那須岳 天国のような稜線歩きと地獄めぐり
- GPS
- --:--
- 距離
- 16.4km
- 登り
- 1,457m
- 下り
- 1,223m
コースタイム
- 山行
- 8:20
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 9:00
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所はありません |
写真
感想
今回は、昨年の秋に行こうとして強風で断念した「那須岳」に登りました!
家から微妙に遠い那須岳…
せっかくなので、三本槍岳や三斗小屋温泉を巡る周回コースになりました。
微妙な天気予報の中、朝5時前に峠の茶屋駐車場に到着。
今日は午後から天気が崩れるらしいですが…
何とか雨が降り始める前に下山できたらいいなぁ。
5時20分、峠の茶屋駐車場をスタート。
最初は緩やかな登りが続きます。
駐車場の標高がすでに1400m以上あるので、数十分歩くだけで視界が開けて素晴らしい景色を見ることが出来ます。
息を切らすこともなく、あっという間に峰の茶屋跡避難小屋に到着しました。
いつもは登り始めの1時間くらいは辛くて、「なんで山なんか登ってるんだろう…」と若干フテくされ気味なのですが、今回はそんなことを考える間もなく楽しい稜線歩きに突入!
火山特有の荒涼とした景色が目の前に広がり、嫌でもテンションがあがります。
避難小屋から茶臼岳へもすぐ登ることができますが、まずは朝日岳を目指します。
目の前にある山をトラバースして先に進みます。
早朝の清々しい空気と晴れ上がった青空が気持ちいい!
砂礫の道も整備されていて、とても歩きやすいです。
しばらく進むと恵比寿大黒という標識があり、さらに先に進むと穴が開いた面白い形の大岩が現れました。
なんだこれ?那須岳結構楽しいかも!
朝日岳の肩から朝日岳山頂へは往復で十分ちょっと。
山頂には結構人がいましたが、風が強かったのと疲れていないのでここでは休憩せずに先に進みました。
ここから先は緩やかなアップダウン、熊見曽根〜1900m峰〜清水平と楽しい稜線歩きが続きます。
清水平に近づくにつれて、今まで赤茶けた岩と砂礫の道だったのが、だんだんと緑が多い道になってきます。
清水平は木道があり、これはこれで素敵な景色です。
この辺りには、ピンク色のかわいい花が咲いていたけれど何の花かな?
相変わらず歩きやすい道を少し登り、三本槍岳へ到着。
ここが那須連峰の最高峰。
名前からもっと尖がった山容を想像していましたが、意外となだらかな山頂でした。
三本槍岳からは甲子山方面へ下ります。
途中、鏡沼がとてもきれいに見える場所がありました。
三斗小屋温泉分岐を大峠方面へ。
結構下って大峠へ到着。
この辺りからだんだんと歩きにくい道になっていきます。
大峠からは樹林帯の中をひたすら下り、三度ほど沢を渡渉。(雨が降ると渡れなくなりそうなので注意)
三度目の沢を渡り終えると登りが始まり、汗だくになりながら三斗小屋温泉に到着しました。
三斗小屋温泉には、「大黒屋」と「煙草屋」の二つの旅館がありのんびりとした雰囲気。
残念ながら温泉は泊まらないと入れないようですが、テント場もあるので今度はテント泊で訪れたいと思いました。
煙草屋で、バッジコレクターのkenboさんが「三斗小屋温泉のバッジはありますか?」と旅館の人に聞いていましたが置いていないとのこと。
ションボリするkenboさん。
しかしお昼ご飯をテント場のベンチ?で食べていると、煙草屋のおじさんが「大黒屋にバッジ売ってるよ」と教えてくれました。
さっそくバッジを買いに走るkenboさん。
無事、三斗温泉小屋のバッジを買うことが出来てご満悦でした(笑)
温泉小屋から先も歩きやすい道。
しかし、だんだんと天気が怪しくなってきました。
分岐を沼原方面へ下り、登りかえして姥ヶ下。
ここからしばらく登っていくと、いきなり樹林帯から見晴の良い場所に出ました。
周りの植生はハイマツやシャクナゲなどの背の低い木々になり、目の前にはガスで白く霞んだ茶臼岳が見えました。
今にも雨が降りそうな天気で先を急ぎたかったのですが、「←ひょうたん池」という標識があったので寄り道することに。
木道を進んでいくと、なんとウサギが目の前を横切ってビックリ!
