宮之浦岳「淀川〜宮之浦岳〜高塚小屋泊〜縄文杉〜白谷雲水峡」
- GPS
- 32:00
- 距離
- 22.4km
- 登り
- 1,371m
- 下り
- 2,119m
コースタイム
- 山行
- 9:59
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 9:59
天候 | 31日 淀川登山口〜焼野三叉路:曇り 第一展望台〜高塚小屋:雨(夜土砂降り) 1日 高塚小屋〜大王杉:曇り 大王杉〜白谷雲水峡:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
飛行機
白谷雲水峡谷発のバスまで2時間も待ち時間があり、相乗りタクシーで宮之浦港口まで |
コース状況/ 危険箇所等 |
淀川登山口〜投石平:特に危険箇所なし 投石平〜宮之浦岳〜平石:大半が岩場 平石〜楠川別れ:特に危険箇所なし 楠川分れ〜辻峠:激坂 辻峠〜白谷雲水峡:特に危険箇所はないが、最後激坂 |
その他周辺情報 | 安房〜淀川登山口までタクシーで6700円程度。 新高塚小屋は直ぐ近くに水場有り。 高塚小屋は徒歩10分、縄文杉付近に水場有り。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
飲料
ハイドレーション
コンロ
コッヘル
調理器具
ライター
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
針金
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
携帯トイレ
ガベージバック
|
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感想
◇プロローグ
晴れの焼岳に登れて大満足で次の山行をどこにしようか考えていた9月中旬のことだ。9月末から10月末までの1ヶ月にわたる長い海外出張が終われば、長期休暇が貰えるのはいいが、11月に山と言ってもな〜。北アルプスはもちろん南アルプスも冬山一歩手前の状態で怖くて登れない。ならばということで真っ先に思い浮かんだのは屋久島宮之浦岳。宮之浦岳のベストシーズンは5月のヤクシマシャクナゲの頃だということは分かっちゃいるが、何より人ごみが嫌いな自分は混雑期の山には登りたくない。そんな時、目に入ったのが11月文化の日から次の土日までの4連休を利用した3泊4日の屋久島宮之浦岳登山ツアーだ。羽田から鹿児島までの往復飛行機代と鹿児島から屋久島までの往復高速船代、ホテルまでの送迎代、ホテルでの食事付宿泊代(但し相部屋)、宮之浦岳登山口までの送迎代、登山ガイド代がセットで27万円。これだと一切お任せで何も考えなくていいし、あと若干名で受付終了みたいだったので、思わず予約しそうになったが、確か伊丹から屋久島へは直行便があったはずで金沢からわざわざ羽田まで遠回りすることを考えたら、なんか馬鹿らしくなった。そこで色々調べてみたら、伊丹から日本エアコミューターが直行便を出していて、午前の便は10:15発で金沢を6:00に出発すれば余裕で乗れるし、屋久島には午前中に到着することが分かった。それで早速、先得割引で航空便と1人部屋でゆったりできるホテルの予約を完了した。あとは大阪までの往復高速代とガソリン代、空港での駐車料金、登山口までのタクシー代、居酒屋での食事代等を入れても10万円あれば十分と弾き出して今回の山行をむかえることとした。ツアーに参加すると東京までの新幹線代か航空運賃が加算されて30万円はかかるから20万円得した計算だ。
◇デスクプラン
屋久島と言えば、日本百名山の宮之浦岳、樹齢7000年の縄文杉、もののけ姫の舞台となった白谷雲水峡、この三つは最低限外せないだろう。最初はすべて別箇に日帰りで済ますことも考えたが、今年は西穂高、唐松岳、八ヶ岳、飯豊山と4回しかテント泊をしていないので心のテント虫が疼く。かと言って飯豊山の時のように土砂降りに叩かれるのはいやだ。だから、晴れていればテント泊、雨なら避難小屋泊と決めて、まずは「山と高原地図」で登山口の標高、登りのコースタイムを検討してどこから登るかを考えた。
白谷雲水峡 標高 620m 標高差1316m 登りCT 10:20
荒川登山口 標高 600m 標高差1336m 登りCT 9:00
ヤクスギランド 標高 960m 標高差 976m 登りCT 10:50
淀川登山口 ☆標高 1360m ☆標高差 576m ☆登りCT 5:20
このデータから一目瞭然、一番楽そうな淀川登山口から登ることに決定し、1日目は淀川登山口〜花之江河〜投石平〜栗生岳〜宮之浦岳と登り、宮之浦岳からはちょっと無理をして、焼野三叉路〜新高塚小屋〜高塚小屋まで足を運んでテント泊(若しくは小屋泊)。
2日目は高塚小屋〜縄文杉〜大王杉〜ウイルソン株〜大株歩道入口〜楠川分れ〜辻峠〜白谷山荘〜白谷雲水峡と回る。
これで、日本百名山の宮之浦岳、樹齢7000年の縄文杉、もののけ姫の舞台となった白谷雲水峡を1泊2日でおさえるという作戦だ。
◇1日目(屋久島2日目)
屋久島は1ヶ月に35日雨が降ると言われているくらい雨の多い島だから、雨は最初から覚悟してたが、05:30ホテルの玄関を出ると2日前に予約していたタクシーは雨の中、既にホテルの玄関先で待っていた。リュックを入れてもらおうとトランクを開けてもらうと隅っこに登山靴が置いてあった。運転手さんも登山をするというので、色々聞くと「例年なら10月は1ヶ月くらい雨が降らないのに今年は1日も晴れた日がないよ」「島の半分は雨でも島の半分は晴れてる。車で島を1周するとよく分かるよ」「モッチョム岳は宮之浦岳より大変な山よ。登山道がないんだから」なんて話を聞きながら、タクシーはホワイトアウト状態で視界10〜20mしかないくねくねした山道をガードレールの反射板の光を頼りに登っていく。突然目の前にヤクシカが2頭現われる。
