池口岳、光岳〜南アルプス深南部は、雨のち晴れ!
- GPS
- 56:00
- 距離
- 29.8km
- 登り
- 2,881m
- 下り
- 2,856m
コースタイム
- 山行
- 8:03
- 休憩
- 0:08
- 合計
- 8:11
- 山行
- 9:33
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 10:00
天候 | 16日曇り時々小雨 17日小雨 18日晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
20:15奈良自宅〜R163〜名阪国道〜R1〜R23〜名二環〜猿投グリーンロード 〜R153〜R418〜林道〜池口岳登山口7:45(6:30頃林道登りすぎた駐車場に到着) 復路 17日 11:20池口岳登山口〜11:30道の駅遠山郷かぐらの湯12:33〜R152〜R474〜R256〜R153〜往路と同じ〜20:20奈良自宅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
|啗岳登山口〜ザラナギ付近 きれいに整備されて踏み込まれているハイキングコース 標識もたくさんあり迷うことはない 途中、庭園の中の遊歩道のような感のあるところもある。 ▲競薀淵付近〜池口岳 根の張った勾配のある痩せ尾根が多い。踏み跡はしっかりしている 標識は減る。 C啗岳〜光岳 ジャンクションを過ぎると一気に踏み跡が薄くなるが草に覆われていても細いながらも踏み 跡は残ってる。 標識は2〜3か所しかないが、テープは(赤、青、ピンクとバラバラだが)たくさん有り。但 し、時々コンパスで確認する必要がある。 程度の危険個所はあるがルートファインディング以外難易度が上がる感じはしない。 ※ルートは手書きです。 |
その他周辺情報 | 遠山郷道の駅で、お風呂、昼食(ヤマメ天ぷら定食)お土産 ※お風呂は飲む源泉があった、若干塩味 ※メニュー決定の際、信州サーモン丼と鹿丼に未練が残った |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
調味料
飲料
ハイドレーション
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
日焼け止め
ロールペーパー
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
|
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感想
この連休、テント泊で南アルプス深南部を歩いてきた
池口岳は前から気になっていたが、せっかく2泊できるのだからと
これに未踏で深南部のスタート地点の光岳を接続して歩くことにした
16日
夜中行で途中3時間ほど仮眠しながら朝6時30分頃現地到着
この山は3日とも天気は何とかなりそうという予報に
当初候補の一つだったが低気圧通過予報の後立山を落としてここに来たのに
いきなり雨のお出迎えで少しがっかり車の中で様子を見ていた
7時20分まだ降っていたがカッパを着て出発
しかし、何かおかしい--。
登山口が見つからないし、
どこまで行っても森の方向とコンパスの針が合わない--
来しなに、車が2台止まってて
標識と小屋とトイレまで見えた時はここかな、と思ったが
小屋より手前に登山口はないだろうという思い込みで
きっと奥に駐車スペースがあるに違いないと
さらに林道を登ったらレポートどおりの
車6台ほど停められそうな駐車場があったので
登山口に近いところに停められたくらいに思っていた
やはり、あのあたりが登山口だったのか--
念のため、地形図とカーナビ地図を照合して間違いを確定した
戻ってみると果たして小屋の手前に登山口があった
このように最初からつまづきながら、8時ごろ出発した
小雨は降っているのだろうけど
降り始めなのか、雨音はしても雨水は落ちてこない
カッパを脱いでも大丈夫なようだ
最初はヒノキの植林の森、支尾根分岐あたりに
きれいに手入れされた平が広がってる
その都度ハイカー向けに
「徳造平」「入野平」「面切平」「牛首」という表示があった