こんなところにウサギが住んでるんですね…野生のウサギ、初めて見ました。
で、肝心の「ひょうたん池」ですが…近くからではまったくひょうたんに見えず残念!
こういうのは上から見ないといけないですね。
ひょうたん池からしばらく進み姥ヶ平。
ここは広くてベンチもたくさんあり、時間があれば休憩したい場所です。
しかし天気がどんどん悪くなっていくので、名残惜しいですが先に進むことにしました。
ここから先は硫黄の臭いが強くなっていきます。
牛ヶ首手前を無間地獄方面へ進みますが、硫黄の臭いと漂うガスで何とも言えないおどろおどろしい雰囲気に。
本当の地獄はこんな感じかも…とちょっと楽しかったです。
その後はお釜巡りをして茶臼岳山頂へ登頂し、ロープウェー駅へ下山しました。
最後の方はガスで真っ白になってしまって、風もものすごく強く大変でしたが、雨に降られずに済んだので助かりました。
下山後はお楽しみの温泉へ♪
鹿の湯と同じ源泉を引いているという「中藤屋旅館」で日帰り温泉に入りました。
硫黄の香りと白濁したお湯が最高でした!
那須岳は、お手軽に登れて短い時間でも雄大な火山の景色を楽しめるので、初心者の方を連れて行くのにいいなと思いました。
とても歩きやすく稜線歩きも楽しかったので、また違うコースを歩いてみたいですね。
(今度は三斗小屋温泉に泊まりたい!)
温泉も豊富なので、お気に入りの山になりました♪
昨年の秋に行こうとして、木枯らし1号で断念した那須岳。「せっかくなら、晴れているときに登りたい」というkauzruさんのご希望で、登る時期を検討していました。
天気予報では、午前中は晴れで夕方から雨。午前中に絶景を楽しみ、雨が降る前に下山することはできそうなので、実施することに。しかし問題は、私の体調がイマイチであること。どうなることやら・・・。
スタートからしばらくは、緩やかな登りが続きました。火山地帯であるためか森林限界が低く、すぐに視界が開けてきました。ハイキング気分で峰の茶屋避難小屋に到着。中は綺麗で、男性一人が寝ていました。有事の際用にヘルメットが置いてありましたが、時速数百kmで飛んでくると言われる岩から身を守ることは難しそうです。
まずは朝日岳へ。目の前にある山(剣ヶ峰)に登れなくもないですが、右方面から巻いて進みます。火山地帯らしい砂礫の道は、鎖等で整備されていて高低差も特になく、とても歩きやすかったです。ただ、稜線なので、時折吹く強風には注意が必要です。
朝日の肩に到着すると、若者のグループがワイワイと食事の準備中。やはり、強風のため苦労しているようでした。
少し登って、朝日岳山頂に到着。茶臼岳方面が綺麗に見えました。たぶん向こうに到着する頃には天気が悪いだろうから、これが見納めかな。
朝日の肩に戻って、先に進みます。1900m峰までは緩やかなアップダウンが続き、清水平まで下ります。下るにつれて草が生え始め、設置されている木道を歩いているときは、まるで尾瀬にいるような感じがしました。
北温泉分岐を三本槍岳方面へ。「槍」というくらいなので、槍ヶ岳のような山が3つあるのかと思ってましたが、実際は普通の山でした。
さて、大峠に進みます。ここからはひたすら下りとなります。甲子山分岐で、行動時間が1位間程度長くなっても鏡ヶ沼経由で進みたいところですが、天気が心配なのでおとなしく大峠方面へ。一部が滑りやすくなっているので注意が必要です。展望台らしき所から、鏡ヶ沼が綺麗に見えました。しかし、茶臼岳方面を見てみると、次第に雲がわき始めていました。
大峠から先は樹林帯となり、これまでの歩きやすい道とは一変して、普通の登山道になります。しかも、地面が濡れていたり、藪漕ぎのような部分があったりと、結構歩きにくかったです。3回渡渉があり、ひとつめとふたつめは渡る場所が微妙です。また、湿った岩の下りにはロープが設置されていました。
