ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 995444
全員に公開
ハイキング
槍・穂高・乗鞍

松高ルンゼからの奥又白池

2016年10月29日(土) ~ 2016年10月30日(日)
 - 拍手
carimero326 その他1人
GPS
--:--
距離
20.5km
登り
1,009m
下り
1,004m

コースタイム

1日目
山行
5:31
休憩
0:25
合計
5:56
8:49
41
9:30
40
10:10
10:25
4
11:25
11:35
185
14:40
2日目
山行
3:34
休憩
0:31
合計
4:05
8:50
80
10:10
10:15
33
10:50
55
11:45
12:11
29
12:50
5
12:55
ゴール地点
天候 1日目 曇り 2日目 晴れ
過去天気図(気象庁) 2016年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車
あかんだな駐車場まで車 駐車場代 1泊1200円
上高地までバス 往復2050円
コース状況/
危険箇所等
【松高ルンゼ】
雨上がりの沢はとにかく滑る
ガレ場は落石注意
【中畠新道】
地図上では点線ルート
急勾配、倒木あり
その他周辺情報 朴ノ木 宿儺の湯 割引券で500円
あかんだな駐車場周りの紅葉は見頃だった
2016年10月29日 07:50撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/29 7:50
あかんだな駐車場周りの紅葉は見頃だった
こんな空いているあかんだな駐車場は初めて
2016年10月29日 07:52撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/29 7:52
こんな空いているあかんだな駐車場は初めて
上高地を出発
2016年10月29日 08:44撮影 by  NEX-7, SONY
10/29 8:44
上高地を出発
梓川より岳沢方面を撮影
2016年10月29日 08:48撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
10/29 8:48
梓川より岳沢方面を撮影
人の少ない河童橋
2016年10月29日 08:49撮影 by  NEX-7, SONY
10/29 8:49
人の少ない河童橋
小梨平
黄色がきれい
2016年10月29日 08:58撮影 by  NEX-7, SONY
10/29 8:58
小梨平
黄色がきれい
明神池の方へ向かう社長さん
2016年10月29日 09:32撮影 by  NEX-7, SONY
10/29 9:32
明神池の方へ向かう社長さん
生ハムみたいなきのこ
2016年10月29日 09:48撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
10/29 9:48
生ハムみたいなきのこ
新村橋
2016年10月29日 10:29撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/29 10:29
新村橋
白い花のようなきのこ
2016年10月29日 10:29撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/29 10:29
白い花のようなきのこ
苔やシダもきれい
2016年10月29日 10:32撮影 by  NEX-7, SONY
10/29 10:32
苔やシダもきれい
梓川の対岸
黄色がきれい
2016年10月29日 10:37撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
10/29 10:37
梓川の対岸
黄色がきれい
新村橋を渡ってからはしばらくなだらかな道
2016年10月29日 10:57撮影 by  NEX-7, SONY
10/29 10:57
新村橋を渡ってからはしばらくなだらかな道
紅葉は終わっていた
2016年10月29日 11:01撮影 by  NEX-7, SONY
10/29 11:01
紅葉は終わっていた
分岐に到着
2016年10月29日 11:24撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
10/29 11:24
分岐に到着
パノラマコースと中畠新道の分岐
赤いペンキの岩が目印
左の沢が松高ルンゼ
2016年10月29日 11:29撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
10/29 11:29
パノラマコースと中畠新道の分岐
赤いペンキの岩が目印
左の沢が松高ルンゼ
ヘルメット、ハーネス、ガチャを松高ルンゼ取付きで準備
2016年10月29日 11:33撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/29 11:33
ヘルメット、ハーネス、ガチャを松高ルンゼ取付きで準備
取付きからみた梓川
2016年10月29日 11:40撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
10/29 11:40
取付きからみた梓川
沢の水量は前日の雨で多かった
2016年10月29日 11:45撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
10/29 11:45
沢の水量は前日の雨で多かった
滝を右に左に巻いて登って行く
2016年10月29日 11:51撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
1
10/29 11:51
滝を右に左に巻いて登って行く
少しずつ高度が上がって行く
2016年10月29日 11:59撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
1
10/29 11:59
少しずつ高度が上がって行く
山の上の方はガス
2016年10月29日 12:06撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/29 12:06
山の上の方はガス
幾つ目の滝だろうか
2016年10月29日 12:27撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/29 12:27
幾つ目の滝だろうか
必死にルートファインディング
ところどころ楽しいのと厳しいのと
2016年10月29日 12:36撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
10/29 12:36
必死にルートファインディング
ところどころ楽しいのと厳しいのと
古いハーケンをひとつだけみつけた
