笊ヶ岳 赤石山脈を一人占め
- GPS
- --:--
- 距離
- 20.0km
- 登り
- 2,694m
- 下り
- 2,695m
コースタイム
天候 | 曇り、やや晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
私のみ こんなのいつ以来だろう? |
コース状況/ 危険箇所等 |
広河原まで 崩落地、落ちた橋などご注意を 広河原から 布引直下のザレまでがとにかくきついです |
その他周辺情報 | ヴィラ雨畑 入浴料:550円 老平から県道にでたあたりの脇の施設。 下山後直ぐというのがありがたいです。 |
写真
感想
布引手前のザレ場から笊ヶ岳は、赤石山脈の中央から深南、ならびに東の七面山から八紘嶺、安倍奥稜線、白峰南嶺、反対側に富士などの眺望が得られる地。
更に笊のピークは、笊の北側の山が見えるため、塩見、間ノ岳、鳳凰、甲府盆地さえ見える。また、ツインピークの小笊が富士と重なり面白い構図である。もう少し早くつけばもっとはっきりみえただろうがこればかりは仕方がない。
この山に頑張って登る価値を見出せるかは上記の山々が見えるかいなかに大きくかかっている。累積標高差や距離、疲労度でいえば、甲斐駒黒戸に相当する。
あちらは知名度高く、まず人は居るし、山小屋もあるし、元来遥拝のための道のため数多お供えされている刀剣の数々あり、山容自体もユニークなので、景色が見えなくとも見所は色々あると思う。
しかし、老平から布引は、景色も見えない中この区間だけでも標高差2000mでやはりしんどいのである。
昨日、本日の天気予報は午前はまずまずだが午後がイマイチでにわか雨の恐れもあるというものであったためか、前泊して出発するも、全く人に会わない、中々にレアな状態となった。まるで平日であるかのようだ。
ルートに関しては、広河原までのルートで、崩落地に難儀、広河原の渡渉は行きは上流よりを行ってOKだったが帰りは踝あたりまでドボン。渡渉は慎重に。今回の水量と川幅ではむしろ靴を対岸に投げてしまった方がよかった気がした。
広河原から布引手前のザレ場まで、行きは5hほどかかったか?
山の神というポイント辺りから体調不良と睡眠不足の影響が出たようで体がちっとも進まない。ここまで登りにたらたらかかったのは久々で何ともはや。
しかしながら、南ア南部らしい植生(易老渡から易老岳をイメージすると瓜二つ)に癒しもあり。びっちり咲くイワカガミなどなかなか。
これらを眺めつつ歩くと、布引手前のザレ場に到着した。
布引ザレは、これまでの鬱憤が一気に晴れるかのごとく、赤石山脈の中央から深南が美しいし、大井川を挟んでお向かいゆえ、どの山のいちいち度迫力である。
このザレ場からは特に聖と上河内、更に南の赤石山脈深南部が広がる。
なお、このザレの影響で、布引から青薙への白峰南嶺稜線は事実上閉鎖状態だった。
分岐にはロープが張られ、その先は薮に包まれつつあった。
布引のなだらかな稜線を歩きつつ、ちょいちょい笊、小笊、富士、赤石、荒川三山、悪沢あたりまでが見える。ここらでは聖から赤石への巻き道のような稜線群がしっかり見えてよい。
そして鞍部から笊への登り、ここが事実上最後できつかったが、笊の上の方だけは森ではなく、ハイマツ、ななかまどなどの低木のみとなり、ついに眺望が見える。
はっきり行ってバクチのところもなくはなかったのだが、幸い14時くらいまでは周囲のお山は雲の下。ちょいちょい雲がかかったりかからなかったりではあったものの、見たいものを見たいように見れた。
笊に登ると白峰南嶺は農鳥付近までここより低いがため、白峰南嶺の稜線の先に間ノ岳、農鳥岳が居並ぶ。ここまで来ると悪沢以北の南ア主峰群が見える。
塩見ははっきりと、仙丈と北はうっすらと、甲斐駒は影のようで、鳳凰は見えていたと思う。笊は小笊越しに富士が見えるのもまたよい。
白峰南嶺の中ではツインピークの目立つ山である笊ヶ岳。
帰りは急ぐというほどではないが、布引下のザレから聖に分かれを告げると、ひたすら広河原を目指す。布引から広河原まではひたすら続く急斜面の下りゆえかなり早かったと思う。2時間と、登りの半分以下で降りた。
その先の沢沿いの道は高度差がほとんどない巻き道ゆえ、行きと同様に1時間ほどかけて下山した。
この日の山行は、今年行く予定の上河内を目に焼き付けただけでも意味はあったと思うし、前に行って愛着がある聖、赤石、荒川、塩見などがしっかり見えてよかったと思う。西からは比較的綺麗に見える赤石山脈は、東からはすぐ手前の白峰南嶺の存在ゆえに頭がちょこんと見えるのみ。綺麗に見えるといえば富士の頂あたりか。白峰南嶺の頂そのものか。白峰南嶺からの景色は予想以上に素晴らしかったです。
一方で、いつかは行って見たいと考えていた白峰南嶺は、少なくとも布引以南はかなり難易度が高そうでした。笊の北 白峰三山縦走の稜線南端の大門沢下降点まではどうなのだろうか?
少なくとも奈良田から周回縦走が可能な笹山から大門沢下降点までは行っている人も多く、大丈夫そうだが…。
上河内以南の山脈は正に脈が方々にうねるように広がり、どれがどれかはわかりにくかったが、あちらの方にも行ってみたいなとも思うし、静岡の人間としては、安倍奥の山々からも繋いでみたいなともの改めて思った。
聖以南は、夏の7〜9月の前後でも比較的行きやすい場所の上、我が家からのアクセスは良好なのもありがたい。いずれ行ってみたいなと思う。
それにしても疲れました。
元々の予定だった土曜など、朝の8時まで寝てしまい頓挫。更に調子がおかしく自宅静養。それを思えばまずまずだったと思うこととしよう。
土曜は眺望いまいちだったらしいので結果オーライだったようです。
自宅からは2時間ほどでつけるのでお手軽ではありますが、南ア南部は歯ごたえが厳しかったり、小屋がなくて薮でしんどそうだったりで中々足を運べません。
天気が豪雨・強風などの悪条件と重ならなければ夏至に近い、一年で一番日が長いこの時期、日帰りピストンに向いてはいるかと思います。
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