鳳凰三山縦走〜初の南アルプス、森はキノコとお花の楽園&稜線は極上の展望を堪能〜
- GPS
- 29:33
- 距離
- 19.3km
- 登り
- 2,338m
- 下り
- 2,033m
コースタイム
- 山行
- 6:51
- 休憩
- 3:14
- 合計
- 10:05
天候 | 初日:晴れ、稜線はガス、2日目:快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
夜叉神峠登山口15:11-16:25甲府駅16:55ー19:43静岡駅→広島 ※広河原→夜叉神→芦安→甲府駅のバスは5台続行、広河原発時点で芦安止めと甲府駅行きに分けており、甲府駅行きは20分程度の遅延発生。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
整備された登山道 |
その他周辺情報 | 夜叉神の森(沸かしの鉱泉) 650円 |
写真
感想
今夏の遠征、勤務スケジュールとにらめっこするとこの日程しかなく、梅雨まっただ中の6月末に関西→甲府の夜行バスのチケットを購入。「雨でも行ってやるさ。」という気持ちで準備を進めた。
金曜日、勤務を終えて帰宅後、身支度を調えて名古屋行きの最終新幹線に乗り、京都駅で甲府行きの夜行バスを捕まえる。乗った新幹線は新大阪駅手前でホーム非常釦扱いで一時停車し、乗り継ぎに間に合わないか?と不安になったが、数分延で運転再開しホッとした。
高速バスは順調に中央道を東進し、定刻に韮崎駅に到着。登山スタイルの乗客が次々降りたが、御座石鉱泉行きのバスに乗り継いだのはワタシだけのよう。登山バスの出発時刻まで時間があったので、駅近で朝食を摂ってから昼食をコンビニで購入してバスを待ちます。
10人ほどの登山客を乗せてバスは出発。大半は青木鉱泉へ行くようですが、ワタシは御座石鉱泉で下車。鉱泉のフロントに登山届を出して出発です。こっちのルートを選んだのは、一気に稜線まで出れば風があって涼しいハズ、最悪雨になってもしのぎやすい・・・という算段だったのですが、殆ど無風で、序盤から汗が吹き出します。
カラダの熱が籠もってきたらザックを降ろしてクーリングすることを繰り返して高度を稼いでいきます。湿り気のある樹林帯ですから、道沿いにはキノコが沢山!見つける度にしゃがんで撮影していたら山小屋に着くのが何時になるのか判らなくなりそうなので、ほどほどにしました。
2104mの三角点がある燕頭山まではそこそこ急な登り。崩壊地脇を数回通りますが、そこから見える峰々はガスの中・・・。休憩を挟みながら3時間ちょっとで燕頭山に到着。ここでお昼としました。
しっかり休んでからいざ宿泊地の鳳凰小屋へ。ココからはアップダウンが小さくなりますが、序盤の登りでバテ気味。そんな中、2401mピーク北の登りで休憩し、ナッツを頬張っていると、正面の樹から小動物が降りてきた。「あ、リスかな?」と見ていたら、目線があってしまい「写真撮れなかったなぁ」と。出発前、さっき居た樹の辺りをみたら、ヤツは10mほど離れた樹へ滑空した。リスじゃなくてモモンガ!?夜行性なので、こんな日中に見ることができるとは思いませんでした。
やがて尾根を乗り越すと左手に谷が広がり、ドンドコ沢コースを登ってくるパーティーの賑やかな声が聞こえて鳳凰小屋に到着。既に多くの人が着いており、小屋の廻りは賑やかです。受付を済ませ、ほぼ同時に着いたソロの男性と一緒に離れの宿泊棟へ案内されました。直前に甲信越地方の梅雨明け宣言があったこともあり、小屋は満員、それでも寝具は一人/セットでした。
荷物を整理してから夕食まで約3時間、FDのお汁粉や甘酒を飲んだり、小屋廻りの花々を撮影したりして過ごします。晩ご飯は17時と18時30分の2回転、メニューはカレー、家庭的な味で美味しく、当然お代わりを頂きました。