2016年10月29日 12:40撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/29 12:40
古いハーケンをひとつだけみつけた
ときどきちょっとした藪漕ぎ
2016年10月29日 13:24撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
10/29 13:24
ときどきちょっとした藪漕ぎ
最後沢が二つに分かれていた
左の沢から右の沢にトラバース
2016年10月29日 13:43撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
1
10/29 13:43
最後沢が二つに分かれていた
左の沢から右の沢にトラバース
右の沢
2016年10月29日 13:43撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
1
10/29 13:43
右の沢
もう少しで中畠新道
2016年10月29日 13:49撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
1
10/29 13:49
もう少しで中畠新道
沢の右側が登山道
2016年10月29日 13:52撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
1
10/29 13:52
沢の右側が登山道
最後の草付をトラバースする
2016年10月29日 13:58撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
10/29 13:58
最後の草付をトラバースする
登山道に合流
2016年10月29日 13:58撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
10/29 13:58
登山道に合流
中畠新道
倒木もあり、道はそんなに良くはない
2016年10月29日 14:03撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/29 14:03
中畠新道
倒木もあり、道はそんなに良くはない
ここを越えればもしかして…
2016年10月29日 14:38撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
10/29 14:38
ここを越えればもしかして…
やったー!奥又白池に到着
2016年10月29日 14:43撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
3
10/29 14:43
やったー!奥又白池に到着
祝!松高ルンゼ制覇!ビールで乾杯!!!
2016年10月29日 14:42撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/29 14:42
祝!松高ルンゼ制覇!ビールで乾杯!!!
ガスっているが、神秘的な奥又白池
2016年10月29日 14:44撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
10/29 14:44
ガスっているが、神秘的な奥又白池
今度はワインで乾杯
2016年10月29日 15:10撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/29 15:10
今度はワインで乾杯
寒いのでシュラフにくるまる
それでも外にいたい
2016年10月29日 15:53撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
2
10/29 15:53
寒いのでシュラフにくるまる
それでも外にいたい
前穂高岳
天の川がきれい
2016年10月29日 20:31撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
10/29 20:31
前穂高岳
天の川がきれい
記念撮影したけど写ってない
2016年10月29日 20:34撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
10/29 20:34
記念撮影したけど写ってない
朝の前穂
いい天気
2016年10月30日 06:47撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
10/30 6:47
朝の前穂
いい天気
朝の奥又白池
2016年10月30日 06:48撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
3
10/30 6:48
朝の奥又白池
前穂
2016年10月30日 06:50撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
10/30 6:50
前穂
トイレの丘に登って撮影
この丘でみんな用をたすみたい
2016年10月30日 06:54撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
2
10/30 6:54
トイレの丘に登って撮影
この丘でみんな用をたすみたい
梓川はガスにおおわれていた
2016年10月30日 06:59撮影 by  NEX-7, SONY
10/30 6:59
梓川はガスにおおわれていた
雲海と奥又白池
2016年10月30日 07:03撮影 by  NEX-7, SONY
2
10/30 7:03
雲海と奥又白池
前穂と奥又白池
2016年10月30日 07:07撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
3
10/30 7:07
前穂と奥又白池
霜柱
2016年10月30日 07:15撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
10/30 7:15
霜柱
奥又白池から谷への水路
わかりにくいけど
梓川まで続いているのだろう
2016年10月30日 07:16撮影 by  NEX-7, SONY
1
10/30 7:16
奥又白池から谷への水路
わかりにくいけど
梓川まで続いているのだろう
奥又白池に写る前穂
2016年10月30日 07:17撮影 by  Canon EOS 6D, Canon
4
10/30 7:17
奥又白池に写る前穂
朝ごはん
靴下に穴が
2016年10月30日 07:38撮影 by  NEX-7, SONY
1
10/30 7:38
朝ごはん
靴下に穴が
前穂をバックに最後に記念撮影
2016年10月30日 08:55撮影 by  NEX-7, SONY
2
10/30 8:55
前穂をバックに最後に記念撮影
そろそろ下山開始
2016年10月30日 08:49撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
1
