八ヶ岳縦走(美濃戸登山口〜阿弥陀岳〜赤岳〜横岳〜硫黄岳〜美濃戸登山口)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 16.4km
- 登り
- 1,680m
- 下り
- 1,678m
コースタイム
- 山行
- 5:35
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 6:55
天候 | 快晴(でも強風) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
美濃戸登山口までの林道は悪路のため、エアロパーツ装着車は酷い目みます。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・阿弥陀岳の登りは急登のため、先行者の落石に注意。 ・横岳も切れている場所も多いですが、慎重にルートを歩けば問題ありません。 くれぐれもルート以外を歩かないように。 |
その他周辺情報 | ・今回の宿泊施設は赤岳展望荘でした。(1泊2食付き9000円/モンベルカードで500円引き) 朝夕食はバイキング・滞在中コーヒー・お茶・お湯は無料 ・下山後立ち寄り湯はもみの湯へ(大人500円)ツルツルで女性におすすめ。 |
写真
感想
6年振りの大好きな八ヶ岳へ。
一週間前に打撲・捻挫した右足薬指が気がかりでしたが、天気にも恵まれ、
最高の八ヶ岳稜線歩きを堪能しました。
初日、相変わらずの悪路を車で進み、美濃戸登山口駐車場に到着したのは7時半。
赤岳山荘の駐車場はラスト1台でした。
シーズンも終盤、連休でもないのに土日は大盛況のようです。
駐車料金2000円(1日1000円は高い!)を払い、最初の目的地行者小屋を目指す。
ルートは南沢を歩きます。こちらは沢沿いの樹林帯。日があまり当たらないため、
北八ヶ岳の様な苔むした雰囲気の中を進みます。
途中涸れた沢に出ると正面に横岳が見えてきます。
これから登るぞ!って感じで好きな場所の一つです。
一度樹林帯に戻り少し歩くと行者小屋へ。
これからの急登に備えて休憩。アツアツおでんが誘ってきます。
食べたら落ち着いちゃいそうなので我慢です。
ここから稜線に上がるには4本ルートがありますが、この山行で1番楽しみにしていた阿弥陀岳へ登るため、一番右のルートへ。テント場奥へと進みます。
しばらく進むと文三郎尾根との分岐があり、更に右の樹林ルートへと進む。
途中推定80歳前後の単独行の女性に出会う。
自分のペースで一歩一歩進む姿に頭が下がります。自分が同じ年齢になった時に同じように登れる自信はありませんが、一つの目指す形だなと思いました。
中岳のコルに出ると目の前に富士山。上がってくる人上がってくる人全員が『ワー!富士山!』と同じリアクションなのは面白い。もちろん自分たちも同じリアクション。
左手には雄大な赤岳。右手には見上げる超急登の阿弥陀岳。
阿弥陀岳は離れてそびえ立っているため、ワザワザ登らないと登れない山です。
そのためパスする人も少なくないように感じますが、だからこそ登る価値があるように思います。
8年前に初めて登った時に魅力を感じ、6年前は天候不良でパスしたクチですが、
今回は天気も最高。寄らないわけにいきません。
梯子があったり手を使ったりと面白いルートです。
何より広くはないが狭くもない、数十人が休憩できる平らな山頂からの眺望たるや、その景色だけで白飯が何杯でも食べられます。もちろん本日のお昼休憩はこちらです。
これから登る赤岳、そして宿の展望荘、明日のルートまでも見渡せる絶景。
ついつい長居したくなりますが、また中岳のコルまで下りて中岳へ登り、また下って赤岳への急な登り返しも見えています。。。そして前日の睡眠不足が響いてくる時間帯。休憩もそこそこ阿弥陀岳を後にしますが、案の定中岳への登りでスタミナが切れてきました。
『上り下りがあるから山登りは楽しいんだ!』と自分でいつも思っているはずなのに、実際登ってる時には『なんでせっかく登って高度稼いだのにまた下るんじゃ!しかもまた急だし!』と悪態ついてる自分がいます。。。
中岳を下って最後の九十九折。そして鎖場。
キレットからの分岐を2か所過ぎればやっと赤岳山頂です。
中岳付近から吹いていた冷たい強風も威力を増し、帽子も飛ばされそうです。
HPも赤くなっている自分の体には堪えます。