06:25 淀川登山口到着。さっきまでの雨が嘘のようにやんで霧も晴れてきた。でも念のため、レインジャケットの上下を着込み、17kgのパリセード80を背負って、06:35デッパツ。6月23日以来、日帰り登山ばかりで4ヶ月ちょっと背負っていなかっただけなのにやけに肩と腰が重い。でも久しぶりにテント泊装備のリュックを背負って歩ける喜びに心が奮える。一歩一歩、大地の感触を踏みしめ、森の空気の美味さ、森の静寂を五感で感じながら歩く。
07:23 淀川小屋前通過。人気はない。ここらでまたガスがかかりだす。でも雨が降らないだけ良しとしよう。昨夜、居酒屋「いその香り」で隣に座った看護婦のお嬢さんは前日の29日に猛烈な雨風でレインウェアの中までびしょ濡れになって宮之浦岳に登って来たと話していた。
09:14 黒味岳分岐通過。直ぐ後ろに単独の白人青年が迫ってきているのに気づき、道を譲る。その青年はレインウェアを着ておらず、シューズもトレールランニング用の軽いもので、リュックだけは50-60リットルクラスで避難小屋泊と見受けた。その青年とはその日、新高塚小屋に至るまで何度も顔を合わすこととなる。
09:44 投石平通過。頂上付近は岩場であることは予想していたが、本格的な岩場がこの辺りからずーっと頂上を過ぎて平石岩屋辺りまで続く。
11:30頃、頂上直下で朝淀川登山口から先行した日帰りガイドツアーの団体さん3組とすれ違う。
11:44 九州最高峰の宮之浦岳頂上に立つ。日本百名山27座目達成。頂上独占状態で気分はいいが、どなたもいらっしゃいません。
13:41 第一展望台通過。今までよく保ってくれていた天気だったが、遂に雨が降り出した。テント泊が微妙になってきた。
14:13 新高塚小屋通過。ここは大きい。外に別棟でトイレ4箇所と携帯トイレブース1箇所があった。何回か顔を合わせた白人青年はここに泊まることにしたようだが、自分は明日の縄文杉との出逢いに考慮し先を急ぐ。この時はまさか高塚小屋があんなに小さいとは思ってもいなかった。
15:30 今晩の宿泊先、高塚小屋到着。第一印象=ハト小屋。小さい。なにこれ小屋。
しかもまだ明るいのに扉を開けて中に入ると真っ暗。窓が一つあるのだが小さくて低い場所に設置されているので光が入って来ない。で、肝心のテント場がない。平らな所は全て水深10cmの水溜り状態となっており、テントを張ろうとしたら木製のテラスの上しかない。本格的に雨が降る中、建物横のテラスには3人家族がテント設営中。小屋の中には先着の単独行1名とガイドとお客の計3名だけで2階はガイド組が使っていたので、迷わずテント泊を諦め1階の片隅を占有。
夕食は尾西食品の白飯とアマノフーズの牛とじ丼の素、レトルトの牛すじ肉の煮込みとコーヒーとお茶。今回アルコールストーブを初めて使ったけど、音がなく静か。お湯が直ぐ沸く。軽い。飛行機の移動に制限を受けない。ガスカートリッジのように空き缶や少し残った缶が発生しない。
17:00には食事の後片付けも終えてモンベル900♯2に包まって横になっていたら、次から次に宿泊者が入ってきて大混雑状態となるが、19:30過ぎには静かになり知らぬ間に眠っていた。
◇2日目(屋久島3日目)
早い人が03:30頃からバタバタしはじめたので目覚めたついでにトイレに行き、また横になったが、シュラフの眠りが心地よく再び爆睡。
06:00起床。
シュラフ、マット、着替えを収納して朝食とモーニングコーヒーを楽しんでから、
07:43 ゆっくりデッパツ。
07:52 君は突然現れた。他の木とは明らかに異なる白くぼんやり岩のように輝く木肌。その幹が太いというのを通り越して幹面が膨大な壁のように広い。その背丈は遙か天を仰ぐ。いやーでかい。君と静寂の中、一対一で出逢えた感謝の気持ちを伝えるも君は黙して語らず。君の生命力に乾杯。君は凄いな。君の体を通った水を頂いたよ。すごく甘かった。でも後で出逢った大王杉も君に負けないくらい凄かったよ。
10:25 楠川分れ通過。ここから辻峠を登り、白谷雲水峡谷に向かうが、薬師沢から雲ノ平に登る急登を彷彿した。
12:00 苔むす森通過。ベテランガイドさんが苔むす森でトレッキング客に説明している。宮崎駿はもののけ姫のロクハンで屋久島に来た時、白谷雲水峡から縄文杉まで2泊3日をかけて登ったんですよ。途中の避難小屋に泊まって。へ〜そうだったのか。
12:35 白谷雲水峡案内場に無事下山。
さあ、明日はモッチョム岳へ?
kuroyuri2702さん、こんにちは♪
こんどは屋久島ですか〜!!
しかも行き方といいルートといい、行動力ありますね〜 流石です
屋久杉を独り占めですね♪ 羨ましい
お疲れ様でした〜
ni-shiさん、お久しぶりです。
ni-shiさんこそ、ちゃくちゃくと登られて羨ましい限り。今度は大阪を起点ですか?
来週は奥秩父に遠征しようと目論んでいましたが、最近気になっていた奥歯を見てもらいに歯医者に行ったら、割れてしまっているから治療に1ヶ月近くかかりますよと言われてしまいました。トホホ…
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