谷川岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 10.5km
- 登り
- 1,446m
- 下り
- 1,439m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
18日;ロープウェイP−(山行)−ロープウエイP−道の駅・南魚沼(泊) 19日;道の駅−清水峠下−三国川ダム−十日町―松の山−上越市・道の駅・うみテラス(泊) 20日;道の駅−能生−自宅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
リフト駅上部は凍結注意。西黒尾根の雪まじりの岩場の下降はアイゼンが必要だが引っかけやすい。鎖場の連続要注意。 |
写真
装備
共同装備 |
お助けセット(6mmザイル10m
シュリンゲ長1
シュリンゲ短2
環付きカラビナ1
カラビナ2)✕2
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感想
行動の記録
11月17日(木);
大町ー安曇野−千曲ー上田ー長野原ー高山村−月夜野経由で谷川岳ロープウェイPへ。先発の3名と合流。3名は許可を得て駐車場でテント。自分は車中泊
11月18日(金);
ロープウェイの始発に合わせて移動し、天神平に8:20頃着くも、上のリフトの除雪作業で待たされ、その間に周辺の山々を見る。分かるのは朝日岳・白毛門,清水峠,至仏山・笠ヶ岳,赤城山等。30分以上待たされてリフトで終点の天神峠まで上がり、出発が9:10と予定より40分の遅れとなる。
凍った道を慎重に下って天神尾根分岐着が9:26。ロープウェイ駅から直接歩いてきた人が通過して行く。初めからリフトを使わず歩けば良かったかも‥。気温は低いが天気は上々で、厳重な寒さ対策をしていた女性陣はここで着衣を1枚減らし、自分は半袖となる。そこから林間の道を30分あまり歩いて10:00に熊穴沢避難小屋着。先着者1名あり。
10:05発。天神尾根から主峰方面を見ると、天神平から見えていた肩の小屋も見えず、ただの大きな山塊をひたすら登るだけとなる。その中間部辺りに数名の先行者が見えている。女性2人は元気いっぱいでどんどん先を行くが、自分は8月の白馬岳以来3ヶ月ぶりの登山で足が上がらず、後から上がってくる登山者にもどんどん先を譲って、写真を撮ることを言い訳にゆっくり追うのが精いっぱいで、たちまち置いて行かれる。
高みに登るにつれて周辺の遠近の山々が競り上がってくるが、分かるのは南東から北東にかけての赤城山〜至仏山〜平ヶ岳等,尾瀬周辺に至る山並み、南南西〜南西方向の浅間山〜八ヶ岳くらいのもので、他は殆ど分からない山ばかりである。途中で追い越して言った人に、左手に見えてきた急峻な尾根が爼瑤任修慮こうが万太郎であると教わる。
大きな登りの中間点付近で一旦先行隊に追いつき、南西〜西方向の山を見て八ヶ岳の中にかすかに浮かぶ富士を見る。白っぽい富士は靄に溶け込んで見えづらく、後で写真を拡大してやっとわかるほどだった。南アや中アも見えている筈であるが、ハッキリ同定できるまでには至らない。
左手に見えている万太郎〜オジカザワの頭の稜線が次第に大きくなり、肩の小屋に近づく頃、稜線の向こうに苗場山が現れ、11:30肩の小屋に着く。すぐに小屋の裏に向かい苗場方面を見る。そこからの苗場山はほぼ真西の方向で、その向こうに明らかに北アルプスと分かる白銀の山々を見る。おそらく白馬岳であろうと推測した。
行動食を摂って11:43発。11:51トマノ耳着。写真だけ撮ってすぐに次に向かう。降り口から鞍部までがカチンカチンに凍っていて周辺は見事なエビのしっぽであるが、鞍部に降りる手前に急斜面を横切る部分があって氷の華を楽しんでいる余裕はない。慎重に下って岩稜帯を越え12:09オキノ耳に着く。風は烈風と言うほどではなく、また身を切るほど冷たくもなく着るのも面倒なので半袖で凌ぐ。写真を撮った後、西黒尾根に下ることを確認して12:16発。西黒尾根分岐を12:32に通過する。
自分はあまり気が進まずできれば天神平に下りたかったのだが、先行する3人はやる気満々で、ひとり抜けるのも悔しいので半ばやけくそで後を追う。降り口付近で上ってきた人があり、下りはアイゼン必着との情報を得る。雪まじりの岩稜は歩きにくいが先行者達はこともなげに下って行く。若さには勝てない。
悪いことに少し降りたところで突然、夏の白馬岳で傷めた左膝裏の腱が痛み始める。筋肉痛ではなく、腱が伸びきった感じで、強く衝いた時に腱反射のようにガクッと力が抜けて突っ張れず、そのためしっかりと踏んばることができなくなると言う症状である。加えて筋肉に疲労がたまって痙攣の予兆が感じられたのでポケットを探って『塩分チャージ』を食べる。口の中がシュワッとなる子どもの駄菓子にも等しいラムネ玉を大きくしたような『塩分チャージ』と言うタブレットが、実は痙攣の予防になると言うことをこの夏発見して以来、痙攣知らずなのである。ツ〇〇の△△番を買わずとも、この塩分タブレットで充分で、しかも即効性があるのだ。
しばらくは衝撃を与えないよう静かに歩くが、登りならともかく日本三大と言われる急下降である。踏んばるなと言っても限度があり、無理しない訳には行かない。その上自分は左半身の左足先行型で、その逆は苦手でなのだが、左の膝をかばうためには苦手の右足先行で下らざるを得ず、この急下降で一気に脚力を消耗する羽目になった。
更に雪が深くなり、アイゼン装着。悪いことに軽アイゼンにしておけばよかったものを10本爪を持って来ていた。雪まじりの岩稜ではこの10本爪が反って災いとなり、慎重に歩を運んでいても何度か引っかけそうになり、そして1度か2度は引っかけてズボンを破ってヒヤリとする場面があり、雪が幾分少なくなった時点でアイゼンを外す。ほぼ半分ほど下りたと思われる辺りで先行する3人にもアイゼンを外すよう進言する。
これで身軽になり、雪も少なくなって後は急坂を下るだけになったのだが、そこからも長い鎖場がいくつも続き、時間を食って14:01にようやく西黒尾根ガレ沢の頭の厳剛新道と言うコースとの分岐点に着く。どんなに遅くても16時半までには下山しなければならないので、4分休んで直進2時間の尾根コースを取る。
ここからはそれまでのような急な下降はない代わりに長い尾根道である。何でもない道なのだが、激しく消耗した脚にはつらい道のりで足が上がらず何度も躓いて転倒しそうになりながら16:01に登山口の林道に着く。その間、左足をかばって遅れがちとなり、先行メンバーに声をかけられ労わられると言う情けない仕儀となる。3ヶ月の空白の代償は大きかったと言わねばならない。
この後、駐車場に戻って簡単なまとめと挨拶をし、その日のうちに帰る一行と分かれて『雪国トレイル』の』調査目的で南魚沼市に向かう。
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