写真撮影をササッと済ませ、八ヶ岳主峰の赤岳様に別れを告げ展望荘へと下る。
展望荘に着くころには疲れもあり、強風でよろけながらやっと歩く感じでした。
受付で並んでいる時にもソロ山ガさんとの会話は強風ヤバいっすねみたいな。
山小屋もまずまずの混みようで、案内された6畳の大部屋(片側二段)マックス16人のところ、8人って感じでした。
料理は朝晩ともにバイキング形式(おかず8品くらいと夕飯は混ぜご飯に豚汁。朝食は白飯に味噌汁)お変わり自由。美味しいですが、疲労でおかわりできませんでした。
コーヒー・お茶・お湯も宿泊者はおかわり自由なので、冷えた体にはありがたい。
コーヒーは滞在中6杯くらいいただきました。
ちなみに名物五右衛門風呂は凍結防止のために今季終了とのこと。
残念です。
夜は雲が多く、満点の星空とはいきませんでしたがチラホラと見えている感じ。夜景は茅野市街のみ見れました。もちろん寒さに耐えながらの鑑賞です。。。
ご来光は朝食時間と被ってしまったので、雲海に浮かぶ富士山のみ堪能するに留め、
早々に横岳へと出発。昨日と同様の強風であれば横岳へは行かず、地蔵尾根から下山しようと思っていましたが、撤退するほどでなくて良かった。
出発前にお話しさせていただいたソロ山ガさんも同じように撤退するつもりだったとのこと。
なんかこの山行は強風の話題に尽きる感じです。
横岳の取り付きで先行させてもらい、しばらく登ると子連れハイカーさんに追いつく。
出発する時に気になっていたので年齢を聞いていると5歳だという。
ザイルで確保していたが、我が家のmineも7歳にしてはよく山登る方だと自負していただけに衝撃を受ける。お父さんの技術と体力が自分とは比べ物にならないのもあるんだろうが、お父さんもお嬢さんも尊敬しますね。素晴らしい親子。
横岳はスリリングながらあまり危険を感じない絶妙な感じの山なので、何度歩いても楽しい。自分の中では今回のメインの山です。すれ違いや追い抜きの待ち時間も常に絶景が拝めるので飽きません。
それにしても対向者が少ない。横岳山頂手前ですれ違ったソロのご年配のお父さんに話を聞いてみると、硫黄岳山荘に泊まったがガラガラだったとのこと。
そりゃ早朝対向者が少ないはずだ。
今回も展望荘と硫黄岳山荘で迷ったが、自分の体力を考えて展望荘にした。
次回は逆ルートで硫黄岳山荘にしよう!
硫黄岳山頂でのコーヒータイムを楽しみに、横岳では休憩せずに硫黄岳へ向かう。
横岳山頂を過ぎると赤いザラザラした地質に。
まさに火山って感じ。横岳から硫黄岳山荘までの下りはザレ場。
硫黄岳山荘から硫黄岳への登りはガレ場。
どっちも歩きにくい!でも楽しい!景色最高!とか言っていると硫黄岳へ到着。
相変わらずだだっ広い山頂。いつ来ても風強い。そしてケルンを風よけにコーヒータイム♪ここからは樹林帯を下るだけ、楽しいのはここまでだから長く休憩しちゃおう!っことで、コーヒー飲みながらクロワッサンやらお菓子やらたくさん食べて長居する。
昨日今日と上り下りしてきたルートが全て見渡せる!なんていい場所だろう。
スターバックス硫黄岳山頂店とかあればいいのに!そうなったら絶対来る。
むしろバイト募集に電話する!
硫黄岳からの下り、体に異変が。
右足の負傷したポイントを庇いながら歩いていたせいか、
普段はあまり痛まない親指に痛み。そこまで長いダラダラ下りでもないが、負担をかけていたようで、皮は向けていなかったものの、酷い水ぶくれに。
痛みを堪えながらゆっくり下る。赤岳鉱泉でちょっと休憩。
アイスキャンディーも準備万端で、冬の到来を待つばかりとなっていた。
下山はそのまま北沢ルートへ進む。
こちらは南沢とは違い、川に架けられた橋を何度も渡りながら明るい道をひたすら歩く。
そして最後は砂利の林道歩き。
怪我なく無事下山できて良かった。
下山後は『もみの湯』へ。初めて行きましたが、ポカポカのツルツルでいい温泉でした。
最後に、展望荘で食後に田部井淳子さんの訃報を聞いた。
山の上で聞けて良かったような、寂しいような。。。
テレビ等のメディア露出もあり、身近なヒロインであった気がします。
そして勝手に下山の2日目は慰霊登山とさせていただきました。
硫黄岳でのコーヒーも田部井さんに心の中で献杯したのでした。
自分が生まれる前から活躍していた田部井さん、ご冥福をお祈りいたします。
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