10/30 8:49
そろそろ下山開始
中畠新道から前穂の東壁や5・6のコルへ向かう踏みあと
いつか通る事があるのだろうか
2016年10月30日 08:55撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
1
10/30 8:55
中畠新道から前穂の東壁や5・6のコルへ向かう踏みあと
いつか通る事があるのだろうか
松高ルンゼが見えた
2016年10月30日 09:20撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 9:20
松高ルンゼが見えた
昨日見えなかった左の沢
結構な崖
2016年10月30日 09:22撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 9:22
昨日見えなかった左の沢
結構な崖
松高ルンゼ
なかなか険しい
2016年10月30日 09:32撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
1
10/30 9:32
松高ルンゼ
なかなか険しい
奥又白谷
ここを登った記録はないらしい
滝を巻くのはガレ過ぎて険し過ぎて不可能と思える
2016年10月30日 09:36撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 9:36
奥又白谷
ここを登った記録はないらしい
滝を巻くのはガレ過ぎて険し過ぎて不可能と思える
その脇の滝は凍っていた
2016年10月30日 09:37撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 9:37
その脇の滝は凍っていた
松高ルンゼが時々見える
2016年10月30日 09:46撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 9:46
松高ルンゼが時々見える
黄色がきれい
2016年10月30日 09:52撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
1
10/30 9:52
黄色がきれい
またまた松高ルンゼ
2016年10月30日 09:53撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 9:53
またまた松高ルンゼ
中畠新道
お地蔵様がいた
2016年10月30日 10:02撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 10:02
中畠新道
お地蔵様がいた
分岐まで下りてきた
中畠新道のプレート
2016年10月30日 10:11撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 10:11
分岐まで下りてきた
中畠新道のプレート
道を聞かれたおじさんを見送った
正面が松高ルンゼ
右の岩壁が中畠新道
2016年10月30日 10:17撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 10:17
道を聞かれたおじさんを見送った
正面が松高ルンゼ
右の岩壁が中畠新道
分岐からは道はなだらか
2016年10月30日 10:39撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 10:39
分岐からは道はなだらか
新村橋は左へ
少し向こうの右のガレているところが中又白谷への入り口
2016年10月30日 10:47撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 10:47
新村橋は左へ
少し向こうの右のガレているところが中又白谷への入り口
新村橋
2016年10月30日 10:48撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 10:48
新村橋
徳沢園
残念ながらソフトクリームの販売は終わっていた
2016年10月30日 10:59撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 10:59
徳沢園
残念ながらソフトクリームの販売は終わっていた
徳沢のキャンプ場はテントがたったの三張り
2016年10月30日 11:01撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 11:01
徳沢のキャンプ場はテントがたったの三張り
おいしそうなきのこ
2016年10月30日 11:15撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 11:15
おいしそうなきのこ
これまたおいしそう
2016年10月30日 11:17撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 11:17
これまたおいしそう
さるのこしかけ
2016年10月30日 11:38撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 11:38
さるのこしかけ
明神館で一杯
至福のHD
2016年10月30日 11:49撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 11:49
明神館で一杯
至福のHD
天ぷらそば
千円
2016年10月30日 11:51撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 11:51
天ぷらそば
千円
ふさふさの苔
2016年10月30日 12:14撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 12:14
ふさふさの苔
ボスザルか
2016年10月30日 12:17撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 12:17
ボスザルか
2016年10月30日 12:38撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 12:38
清流の中のバイカモ
2016年10月30日 12:46撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 12:46
清流の中のバイカモ
岩魚
2016年10月30日 12:46撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 12:46
岩魚
高山へ向かう途中にある水くみ場所
いつも誰かが水を汲んでいる
2016年10月30日 15:09撮影 by  DMC-TZ70, Panasonic
10/30 15:09
高山へ向かう途中にある水くみ場所
いつも誰かが水を汲んでいる

