降』という予備日含め7日間の山行計画だったが予想以上のラッセルに思った以上に進めず3日目にスマホの電波を拾い予報を確認したところ入山前の予報と変わっており5日目夜から天候が崩れ6日目は停滞の可能性もあり、そう考えると今のペース残りの日数も考えると足りなくなるのでペテガリ岳までの縦走は諦め、中ノ岳西尾根から山荘へ下降する計画に変更とした。
※1日目(1月1日.2日)・(元浦川林道第一ゲート→ 神威山荘→ 神威岳西尾根→Co1258・C1)
元浦川林道第一ゲート前の駐車スペースに車を止め出発です。元浦川林道は鹿さんのトレースのおかげでシューでサクサク進む。その甲斐あって予定より早く山荘に着いたので暖をとり少し仮眠した。1時間くらいは仮眠でき準備して少し夏道を進み2回の転石渡渉を終え神威岳西尾根に取付いた。尾根末端から648mまでは藪漕ぎ膝下ラッセル。太い笹藪にワカンが引っ掛かり無理くり足抜いたらワカンのベルト切れ壊れた。おまけにリングも無くすと言う幸先悪いスタート。山荘にデポしてたシュー取りに行くか迷ったけど、ここから取りに戻るのがめんどかったのでそのまま進んだ。648に乗ってからは薮は雪下に隠れてるが、締まりない雪で股下ラッセルに少々苦戦。Co900辺りから雪深くなり腰腿ラッセルに頻繁にバリズボとまったくペース上がらず時間だけが過ぎていく。なんとか1475mの岩峰辺りまで上げたかったが疲れ果てCo1258にてC1とした。
夜に壊れたワカンを50cmスリングと予備の細挽きを使いなんとか応急処置できた。
※2日目(1月3日)(Co1258 C1→1475m→ 神威岳→ 神威岳中間尾根頭→Co1300コル・C2)
今日もラッセルに苦戦しそうなので、5:00時出発したかったが、昨日の疲れで起き上がれず寝坊。早々に準備済ませヘッデン付けスタートしたが案の定ラッセルスタートと今日もカロリー消費の多い1日になりそうな予感しかしなかった。
1475mの岩峰は右側をトラバース気味に進みそのまま神威岳山頂までひたすらラッセルだった。ほんと心折れそうになったけど、サイコーの青空に背中を押され神威岳山頂踏む事ができた。
しばしの間積雪期の日高の絶景に酔いしれた。神威岳から出発し北面の方はいくらか雪しまってるかなと思ってたけど、まったく変わらず相変わらずバリズボラッセルに右膝なんか痛くなってきた。特に神威岳からコルまでの下降はかなりのもので雪の中を泳いでいる様な感覚だった。できればニシュオマナイ岳、もしくは神威中間尾根頭あたりでC2にしたかったので、ペースは遅いが右膝の痛みを堪え突き進むのみ。
1244mから見た神威岳北面のリッジがいい感じで格好よかった。
神威中間尾根頭手前の登りでトドメの深雪ラッセルをくらい体力切れの為Co1300mコルでC2とした。
今日もとても疲れた1日だった。
※3日目(1月4日)(Co1300mコル C2→ニシュオマナイ岳→1219m→1372m→中ノ岳JP→中ノ岳→トプオロシリ岳・C3)
今日は昨日より早くに出発できニシュオマナイ岳直下の登りを朝イチからラッセルスタートで登る。なんとか肩に上がってからのピークまで残り数十メータが吹き溜まりの影響なのかバカみたいに沈みまくり心折れそうだったが、ピークからちょうど東の空が赤く染まり始めとても綺麗で束の間の癒しのような景色だった。
ピークから最低コルまでの下降はめちゃブッシュが邪魔だった。
そのせいでザックに外付けしてたポールの輪っこどっかで落とした。
1219m~1372mまでの区間は日高らしいヤセ尾根に岩稜帯となかなか面白かったが、ヤセ尾根区間は初見パートで歩いた事がなかったので足元を確認しながら進んでたが、西風が強く2回ほどよろめき少し危なかった。
岩峰は草地にピッケル打ち込み足場の岩の雪を払いのけながら慎重に登った。
中ノ岳JP直下は西風の影響をもろに受けるのか、雪面がクラストしておりガッチガチでラッセルなしにサクサク進んで快適だったが油断してるとたまにズボる。
中ノ岳JPにザックデポして空身で中ノ岳ピークへ。体が軽くすんなりピーク到着しペテガリ南面の絶景を楽しみにしてたが、ガスに強風とすぐさま戻った。
JPに戻ると一気にガスが晴れそこから見えたペテガリ南面がとても格好よかった。
今回行けずに終わったご褒美だろうか。
『会いたかったらまた来いと言われてる気分だった』
厳冬期のペテガリ岳への憧れ
また来年に持ち越しとなった。休みがとれるかわからないけど.....
