鷹ノ巣山(稲村岩、鷹ノ巣山、榧ノ木尾根、倉戸山)彩秋の3K登山
- GPS
- 08:12
- 距離
- 13.2km
- 登り
- 1,356m
- 下り
- 1,432m
コースタイム
10:55→11:25鷹ノ巣山山頂11:55→13:20榧ノ木山→13:28倉戸山13:35→14:25熱海バス停→14:40大麦代展望台
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り 15:13大麦戸バス停→15:30 15:46奥多摩駅発青梅行き |
コース状況/ 危険箇所等 |
・登りの稲村岩尾根コースは道標があり、迷うことはありません。 ・稲村岩は、植物にも自分にも注意深くして上れば大丈夫です。こわがりではない人にはなんともないらしいです。 ・下り、倉戸山の道標を頼りに進み、水根沢林道との数箇所の分岐もありますが道標に従えば大丈夫ですが、榧ノ木尾根道、倉戸山、温泉神社までテープ、目印が非常に少ないです。尾根道なら迷うことはないと思ったらとんでもなかったです。 ・落ち葉が積もり、トレースわかり辛いです。滑りやすく、ゴロ石も隠れています。 ・倉戸山からは急坂になり、さらに滑りやすいです。 ・トイレは東日原バス停、下りた熱海から青梅街道を歩いて大麦代の駐車場にあるのみです。熱海の集落を下りたときに→熱海バス停、←奥多摩湖バス停と別れましたが、左側に行ったほうがこのトイレには近かったかもしれません。 |
写真
感想
せっかく行っても眺望が得られなくてはガックリだから夏は見送って、本日鷹ノ巣山行きを決めました。
台風のさなか、一日だけご褒美のように晴れてくれました。
終点までの乗客はわたし達の他に二名。
トイレも寄らず、大きなザックで下車するなり進行方向へ向かわれました。
東日原バス停から集落を歩き始めると目の前にそそり立つ稲村岩。
「大きいね〜、あんな上まで上れるのかなあ〜?」不安と期待でいっぱいのわたし。
「巻くだけで、あのてっぺんには上れないでしょ。」とにかく鷹ノ巣山を目指す鼻息も荒い同行者。
「えっ、あの上までは行かないの?」
とかなんとか言ってて結論出ぬうちに中日原バス停を通り、そのすぐ先左側に
鷹ノ巣山登山道入り口の指標を見つけて下りる。
ドロップを、もちょっとふっくらさせたような月が西の空に白くぽっかりと浮かんでいる。
早起きは、苦手。
だけどもっと早い時間から登ってみたい。
誰も見ていない、誰もまだ通っていない空気を感じたい。
巳ノ戸橋を渡り、沢に沿って上り始める。
やけにばかでかい岩が話し声を反響する。
清々しい朝の沢を離れて、ジグザグの急登が始まる。
約1時間だから、なんてことない、と言い聞かせて林の中を進むと稲村岩の鞍部、稲村岩と鷹ノ巣山への分岐に辿り着く。
←稲村岩
と道標にあるが、岩ばっかゴツゴツしていて、どやって上るの??
行くとか行かないとか言ってたのに行ってみよう、という事になったのだが鎖もロープも無くて、本当にコレって行っていいトコなのかもわからず、とにかくストックはしまって、手で掴めるところは掴んで、頑丈そうな木の根や枝は足場にして、いや恐いのなんのって、強風でも吹いたらわたしゃ飛ばされるよ、だけれどこんな岩場にミヤマツツジの小さな緑色の葉がつやつやと光っている。なるべくからだが葉に触れないように行きたいのだが、何しろ狭くってバシバシ当たっちゃってゴメンナサイ!
下から上を見上げると身のこなしの軽い同行者が、陶然としている。
思いもよらなかった景色があったのだ。
泣かされた本仁田山、川苔山が目の前に、いる。
錦の模様の着物を着せてもらってなんて艶やかなのでしょう。
雲ひとつない青空を背にして、惚れぼれしちゃいます。
東南東方向に姿かたちのきれいなお山、あれは御前山なのかなあ??