装備

個人装備
ヘッドランプ 予備電池 1/25 000地形図 ガイド地図 コンパス 筆記具 ライター ナイフ 飲料 ティッシュ バンドエイド タオル 携帯電話 計画書 雨具 防寒着 スパッツ 手袋 ビニール袋 替え衣類 シュラフ シュラフカバー ザックカバー 食器 水筒 時計 日焼け止め 非常食 アイゼン ハーネス 環付きカラビナ カラビナ テープスリング ヘルメット お酒 おつまみ ATCガイド カム デイジー テントマット ツェルト コンロ ガスカートリッジ コッヘル(鍋) ファーストエイドキット カメラ
備考 SONYのマクロレンズとCANONのレンズ間違えて持ってきてしまった

感想

ここんとこ数年のパターンとしては、夏の週末は登山、10月くらいからは岩場でボルダリングだった。
先々週からは小川山、岐阜の笠置へとボルダリングに出かけ、もう登山用具は使わないと思っていたが、突然HDが山に行こうと言い出した。
今年は天気が悪くなかなか登山に行けず、なんとなくボルダリングモードにシフトし、気がつけば二ヶ月ぶりの登山だった。

松高ルンゼ。
最初は高松(タカマツ)ルンゼだと思って調べていたが、パソコンで検索しても何も出て来なかった。
マツコウと読む。
改めて調べてみてもほとんど記録は無く、HDの持ってる本、北アルプスのルートを網羅している日本登山大系にも乗って無かったようだ。
二年前、中又白沢を登ったけど、その隣のルンゼになる。

いつものように金曜日夜出発、あかんだな駐車場は登山シーズンピークを過ぎてたから満車にはならないだろうと思い、岐阜県側の阿房トンネル手前に車泊した。
ここはトイレもあり、屋根まである。
しかもトイレは暖房がきいてて洗面台は温水まである。
いつものように晩酌して12時頃就寝。

6時半に起きて、あかんだな駐車場に向かう。
天気は雲り。
着いたら、今までみた事ないくらいの車の少なさに驚く。
朝食のおにぎりを食べ、支度を済ませ、7時50分のバスに乗った。
バスを待つ人も登山者らしい人は少なかった。

上高地着、いつも人がたくさんの河童橋も少なめ。
山を見ると上の方ははガスがかかっていた。
明神の手前で、年配の男性に声をかけられ、奥又白池に行くと話すと、人のあまり行かない所が好きだと思われたのか、奥丸山をすすめられた。
前からHDが行ってみたいと言っていた山だった。
笠ヶ岳や穂高が見渡せて景色がいいそうだ。
男性は社長さんで、最近心臓の手術を受け、医者に止められてるけど山歩きに復帰したらしく、この辺りを歩いてるだけと言い明神館の前で別れた。
かなり山が好きな方の様だ。
その前に、軽装で上高地から9時過ぎ出発で穂高まで行くと言う外国人がいたので、会ったら行くなと注意してくれと言われた。
結局それらしき人には合わなかったけれども。
前日、標高の高いところでは雪が降ったらしい。

徳沢で飲み水の他に1リットルずつ水をソフトボトルに補充して、おにぎりを食べて休憩して出発。
新村橋を渡り、しばらくなだらかな道を歩くと分岐に到着。
岩に赤いペンキで矢印が書いてあり、ここから涸沢へのパノラマコースと中畠新道に分かれ、さらに松高ルンゼの分岐でもある。
ルンゼの取り付きに着くと、沢は前日の雨で結構水が流れている。
HDの見つけた数少ない記録の写真ではこんなに流れはなかったみたい。
少し私は不安だったけど、行けるところまでは行こうという事になった。
ヘルメット、ハーネス、ガチャを準備して登り始めた。

一つ目の滝は右を巻いたが、岩が相当濡れていてとにかく滑る。
それから小さな滝を右へ左へいくつも超えた。
ずっと先頭を行かせてもらっていたが、一度HDと左か右かで意見が分かれたりした。
小さな滝だけど、滝壺を横切ったときにズボンが結構濡れた。
ホールドとスタンスが少ないところでは、岩に溜まった泥を掘り出してホールドを探した。
ホールドもビッタリ濡れてるし、足は滑るし、手をかけ足をかけてムーブを起こそうとするけど、もしつるっと滑ったら数メートル滑落という場所ではかなりもたもたした。
ボルダリンググレードだとしたら8級くらいだとHDは言う。
その通りだと思うが、びびってなかなか登れない。
「滑る、滑る!無理無理!」
なんて言いながら確実なホールドを探して必死に登った。
草付の草をつかんで登る事もあったが、枯れててブチブチとちぎれてなんとも頼りなかった。
フリースの袖もビショビショになった。
一時間くらいたっても数十メートルくらいしか進んでなかった。
HDは終始余裕。
取付きから、ちゃんと数えてはいないけど、20個以上の滝を超えた。

ときどき藪漕ぎもして、ガレ場になったら、沢が二俣に分かれていた。
左の方はガスってて上の方は見えなかったが、右の沢の右岸をトラバースして沢をまたいだら登山道に出た。
とはいっても地図上では点線の中畠新道である。
結局ロープは一度も出すことはなく、松高ルンゼ制覇。
終わってみればところどころ怖かったけど楽しかったし、達成感もあった。
一応、私に取付きから全部ルートファインディングさせてくれたHDに感謝。
結局大した距離でもないのに、取付きから登山道合流まで2時間15分もかかってしまった。

中畠新道に出ると、結構悪い急登が続いた。
ガスっていて景色はあまり見えないが、ここを越えたらもしかしてと思えるところに来たら、HDが先に道を譲ってくれた。
景色が開け、奥又白池が見えた。
ガスってるけど、神秘的。
別天地。なんだか感動。