やがてアカマツの林にかわり、
さらに登ると草やササ、シダの下地の美しいブナの森とかわっていく
登山路はよく踏まれて整備の行き届いてわかりやすいハイキングコース
途中、白いプレートに黒ペンキで地名と番号がかかれた標識が20枚くらい有り
深南部はマイナーな領域だと思っていたのに至れり尽くせりである。
この日は途中3組4人とすれ違った
うち3人は池口岳日帰りピストンだが
1名は光岳の小屋泊復路の方だった
後で聞いたのだが今年は易老渡から光のルートが通行止だったらしく
皆、茶臼小屋2泊で静岡側から登ってくるようだ
テン泊荷ということもあるが
いつものように夜中行の翌日はすぐ疲れてしまう
こんないい道なのに標高1600mに行くまでに疲れで来た
雨でガスっているのも気分的にこたえているのかもしれない
クロナギに着く
ナギと聞くと上から見下ろしたくなるのだが
ガスって下はほとんど見えない
この山は虫が多くてしかも吸血性のが多いと感じた
気が付くとブヨにかまれてたり
小さいのに耳の後ろを何か所かかまれた
歩いてると耳元にブンブンやってくるし
休憩すると蚊柱みたいにいっぱいたかってくる
気候なのかもしれないが
鹿が多いなど何か彼らの食糧に恵まれた山域なんだろう
ザラナギまではいい道だった
針葉樹(カラマツ?)の葉がクッションになっていて
雨の日にも滑りにくく歩きやすい
しかしここからは違った
根っこの絡んだ痩せ尾根の急登に何度も滑ったり
枝をひっかけて水浴びしたりで
ようやくジャンクションまでたどり着いた
ここで荷を下ろして山頂へピストン
途中展望台らしき場所もあったがガスで真っ白
もし晴れてたらどんな展望なんだろう--
ジャンクションから20分くらいで山頂に着いたが
当然ガスの中で何も見えず、環境省の看板だけが目立ち
せっかく登ってきたが感動より疲れという感じだった
それでも今回の目標の1つは達成したのだからもう一息がんばろう!
ジャンクションから光岳側は
踏み跡が一気に薄くなる感じの下り坂
池口岳までの整備された森から一転、苔むした倒木も多い
しかし、歩きやすいようチェーンソウでカットしたり
ステップを入れてあったりして手は入れられてるし
標識はほとんどなくなるがテープはたくさん張ってあって
しかもちゃんとあってることが多い
やがて勾配は緩くなり、ようやく8時間もかかって午後4時10分
今日の泊地、鹿の平に着いた
17日
昨日は着いてからテントの中で
カップうどんに焼き餅を入れて食べた後ワインを飲んだら
一瞬にして眠りに落ちて翌朝4時近くまで目が覚めなかった
それでも、鹿の「キュー」という鳴き声やサルの「キイー」という声
それに雨音だけは意識の中に残っている
朝雨が降っていたらもう山を下りようと思っていたが
降ってるには降ってるがカッパを着るまでもない霧雨
水、食料、緊急用品をザックに詰め込み
5時10分過ぎ光岳に向け出発した
標識など文字はほとんどないが
基本どんな草むらにも踏み跡はあって辿ってはいける
しかし、時々薄くなって交錯して、ガスっていることも絡み
どれがあってるのかわからないときもある
道の折れ(方向変わり)毎で進行方向にコンパスを合わせ
「直進」まがいの方法で
尾根を外したり間違えたりしないよう注意した
それでも進路が北東から北向きにかわる2312m手前の
尾根西側へのトラバースの下り場所は
帰り見つけられるか心配だったので
振り返って風景を目に焼き付けた
加加森山分岐で久しぶりに文字を見た
分岐から北に5分ほどに山頂があった
その後は相変わらずシラビソ?などの針葉樹林
地面はシダやササなどに覆われている
アップダウンはあるが困難な個所はなかったが
諸河内の頭(2381m)から一旦左側に巻いて再度尾根に取り付くところで
踏み跡に誘われてどんどん下って行ってしまった
今までも多くの人が間違えているのか、踏み跡は割とあって
最近(たぶんここ1週間くらい)の靴あともあった
巻き道は一定の高さで尾根に沿っているが
誤路はそれより濃い踏み跡で誘うものだから
ルートは尾根だと分かっているのに踏み跡に惑わされる
そしてルート外したと思ったら
やはり尾根に戻ればいいと分かっていながら焦ってしまう
実際、尾根に登ると、私はここでしたよ、とぼけたように道が現れた