そしてまだ時間があったので明日の為にできるだけ進んでおきたかったのでトプオロシリ岳をC3の目標にし出発。
踏み抜きこそあるがこちらはいくらか雪がしまってる区間があり助かった。
小さなポコをいくつか越えトプオロシリ岳までの間に数ヶ所良い幕営地あったが結局トプオロシリまで歩ききりC3とした。
今日もラッセル疲れ果てた1日だった
※4日目(1月4日)(トプオロシリ岳 C3→1125m→ 神威山荘・C4)
前夜に少し降雪があったみたいで外に出るとテントに少しばかり雪が積もっていた。
今日は早く山荘に着きゆっくり休みたかったのと明け方から風強く次第に強くなっていく予報だったので、それまでにある程度下降しておきたく4:10出発とした。
トプオロシリ岳ピークから下降するだけだったが、こちらの尾根もやたら締まりない雪で腰ラッセルとバリズボ多発だった。
1125mピークから振り返るとトプオロシリ岳(1445峰)が素敵だった。
実はずっと名も無きピーク1445峰だとばかり思ってましたが、ちゃんとトプオロシリ岳と言う山名があるのを今回初めて知りました。
Co900辺りからは積雪が一気に減り膝下となりここからは快適に下降できCo700辺りは台風被害の倒木地帯となっていた。
Co450あたりの一部雪がない斜面がガチガチに固まっていてアイゼンとピッケル打ち込みながらバックステップで下降し案外ヒヤヒヤした。
ニシュオマナイ川の渡渉は行きと同じ箇所を渡り山荘に着きこの日はゆっくり身体を休めた。
※5日目(1月6日) (神威山荘 C4→元浦川林道第一ゲート)
今日はゆっくり明け方山荘を出発しようと思ってたが昨日お昼からゆっくり休めリフレッシュできたおかげで、夜中にスッキリ目覚めたので朝早くに山荘を出る事にし、また長~い林道帰ります。車を駐車してある第一ゲートまで約17キロ弱
冬の日高はアプローチが長い山域がいくつかありここもそのひとつです。
それでも長いアプローチがあっても積雪期に来る価値のある山が待っているのでやめられません。
雪チラつく林道歩きでしたが次の山の事など考えながら黙々と歩き続けよーやと車まで戻って来れ、楽しかった山連休も終わりました。
〆・今回の縦走を終え中南部日高は1月上旬のこの時期は北日高と比べまだ下層の雪が出来上がっておらず強烈な鬼ラッセルとなる事がわかった。年にもよると思うが
厳冬期にこちらを歩くとなると1月下旬~2月上旬あたりが締まり雪となり心合いなのか。
それでも今年は去年から比べると積雪は多めの様に感じた。
ラッセル三昧で大変くたびれたけど終始日高の絶景を楽しみながらの縦走だった。
1番目指していたペテガリ岳踏めずに終わったが山中4日間ともとても素晴らしい天候を与えてくれた山の神様にほんと感謝。
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