ここに来たのは二度目で、二年前中又白谷から登って以来だった。
あのときは、Nさんと3人で奥又白池と前穂の素晴らしい景色を前に結構長い事山談義して、いつかここでテン泊したいね、と話していた。
そしてこの場所はこの日私達の貸切だった。
寒くてガスってたけど、ビールで乾杯して宴会を始めた。

寒いのでシュラフにくるまって、石のテーブルの上におつまみと酒をおいて飲んでいたが、暗くなってきたのでテントに入って食事した。
持って来たワインも焼酎も全部飲んでしまったので寝るしかなくなった。
テントでうたた寝していたが、ふと目が覚めると空が晴れていて、回復傾向の天気予報で期待していたが、やっと星が出始めた。
テントの外に出ると、今年見た中で一番の落ちてきそうな星空だった。
天の川もくっきりと見え、流れ星もいくつか見た。
HDは流れ星を撮ろうと何度もシャッターを切っていたが、冗談みたいに全くタイミングが合わなかった。
写るときはどの写真にも流れ星が写っていることがあるという。

朝、とてもいい天気だった。
霜柱が立っていたのでかなり冷え込んだみたいだけど、私はモンベルの2番のシュラフとカバーにくるまって足の裏に貼るカイロを貼って寝たので、超冷え性の私でもあたたかく寝ることができた。
前穂もきれいに見え、池の周りを一周して、山の下の方を見ると雲海だった。
もっとここにいたい気もするが、朝ごはんを食べ、出発した。

中畠新道を下って行くと、突然前に人が立っていたので思わず、
「うわっ!びっくりした!」
と言ってしまった。
失礼なことをしてしまったが、謝って挨拶した。
昨日から自分達以外に人の気配をしばらく感じていなかったので、自分の反応にも驚いた。
それからも合わせて3組登山者に会った。
奥又白池は意外と人気のコースのようだ。

中畠新道からときどき自分達の登った沢を見る事ができたけど、昨日と様子は全然変わっていた。
乾いてて、水量も少なく快適そうなので、ワングレードは違うんじゃないかとHDは言った。
そして昨日はガスで見えなかったが、最後二股に分かれていた沢の左側は数十メートルそそりたった岩壁だった。
「これは登れないね。」
と二人で話した。

中畠新道とパノラマコース分岐で、年配の男性に声を掛けられた。
奥又白池に行きたいそうで、道を聞いてきた。
中畠新道への取り付きは、分岐から緑のプレートが岩に貼り付いている岩を登っていく。
あっちですよ、と指を指して説明しているのだけど、分岐の赤いペンキの目印の岩のそばから左の方へのびている踏み跡を行きたがる。
やっとそちらに向かってくれたのだけど、私たちも歩き出して何度も振り返ってみるが、数十メートル先なのになかなか取り付きまでたどり着かず、途中で休憩してる。
もう10時を回っていたし心配になった。
二組中畠新道に入っているので大丈夫だろうと思ったが、あのペースではかなりの急登なので、一体いつ奥又白池にたどりつけるのかわからない。
心配だったけど、私たちは上高地に向かった。

途中お腹が空いたので明神館で天ぷらうどんと牛丼を注文し、HDに飲んでもいいよ、と言ったら、本当に嬉しそうにビールを飲んだ。
一番搾りありますか?とお店の女性に聞いた時、それ何ですか?とかえってきたのにはびっくりしたが、説明したら、ああ、キリンですねと言った。
飲まない人にはわからんもんなのね。

二ヶ月ぶりの山歩きで翌日はすっかり筋肉痛になった。
HDは相変わらずなんともない。
紅葉もすっかり終わっていたが、人の少ない上高地、静かな山はすごくいい。
寒いけど、雪が降る前のこの時期に行くのはありだな。
上高地の紅葉は終わりかけだったけど、平湯あたりでは見ごろだった。
登山はまた来年。
今年はあまりいけなかったのが残念だけど、楽しみはまだまだ尽きない。

追記
二ヶ月前に登山靴がビショビショになり、そのあとは乾燥剤などでカラカラに乾かしてはいたけど、履いたときに二人とも違和感を感じていた。
きついのである。
歩き始めは相当歩きにくさを感じていたが、徳沢に着いた頃にはほとんど元に戻っていた。
登山靴は絶対中を濡らさない方が良いと思った。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:3357人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

ハイキング 槍・穂高・乗鞍 [3日]
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら