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Yamareco

記録ID: 1076762
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
中央アルプス

将棊頭山

2017年03月04日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
10:39
距離
18.8km
登り
1,742m
下り
1,724m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
9:26
休憩
1:13
合計
10:39
距離 18.8km 登り 1,742m 下り 1,743m
6:57
40
スタート地点
7:37
7:40
85
9:05
9:09
23
9:32
46
10:18
37
10:55
10:58
19
12:39
12:41
32
13:13
13:27
47
14:14
14:19
24
14:43
14:59
9
15:08
15:09
18
15:36
15:50
17
16:07
15
16:22
10
16:32
16:35
39
17:14
17:15
21
17:36
ゴール地点
天候 晴れ。春霞
過去天気図(気象庁) 2017年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
小黒川渓谷キャンプ場の冬季ゲート前駐車スペース
(冬季は桂小場までクルマでは入れず1.7kmほど手前のここからスタートとなります)
 
コース状況/
危険箇所等
●コース全般
・ワカンは馬返しから稜線までを使用
・アイゼンは稜線上2646から使用。komemameはピッケルも使用。
・この日の入山者は1組のみ

●小黒川渓谷キャンプ場ゲート〜桂小場
ゲートから桂小場まで1.7kmほどの雪が付いた林道歩き。
林道とはいえ標高1200m付近からは膝下まで雪が積もっていました。
橋を2つ渡ると信州大学西駒演習林宿舎が現れさらに100mほど進むと
東屋と登山ポストのある桂小場へと至ります。

●桂小場〜大樽避難小屋
桂小場から山腹をトラバースしながら緩やかに登っていきます。
登山口から1km弱進むとぶどうの泉。水は出ていましたが細かったです。
1612で尾根に上がりほどなく野田場へと至ります。
こちらの水場は雪で水が出ているかどうか確認できませんでした。
野田場を過ぎると横山から続く登山道を見上げながら尾根の南側をトラバースして
馬返しで合流します。このトラバース区間雪が深くて難儀しました。
馬返しからほどなく進むと奈良井宿・白川林道方面分岐。
ここから高低差150mほど標高を上げると大樽避難小屋(五合目)に到着です。
馬返しから雪が増えます。

●大樽避難小屋〜茶臼岳分岐
大樽避難小屋からは傾斜が増し胸突八丁が始まります。
樹林帯の尾根筋は雪の量もさらに増え、踝〜膝ラッセル、吹き溜まりでは
腿ラッセルが高低差およそ500mほど続き正念場となります。
稜線直下で尾根筋から外れて南方向にトラバースして稜線に乗ると同時に、
ようやく森林限界を超え茶臼岳分岐へと至ります。

●茶臼岳分岐〜将棊頭山
森林限界上稜線歩き。風も一気に強くなります。
雪面はカリカリに氷化しているのでアイゼンを歯をしっかり利かせながら
進む必要がありました。
積雪期は西駒山荘へトラバースせずに2646の小ピークを超えて稜線を直登します。
2700mで肩に乗りさらに150mほど進むと将棊頭山山頂へと至ります。


小黒川渓谷キャンプ場の冬季ゲート前よりスタート
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小黒川渓谷キャンプ場の冬季ゲート前よりスタート
目指す稜線が見えています
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目指す稜線が見えています
まずは桂小場まで林道歩き
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まずは桂小場まで林道歩き
(photo komemame)
林道は桂小場に近くに連れてどんどん雪が増えていきます
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林道は桂小場に近くに連れてどんどん雪が増えていきます
信州大学西駒演習林宿舎
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信州大学西駒演習林宿舎
桂小場に到着
ここから登山道に入ります
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ここから登山道に入ります
雪たっぷり
ぶどうの泉は細め
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ぶどうの泉は細め
暑くてアウターを脱ぎます(photo komemame)
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暑くてアウターを脱ぎます(photo komemame)
九十九折の南面は雪が少なめ
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九十九折の南面は雪が少なめ
1612までは山腹をトラバースしながら進む感じ
1612までは山腹をトラバースしながら進む感じ
トレースは一人分のみ。地味に効いてきます
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トレースは一人分のみ。地味に効いてきます
樹林の間からチラチラ
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樹林の間からチラチラ
緩やかに標高を上げていきます
2
緩やかに標高を上げていきます
春の気配を感じながら進みます
2
春の気配を感じながら進みます
野田場を通過
野田場を過ぎるとトラバースが始まり…
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野田場を過ぎるとトラバースが始まり…
斜面の雪の量も増えます
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斜面の雪の量も増えます
たくさん上げねばならぬ右足が疲れる
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たくさん上げねばならぬ右足が疲れる
支える左足も疲れる
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支える左足も疲れる
馬返しに到着。ここでちょこっと休憩。標高が上がりちょっと冷えて来たので再びアウターを着込みます
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馬返しに到着。ここでちょこっと休憩。標高が上がりちょっと冷えて来たので再びアウターを着込みます
馬返しを過ぎるとさらに雪が増え…
馬返しを過ぎるとさらに雪が増え…
ここでたまらずワカンを装着
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ここでたまらずワカンを装着
馬返しからほどなく白川分岐
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馬返しからほどなく白川分岐
樹林帯の間をすり抜けるように標高を上げていきます
樹林帯の間をすり抜けるように標高を上げていきます
どこだっけ?
吹き溜まり
馬返しから高低差150mほど登ると…
馬返しから高低差150mほど登ると…
大樽避難小屋に到着。この日唯一の先行者に追いつきました。ここまでのラッセルありがとうございます
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大樽避難小屋に到着。この日唯一の先行者に追いつきました。ここまでのラッセルありがとうございます
ここからはボクたちでトレースをつけていきます(photo komemame)
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ここからはボクたちでトレースをつけていきます(photo komemame)
大樽小屋から先に進むとほどなく胸突八丁に突入
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大樽小屋から先に進むとほどなく胸突八丁に突入
ちょっと傾斜が緩んだ隙にパチリ
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ちょっと傾斜が緩んだ隙にパチリ
雪深くなりペースダウン
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雪深くなりペースダウン
(photo komemame)
登っても登っても…
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登っても登っても…
樹林帯が続きます
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樹林帯が続きます
ようやく樹林が疎らになり…
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ようやく樹林が疎らになり…
周囲が開けて来ました
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周囲が開けて来ました
将棊頭山と西駒山荘
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将棊頭山と西駒山荘
西駒山荘と将棊ノ頭
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西駒山荘と将棊ノ頭
標高上げたらラッセルから解放されると思ってたのに…(photo komemame)
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標高上げたらラッセルから解放されると思ってたのに…(photo komemame)
なかなかどうして
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なかなかどうして
眼下には伊那の街
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眼下には伊那の街
将棊頭山がようやく射程圏内に入ったような
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将棊頭山がようやく射程圏内に入ったような
稜線に乗るのと森林限界を超えるのがほぼ同時でした
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稜線に乗るのと森林限界を超えるのがほぼ同時でした
稜線に乗るまでの最後の試練
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稜線に乗るまでの最後の試練
あ゛ぁ〜、やっとこさ稜線に乗りました。なんともスタートから6時間半かかりました。ラッセルでレンズが濡れちゃった
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あ゛ぁ〜、やっとこさ稜線に乗りました。なんともスタートから6時間半かかりました。ラッセルでレンズが濡れちゃった
ただいま13時半。ビミョーな時間でしたがラッセルでせっかくここまで来たのに引き返すなんてありえない!
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ただいま13時半。ビミョーな時間でしたがラッセルでせっかくここまで来たのに引き返すなんてありえない!
ということで将棊頭山(見えているのは肩で山頂はさらに奥)に向かいます
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ということで将棊頭山(見えているのは肩で山頂はさらに奥)に向かいます
稜線に出るとドドーンと木曽駒
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稜線に出るとドドーンと木曽駒
P2646に向かって登ります
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P2646に向かって登ります
稜線は風ビュービュー
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稜線は風ビュービュー
振り返って行者岩
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振り返って行者岩
さぁ、ファイナルアプローチです
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さぁ、ファイナルアプローチです
稜線は氷化していてワカンの歯が刺さらなくなってきました
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稜線は氷化していてワカンの歯が刺さらなくなってきました
2646に到着。ここでアイゼンに変えます
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2646に到着。ここでアイゼンに変えます
2646から将棊頭山を見上げます
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2646から将棊頭山を見上げます
そっちじゃないよ!
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そっちじゃないよ!
麦草岳と牙岩
木曽駒の隣に宝剣の尖ったアタマが見え始めました
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木曽駒の隣に宝剣の尖ったアタマが見え始めました
背後には乗鞍と北ア
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背後には乗鞍と北ア
冬は稜線を直登します
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冬は稜線を直登します
奥に行者岩と茶臼岳
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奥に行者岩と茶臼岳
肩に乗りました
山頂まであと少し!
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山頂まであと少し!
歩くこと7時間以上、ようやく将棊頭山山頂に到着しました
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歩くこと7時間以上、ようやく将棊頭山山頂に到着しました
山頂より。木曽駒〜中岳〜宝剣
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山頂より。木曽駒〜中岳〜宝剣
山頂より。木曽駒〜牙岩〜麦草岳。木曽駒の北面もカール地形っぽくなっています
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山頂より。木曽駒〜牙岩〜麦草岳。木曽駒の北面もカール地形っぽくなっています
山頂より。伊那前岳
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山頂より。伊那前岳
山頂より。南ア。甲斐駒〜仙丈〜北岳〜間ノ岳〜農鳥〜塩見。が手前は西駒山荘
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山頂より。南ア。甲斐駒〜仙丈〜北岳〜間ノ岳〜農鳥〜塩見。が手前は西駒山荘
山頂より。前の写真の続き。左から塩見〜荒川三山〜赤石〜聖
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山頂より。前の写真の続き。左から塩見〜荒川三山〜赤石〜聖
山頂より。甲斐駒と鋸。手前は将棊ノ頭
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山頂より。甲斐駒と鋸。手前は将棊ノ頭
木曽駒へと続く縦走路
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木曽駒へと続く縦走路
山頂より。御嶽
山頂より。乗鞍
山頂より。北ア
もう14時20分だし、風もあるし、寒いし、お腹すいたし、すぐに下山開始
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もう14時20分だし、風もあるし、寒いし、お腹すいたし、すぐに下山開始
カリカリに凍っているので慎重に
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カリカリに凍っているので慎重に
この辺りも意外と油断ならない
2
この辺りも意外と油断ならない
ちょっとした岩場
2
ちょっとした岩場
木曽駒をバックに
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木曽駒をバックに
眼下にスタート地点の小黒川渓谷、伊那の街を挟んで霧ヶ峰〜蓼科山〜八ヶ岳が全部見えました
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眼下にスタート地点の小黒川渓谷、伊那の街を挟んで霧ヶ峰〜蓼科山〜八ヶ岳が全部見えました
ここで稜線ともお別れ。アイゼンから再びワカンに変えます
ここで稜線ともお別れ。アイゼンから再びワカンに変えます
胸突ノ頭の辺りかな。標識は埋まってたのかしら
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胸突ノ頭の辺りかな。標識は埋まってたのかしら
ガンガン下ります
ガンガン下ります
隙あらばシリセード
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隙あらばシリセード
さらにシリセード
3
さらにシリセード
あっという間に大樽小屋まで下って休憩後一気に下山を図ります
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あっという間に大樽小屋まで下って休憩後一気に下山を図ります
昭和50年に起こった落雷事故現場
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昭和50年に起こった落雷事故現場
馬返しのトラバース。ここは堪えます
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馬返しのトラバース。ここは堪えます
山頂ではヘッデンでの下山を覚悟していましたが、下りはあっという間で明るいうちの下山の目処が立ちました
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山頂ではヘッデンでの下山を覚悟していましたが、下りはあっという間で明るいうちの下山の目処が立ちました
九十九折は強引にショートカット
2
九十九折は強引にショートカット
桂小場に到着
小黒川の石に積もった雪が綺麗
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小黒川の石に積もった雪が綺麗
林道の沈み込みがツライ
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林道の沈み込みがツライ
明るいうちに冬季ゲートまで戻ってくることができました。お疲れ様でした!
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明るいうちに冬季ゲートまで戻ってくることができました。お疲れ様でした!