振り返ると鷹の巣山がおいでおいでしていますが…
本音を言えば、もういいや、ここでこれだけ堪能させて貰えたのだから、帰りましょうよ、と言いたかったのですが、…
引き返さなくて良かった事も後で知りました。
それはまだ先で、武甲山とシラジクボと日向沢の峰と本仁田山の急登を足したようなきつい登りをひたすら上り、とりあえずヒルメシグイノタワはまだか、ヒルメシグイノタワまで来たらこっちのもんだから、ってどっちのもんだかわからないがヒルメシグイノタワを目指すが、ここがヒルメシグイノタワか?と期待させるような場所が二箇所あり、フェイントかけられては気を取り直して上っててふと仰ぎ見ると、三ツドッケが見える。
うわ〜。
前に雪の中の三ツドッケから見えた、うっすら雪化粧のお山がここだったのね。
こちらの尾根から三ツドッケとその稜線を見て、奥武蔵や有馬峠方向からも見て、はさみうちだわー、とかわけのわからないハイ状態になりながら何度も何度も
見る。
同行者も「蕎麦粒山だ」!!「わー、ほんとうだ〜」!!って小学生か、わたしらは。
やっと本当のヒルメシグイノタワに着き、傾斜はぐんと緩やかになり、同行者が右前方に見える雲取山を指差す。
七ツ石山はうんと手前に見える。
先を行く同行者が傾斜の手前で、前を行く女性客が進むのを待っている。
今日はまだ若い男性一名としか会ってなくて、多分その先が山頂だと思うが、最後の急登で女性が苦闘しているのだろう。
今までの尾根を右に出てそれから左上への直登がある。
きつい上りの中で顔を上げると、登山道の林の向こうに枠の上がスッポリ抜けた額縁のような中に、眩しい逆光の中、地平線と抜けた空をバックに立っている同行者のシルエットが見える。
「すごい、すごい」
急かされて出たところは、大きく開けた山頂だ。
空が広い。
大展望だ。
「本当だ、すごい、すごい」
こわかったことも、きつかったことも、すべてこのすごい眺望のために。
きれいだね。
山頂は4〜5組だけで、それぞれヒルメシグイノタイム。
バーナーを出しているグループがちょっぴり羨ましい。
稲村岩で思ったより時間がかかってしまったために、当初予定ルートを変更して下山にかかる。
鷹ノ巣山避難小屋見学も取りやめて、榧ノ木尾根へ下りる。
広い防火帯をだーっと下って仰ぎ振り返ると、鷹ノ巣山からずいぶん下ったことがわかる。
杉の林の中ではふわふわの杉の枯れ落ちた絨毯を踏み、カエデやブナの林の中では黄色や赤のかさかさした絨毯を踏み、栗林(?)では綺麗に中身にない栗のイガイガを見て尾根道をどんどん下りる。
テープが少なく、私が先に行ったときに何故か絨毯が厚く感じられて道を外したことに気がつく。
きほん、まっすぐ下りればいいんだ、と言われてまっすぐ下りたつもりなのですが…
廃屋先も、まだ日が明るく、冷静に判断が出来る人がいなかったら進む道を迷う
可能性大だったと思う。
落ち葉の踏み跡を目安に進むが、積雪したら落ちそうな箇所もある。
道の真ん中に太い倒木があり、大変な思いでまたいで通ったが、そのあとも坂道なんだかただの斜面なんだかわからず、先に行った同行者に言うと、幹の根元に回り道があったでしょ、と言われる。
…わたしが通ったときは無かった…
道を迷いそうになるのと滑りそうになるのとで(実際迷ったし、滑った)、緊張した下りだったけれど、木々のあいだから奥多摩湖が見えてきた。
急な下りの後に静かな集落を過ぎ、熱海バス停に到着。
バス待ちの間に奥多摩湖バス停方向へ歩き、展望台のあるトイレで用を足し、靴底とストックを洗う。
バスは座れたが境橋から中高年グループが沢山乗って来る。
境橋からといったら御前山。
そっか、失礼ですがこれくらいのご年齢でも上れる山なんだ…
じゃあ、まだ先の、いやいや先の楽しみにとっておこうかね〜。
奥多摩駅では、行くときにここで帰りはソバを食べる、と決めていた同行者が駅舎上の蕎麦屋へとっとと入る。
電車出発まで15分弱。
注文してから茹でるというので間に合うかドキドキしたけれど、奥多摩名物手打ち蕎麦を余裕で食べられました。「ビールも飲めたね」♪
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