渡渉を終えると、登りが始まります。三本槍岳からここまでかなり下っているので、ここから茶臼岳まで登り返すことになります。低い標高、時間帯、樹林帯で風がないの3拍子がそろって、ここで一番汗をかきました。やっちらおっちら登って、三斗小屋温泉に到着。車で来ることはできない、秘湯のような雰囲気が漂っていました。奥多摩の三条の湯よりは、こちらの方が味があるような気がします。
最初に大黒屋さんを覗くと、掃除で忙しそうだったので、スルーして煙草屋さんへ。ここでバッジの有無を確認すると、「タオルとTシャツしか扱っていない」とのことでした。バッジを諦めてトイレを借りることに。
先に用を足して戻ってきたkazuruさんが「トイレにオカマギッチョがいた。久しぶりに見たな」と仰る。「オカマギッチョって何?」と思いましたが、私の教養の無さを露呈するのも悔しいので、適当に「ふーん、そうですか」と相槌を打っておきました。
煙草屋さんのテント場で昼食にしました。パンを頬張っていると、片づけに来たおじさんが「大黒屋は寄ったかな?バッジは向こうで売っているよ」と教えてくれましたので、あわてて買いに行きました。
食事を済ませ、先に進みます。一度下って登りかえして姥ヶ坂下に到着。ここから少し進むと、森林限界となって一気に視界が開けます。これと同時に、茶臼岳方面はガスで真っ白。さらに強風。雨が降り出す前にお釜めぐりを終わらせたいな。
しかし、途中にあったひょうたん池分岐で、「0.2kmなら行ってみますか?」と向かいました。木道を歩いていると、ガサガサと動物らしき音が…。身構えると、ピョンっとウサギさんが登場。「わぁ、初めて野ウサギを見た」とご満悦なkazuruさん。
「あまりジロジロ見たらかわいそうですよ」と先に進むことを促します。
木道の終点に着くと、残念ながら木々に覆われてひょうたん池はほとんど見えませんでした。「木道からおりないで下さい」と看板がありましたが、明らかに下りている踏み跡が…!?。
分岐に戻り、少し進んで姥ヶ平。ここは広くてベンチもたくさんあり、気持ち良い場所でした。少し休憩したいところでしたが、嫌な色をした雲がこちらに向かってきていたため、先に進むことに。しばらく登ると、風が強まってくるとともに、だんだんと硫黄の香りに包まれてきます。
姥ヶ坂でどうしようか相談。当初は、駐車場まで歩いて下るなら右回り、ロープウェーで下るなら左回りを予定していました。天気が微妙なので、後者を選択。峰の茶屋跡避難小屋方面に進むと至る所からガスが噴き出していて、楽しさを感じつつ、硫化水素でやられないようにあまり近づかないようにしました。でも「無間地獄」なんておそろしい地名があったり、ふりかけ(のりたま)のような小さな粒状の硫黄があったりと、楽しかったです。
硫黄鉱山跡で、今朝に通過した峰の茶屋跡避難小屋を横目に、お釜口まで登り返します。その後は、お釜めぐりをしながら茶臼岳山頂を通過して下山開始。最初は岩岩していた道が次第に砂礫に変わってきて、ロープウェー駅に到着し、ゴールとなりました。
那須岳は、予想以上に楽しい山でした。三本槍岳までなら、アップダウンをそれほど感じないとても歩きやすい道で、登山を始めたばかりの方にはおススメです。また、熊見曽根から直接煙草屋まで下ってテント泊するのも面白いと思います。特に、テント初めにはちょうど良いかもしれません。次に来るときは、紅葉の時期かテント泊にしようと心に決めました。
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