翌朝の朝ご飯をどうしようか?と迷いましたが、小屋番さんの「明朝は晴れますよ!」の声に押されて弁当に。コレで出発時刻は3時30分に決定です。夕食後、消灯時間まで時間がありましたが、談話室から早々に退散して、ラジヲで野球中継を聞きながら床につきました。残念ながらBaystars vs CARP戦の中継は聞けませんでした。
翌朝は2時頃から出発するパーティが出始めました。ワタシは3時過ぎに起床してから出発。夜空には三日月とオリオン座が瞬いており、最高の御来光が拝めそうです。 はやる気持ちを抑えながら賽の河原に到着。東の空には朝焼けが広がっています。ザックをデポし、岩場を登ってオベリスクの北側へ回り込みました。先客が数名おり、待つこと15分ほどで東北東の方角からの御来光を拝めました。眼下には雲海、北東方向には遥か先の峰々も見え、振り返れば朝陽を浴びる甲斐駒、その右には北アルプスの槍・穂高連峰、北側には八ヶ岳、ホントに最高の展望です。結局1時間ほど居座ってしまい、賽の河原の西側で朝ご飯を食べて出発したのは6時でした。
さて、夜叉神登山口までの縦走、気合いを入れて出発します。天気は快晴、足元にはタカネビランジが咲き誇り、右手には白峰三山が見えています。写真を撮りながら、2時間弱で観音岳に到着。ルート上の最高点で、山頂からは360°の展望が堪能できました。普段記念写真を撮ってもらうことはしませんが、このときばかりは近くにいらした方に、北岳をバックに撮って頂きました。
寛いでいると薬師ヶ岳の方からヘリのエンジン音が。事故?かと思ったら、今秋から建て替えられる薬師ヶ岳小屋の資材輸送でした。資材空輸にとってこんな良いコンディションは無いとみえて、麓からピストン輸送していました。
これ以上ない、極上の展望をずっと味わっていたいところですが、天気予報で午後は下り坂とのことだし、下山のバス時刻と、もし、バスが満員で夜叉神峠登山口から乗れない・・・なんてことを考えると、ノンビリともしていられません。薬師ヶ岳まで30分ほどで下り、極上の展望を心に焼き付けて樹林帯へ下って行きました。
無風だった昨日とは打って変わって、樹林帯には心地よい風が吹き、順調に下っていきます。途中[無雪期登山道]の標のある分岐があり、標に従って下ると再び合流、程なく南御室小屋に着きました。ここで早めのお昼としました。小屋前の清水の美味しかったこと。これぞ真の、”南アルプスの天然水”ですな。
夜叉神峠登山口まで、気合いを入れて下れば13時26分の下山バスに間に合いそうですが、折角ですので夜叉神の森のお風呂に入ってさっぱりしてから、15時11分のバスに乗るプランでゆったり下ります。それでも夜叉神峠の登山口には13時30分過ぎには着いてしまいました。バス停にはバス待ちの下山者がずらり。通過予定時刻を過ぎていますが、何故?
昨晩小屋で一緒だった方に聞けば、バスが一杯で乗れず、続行便を待っているとのこと。こりゃ15時11分も同じ状態になると思い、夜叉神の森のお風呂で汗を流してから、一番にバス停に並びました。予定時刻より10分強遅れてきたバスに無理矢理乗り込むよう車掌さんに言われ、ワタシを含めて4人乗り込みました。
切符販売の車掌さんが乗務し、芦安駐車場からの急登でクーラーを切る、まさに昭和な田舎バスに乗って甲府駅まで揺られ、甲府駅前から静岡行きの高速バスに飛び乗り、静岡から最終の新幹線で帰宅。二日目の行動時間は自宅までの移動を含めると約21時間!、最長記録でした。
こんな極上の展望に恵まれて、今年の山歩きの運を使い果たしていなければいいんですが・・・ちょっと不安です。
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