感想

将棊頭山。
すっ、すみません…少し甘く見ていました(汗)。
なんつーか体力以上に精神力も含めた総合力が試される山行でした。

スタートから雪たっぷり。
あるのは一人分のトレースのみ。
そのトレースは途中でワカンを付けたり外したり。
苦戦しているのが分かります。
雪深いところでは後を追うこちらも苦戦。
大樽小屋でそのトレースの主にようやく追いつきます。
この方がいなければ山頂まで至るのは難しかったかもしれません。
ありがとうございます。

ここから先は延々に続く急登のラッセル。
終わらない樹林帯。
遅々として進まず、奪われる体力。
焦る気持ち。
よぎる撤退の二文字。
ようやく稜線に出るもすでに13時半。

でもこんなに苦労してここまで登ってきたのに、
山頂を踏まずに引き返すなんてありえない。
ヘッデン下山を覚悟で山頂へ。

強風に晒される森林限界上。
カリカリに氷化した稜線。
スタートから7時間以上。
やっと将棊頭山ピークに到着。
春霞でしたが大展望。
写真だけ撮ってすぐに下山開始。

登りで苦労した分、下りは速い。
登りの半分以下の時間で明るいうちに下山完了。

ふぅ〜。



山頂までずっとキツかったなぁ。
ずっと歩きにくくて、一歩一歩がなかなか進まない感じ。
けれど深い新雪を踏むと下の方は固い氷みたくなっていて、
重心をかけるとずるっと滑る。
そんなこんなで稜線にでるのになんと時間のかかったこと。
ふだんはなるべくラッセルしようと頑張るのだけど、
この日はほとんどをdanyamaに任せてしまいました。
そうそう、大樽小屋までは私たちより一時間半早く出られたという
先行の方のトレースがあって本当にたすかりました。
これなかったら、本当に山頂まで行けなかったと思う。
ありがとうございました。

稜線でてからも山頂は遠くて、びゅーびゅー風も強くて、寒くて、
行けないかも、行けないかも、行けないかも、と、
久しぶりに弱気になりました。
雪が吹き飛び、カリカリの氷の上もてらてらツルツルで、
アイゼンしっかり効かせて慎重に歩きました。
下山時ちょっと気を抜いたのか、転んで、
たった数十センチだけど滑って焦りました。
山頂に立ってからも、「早く降りないと時間が…」と、
心が焦ってしまい、ほとんど山頂タイムを楽しむことなく下山。
いま思うと勿体無いことをしてしまった。

下山は深い雪に苦戦すると思いきや、
意外とさくさく歩けて、大樽小屋まで戻ることができたので。
登りで7時間以上かかっているから、
下るのは早くて5時間くらいかかるかな、
暗い中あるくのやだなぁ、こわいなぁと思っていたので、
目処がついて、「なーんだ。大丈夫ー」とひと安心しました。
そこからようやく、楽しくなる。(おそ)
登りで辛かったところも、高速でスルー。
あっという間にスタート地点に戻ることができました。
終わりよければすべて、よろし。たのし。
おつかれさまでした。

おしまい

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