結局ここで50分ほどロスをした
あと光岳への登りの尾根
細い尾根にびっしり低木が生えてる
巻き道がありそうなものだが
さっき巻き道で懲りてるし、尾根を外さなければ間違いないのだから
しかもテープもついてるものだから
あちこち枝にひっかけながらその尾根を登った
しかし、そのあとは胸突きならぬ鼻突き八丁の土壁を登る
テープも時々ついてるし、そんな古くない踏み跡もついてる
ドロドロになって光石の分岐にたどり着いた
光石は道に敷いてるバラス(クラッシャー)のような材質の石に見えた
ガスって、下を覗いても大きさはわからなかったが
翌日池口岳からも見えるぐらいの岩だから
数十ⅿの大きさなのだろう
光岳10:20登頂、晴れてほしかったなあ
南アルプスに富士山、どんな景色が広がってたんだろう
また、ギンリョウソウばかり目立つ大峰的な池口岳ルートと違い
光岳周辺はまさにアルプス的で高山植物が結構咲いていた
また、きれいな池塘が広がっていた
小屋には10人くらいが集っていた
まずは水の確保、2リットルのハードレーション水筒は
ほとんどなくなりかけていたが、プラ水筒はあと1.5ℓくらいあったので
あと1リットルくらいもらおうと思った
「水ください」小屋のおやじさんにいうと
「どのルートへ?」と聞かれたのでこたえると
2リットル満杯入れてくれた、しかもお金は取ってくれなかった
結論から言うと1リットルだと最後ギリギリだったかもしれない。
あとバッチとジュースを買った
光石でお会いした4名連れのおひとりからビールをいただいた
このチームの79歳の方がこの光岳をもって
百名山を達成されたとのことだった
なお、ビールはここからあの激下りがあると考え
下った後でいただきますと言ってご了承を得ました
小屋には30分ほど滞在した
帰り道、踏み跡とテープに導かれるままに進むと
さっきとは違う急勾配ながら踏まれた斜面の道
これが本当のルートだったのかな、と思っていたら
登りで苦労した細尾根が左手に現れた
今日は巻き道で間違ったが、ここは巻きで良かったのだ--
その後はコンパスで方向確認しながら進む
行きに心配していた2312m付近の尾根西側へのトラバースの下り場所は
何とか見つけられた
1日中小雨時々曇りで帰りも夕方のような墨絵のような風景だったが
午後3時過ぎテントにたどり着いた
18日
昨夜は何もすることもないのに午後10時まで寝られなかった
しかも2時過ぎに目が覚めた
雨は降ってない、月は煌々と輝いてたし、
月が西に傾いてからは星も見えた
4時過ぎ外に出ると林間に薄明の空が見えた
草木の水気は飛んでしまって乾いている
一昨日墨絵の中を歩いていたのはこんな尾根だったのか
木は生えてるが、踏み外したら結構危ないところだった
そんな痩せ尾根の上に立つと朝日に照らされた池口岳が目の前だ
足取りも軽く、ジャンクションを目指す
途中、中央アルプスから恵那山が一望の場所を見つける
ガスに閉じ込められた2日間の陰鬱を吹っ飛ばすようだ
そして草地の明るい林、あれどこかで見た看板?
6:10、そこが頂上だった。
一昨日とは全く違う山の様だった
ゆっくり寝ころびたいようないい場所だった
その帰り、山腹に宝石を2つはめ込んだ光岳を展望した
その瞬間、あの山が百名山に選ばれた理由が分かった
見覚えのある背中、コインを半分に切ったような中盛丸山だ
並びの兎岳、聖岳、奥には塩見岳
ザラナギで振り返ると驚くような風景
池口岳が素晴らしい姿で座っていた、さすが200名山だ
奥には加加森山も見える
途中の庭園のような林や草地を考えると
ここ終点でで昼ご飯を食べるハイキングも悪くはない
但し、虫が多すぎるが--
この日は6〜7人とすれ違った
皆早い時間ですれ違った、一昨日の私がいかに遅かったということか--
一人を除き、池口までの日帰りの様子だった。
なお、帰りにちょっとしたミスで足を外側にぐねった
しまった!、と思ったが歩くのは痛みなくできる
明日以降は腫れるかもしれないなあ(今パンパンに腫れてます)
クロナギで最後の展望を見終えて
後はきれいな森を堪能しながら
11時過ぎ登山口に着いた
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